少子化の影響でチョコレート市場が伸び悩んでいる中、菓子メーカーやコンビニが
働く男性をターゲットにしたチョコレート製品を相次いで発売している。カカオ分が
多く、甘さが少ない「ちょい苦(にが)」「ほろ苦」系のチョコで、“大人の味”がど
こまでチョコ市場を活性化できるか注目されている。
ローソンは11月から、グリコや不二家などと共同開発したオリジナルチョコレー
ト5種類の販売を始めた。「30〜40代の男性が仕事中に食べる場面を想定した」
商品で、甘さを抑えたのが特徴だ。中でも「カカオの恵み カカオ85」(ロッテ)
は、カカオの比率が85%。通常のチョコレートはカカオ分が50%以下で、かなり
苦い商品だが「5商品の中で一番人気」という。ローソンでは、30〜40代のチョ
コ購入者の4人に3人は男性で、今回発売した商品も「メンズチョコレートシリーズ」
と名付けた。
セブン−イレブン・ジャパンも今秋から、カカオ分の高いオリジナルチョコレート
を販売している。世界最大のチョコレート原料メーカー、バリー・カレボー社(スイ
ス)と共同で、一口サイズの「極上のひとくち」シリーズを開発。1枚(6.5グラ
ム)40円で、カカオ分が62%のビターチョコと同68%のエクストラビターチョ
コがある。ファミリーマートもロッテなどと共同でボトル入りチョコを販売している。
チョコレート市場は90年代初めに3000億円を突破したが、93年以降は20
00億円台後半で横ばいで、ここ数年は減少傾向だ。ただ、子ども向けのチョコ菓子
は減っているが、板チョコなどチョコレート生地100%の商品の売り上げは伸びて
いる。日本チョコレート・ココア協会は「これまで食べることが少なかった成人男性
の購入が増えているようで、各メーカーともカカオ成分が多いチョコレートの開発に
力を入れている」(同協会)と話している。
■ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051109-00000010-maip-bus_all