完成型に感触あり−だ。
阪神藤川球児投手(25)が5日、2段モーションを修正した新フォームを実戦で披露した。
甲子園出場組と未出場組が対決した「ベストプレーヤーマッチ」(札幌ドーム)で9回に登板。
足の上げ下げが早くなったものの球速は十分で、テンポよく三者凡退。
今回は審判が違反投球を問題視しない試合だったためまだ安心はできないが、
来季へのメドは立った格好だ。(中略)
新フォーム、しかも十分な練習を積んでいなかったため力を抜いて投げたという。
「キャッチボールみたいな感覚でね。全力では投げていない。
あれで力を入れていけば完成型です」。
全11球のうち9球投げた直球は常時140キロ台。伸びも十分。
小笠原、巨人矢野、ヤクルト土橋は狙っても快打できない。
打者のブランクを差し引いても、新フォームでも球質に劣えがないことを証明していた。(中略)
ボークなしの結果に本人は納得したが不安材料は残る。
新ルールが適用された10月の宮崎教育リーグとは違い、今回は“花相撲”だ。
佐々木球審は「今日の試合が(現行の2段モーションが)適用される最後の試合になる」と
各投手の細かいチェックはしていなかったという。
「完成」と言った藤川だが春季キャンプの本格チェックで違反と指摘される可能性もある。
試合は春までもうない。「(それまでに)できていればいいんでしょ」と
涼しい顔で札幌を発った右腕。オフの間は「投げ込み禁止令」が出ているが、
キャッチボールを継続的に行い、フォーム固めを続ける。
05年最後の試合で藤川は確実に収穫を手にした。
http://osaka.nikkansports.com/otr/p-ot-tp1-051106-0006.html