1 :
実習生さん:
あの時代、ヨーロッパではなんであんなバカなことが起こったんですか?
またどのような変化があったんですか?
2 :
世界@名無史さん:2001/01/22(月) 08:58
民間信仰を神学的に解釈したら魔女になったとさ、という説を聞いた。
3 :
>2:2001/01/22(月) 09:17
それって、カルロ=ギンズブルグとかいうイタリアの歴史学者の著書に
もこうした論考がたしかあったよね。
民間信仰や農民のコスモロジーが、教会の宗教裁判などをとおして弾圧
されていくとかいう内容の話が、著書にあった覚えがある。
4 :
世界@名無史さん:2001/01/22(月) 13:41
あの頃のヨーロッパはモンゴルやオスマン トルコなりが
滅ぼしてくれれば良かった。
5 :
世界@名無史さん:2001/01/22(月) 15:34
あげ
6 :
世界@名無史さん:2001/01/22(月) 22:47
すげー不衛生だよね。排泄物道端に捨てたりして。だからペストが流行っちまったんだよ!
風呂にも入らんし、街も人も不潔。きたねーんだよ。ほんとにモンゴルとかが滅ぼしてくれればよかったのに。なにもかもオゴタイハンが悪い。
7 :
ジーモン@ケー二ヒスベルク:2001/01/22(月) 23:09
>6
いいや、ペストの流行はユダヤの陰謀。
アラブ・ベルベル軍、モンゴル軍、オスマン(トルコ)軍を
招き寄せたのもユダヤの仕業。
8 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 01:19
金持ちの財産を没収する方便さ。
9 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 06:40
魔女が箒にのっているというイメージは、
箒にドラッグを塗っておまんこに擦り付けていたからできたとか。
ジャンキーさんが魔女にされたのかな?
10 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 13:23
東欧のカトリック管区における魔女狩りは、西欧ほど
激烈ではなかったぞ。
11 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 13:36
ノーバディ エクスペクト ザ スパニッシュ インクイッション!
(スペイン宗教裁判)
12 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2001/01/23(火) 16:15
白人は、今も昔も根性の腐った奴が多かったという事さ。
矛盾だらけのキリストの教えを疑いもせず、
自らの欲望の為にはその教えも平気で破り・捻じ曲げ
それでも尚、平気で神に祈る。
13 :
名無しさん@1周年:2001/01/23(火) 16:16
>12
じゃ、おまえな何なの?
14 :
>10:2001/01/23(火) 16:19
ミコワイ・コペルニック(コペルニクス)は
宗教裁判には掛けられなかったな。
15 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 16:19
互助精神に溢れた中世の庶民社会が功利を是とした価値観を受け入れていく過程で、
かつては手を差し伸べていた貧しい隣人を切り捨てることに良心の呵責を感じた
人たちが、彼らは魔女だというレッテルを貼ることで精神の安定を保った。
16 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 17:08
魔女狩りした奴のカルマは大きいぞ。
17 :
>16:2001/01/23(火) 18:34
その罰でチョンや部落に生まれ変わっています
さぁ罰を与えようではないか(和良
常々思ってたんだが、和良って本来どういう意味なんだろう。
どうして変換候補に入ってるんだろう。
19 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 19:01
>>15 「俺は悪くない、魔女が悪いんだ。神父様もそう仰ってるじゃないか」
ってことすかね。ああヤダヤダ。
犠牲者以外の人たちにとっては、魔女狩りというシステムは
上手く機能していたんだろうけど。
20 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 19:47
魔女狩なんて、本当に信じてやっていた奴なんて一割もいなかっただろうな・・
あいつが気に食わない・振られた・妬み嫉妬なんかで、相手を魔女と告発する・・
茶番も甚だしい。
21 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 21:25
もとは新教旧教の宗教対立
互いを異端として狩り合い、処刑後その”財産を押収”していたが、
あらかたそれも済み、裕福な異端者がいなくなって割りに合わなくなってきた頃、
「(宗教的な)格別の罪」を行う魔女がその後釜としてやり玉にあがった、
というところらしい。
ナニが悲惨かって、いったん告発を受けるなり噂に上がるなりして裁判に
連れて行かれればもう終わり、後は「自白」するまで監禁、拷問。
さらに、自分の命さえ諦めてウソでも自白をすればそこで苦痛は終わりかと
思いきや、今度は「共犯者の名を上げよ」と来る。
自分以外に無実の罪をでっち上げよと言う。
コレはかなりつらかったんじゃないかな…
これこそがまさに、「悪魔に魂を売る」ことと彼らは感じただろうな
時と所によっては、生きたまま火焙り、という場合もあったし、
どんな身分も立場も関係なく(貴族だろうが宗教関係者だろうが)
対象であったことを考えると、世界史上で最も
「この地この時に生まれなくてよかった」と思うのは
やはり中世ヨーロッパがダントツですな。
22 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 22:29
ファンタジー漫画だから架空の話なんだけど、「ベルセルク」ってのは
この辺の話題を本当にイヤになるぐらい丁寧に書いてるね。
23 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 23:00
ジャン・ミシェル・サルマン著池上俊一訳『魔女狩り』(創元社 1991年)では
魔女狩りには地域的に差があり、
事件が多発したのは、アルトワ、フランドル、エイノー、カンブレジ、
ブラバン、ルクセンブルク、ロレーヌ(以上北フランスからベルギー)
ドイツのライン地方、南ドイツ、アルプス、ブルゴーニュ、フランシュコンテ、
ギエンヌ、ベアルン、ラブール、バスク、ピエモンテだそうであり、
イタリアやスペインの大部分では存在しなかったとある。(同書p.85-86)
最新の研究をもとにした一般書であるが、「魔女狩り」のイメージ
のひとりあるきを訂正している。
つまり魔女狩りには地域差があるし、教会勢力の不寛容だけに原因を追求する
のは時代遅れの知識のようだ。
24 :
世界@名無史さん:2001/01/23(火) 23:13
魔女狩りが盛んだったのは、中世全般ぢゃなくて、中世と近世の狭間ですよね。
ミケランジェロやダヴィンチと同時代に生まて、長生きしなかったら、それはそれ
で幸せな時代かも・・・
都市の勃興
→ ルネッサンス
→ ルネッサンスに対する宗教改革 (← ドイツ諸侯・英国の利益と一致)
→ 宗教改革に対する反宗教改革 (← スペイン欧州の盟主を望む)
#意外に建国間もないアメリカ合衆国では魔女狩りが盛んだった・・・
#
#裁判で、専門家の証言が当てにならない例:
#「合衆国で初めて取り入れられた専門家の証言は『彼女は魔女である』」
25 :
24:2001/01/23(火) 23:20
あと、始めたのはカトリック教会だったけれど、すぐに止める側に
回ったようですね
>23
やはり、ある程度統制の取れた国家の枠組みができていない、小粒の
封建領主(=893)が力を持っていた後進地域で21のような暴走が起きた
んでしょうね。
26 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 03:31
子供の頃読んだ本に
「審問官は皮膚に刺しても痛くない針(?)を使い、
それを(疑いをかけられた人に)刺して、痛がらないと
魔女と断定、次々と魔女をでっちあげた」
などという記述がありました。
その後魔女についての本をいくつか調べたのですが、そういう
話は見つかりません。
果たしてこれは事実なのでしょうか。誰か詳しい方いませんか?
27 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 09:57
魔女を見つけるのに探針っていう手段があった。
悪魔と契約すると魔女の印(乳首状の突起)ができて、そこを刺すと痛くないという悪魔学的解釈に基づいて
そこらじゅうをぷすぷすと刺されるのだから一種の拷問に近いような気がする。
痛くないと言うまで探針。
諦めて虚偽供述。
魔女認定。
裁判。
死。
というケースもあったのでは。
28 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2001/01/25(木) 10:14
>27
>というケースもあったのでは。
あったのでは?ではなく、大抵はそのケースでしょう。
そもそも、魔女の容疑が掛かった段階で、死は免れないので・・・
29 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 10:37
>28
文献が手元に無いので憶測調。
あと裁判≒死だけど容疑≠裁判ではなかった。
メルゲンハイム(うろ覚え)の記録によれば起訴率は50%以下だった、はず。
魔女狩りがもっとも酷かったドイツ諸邦でもこんなもん。
30 :
る:2001/01/25(木) 13:50
る の法則
「感情に訴えかける要素のある史実には
必ずどこか誇張されている部分がある」
31 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 14:06
>>30 誇張といわれてもねえ・・・・魔女として捕まった主婦アグネスと
その家族の残された手紙を読むと、その時代がいかに悲惨だったか
わかるよ。
アグネスは連座して逮捕されたんだけど、夫が市長に当てて、いかに
妻が信心深くまじめな人だったか訴えている。子供達は母親に、
「愛するお母さん、お母さんが帰ってくるまで、かわりにお手伝いを
やります」と手紙を書いていて泣けてきます。
結局アグネスは殺されてしまった・・・・・。
魔女狩りに関しては、ドイツがもっとも非道かったんじゃない?
天災が起きたときの生贄として、誰かをターゲットに選んで
そいつの責任にして殺すのが、中世以前からの風習だったらしいよ。
あのカール大帝(シャルル・マーニュ)が「勝手に人を魔女と決めつけて
殺してはならない」って勅令だしているぐらい、「風習」だったらしい。
この残虐さって、後々のナチスドイツによるユダヤ人虐殺の遠因の
一つだと思う。民族性なんだね。
32 :
る:2001/01/25(木) 14:12
そのアグネスの旦那が魔女狩りの当事者ではなかったっけ?
33 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 14:17
アグネスって誰ですか?
いつの時代のどこの国の人ですか?
史料の出所まで教えていただけると助かります。
34 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 15:30
>>33 ごめん、もう図書館に返しちゃった。借りてきたら書くから。
> この残虐さって、後々のナチスドイツによるユダヤ人虐殺の遠因の
> 一つだと思う。民族性なんだね。
こういう不用意な一文が書き込み全体の印象を損なうって 判らないか?
ユダヤ人迫害の歴史はローマ帝国の頃からで その範囲は欧州全体に広がっているし
ユダヤ人の虐殺が戦中にどれだけドイツ国民に知られてて
そして積極的に支持されたと思ってるんだ?
36 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 17:33
>>18 やわらかなっていみ <和良
わらってよむのは名字だとおもふ
37 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 18:12
拷問は全裸で行われたんだって、これ常識。
38 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 20:02
>>35 ある対象をターゲットにして社会的不安の責任を押しつけて血祭りに
あげる、という意味で書いただけで、ユダヤ人の迫害の歴史は関係ないのです。
ユダヤ人は迫害しやすい要因があったというだけで。
>>36 ここ数ヶ月の疑問が解決できたのでうれしい。
よってありがとう。
40 :
名無しさん:2001/01/25(木) 23:01
何を昔話しているの.共産主義の圧制は,現代の魔女裁判でしょうが.
無実の人を,証拠がないので,拷問で,自白させて,殺す.
人間の知性は中世を笑うほど進歩していない.
中世よりも,はるかに残虐な行為をしている.
違うかね.
41 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 23:13
権力維持の為の弾圧と魔女狩りは動機の点で同列に論じるのは難しい。
でも魔女に「悪魔はリシュリュー様を恐れていた」とかなんとか自白させた例などから考えれば
魔女裁判が為政者の権威付けに用いられた(あるいは取調官の阿諛追従か?)こともあったかもしれない。
42 :
世界@名無史さん:2001/01/25(木) 23:28
>>40 ちょっと違うな。現代の魔女狩りは、独裁者が自分に忠実な軍部や
秘密警察を使って反体制主義者を弾圧することでしょう?
対象が限られているし、その政権が倒れて民主的な政権が樹立したら
終わるわけじゃない?
中世の魔女狩りが恐ろしいのは、それが施政者の権力によって強制
されるのではなく、民衆の内側からあくまでも「自発的に」起きる
ということなんだ。
実際施政者の方が「魔女だと決めつける根拠がない」と処罰を拒むと、
民衆が怒ってつめかける、という騒ぎも起きている。
シャルル・マーニュはわざわざ禁止する勅令を出したぐらいだ。
民衆を恐れた施政者側が、仕方なく、魔女だと烙印を押された罪のない
老人や女性を逮捕して民衆に引き渡してしまうケースも多かった。
つまり、隣のおじちゃんやおばちゃんが、いつ鬼に変貌して襲って
くるかわからないあたりが、一部の権力者の暴力である現在の魔女狩り
と異なって恐ろしい点なんだよ。
もし現代史で中世の魔女狩りに近いものを上げるとしたら、文化大革命だが、
あれは十年足らずで終わってしまった。主犯である四人組も逮捕された。
誰も責任を問われず、決して終わらないところが中世の魔女狩りの
怖さなのです。
43 :
42の続き:2001/01/25(木) 23:41
意外なことに、カトリックの側から魔女狩りに対する反対の声が
あがっていたのも事実です。
ある神父は、魔女狩りのあまりの悲惨さに反論の書を命がけで出版
しているし。
権力者や宗教でさえ止めることができなかった民衆の迷信からくる
自発的なリンチ。それが魔女狩りなのでした。
44 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 00:01
けど、そんな民衆に決してカトリックはその蓄えてた文化や知識を
伝えようとはしなかった。
宗教は止められなかったのではなく、止めなかっただけ。
45 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 00:02
でも、ローマ帝国が財産没収を禁じた1630〜1631の2年間は
裁判が激減したとか。
思うに、民衆側のリンチから起こったものと、権力者側の金儲け的な
ものから起こったものの二つに大別されそうな。
46 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 00:25
やぶにらみ、物乞い、あばずれ、身寄りの無い老人、やかましい女は魔女にされやすかったそうな。
占い師、民間医療者、産婆などは民衆からの支持は高かったが教会からは疑惑の目で見られた。
市長、教皇…これは権力闘争の過程でレッテルを貼られただけだろう。
異端審問の激しかったスペイン、ユダヤ人狩りの激しかった東欧カトリック圏で魔女狩りが下火だったのも興味深い。
つまり人類にはわかりやすい敵がいたほうがいいということか。
47 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 00:33
>>26 職業的密告者であるところの針刺し師たちは、押し付けると先端が引っ込む
トリックを施した針やナイフを使って、わずかな金のために次々と犠牲者を
作り出していったそうです。
17世紀のある針刺し師は、詐欺師として絞首刑に処せられる直前に
「イングランドとスコットランドで220人の女を死なせた」と告白したとか。
48 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 00:51
>47
ジョン・キンケイドだね。プリッカーって類の連中。
「魔女発見将軍」マシュー・ホプキンズは気に入りの産婆を連れて回った。
全裸にして悪魔の印を探すのは産婆の仕事だったからなのだが、実際には悪魔の印なんてあるわけない。
連れの産婆の仕事はちょっとしたできものを見つけて針小棒大に報告することだったとか。
49 :
@^-^@:2001/01/26(金) 00:58
そういや、アメリカでも1690年代にあったね。魔女狩り。
村の娘たちが、根も葉もない噂をばら撒き、全く関係のない人が犠牲になった・・・。
なんだっけ、あの事件.
50 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 01:16
セーラム・ロッド
51 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 01:41
細かいけど
セーラムズ ロット
ですよね。
52 :
26:2001/01/26(金) 02:14
>>47 >>48 ありがとうございます!やっぱり本当だったんですねえ。
しかし「職業的密告者であるところの針刺し師」って…
一応処罰されている事に、わずかながら救いを感じますね。
53 :
る:2001/01/26(金) 02:31
>>42 あやふやな知識でスマソ。僕のイメージを(根拠もなく)提示するので間違ってたら指摘してくれたまい。
民衆が「自発的に」の背景にはそれを奨励する思想の蔓延があったのではないかな。
その意味では
>>22の一部共産主義国家における弾圧「にともなうチクリ・告発風潮」も類似してるし
文革しかり、マッカーシズムも似てるかもしれない。
その、魔女狩りの思想を支えたのが「特定の宗教派閥」の勢力争いなのかな、とか思ってたのですが。
(魔女狩り反対の本書いた聖職者は反対派閥の人だったはずです)
魔女狩りの定義にもよると思うが、熾烈をきわめたのはたかだか100年くらいでそれ以降は
散発的。飛び地的ではなかったっけ?
シャルルマーニュの勅令って、どういうものなんでしょう?
54 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 04:11
>>53 魔女狩り反対の本といえば「検察官への警告」でしょうか。
1631年出版、著者はイエズス会のフリードリヒ・フォン・シュペーです。
この人は罰せられる前に疫病で死んだそうで。
55 :
世界@名無史さん:2001/01/26(金) 06:43
10世紀の「司教法令集」には民間の呪術者の存在を匂わせるような事案があるように、
魔女の雛型はずっと昔からいた。あるいはキリスト教普及以前の土着宗教であったかもしれない。
民衆の呪術信仰と裏返しの恐怖は魔女狩り以前から底流に流れていたのではなかろうか。
そして知識人の中には魔術師(あるいは占星術師・預言者)を称するうさんくさげな連中がいた。
彼らは神(とそれに仕えるもの)だけがなし得るはずの秘蹟を行えると自称し、
教会は自衛のために魔術を異端とする。魔術師の力の源泉を悪魔に求め、叩くために
悪魔学が援用された。教会の権威が揺らぐ度に悪魔の力はインフレを起こし、やがて
手ごろな恐怖の的として民衆になじみのあった呪術すべてが悪魔の仕業とされた。
宗教派閥が魔女狩りの根拠を作り出したのは事実だろうが、その前提として存在した民衆と
呪術とのかかわりを過小評価すべきではないと思う。
56 :
42:2001/01/26(金) 18:15
>>33 >>54 今日図書館いったらいつもの著書が見あたらなかった(最近運が悪い)
検索したら「魔女狩りの社会史ーヨーロッパの内なる悪霊」という書名を
見つけた。しかし、以前参照したのは女性の作者だったような気がするので
断定できない。
もう一冊「魔女狩り(森島恒雄)」岩波文庫(これも貸し出し中)は
前読んだときおもしろかった。
ただし、主婦アグネスの話とシャルルマーニュの勅令については、もう一冊
の方から参照した。
今手元にあるのは上山安敏「魔女とキリスト教」だが、これはどちらかというと
思想史に近いので、個々の事件についてはあまり詳しくない。
57 :
名無しさん:2001/01/26(金) 22:50
魔女狩りは利益をあげたものの仕業だ.
すなわちカソリック教会がある。
カソリック教会は当時の世俗の権力でもあった.
領主が組んだこともあったろう。
主な目的は,社会的なテロによる、既存の政治勢力の延命だ.
米国のスパイをでっち上げた共産主義裁判と同じだ.
人々を疑心暗鬼に陥れて,相互の連絡を絶ち,政治的な連帯を防ぐ.威嚇
(被害者は貧乏人.)
改革者を脅迫して既存の権威の延命を計る.ガリレオ裁判
(被害者は科学者)
金持ちを魔女として処刑し,財産を没収する.(魔女は男性も可)
(市長を魔女にして処刑,財産没収)
政治的な敵を魔女として処刑する.
(異端やジャンヌダークの処刑)
人間は異常な状況ではヒステリーになり,とんでもないことを信じるようになる.
この点で,過去も今もないのだ.人間は不安定な存在だ.
小説「バラの名前」は、イタリアの異端審問のケースを書いている.
小説「カラマゾフの兄弟」の大審問官のくだりは若い人は必読.
小説「緋文字」は米国の魔女裁判だ.
小説「陥穽」(ポー)は魔女裁判の被害者が,ナポレオンに救出される話だったと思う.
スペインのマドリッドの太陽広場は、魔女火あぶりの広場であったと聞く.
周囲の地下のバーは死刑囚の牢獄だった.
スペインは,イスラム教徒が残ったので,キリスト教徒が捕らえて,魔女にして
焼いていたようだ.
異端審問は、容易に魔女裁判になったようだ.
58 :
世界@名無史さん:2001/01/27(土) 08:14
いくらなんでも異端審問と魔女裁判を混同するのは乱暴すぎる。
魔女狩りはむしろプロテスタントで盛んであったとも聞きますが。
むしろ、王侯貴族が商人から利益を巻き上げるためにやった、ってな
話をテレビでやってたような。
61 :
T/L:2001/01/27(土) 13:59
在日同士なんだから仲良くしましょう。
ね。
62 :
T/L:2001/01/27(土) 14:00
やばい、へんなとこにかいてしまいました。すみません
63 :
世界@名無史さん:2001/01/27(土) 14:15
>59
裁判あたりの処刑者数はプロテスタント地区のほうが多かったそうな。
新教の理論家が聖書から解釈したところによると、疫病や自然災害は神のなせる業であり、魔女の行いではない。
じゃあ魔女はいないのか。そうではない。魔女を称する輩はは自分の力で災いを起こしたとの妄想を抱いているのだ。
よって魔女は存在する。だから狩る。よくわからない理屈だ。
新教は災いの理由を自らの行いに求めた。いままでは災いを魔女のせいに転化できてた民衆が
都合のいい魔女狩りというシステムを捨てたくはなかったというのもあったかもしれない。
>60
ドイツの魔女裁判には高位の人物を対象としたものがあるが、財産目的なのか党派抗争なのか定かならず。
そういうケースもあった、程度の認識が適当なのではないか。
ところで、ユダヤ人に対する儀式殺人裁判が下火になった地域(=狩るべきユダヤ人が少なくなった地域)で
その後釜に収まるかのように魔女狩りが激しくなっていったらしいのですが、詳細を知ってる方いませんでしょうか。
64 :
T・S:2001/01/27(土) 14:29
魔女狩りの本質はひとことで語りきれないと思います。女性原理に対する弾圧が
どうのってのもあったらしいですし、「許容できない知識体系を有する者への弾圧」
が最初にあったような気がします。
それからとあるフェミニストの人から聞いた話ですが、フランス革命直後に「女
性の権利を主張した女性が魔女として処刑された」ことがあるそうです。
それとちょっと確信がもてないけど、確か「箒にのって空を飛ぶ」話は中国にも
あるとか……。
65 :
世界@名無史さん:2001/01/27(土) 14:54
ナチスは魔女狩りがキリスト教による原ゲルマン神話の弾圧だという
主張をしようとしたが、魔女弾圧のベースになった民間の迷信が
ゲルマンがかならずしも発祥ではないとわかって、やめたらしい。
66 :
世界@名無史さん:2001/01/27(土) 17:13
ケルトが怪しい!
67 :
世界@名無史さん:2001/01/29(月) 18:40
生命の自然発生説:「空箱に布とパンを入れて放置しておくと、ネズミが発生する」
フタぐらいしろよ・・・・・・・
68 :
名無しさん:2001/01/29(月) 22:44
西洋の魔女は男も入ります。
魔女裁判は,公開性から見て,政治的な目的が合ったと思う。
ソ連では著名な指導者がスターリンの拷問に負けて,帝国主義の
スパイだと自白して,多数処刑された。人民は驚き恐れた.
中世の魔女裁判は,キリスト教の異端裁判でもあった。
政敵を滅ぼす方法だ。
レーニンは共産党組織をイエズス会の組織を真似た
という。だからキリスト教の政敵弾圧方法を参考に,
魔女裁判が20世紀に復活したのかもしれない.
とにかく人間は何も進歩していない。すぐに中世に逆戻りする。
69 :
世界@名無史さん:2001/01/30(火) 00:00
>>68 魔女狩りは民間に伝わる「害悪を与える魔女」伝説にキリスト教
が合流して生まれたものであるという。
それが一部の独裁者による恐怖政治ではなく、民衆の支持があった
ことは、いろいろな記録に見ることができる。
たとえば1588年、農作物が悪天候で全滅してしまった翌年から
1591年にかけて、ドイツのションガウでは「その悪天候は魔女の
仕業」として魔女狩りが起こった。
市長はかわりの種籾を提供して騒ぎを提供して沈静化を図ったが、
農民側は魔女を根絶するように要求、殺害のための費用を捻出する
ためなら、森林を売ってもいい、とまで言った。
つまり魔女狩りは、「人民は驚き恐れる」のではなく、むしろ殺害
を喜んでいた。無実の女性を虐殺しながら、皆は「これで冷害は
終わりだ」と笑っていたのだ。一種の生贄だろう。
だが、他の文化では生贄は名誉なことであったのに対して、ヨーロッパ圏
の生贄である魔女狩りの犠牲者は、まったく救いがなかった。
ナチスに迫害されたユダヤ人は、家族と共に泣いたり、ナチスを怨んだり
することもできたが、魔女狩りの犠牲者は一人悪者にされ、たった一人
虐殺されていくだけだった。(複数殺された時もある)
世界史史上、ここまで女性を迫害した例はない。
それが戦争でもなんでもなく、「日常生活の中、ごく普通の人々」の犯罪
であることが、魔女狩りの恐ろしい点である。
70 :
ミスの訂正(69):2001/01/30(火) 00:04
>種籾を提供して騒ぎを提供して沈静化を図ったが、
「長はかわりの種籾を提供して騒ぎを沈静化を図ったが、」
の間違いでした。ごめんなさい。
71 :
名無しさん:2001/01/30(火) 21:57
魔女狩と農民一揆は別だが、原因を他に求めると言う意味で,魔女を
使ったということはあっただろう.
魔女狩にも幅が合ったのだろう.
魔女は女性だけではないことに注意.
魔法使いとしたほうが良いのかもしれない.
日本語の翻訳が悪いのか?
72 :
世界@名無史さん:2001/01/30(火) 23:07
魔女狩りであろうがユダヤ人虐待であろうが
要はヨーロッパ人がドキュソの集まりである
というだけのこと。
73 :
津山30人殺し主犯:2001/01/30(火) 23:59
>>72 ま、そういうな。
わが国にも、<縁がちょ><村八分>
<出てけ。この町には余所者にのます酒はない(こりゃ西部劇か)>
の麗しい伝統があるじゃないか。
しかし、ま、そこで出生だけで「火あぶりや絞首刑」にする西欧の無意識、
一神教の厳しさとは、まあ別物だけどな。
74 :
日本@名無史さん:2001/01/31(水) 13:39
魔女狩りって今風で言うと日本叩きに似てるかな?
75 :
世界@名無史さん:2001/01/31(水) 15:55
>74
いや、マイクロソフトたたきだろうよ(藁
ゲイツが現在の魔女狩りだと叫んでたしな。
76 :
世界@名無史さん:2001/01/31(水) 18:32
もっとも魔女狩りに近いのは、文化大革命。
77 :
名無しさん@1周年:2001/01/31(水) 18:34
.
78 :
世界@名無史さん:2001/01/31(水) 19:01
>74-76
そうやって現在の〜ってなぞらえることが魔女狩りのイメージと実体を
乖離させているような気がする。
79 :
世界@名無史さん:2001/01/31(水) 19:50
>78
同感です。これらの見方は「暗黒の中世史」を補強しこそすれ、
中世に対する新たな視点を取り入れられない。
中世を暗黒時代とし、理性の光によって啓蒙時代が来たと
いうけれど、啓蒙のなれの果てが災厄の20世紀なのではないですか?
80 :
名無しさん:2001/01/31(水) 23:39
人間は変わっていないということ。
魔女裁判はやはりテロと見るべきだ。恐怖による支配だ。
現代の共産党支配下では,住民の一定の%を逮捕して,殺してきた。
そのとき外国の手先と自白させる。同じ恐怖による支配だ。
恐怖で人民の自然の連帯を絶ちきり,少数のグループが大衆を支配する。
魔女裁判による恐怖政治は,中世では,カソリック教会であり,
現代では,共産党だ。
ナチスは見世物裁判をしていないと思う。
81 :
フライスラー:2001/02/01(木) 00:34
>>80 ま、ズッペだっけ? 国会議事堂放火のオランダ人浮浪者裁判は
見世物化に失敗したけどな
82 :
世界@名無史さん:2001/02/01(木) 10:40
>>79 同感。キリスト教の根底にある根深い女性不信が、女性のイメージを「聖母マリア
=絶対純潔」と「魔女=絶対悪」のイメージに分離させたあげく、魔女狩りを
支える思想になった。こういう思想は、現代のわれわれには理解しにくいし、
似たような思想も見つからない。
>>80 残虐という点を見れば、確かに。でも、80は最初から結論を出して、その結論
にむけて事実をねじ曲げてるような気がするが?
>>82 名無しさんはこういうキャラだ。気にするな。
信念で歴史を理解する輩はどこにでもいるもんだ。