緑茶から抽出した成分に、初期のぼうこうがんの進行を抑える効果があるとの研究結果を、
米カリフォルニア大ロサンゼルス校のチームがこのほど発表した。
がん細胞の増殖を防ぐ作用が、実験によって明らかになったという。
研究チームでは、実験室に発がん性物質と緑茶成分を用意し、これらに人間のぼうこう細胞を
接触させて反応をみた。その結果、たとえがん細胞が発生しても、緑茶成分がその増殖を
阻害することが判明。がん研究の専門誌「クリニカル・キャンサー・リサーチ」に結果を報告した。
報告によると、緑茶成分はがん細胞中の「アクチン」に作用するとみられる。
アクチンは細胞の形を維持したり、細胞運動の原動力となったりするたんぱく質。
これを制御する「Ryo」という別のたんぱく質が、緑茶成分によって活性化され、
がんが周囲の健康な細胞まで広がるのを抑えるのではないかと、チームでは説明している。
ニューヨーク(ロイター)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200502270004.html