米最高裁の「P2P企業有罪判決」を受けて、RIAAはファイル交換企業の新たな
取り締まりに乗り出した。そうした中で、RIAAの標的と言われていたWinMXのサイトが閉鎖された。(ロイター)
アンダーグラウンドのP2P音楽サービスへの訴訟の影響が続く中で、人気ファイル
交換サイトWinMX.comが停止し、eDonkey.comのニューヨーク事務所が閉鎖されたようだ。業界筋と利用者が9月21日、明らかにした。
今回の騒動は、米最高裁が6月に下した歴史的な判決に続くものだ。この判決は、
著作権侵害に利用される道具を配布する者はすべて、その道具により他者が起こした
侵害行為の責任を負うというものだった(6月28日の記事参照)。
この判決を受けて、業界団体RIAA(全米レコード協会)は先週、7社のファイル交換
ネットワークに停止要求通知を送った(9月16日の記事参照)。同団体の広報担当者は、送付先を明らかにしなかった。
人気ファイル交換サイトBearShare、eDonkey、WinMXがその中に含まれていたと伝えられている。
ほとんどのP2Pファイル交換ソフトは分散型の性質があるため、一度インターネット上
にリリースされるとコントロールできない。しかし、ユーザーが最初にソフトをダウンロード
するサイトを閉鎖すれば、新たなユーザーの流入を抑えられるかもしれない。
「RIAAの通知を受けて、大きなネットワークの再編が続くだろう。6月の判決でこれらの
企業の存続が難しくなったため、皆がその影響を目にするだろう」とDigital Hollywoodで
Loudeyeの副社長マーク・モルゲンスターン氏は語った。
ボストンの電話番号を持つeDonkey幹部に取材を求めたが、連絡が付かなかった。業界筋は、
eDonkeyのニューヨーク事務所の電話は不通になっていると話す。
WinMXアプリケーションを開発したFrontcode Technologiesの広報担当者に連絡を取ろうしたが、所在が分からなかった。
欧州と北米のユーザーは、WinMXサイトが21日の間ずっと利用できなかったと不満をこぼしている。
BearShareを開発したFree Peersに電子メールを送ったが、返答は得られなかった。
今回の件の直前には、ファイル交換サービスGroksterが合法P2P音楽企業を目指すMashboxx
への身売りを進めていると伝えられた(9月20日の記事参照)。
Mashboxxは元Grokster社長のウェイン・ロッソ氏がほかのパートナーとともに設立した企業だ。
同社の広報担当者はコメントを拒否した。
Groksterはネット上で違法な音楽交換に広く使われているソフトを開発している。同社の弁護士
マイケル・ペイジ氏もコメントを控えている。
同社、それからStreamCast Networkが配布するMorpheusは6月の最高裁判決で敗北した。
(以下略)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0509/22/news031.html