1 :
名無し:
スペイン史について学びたいのですが、日本人の書いている著書で誰の
が良いのか教えてください。また、有名な教授なども。
2 :
世界@名無史さん:2001/07/23(月) 21:56
期待あげ
3 :
72:2001/07/24(火) 01:12
スペイン史…、うーん、なかなか取り上げられない分野ですな。
世界史の教科書でもメインなのは絶対王政辺りだし。
その前後は日本にとってあまり注目しない所だしなあ。
古代のスペイン史ってどうなんだろ?アルタミラの壁画しか思いつかない。
つーか、あれは原始時代か。
4 :
世界@名無史さん:2001/07/24(火) 01:15
イスラム時代のスペインに関する日本語資料なんてあるのかな。
言ってみただけ。
5 :
世界@名無史さん :2001/07/24(火) 01:16
6 :
世界@名無史さん:2001/07/24(火) 01:25
史料っていっていいのかわかんないけど、
『イスラム・スペイン史』という本の邦訳があるよ。
史料じゃない、資料。
ワット著、黒田寿郎・柏木英彦訳で岩波書店から1976年刊だって。
そうそう、わりと最近には
「イスラム治下のヨーロッパ」ってなタイトルの本も出てたな。
読んでないけどたぶんスペインの話でしょう。
8 :
世界@名無史さん:2001/07/24(火) 01:48
スペイン史はわりと面白いですよ。
西ゴート・後ウマイヤ・ナスル・三国時代・スペイン
いろいろ王朝が様変わりしてよいです
9 :
世界@名無史さん:2001/07/24(火) 08:15
スペイン史、マイナーだったのか・・・
最近ではイベリア半島単独でなく、
地中海諸国というくくりで研究されていることが多い。
研究者では立石博高なんか露出度高いね(カタルーニャ言語政策方面)
あと、中世スペインでは関哲行(サンティアゴ巡礼方面)なんかがいい研究してる。
立石センセ、スペイン遊学中。
10 :
>>1:2001/07/24(火) 14:45
昔、帝国書院の世界の歴史教科書シリーズみたいなのでスペインのが出てましたよ。見てみたら自国を中心に書いてた様だったから、図書館で探してみては?現在はもう販売してない様です。
11 :
アマノウヅメ:2001/07/24(火) 16:08
>>1 私は趣味でやってるんですが、スペイン史はとにかくマイナーなようです。
漫画家の青池保子女史は地元で本を買いあさっては大学院生あたりを
バイトに雇って翻訳させてると聞きましたが。
専門家については知りません。ごめんなさい。
12 :
世界@名無史さん:2001/07/24(火) 20:09
日本語? これが面白いよ。
J・H・エリオット「スペイン帝国の興亡」
(カトリック両王からスペイン・ハプスブルク朝の終焉まで。)
日本語のスペイン史は大半がスペイン内乱関係になってしまう。
13 :
おサル:2001/07/24(火) 20:14
「女王イサベルの栄光と悲劇」はどうだろうか。
イサベル女王の伝記だけど、15〜16世紀のスペイン史。
14 :
八幡:2001/07/24(火) 20:23
>>11 「アルカサル―王城―」とか言う奴でしたかね。
青池さんの漫画は、大人のエスプリを感じることが多々あります。
15 :
世界@名無史さん:2001/08/07(火) 14:24
後ウマイヤ朝について詳しく書かれた一般書ってあります?
16 :
世界@名無史さん:2001/08/25(土) 08:50
>>12 検索したんですが、見つかりませんでした。 その本は最近の本ですか?
17 :
12:2001/08/25(土) 20:38
>>16 「スペイン帝国の興亡」J・Hエリオット:岩波書店:1982年
かなり前の本ですね・・・(80年代も遠くになりにけり。)
大きい図書館にはあると思うのですが。(自分も近所の公共図書館で読みました。)
スペイン史の本って、今出てる本ではスペイン内乱やフランコ体制
についての物が多いね。
19 :
音速の名無しさん:01/08/26 08:59
パイオニアはいつの時代も目立たないものだ
20 :
世界@名無史さん:01/09/01 22:04 ID:shV6pEV6
21 :
世界@名無史さん:01/09/02 01:05 ID:1DrKyzbQ
>4 こんな本見つけた。(図書館でだけど。)
「アラブとしてのスペイン」副題 アンダルシアの古都めぐり
余部福三 著 第三書館 1992年初版発行
クレジットには、余部福三(あまべふくぞう)1949年生まれ
東京経済大学助教授
第1章 アラブ初期のスペイン ではじまって、コルドバ、トレド、サラゴサ
バレンシア、メーリダ・バダホス、セビーリャ、グラナダのイスラムのことが
これでもかと書かれている。終章 イスラームの遺産
おっつ。「著者寄贈之記」印が押印されてる。
22 :
世界@名無史さん:01/09/05 23:21 ID:h5QnElvs
>>15 後ウマイヤ朝と言えば、アブドアルラフマーン1世。
むかーし学生時代に河出文庫の世界史シリーズのイスラム史の巻で
そのあまりにドラマティックな建国譚にほんまかいなと思った覚えが(W
という訳で当時いろいろ当たってみたんですが
(あくまで素人の手に出来る範囲でですけど)
結局その河出書房の「イスラム世界」と
その続篇みたいな生活の世界史シリーズの「イスラムの陰に」が
一番良く乗ってました。
あとは講談社学術文庫の「アラブの歴史」ってヤツぐらいかな。
23 :
世界@名無史さん:01/09/05 23:25 ID:h5QnElvs
>>3 イベリア半島が歴史の表舞台に出てくるのって
第2次ポエニ戦争あたりからと思われ。
24 :
世界@名無史さん:01/09/06 05:45 ID:q6gwrtKI
ネットで話したスペイン人が
「スペインは50年前までスペイン人は外に出なかった」
って言ってた。鎖国でもしてたの?
25 :
世界@名無史さん:01/09/06 06:14 ID:YhVf3Pxc
26 :
高野聖:01/09/06 07:14 ID:Q3O4V0Cg
刀水社「レコンキスタ」
トゥール・ポワチエ以降の700年間の通史.
軽めに押さえているので、さっくり読むのには◎
27 :
アマノウヅメ:01/09/06 09:23 ID:D/3FECK6
>>24 フランコの独裁政権は外国に対して閉鎖的だったと
記憶しておりますが。
第2次大戦には参戦してないけど、ヒットラーのお友達だったし。
28 :
名無しさん@1周年:01/09/06 15:19 ID:ISBmz9gc
>>27 でもフランコの独裁って30年ぐらい前まで続いてましたよね。
50年前のヨーロッパは、お隣でドンパチやってるから外に出れなかったとか。
二次大戦に直接関わらなかったのは、スペインとポルトガルとスイスぐらいですし。
29 :
エル・シッド:01/09/06 23:58
スペインの国民的英雄なんだそうですが
なんか日本ではあんまし知られてないような?
「エル・シッド〜中世スペインの英雄」
(リチャード・フレッチャー著、法政大学出版局)
はなかなか面白かったです。
30 :
世界@名無史さん:01/09/07 00:50
参戦してないけど兵は出してたじゃん。
31 :
世界@名無史さん:01/09/07 01:30
>>28 30年経っていないような気がします。カレロ・ブランコ(首相)が
爆殺されたのが30年前くらいですね。その後何年かはフランコの独
裁はそのままだったはず。
第二次世界大戦後もフランスとの国境はしばらく空かなかったはず
です。そいう意味でスペインは閉ざされていたと言うことでしょう
か。
ちなみに、現在のスペインにはやたらスエーデン人が多いわけです
が、それはフランコ後期の観光誘致に周辺の国は乗らなくて、遠方
のスエーデンが乗ったという事情があると聞いたことがあります。
32 :
世界@名無史さん:01/09/07 01:38
犯人はガロットで処刑・・・だったかな?
あげ
34 :
世界@名無史さん:01/10/05 12:07
>>31 フランコは75年に死去しています。
カレロ・ブランコ首相暗殺は73年です。
その後、後継者に指名されていたファン・カルロスが国王に就任。
立憲君主制の国となり、EU加盟等を果たし現在に至ります。
ちなみに戦後46年から朝鮮戦争勃発まで国連の外交制裁決議
により主要国からの一斉大使引き上げなどなどいじめられてました。
朝鮮戦争勃発後は米軍への国内基地の貸与などで西側に寄り、
55年に国連に加盟しています。
この間フランスとの国境が閉鎖されたと記憶しています。
ただし、ド・ゴール、チャーチルはフランコ政権にかなり同情的だった
ようです。
35 :
世界@名無史さん:01/10/06 10:11
age
36 :
世界@名無史さん:01/10/08 18:25
age
37 :
世界@名無史さん:01/10/08 21:48
>>34 フォローありがとうございます。
大体、僕の実感と一致します。
>この間フランスとの国境が閉鎖されたと記憶しています。
"La frontiere a ete fermee"(タイトルは不正確ですが)とかいう
イブ・モンタン主演の映画があったような。
38 :
世界@名無史さん:01/10/09 22:14
通史の概説書なら
立石博高・関哲行・中川功・中塚次郎『スペインの歴史』昭和堂、1998年
が参考文献もいろいろ載ってるのでオススメです。
あと山川出版社の『スペイン・ポルトガル史』もよかったと思います。
スペインといっても時代によっていろいろな分野があります。
日本には「スペイン史学会」というものがあるのでネットで調べればすぐ見つかるはずです。そこに文献についての項目がありますから、ちょっと調べてみてはいかがでしょうか。
40 :
世界@名無史さん:01/10/14 10:16
age
41 :
Cavabien:01/10/14 11:18
>>7サンも書いてるけど「イスラーム治下のヨーロッパ」はスペインでしたよ。
中公新書でもスペイン関係は何冊かあったと思うけど、細かいとこになるとどうかなあ。
42 :
世界@名無史さん:01/11/06 02:15
もう少し詳しく。
43 :
世界@名無史さん:01/11/06 02:33
自分が見た中では、
河出書房新社「図説スペインの歴史」がおすすめです。素人向けだと思って見ると
意外と詳しく、写真も多いので、最初の一冊としては手頃だと思います。著者の
川成先生もスペイン専門の人なので、内容は信頼できます。
もっと濃いの、というのであれば、フェルナン・ブローデルの邦題「地中海」、
原題「フェリーペ二世と地中海世界」はいかが。黄金時代のスペインを勉強する
には最適です。目からウロコ。藤原書店から全10巻。
44 :
世界@名無史さん:01/11/06 23:45
イベリア半島北部で紀元前10世紀頃から紀元前後までの集落、農村について調べています。
今のところ分かったのは、イベロ人と呼ばれてる人々が先に住んでいてその後ケルト人が東から
やって来たということだけです。ヘロドトスもこの地域についてはあまり触れていないし、
詳しいことは分かりません。
インターネットで検索したのですが観光案内しかなく、現地に行っても城砦(CASTRO)
に関する資料しか見つかりませんでした。日本語、英語、スペイン語でこのことについて触れている
文献を知っている方が居たら教えてください。
45 :
世界@名無史さん:01/12/14 03:00
>>43 川成先生って法政でしたよね?
なんでスペイン専門の先生が法政に?
46 :
世界@名無史さん :01/12/21 14:56
47 :
世界@名無史さん:02/01/10 18:04
最近スペイン史の本でてたように思われ。
48 :
世界@名無史さん:02/01/14 16:20
西ゴート王国滅亡の事情について教えていただきたいのですが、
王位継承をめぐる争いがあって、イスラム教徒につけこまれた
と書いてあるのですが、具体的にどういう争いだったか
ご存知の方いますか?
49 :
世界@名無史さん:02/01/17 07:40
age
50 :
世界@名無史さん:
75年フランコ死去以前から「改革開放」の道はカソリック系テクノ
クラート(まあ革新官僚ってとこでしょうか)のオプスディとかが
進めていました.「独裁者」フランコも黙認状態.何度かファッショ
独裁(保守)−改革の揺り戻しがありますが.
労働組合や農民組織は36年以降のスペイン内戦=革命時にハゲシク
フランコ−ファッショ反乱軍に敵対したアナキスト,非共産党系
ボルシェヴィキ(マルクス・レーニン主義者),共産党系ボル,
社会主義者,左翼共和派などは,フランコ勝利直後のキビシー軍部
独裁のときには徹底して弾圧されてました.フランコ自身には
あまり思想はなくナチスドイツやファッショイタリアには実利
的に近付いていたようですが.
戦後エスパーニャの人々が「外に行かなかった」とはこーいう
弾圧下にあった状況が関係していると思います.ただし,前述
したようにフランコ存命下においても「改革」は緩やかに進行
していました.
あーそれと,民族分離主義者も徹底して弾圧されたため,バスコ
なんかの民族主義は共和時代よりさらに激化したという変化も
フランコ時代にはあった.カタルーニャは穏やかに分離・自主
路線を進んだからあのような悲惨な展開にはなりませんでしたが…
ちなみにバスコはエスパーニャ中央(←とりあえずの)のカス
ティージャ側の呼称で,本人たちはエウスカディと自称します.
エウスカラの言葉を喋る人々(で構成する国)という意味.爆弾
テロを展開しているETAを「バスコ祖国と自由」と呼ぶのは本人
たちの意向を無視したやり方でもあるわけです.ETAのどこに
「バスコ」なんて言葉が含まれているんだという.
先に断っておきますが,カステリャーノ(カスティージャの言葉)
では「バスク」ではなく「バスコ」ね.