タカ目Falconiformes 約290種(287種(Brown & Amadon1986)〜295種(Howard & Moor1992)、
DNAの生化学的な交配の程度の測定では311種(Sibley & Monroe1990)
タカ科Accipitridae
ミサゴ亜科Pandioninae(Brownn & Amadon(1968)ではミサゴ科。タカ科のプロトタイプ?)
ミサゴ属Pandion(南極を除く全世界:魚食。原始トビと近縁)
タカ亜科Accipitrinae
トビ・ウミワシ・ハゲワシのグループ
・原始的トビ(昆虫・は虫類食で庇突起が無い。ミサゴ亜科から分化)
カッコウハヤブサ属Aviceda(アフリカ、東南アジア、オーストラリア)、ハイガシラトビ属Leptodon(中南米)、カギハシトビ属Chondrohierax(中南米)、
オナガハチクマ属Henicopernis(ニーギニアと周辺諸島)、ハチクマ属Pernis(ユーラシア、東南アジア諸島)、ツバメトビ属Elanoides(北米、南米)、
コウモリダカ属Machaerhamphus(アフリカ、東南アジア、ニュ-ギニア)
・進化したトビ類(小動物食。庇突起が発達。爪はトビ型で下面に溝が無い)
シンジュトビ属Gampsonyx(中南米)、カタグロトビ属Elanus(東アジアを除く全世界)、アフリカツバメトビ属Chelictinia(アフリカ)
・真性トビ類(第3趾の基関節と第2関節が融合、適応上の意味は不明)
タニシトビ属 Rostrhamus(新世界:貝類食)、ハバシトビ属Harpagus(中南米:トカゲ昆虫食)、ムシクイトビ属Ictinia(新世界:エアプランクトン食)、
シラガトビ属Lophoictinia(オーストラリア:昆虫食)、クロムネトビ属Hamirostra(オーストラリア:小動物食)、
トビ属Milvus(ユーラシア、アフリカ、オーストラリア:屍肉食)、シロガシラトビHariastur(東南アジア、ニューギニア、ニューカレドニア:屍肉食)
・ウミワシ類((魚食、小動物食、屍食。第3趾の基関節と第2関節が融合、真性トビから分化)
オジロワシ属Haliaeetus()、ウオクイワシ属Ichthyophaga(インド、東南アジア)
・ヤシワゲワシ類(ウミワシとハゲワシの中間でエジプトハゲワシに近縁)
ヤシハゲワシ属Gypohierax(アフリカ)
・ハゲワシ類(屍肉食、小動物食)
ハゲワシ属Aegypius(ミミヒダハゲワシTorgos、ミミハゲワシSarcogyps、シロガシラハゲワシTrigonocepsを別属とする説あり)、
ヒゲワシ属Gypaetus、エジプトハゲワシ属Neophron、ズキンハゲワシ属Necrosyrtes、シロエリハゲワシ属Gyps、(全てユーラシア、アフリカ)
クマタカ・ノスリ・ハイタカのグループ
・ヘビワシ類(爬虫類食。?蹠が網目状。原始的トビから分化)
チュウヒワシ属Circaetus(ユーラシア、アフリカ)、ダルマワシ属Terathopius(アフリカ)、カンムリワシ属Spilornis(インド、東南アジア)、
ヘビワシ属Dryotriorchis(アフリカ)、マダガスカルヘビワシ属Eutriorchis(アフリカ)
・チュウヒダカ類(小動物食。脛と?蹠は2重結合して関節が後に曲がる。ヘビワシ類と近縁で、より進化)
チュウヒダカ属Polyboroides(アフリカ:?蹠が網目状)、セイタカノスリ属Geranospiza(南米:sub-btoeosに含める場合もある)
・チュウヒ類(小動物食。チュウヒダカ類から分化)
チュウヒ属Circus(全世界:最も原始的なオーストラリアのウスユキチュウヒだけが樹上に巣を作る)
・ウタオオタカ類(鳥類食。ノスリとハイタカの分岐点)
ウタオオタカ属Melierax(アフリカ:形態はチュウヒ、習性はオオタカに似る)
・ハイタカ類(鳥類食)
ハイタカ属Accipiter(全世界:?蹠の鱗が不明瞭、羽毛に覆われる種もある。ニューギニアのパプアオオタカとオーストラリアのアカオオタカは原始的で、
別属MegatriorchisとErythrotriorchisに分ける説あり)、オナガオオタカ属Urotriorchis(アフリカ:原始的傍系) トカゲノスリ属Kaupifalco
・オウギワシ類 (鳥獣食。sub-buteosから分化、構造上はより原始的だが、ワシ類最強の?蹠と爪など進んでいる点もあり)
オウギワシ属Harpia(中南米)、 ヒメオウギワシ属Morphnus(中南米)、パプアオウギワシ属Harpyopsis(ニューギニア)、
フィリピンワシ属Pithecophaga(フィリピン:新世界の属との類縁関係は薄い)
・ノスリ近縁種(小動物食。原始ノスリsub-buteosとも言いウタオオタカ類の祖先から分化、グループ内の序列は諸説あり)
サシバ属Butastur(アフリカ、インド、東アジア:原始的なチュウヒ属に近縁とする説と進化したノスリ属に近縁とする説あり)、
トカゲノスリ属Kaupifalco(アフリカ:ハイタカ類に含める説あり)、アオノスリ属Leucopternis(中南米)、カニクイノスリ属Buteogallus(新世界)、
モモアカノスリ属Parabuteo(新世界)、ミサゴノスリ属Busarellus(中南米)、ワシノスリ属Geranoaetus(南米)、カンムリノスリ属Harpyhaliaetus(中南米)、
ハイイロノスリ属Asturina(新世界:少数派だがノスリ属に含める説あり)、(セイタカノスリ属Geranospizaを含める時はアオノスリやカニクイノスリと近縁)
・ノスリ類(小動物食。Sub-buteosの上位グループ)
ノスリ属Buteo(全世界:新世界のオオハシノスリを別属Rupornisとしてsub-buteosに含める説あり)
・イヌワシ、クマタカ類(鳥獣類食。?蹠が羽毛に包まれる、ケアシクカタカ類とも言う)
カザノワシ属Ictinaetus(東南アジア:トビグループとする説あり、その場合はウミワシ類の上位)、イヌワシ属Aquila(全世界)、
ヒメクマタカ属Hieraaetus(ユーラシア、アフリカ、オセアニア)、セグロクマタカ属Spizastur(中南米)、エボシクマタカ属Lophaetus(アフリカ)、
クマタカ属Spizaetus(アフリカ、インド、東南〜東アジア、中南米)、カンムリクマタカ属Stephanoaetus(アフリカ)、アカクロクマタカ属Oroaetus(南米)、
ゴマバラワシ属Polemaetus(アフリカ)
ハヤブサ亜目Falcones
ハヤブサ科Falconidae(風切の換羽方式、頭部の筋肉や骨格の特徴、糞を真下に垂れ流す修正などがタカ科と異なる)
カラカラ亜科Polyborinae(爪と嘴が華奢で鋭くない種がいる)
・カラカラ類(屍肉食)
カラカラ属、キノドカラカラ属Daptrius、アンデスカラカラ属Phalcoboenus、キバラカラカラ属Milvago(全て中南米)
・モリハヤブサ類(森林性)
ワライハヤブサ 属Herpetotheres、モリハヤブサ 属Micrastur
ハヤブサ亜科Falconinae(キバラカラカラ類から分化)
・矮小なハヤブサ類(進んでいる点もあるが概して原始的)
シラボシハヤブサ属Spiziapteryx(南米)、コビトハヤブサ属Polihierax(東南アジア)、ヒメハヤブサ属Microhierax(東南アジア)
・真性ハヤブサ類
ハヤブサ属Falco(全世界:原始的なニュージーランドハヤブサをNesierax novaezeelandiaeとして別属とする説あり)
ヘビクイワシ亜目Sagittarii
ヘビクイワシ科Sagittariidae
ヘビクイワシ属Sagittarius(アフリカ)
コンドル亜目Cathartae(屍肉食。全て北米、中南米に生息するが起源は旧北区)
コンドル科Cathartidae(コウノトリ目コウノトリ科Ciconiidaeコンドル亜科Vulturinae/Cathartinaeとの説が正しいらしい)
ヒメコンドル属Cathartes、コンドル属Vultur、トキイロコンドル属Sarcoramphus、クロコンドル属Coragyps、カリフォルニアコンドル属Gymnogyps