前田組合長は「駆除しても、何かに利用できるならいいが、見当がつか
ない」とため息混じり。専門家は「毒がある種類もあるので、まだ食べない
方がいい」と話している。
生け捕りにした1匹の写真を見た専門家によると、主に豪州東海岸で生
息する「ショウワアメフラシ」(平野義明・千葉大海洋バイオシステム研究セ
ンター助教授)や、国内では確認例のない「アプリシア・ギガンティア」(アメ
フラシ研究の第一人者で日本貝類学会員の浜谷巌さん)などの可能性が
高いという。
一方、国内で専門家が確認している最大サイズは約40センチ、世界全体
でも70センチ台のため、「世界最大級」(平野助教授)になると分かった。
九州では、88年春に長崎県島原市沖でアマクサアメフラシが養殖ワカメ
を食べて大繁殖し、地元漁協などがダイバーに依頼して駆除した例がある。
平野助教授は「今回もトサカノリが栄養面などで好適で、大きさ、数とも
に伸びたのではないか」と話している。【高橋咲子、写真も】
[毎日新聞5月28日] ( 2003-05-28-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030528k0000e040066000c.htm