ティラノサウルスは弱いですよ。言うまでもなくね。
ではその根拠を一つずつ挙げていきましょう。
ティラノサウルス最強と幻想を抱いている、童心が抜けきらない方達には酷な内容になるかも知れませんが。
まず動物の強さとって一番重要な大きさ(というか恐竜=大きさという概念も多いので)を見てみると
ティラノサウルスは最大級で6tで、現生のゾウが最大12tにもなるのと比べると、約半分の大きさです。
ゾウより軽いティラノサウルスは肉食だし当然ゾウより動きが速いと思いがちです。
が、悲しいかなティラノサウルスはゾウの最高時速(40km)を出すと体重が支えきれなくなるという悲しい結果が出ています。
それは只でさえ身体能力の低い爬虫類ベースでしかも走るのには適していない二足歩行なのだから仕方ないのかもしれません。
つい最近もカリフォルニア大学の専門家達がティラノサウルスが走るのは不可能で、歩くだけで精一杯だった。
時速は20kmほどにすぎないという事を発表し英科学誌ネイチャーに掲載されましたね。
言うまでもないでしょうが、動物で言うなら時速20kmというのは凄まじい遅さです。
これで狩りが出来たのかという疑問が誰しも湧くでしょう。ですが心配御無用。
ティラノサウルスは冷血性がゆえに食物の摂取量が温血動物の10分の1ほどで事足ります。
腐肉食だけで十分やっていた事を示します。
あの大きな体は他の肉食恐竜を追い払う為の威嚇用のものだったのです。
しかも冷血なので外の気候の変化に非常に敏感で、
温かい所ではまだしも、寒い所では正に無力の塊です。
前肢の見た目の不格好さ、貧弱さは言うまでも無いと思います。
あれは言わば成人男性の体に肩から赤ちゃんの手がついてるようなものです。
無論、とても使い物にはなりません。
知能も非常に低いのでもし狩りをしたとしても現在の肉食動物の狩りの足元にも及ばなかったでしょう。
ゾウの半分の大きさでゾウの半分の速さで前肢は使い物にならず冷血で知能も低い。
こんな動物が強いと思いますか?