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名無虫さん:
ニホンオオカミは絶滅するまで日本の自然を守り抜いてきた。
人間が縄張りに入り込んだら襲うこともせず縄張りを抜けるまで後を付ける習性がある。
すると、イノシシや野犬が寄り付かないので「送り狼」として崇められ、
食害を引き起こす害獣シカなどを食べるため神聖視されてきた。
古来より日本人にとってニホンオオカミは自然を守る神の眷属であり、大神、大口真神、犬神、真神などの様々な呼び名がある。
日本全国には狼を祀った数多くの神社や寺があり、その数は170ヶ所を超える。有名なのは秩父の三峰神社だ。
近年の日本狼研究では「狼は古くから神として尊ばれた」というのが通常の観念であり例外はない。
大和国風土記、万葉集、遠野物語、今昔物語、日本書紀等多くの書物にオオカミを神格化した記述があり、オオカミ信仰は1000年以上続いてきたのだ。
崇拝され霊獣的存在となったニホンオオカミ。
しかし、ニホンオオカミが絶滅してからはシカが大繁殖、
広葉樹の皮を剥ぎ取り新芽を食べ木々が枯れて禿山になり土砂が河川に流入
日本の山々は荒廃し数多くの動植物が絶滅、生態系は破壊されていく一方である。
人間が次々に打ち出す数十億の血税を掛けた対案は全て効果が薄い。
現代人の科学技術の粋を持ってしても制御できない自然を、オオカミは当たり前のように護り続けてきたのだ。
これは他のどの野生動物や全人類でさえ成しえない事であろう。
それに気付いたアメリカやカナダは自然を回復させるため絶滅したオオカミを再導入、ヨーロッパでもオオカミ再導入に向け話し合いが為されている。
地球上の全生命を超えた存在、神の眷属、それがオオカミなのだ。