コマツ 金沢港に新工場 大型プレス機生産
建設機械メーカー大手のコマツは十四日、金沢市の金沢港大浜地区に自動車成形用の大型プレス機を
量産する新工場を建設すると発表した。茨城県・常陸那珂港には、鉱山で使われる大型ダンプトラックな
どの工場を新設する。共に世界的な需要の伸びを受け、生産能力を拡大する。総投資額は計約三百億
円。両工場とも二〇〇七年一月の稼働を目指す。
大水深岸壁 整備に期待
国内工場の新設は一九九四年のコマツゼノア郡山工場(福島県郡山市)以来、十三年ぶりとなる。
金沢港大浜地区の新工場は敷地面積十三ヘクタール。工場建屋に加え、ストックヤードも設備す
る。従業員数は固まっていないが、地元採用で確保する方針だ。
コマツは大型プレス機も世界トップクラス。プレス機の生産拠点は小松工場(石川県小松市)のみ
だが、国内自動車メーカーの活発な海外生産投資を受けて建設する新工場の稼働後は、生産能
力が五〜六割高まる。港湾内で製造、出荷することで、陸上輸送費の大幅な削減も図る。
金沢港への進出を決めたのは「小松工場に近く、協力企業も石川県内に集積している」(コーポレー
トコミュニケーション部)ためで、石川県の熱心な誘致活動にも応えた。
一方で、コマツは大型機械の輸出基地として対応できる港湾整備を早急に求めている。
県は、隣接地での大水深岸壁(水深一三メートル)の実現を急ぐ。来年度政府予算での事業化に
向けて、国への要請を強めるとみられる。
http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/00/ikw/20051015/lcl_____ikw_____000.shtml