中国で強毒性のH5N1型の鳥インフルエンザの発生が確認されたことを受け、香
港衛生当局幹部は21日、爆発的流行になった場合は、中国大陸との境界閉鎖もあり
得るとの考えを明らかにした。
また、台湾の衛生当局幹部も同日、人への感染が確認されれば、台湾住民の中国へ
の渡航禁止措置を検討する考えを表明した。
中国政府は20日、内モンゴル自治区フフホト市の農村でH5N1型が発生、約2
600羽の家きんが死亡したことを明らかにした。一方、台湾当局も同日、中国から
台中に密輸された九官鳥などがH5N1型に感染していたと発表した。
中国や台湾、香港では2003年、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)
が猛威をふるった。しかし、台湾では、中国から長期にわたって適切な情報が伝えら
れず、被害が拡大した経緯があり、中国当局の「情報隠し」への疑念が今も根強く残
っている。
そのため、台湾外交部(外務省に相当)は20日、「新型肺炎を隠して、近隣に災
いをもたらした過ちを繰り返すべきでない」と、中国政府に速やかな情報公開を要求
した。台湾当局は当面、感染ルートとなる密輸の取り締まりを強化するなど水際作戦
を行う。
■ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051021-00000312-yom-int