県内のカワウの生息数が減る傾向を見せ始めていることが滋賀県の調査でわかった。
今年春の調査では、1年前と比べ約5千羽減り、昨秋と比べても約2600羽減っている。
繁殖地の竹生島(びわ町)、伊崎半島(近江八幡市)での駆除効果に加え、えさとなるアユの減少が要因とみられる。
県はカワウの生息数を年2回調査している。
今春の調査では、竹生島で約1万9700羽(前年比約1万100羽減)、伊崎半島で約1万5700羽(同約4800羽増)の計3万5400羽を確認した。
前年の約4万700羽と比べ約5300羽減で、昨秋の約3万8千羽よりもさらに約2600羽減った。
竹生島、伊崎半島での営巣範囲も、新たに確認された場所もある一方で、営巣が確認できなくなったエリアも増え、
全体では縮小傾向がみられるという。
県は竹生島、伊崎半島でも銃を使った駆除を始め、昨年度1年間で計約1万6千羽を駆除したことや、
昨年10月に相次いだ台風でアユの卵が流された影響などで、えさのアユが少なくなっていることなどが減少原因とみている。
カワウは集団で行動し、1羽がアユなどの在来魚を1日350〜500グラム食べるという。
県の試算では琵琶湖では年間2千トンの魚がカワウに捕食されているとみられ、年間漁獲量を上回っているという。
竹生島では、大量のふんによる樹木の立ち枯れが問題となっている。
※朝日
http://mytown.asahi.com/shiga/news01.asp?kiji=5282