香川県東かがわ市松原の民家の車庫で十六日、アライグマ二匹が捕獲された。
ペットのなれの果てとみられ、保護した東かがわ署(宮西文雄署長)は、香川県内の
動物園などに連絡して引き取り先を探している。アライグマは各地で繁殖し、農作物
の被害などが大きな社会問題になっており、今年六月、外来生物法が施行された。
新たに飼育が出来ない動物に指定され、引き取り先が見つからなければ、かわいそう
だが二匹とも処分される。
二匹の捕獲は、同市の白鳥どうぶつ園の松村順一園長らが捕獲網で捕まえた。
同園は「二匹とも生後一、二年ほどで、逃げたか捨てられて間もないペットらしい。
二月が繁殖期のため、巣作りの準備をしていたのでは」と話している。
アライグマは北米原産で、ペットとして輸入された。飼い主が捨てたり逃げるなどして
繁殖し、香川県内では山間部や都市部に生息している。
外来生物法では、アライグマは捕獲や飼育、移動が禁止されている。ただ半年間の
猶予期間があり、施行までに飼っていたアライグマは環境省の飼育許可を得れば、
一代限りで飼える。違反した場合は、三年以下の懲役か三百万円以下の罰金。
香川県は「アライグマはアニメのラスカルで有名になったが、ペットとしてはあまり
適さない。香川県内の被害は、鎌倉や和歌山のようにひどくないが、今後、増加が
心配される。飼育についてよく考えておかないと、法律違反になりかねない」と警鐘を
鳴らしている。
http://www.shikoku-np.co.jp/news/social/200511/20051117000114.htm