中国陝西省に住む残留日本人とみられる女性が、日本への帰国を認め
られていない問題で、派遣された厚生労働省の担当官は現地での調査を
終え、本人かどうか、日本で最終的な結論を出すことになりました。
厚生労働省・残留孤児等対策室の担当官2人は、今週月曜日、陝西省に
入り、西安市から車で5時間離れた、女性が住む村に向かいました。
この問題は、水崎秀子と名乗る女性が、「自分は日本人で、帰国したい」と
求めているものの、同姓同名で、同じ戸籍を持つ別人が日本に入国している
ため、帰国が認められていないものです。
「女性に対する調査は、公正さが必要だ」という中国側の判断で、報道関係
者はシャットアウトして行われました。
調査では厚生労働省の担当者が、「女性が中国に来た理由」、「60年以上に
わたる中国での生活」、「日本での親戚関係」などについて、細かく聞き取ったと
いうことです。
また、予防接種の跡など身体的な特徴をチェックしたほか、髪の毛を持ち帰り
ました。女性は調査の際、時おり、涙ぐむこともありましたが、質問には落ち着
いて答えていたということです。
「日本政府の人がこんなに遠くまで来てくれて、『ありがとうございます』と
言いたいです。60年も経ってしまったけれども、日本でいろいろなものを見て
みたい。おそらく姉は生きているでしょう」(水崎秀子さん)
調査団は28日、北京で中国外交部と公安部の担当者と会うことになっています。
29日、日本に戻り、現地調査で得た情報と、日本の親戚などから得た情報を照らし
合わせて、女性が日本人であるかどうかの判断を、すみやかに行う考えです。
URL:
http://news.tbs.co.jp/headline/tbs_headline3147609.html