大津市の中心部で今年4月と5月に、民家1戸が全焼するなどした連続
放火事件で、滋賀県警捜査一課と大津署は5日朝、複数の放火現場近く
で住民に目撃された男に酷似しているなどとして、当時、現場の近くに住
んでいた20代の放送記者に任意同行を求め、事情聴取を始めた。県警
は、現住建造物等放火などの疑いで記者から事件当日の行動を詳しく
聴くなど慎重に調べている。
県警は、同日午前、大阪府内の記者の実家を捜索した。
放火とされる火災は、大津市中心部の逢坂学区内で、4月下旬から5月
中旬にかけての週末を中心に十数件起きた。このうち8件は、5月15日
未明に同学区の半径100メートルの範囲内であり、木造2階建ての民家
(延べ約120平方メートル)1戸を全焼したほか、民家の軒下やベランダの
一部などが焼かれた。
県警によると、数カ所の放火現場の周辺でよく似た不審な男が住民に目
撃されている。記者は、顔やひげなどの特徴が目撃された男に酷似してい
る、という。県警は8件の連続放火の直後に記者から任意で事情を聴いたが、
記者は容疑を全面的に否定した、という。
記者は昨年春から滋賀県内の取材を始め、滋賀県警も担当していた。
連続放火事件の後、休職している。上司の放送局幹部は京都新聞社の取材
に対し「(長期の休職は)病気治療のためだが、詳しくは言えない」としていた。
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http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005110500078&genre=C1&area=S00