「我慢しないでやせる」などとの広告は誇大広告に当たるとして、経済
産業省は1日までに、特定商取引法違反(誇大広告等の禁止)で、ダイ
エット飲料を販売していた通信販売業者のアサヒ産業(名古屋市)を近く
行政処分する方針を固めた。経産省は業務停止命令を含めた厳しい
処分を出す方向で最終調整している。アサヒ産業は商品販売の自粛
を決めた。
誇大広告の疑いがもたれているのはダイエット飲料の「鈴蘭沙棘(すず
らんさじー)」で、年間売り上げは約80億円。アサヒ産業の井野友章専務
は「誤解を与えると受け取られても仕方がない表現があった。認識不足だ
った。品質には何ら問題はなく、ご迷惑をお掛けし、申し訳ない」と話している。
経産省によると、アサヒ産業は昨年末ごろから、全国の新聞の折り込み
チラシに「我慢しないでやせる」「魔法の果実」などと誇大な表現で広告を
載せ、中国などで採れたとするグミ科の植物から作った飲料「鈴蘭沙棘」
を販売。1本30ミリリットルで、60本(1カ月分)を1万800円で全国に
通信販売したという。
経産省は根拠がなく、やせると広告することは消費者に誤解を与えると
判断した。
アサヒ産業によると、飲料には、ビタミン、アミノ酸、カルシウムなど美容
にも有効な成分200種類以上が含まれているという。
経産省などには約100件の苦情が寄せられており、半数近くは「やせな
かった」という内容。広告には多くのダイエット体験談や女優の写真を掲載
していた。
アサヒ産業は健康食品や化粧品の製造をしている通信販売会社。
中国に工場がある。
URL:
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_11/t2005110209.html