産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と警察庁科学警察研究所(千葉県柏市)は二十八日、
猛毒のリシンを短時間で検出する方法を開発した、と発表した。
致死量の一万分の一という微量でも十分で検出でき、二年後の実用化を目指す。
リシンは生物テロでの使用が懸念されているが、
すぐに検出結果が分かるためテロ対策への活用が期待できるという。
今回の検出方法は、リシンが結合する糖類分子を合成し、これを金の薄い膜の
上につけて光学検出装置で調べる。また、リシンを混ぜると色が変化する水溶液も
開発し、現場向けの簡易検出キットとしてさらに研究を進める。
この簡易キットでは、致死量の三分の一なら十分以内に判定できる。
リシンは、ヒマの実を搾ったひまし油の残りかすに含まれるタンパク性の
毒素で、青酸化合物の六千倍の毒性がある。感染すると多臓器不全で死に至る。
米国のホワイトハウスや上院ビルに届く郵便を扱う施設からリシンが検出された
事件も起きており、テロへの使用が懸念されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050929/mng_____sya_____014.shtml リシン毒素は、感染を起こす病原体ではありません。中毒を起こす毒素です。
ヒマ(Ricinus communis)印刷インク・塗料などの原材料
1800年代遅くに、Stillmarkが、ヒマ(Ricinus communis)の実が含む毒性のあるたんばく質を
発見し、ricinと名付けました。
http://www.eiken.city.yokohama.jp/infection_inf/ricin1.htm