ウイルス運ぶ?渡り鳥追跡 鳥インフルエンザ研究を支援
鳥インフルエンザウイルスが世界的な問題になる中、文部科学省は27
日、感染症を持ち込む恐れのある野鳥の飛来ルートを解明し、国内への
侵入を監視する研究への支援を決めた。野鳥のウイルス保有状況を調
べるほか、流行地で集めたウイルスの遺伝情報をデータベース化し、新た
なワクチンや治療薬の開発にも取り組む。
研究チームには、東京大、北海道大、鳥取大などの研究者が加わり、
代表は国立感染症研究所の山田章雄獣医科学部長が務める。鳥インフ
ルエンザウイルスや西ナイルウイルスを日本に持ち込む可能性の高い渡
り鳥に発信器をつけ、飛行ルートを人工衛星で追跡する。
主に弱毒型の鳥インフルエンザウイルスを運ぶカモなどの水鳥はある
程度、監視体制が整っている。しかし、最近、東南アジアなどで水鳥がい
ない季節にH5N1型など強い毒性のウイルスが流行する例があり、他
が関与している疑いも出ている。
このため、水鳥のほか、サシバなどの渡り鳥や、カラスなどその地域に
とどまっている野鳥も対象に、飛行、移動ルートのほか、ウイルスを運ん
でいないかを調べる。海外の流行地が特定できれば、そこで対策を講じ
て、日本への侵入の危険性を減らしたい考えだ。
渡り鳥の飛行ルートについては環境省も調べているが、今回は感染症
、鳥類の専門家が連携し、対象種を広げて研究する。文科省は3年計画
で財政支援し、今年度は4000
http://www.asahi.com/national/update/1028/TKY200510270412.html