臓器移植で起きる拒絶反応を、免疫抑制剤を使わずに3年以上抑えることに、
順天堂大医学部の奥村康教授(免疫学)らのグループが、サルの実験で成功した。
免疫抑制剤の使用を大幅に減らす新しい移植医療の道を開く可能性がある。
米医学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション」電子版に10日、掲載された。
臓器を移植すると、免疫システムが移植臓器を異物とみなして攻撃する
拒絶反応が起き、患者は免疫抑制剤を生涯服用する必要がある。
そのため、体の抵抗力が下がって感染症にかかりやすくなる。
同大の場集田寿(ばしゅうだ・ひさし)助手らは、サルで腎臓移植の実験を行った。
臓器提供側と移植される側の双方のサルから、免疫に関係する「リンパ球」
という細胞を採取。これに同大で開発した特殊なたんぱく質を混ぜて13日間
反応させ、双方のリンパ球を移植される側のサルに戻した。移植した6頭の
サルは、リンパ球を体に戻してから免疫抑制剤が不要になり、拒絶反応で
死んだのは1頭だけ。残りの5頭に拒絶反応は表れなかった。そのうち2頭は、
移植後3年以上生存し、移植腎臓も正常に働いている。
奥村教授は「自分の免疫が自分自身を攻撃するリウマチなどの難治性疾患にも
応用可能だ」と話している。
実用化すれば移植患者の肉体的な負担を減らすだけでなく、移植後の医療費の
大幅な削減にもつながる。
ソースはこちら
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20050611i501.htm 楽々2ゲト、「リンパ球」 という細胞...
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