フランスの大手製薬グループ、サノフィ・アバンティスのサノフィ・パスツール実験室は
鳥インフルエンザ用のワクチン製造の契約を米厚生省と1億ドル(約110億円)で締結
したと発表した。フランスの実験室で「9月から10月末にかけてワクチンを製造し、
米ペンシルベニア州の工場で包装などを行う」という。
ブッシュ米大統領は今月14日の国連演説で「鳥インフルエンザと闘うために国際社会の
動員」を呼びかけ、数億羽が犠牲になる恐れのある世界的蔓延の阻止を強く訴えた。
鳥インフルエンザは渡り鳥を通じてウイルスH5NIが運ばれることが原因とみられており、
これまで有効なワクチンがなかった。
欧州ではオランダが2003年に2500万羽が鳥インフルエンザの犠牲になった経験から
養鶏を屋内飼育に切り替えるなどの対策を採っている。また欧州連合(EU)は、
今年8月には欧州への渡り鳥の通り道であるロシア、カザフスタンからの輸入を禁止した。
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200509190015a.nwc