埼玉県内の野犬から寄生虫エキノコックスの卵が見つかった
問題で、同県の発表から二週間が過ぎた今も感染ルートは特定されていない。
地元では「北海道から連れて来られた犬の可能性が高い」と、
本格的な道外への感染拡大には否定的な見方が強い。だが、
確証はないため、専門家は「地域の野生動物の疫学調査を徹底的に行う必要がある」
と指摘している。
野犬は五月下旬、埼玉県北部の五保健所の管内(二十四市町村)で捕獲。
腸内からエキノコックスの卵が検出されたため、県が今月八日に発表した。
道外で犬へのエキノコックスの寄生が確認されたのは初めてだった。
感染ルートの調査は難航している。そもそも感染犬は県北部で捕獲され、
まとめて殺処分された六匹のうちの一匹としか県の記録に残っておらず、
詳しい捕獲場所さえ特定できていない。県は相談窓口を設け、
県内の愛犬家の不安に対応する一方、感染犬の出自に関する元飼い主らからの
情報提供も期待したが、今のところ成果はない。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050924&j=0045&k=200509240577