■高速回数券40億円分を偽造、13人逮捕
・約480万枚(額面総額約40億円)に上る高速道路回数券を偽造していたとして、東京都
内の印刷業者や製版会社社長ら13人の偽造グループが、警視庁捜査2課に有価証券
偽造などの疑いで逮捕されていたことが1日わかった。
このうち、少なくとも約350万枚(同約25億円)はすでに金券ショップや運送会社などに
売却され、市場に出回っている可能性が高いという。高速道路の回数券を巡っては過去
最大規模の偽造事件で、同課は、背後に暴力団が関与している疑いが強いとみて組織
の全容解明を進めている。
逮捕されたのは、川崎市川崎区浜町、元印刷業斉藤賢一(40)、東京都北区神谷、製版
会社社長渡部敏夫(55)、板橋区高島平、印刷業中山進(62)の3容疑者ら。
調べによると、斉藤容疑者らは今年6―7月、パソコンなどを使って作製した首都高速な
どの回数券の印刷用フィルムを、埼玉県戸田市にある渡部容疑者の製版会社に持ち込
み、アルミ製の原板に複写したうえ、中山容疑者の印刷工場でオフセット印刷して、数万
枚を偽造した疑い。
回数券はグループの1人が経営する荒川区内の製本会社でつづりにしていた。
斉藤容疑者は、偽造券を作るためのデータをCD―ROMに保存しており、大田区内のト
ランクルームからは、CD―ROMや印刷用フィルムをはじめ、偽造券約100万枚が押
収された。
斉藤容疑者らは、昨年秋ごろから、首都高速をはじめ中央自動車道、東京外環自動車
道、阪神高速などの回数券計約480万枚を偽造していた。
額面は1枚500円から1400円で、押収分を除く350万枚以上は、すでに金券ショップ
などで換金されたとみられる。
偽造回数券は、いずれも精巧で、真券を横に並べて細かくチェックしないと偽造だと分か
らないほどだという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041202it01.htm