独伊以外のヨーロッパにおけるファシズム

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1名無しさん@1周年
ルーマニア「鉄衛団」、ハンガリー「矢十字運動」、クロアチア「ウスターシャ」等について語る。
特にナチと組んでブカレストでホロコーストをやった鉄衛団のアントネスコだっけ?彼の情報をきぼーん。
その凶悪さは、戦後のチャウシェスク体制にまで受け継がれ、拷問・諜報のテクニックはチャウシェスク体制下の秘密警察「セクリタテ」に大きく貢献したという。
2フランスにも:2000/07/02(日) 02:55
あるぜ,ファシズム運動。
3名無しさん@Peukert:2000/07/02(日) 23:51
ファシズムは近代の病理だ。

どこでも罹患する可能性はあった。
しかしそれがなぜドイツであのような形で発病したのか?
それが問題だ。
4名無しさん@1周年:2000/07/03(月) 02:52
みんな貧乏が悪いんだ
5>3:2000/07/03(月) 04:39
でもさー,ポイカート自身は結局「ファシズムは近代の病理だ」つっただけで,
「なぜドイツで」っていう答えには答えてないんだよね。

6:2000/07/03(月) 05:01
答えには→問いには
7名無しさん:2000/07/03(月) 13:04
>5

答えたかったんだが、その前に命が尽きたんだな。
8名無しさん@1周年:2000/07/03(月) 13:34
イギリスには、ナチと同時代に「火の十字団」というのがあった筈。
9名無しさん@1周年:2000/07/03(月) 21:11
オズワルド・モズリーは黒シャツ隊。
10名無しさん@1周年:2000/07/03(月) 22:11
フランコ時代のスペインやドゴール時代のフランスもね
11名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/07/03(月) 23:17
アルバニア ヒトラーがエバと温泉保養したところ
12名無しさん@1周年:2000/07/03(月) 23:53
アメリカにもあった。参戦してから下火になりました。
実のところ、社会不安や政治的混乱といった「養分」が
どれくらい醸成されていたかという違いしかないような
気がする。
13しば:2000/07/05(水) 03:01
>10
よそ者の茶々入れですいません。微妙なニュアンスの違いですが、フランコ体制について、
私の研究テーマでもあり、少し訂正させてもらっても良いでしょか?
フランコ時代のスペインが果たしてファシズムであったかという問題がありまして、
フランコ時代初期にあたる1936年内戦から数年間は、
ファランヘ党というきわめてファシズム「臭い」政党を起用していましたが、
フランコ自身はヒトラーとの会見でWW2への参戦要求を婉曲的に拒絶し、
ピレネー山脈に全軍終結をさせて万が一の場合対決の覚悟もあったようです。
彼は共産主義が徹底的に嫌いで、「敵の敵は・・・」という論理と、
当時の経済・社会・軍事の面で優勢であったドイツに接近したに過ぎず、
それすなわちファシストというわけではないようです。
詳しくはリンスという歴史家の言葉による、「権威主義体制」というものを
調べればよろしいかと。
どうも中途半端に長くて申し訳ありませんでした。
14>13:2000/07/05(水) 04:50
ドイツと参戦をめぐって消極的に対立したのは、あくまで国益の観点からで、
戦後のキリスト教会・右翼・地主と結託した強権的経済体制は、やはり
一種のファッショなのでは?

↑あくまで、
おとなりのポルトガルを戦後長く支配したサラザール体制(大学の経済教授が国家元首!)
がファッショなら、フランコ総統もファシズム程度の横レスでした。
失礼しました
15>13:2000/07/05(水) 04:52
10ではないんですが,茶々なんてとんでもないです。
ヨーロッパにおけるフランコ・スペインの独特な地位というのは,
私も常々興味を持っていました。

全世界が戦争に巻き込まれていた状況下,
いったいスペインは何故に独立を維持できたのか,
そもそもフランコが目指したものはなんだったのか,
フランコが長期にわたり支持を受けていたのは軍事を握っていただけなのか,
それとももっとすそ野の広い国民的支持を持っていたからなのか。
せっかくご専門の方がいらしたので,よかったら
ご教授いただけないでしょうか。
16ジーモン@半ドン:2000/07/05(水) 21:43
フランコ総統とサラザール大統領兼首相は、
”穏健なファシスト”もしくは”正常なファシスト”
なのです。
ムッソリーニ統領も第二次世界大戦以前は典型的ファシスト
であり、それが”本来の正常なファシスト”でした。
ヒットラーとそのナチズムが極端なだけ。
17>13:2000/07/05(水) 23:54
「ファシズムとは何か」って問題に行きつくだけだと思うが...

三省堂 大辞林第二版より
ファシズム
[fascism]
第一次大戦後に現れた全体主義的・排外的政治理念、またその政治体制。
自由主義を否定し一党独裁による専制主義・国粋主義をとり、指導者に対す
る絶対の服従と反対者に対する過酷な弾圧、対外的には反共を掲げ侵略政
策をとることを特色とした。イタリアのファシスト党に始まる。ファッショ。


この説を採用するなら、フランコ、サラザール政権はファシズムであった
とすべきですね。
でもファシズムの定義なんて政治学者によって違うからねぇ。
18名無しさん@1周年:2000/07/06(木) 00:24
>13
リンスの「官僚的権威主義体制」ですね。ただあの方は脱マルキスト的な発想からの政治形態分類したので、やはり批判的な意味で使われる「ファシズム」という言葉がお嫌いなようで。
まぁ平たく言えば、ファシズムでしょう。
ただドイツのそれと違うのは、やはりカトリック教会というスペイン独特の保守・封建的政治風土を破壊することなく、むしろそれに立脚して成り立っていたという点で、ある意味前近代的な専制主義という側面が色濃く残っていたと考えられます。
ポルトガルのサラザールもそうですが、フランコも結局工業化による軍事強国化には消極的でしたから。
19名無しさん@1周年:2000/07/08(土) 23:09
フランスのドリオ人民党とアクション・フランセーズやクロワ・ド・フはどこか違うのですか?
親ドイツ的かどうかとか。アクション・フランセーズはプロトファシズムなどと呼ばれていますよね。
20名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 00:35
オランダの国民社会主義運動、ノルウェーの国民結集運動、フィンランドのラプア、ポーランドのピウスツキ、ハンガリーのホルティ、オーストリアのドルフース、ブルガリアやユーゴ、アルバニアの国王独裁、バルト三国の権威主義体制、ベルギーのレックス党。
カナダやインドにも類似の運動はいろいろあるらしい。スウェーデン、デンマーク、スイスはファシズム運動はあったのでしょうか。
21しば:2000/07/09(日) 02:52
色々なレスをありがとうございます。
まあ、確かにファシズムの定義まで行っちゃうと、線引きが難しいですから、
広い意味ではフランコなんかもファシズムに入るかもしれません。
ただ、スペインを含むラテン世界では、未成熟な社会構造のため、
民主主義(これも一般的な意味で)が根付いていない時期には主に軍人などによる
”独裁”が行われるんですが、これは向こうの人たちからすると、
比較的日常的なものとして意識されているようです。
また、フランコに限って言うと、彼はその時期ごとにおける国際情勢の中で
優勢にあるものに接近し、できる限りスペインの国益になるように利用し、
それでいて他の勢力へのパイプラインも絶やさないという、
悪く言えば”虎の意を借る狐”であったと言えます。
したがって、スペインの命綱は外務省にありと言われるほど情報と外交に立脚した
独特の政治形態であり、ファシズム臭い程の強権の発動は、
徹底した反共産主義に関わる問題のときくらいであると思います。
実際、WWU後の、スペイン孤立化の時代はローマを仲介とした
キリスト教民主主義勢力への秘密外交による接近と、それに伴う
国内キリスト教民主主義派の登用&ファランヘ党員・軍人の閣外追放などが
こうした流動的(?)な政治形態の現われとなります。

なんかまた長くなってすいません。誤解の無いようにしようと努めると、
どうしても字数が増えてしまいますね。では、今日はこの辺で失礼しますね。
22名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 03:08
こうやって見て来るとファシズムも
結構悪くないなって思えるんだけど、どう?
森君程度のオツムじゃ勤まらないだろうな。
23名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 03:30
>21
フランコがマイノリティー(バスク、カタロニア)を弾圧したことについて
あなたの見解をきぼーん。
24名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 14:40
>フランコがマイノリティー(バスク、カタロニア)を弾圧したことについて
>あなたの見解をきぼーん。

マイノリティ弾圧なんて、同時代のアメリカや、何十年もあとのイギリスの方がもっと酷いことやってるじゃん。
25名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 21:01
>24
ここは昔のヨーロッパのファシズムに関する板だ。
同年代のアメリカや後のイギリスの話なんて誰もしてないぞ。

それともあなたはフランコの味方?
26名無しさん@1周年:2000/07/09(日) 21:03
21=24じゃないよな。
板の流れを乱すな。
27しば:2000/07/10(月) 04:23
どうもすいません。肝心の僕の意見書いてませんでしたね。
僕はスペインにとってのフランコ時代と言うものをテーマにしたいと思ってるんですけど、
不可欠じゃないにしても、現代のような民主化への過程の上で、
いつかはぶつかるはずだったもの、いわば反面教師的なものとして捕らえています。
あの時代があったからこそ、民主化への具体的かつ現実的な動きがなされたので、
その面では評価。ただし、少し長すぎた気もしますし、内戦敗北者や23の方の意見のような、
マイノリティへの圧力は評価すべきものではないとは思いますが、
ある意味スペインにおける必要悪みたいなものというところでどうでしょうか?
今の日本が太平洋戦争の敗北によって成り立っているように(文字通りの意味で)、
今のスペインもあの時代があったからこそ成り立っているということで、
あくまで歴史的な流れの上での認識です。僕自身は親フランコでもなんでもないつもりです。
歴史をやるからには、できるだけ中立の立場からその意味を問う姿勢をとっているつもりです。
けっこう一人よがり臭いですけどね。話がそれた上に長くてすいませんでした。
ちなみに私は24の方とは別人ですよ。
28アラン・ド・ブノワ:2000/07/13(木) 02:39
アルミン・モーラーが「保守革命」と呼んだドイツの極右は、
ファシズムなのだろうか。
29名無しさん@1周年:2000/07/13(木) 22:12
ただし、ファシズム=反ユダヤ(反異人種)では(必ずしも)ありません。
フランコ、ムソリニはかくまったり救出すらしたり・・・でした。
ファシズムも良くも悪くも立派な政治的思想。
ナチズムは国家社会主義を名乗っていますが、ヒトラーからすれば
どうでも良く、そこに書かれてはいない反ユダヤ主義のみに突き動か
されたような気がする。ナチズムは似非国家社会主義+反ユダヤ主義
では?
30しば:2000/07/14(金) 00:01
そういえば、ナチズムとファシズムの比較を扱った本があったような?
確かに似てこそいるものの、実際かなり違いがありますよね。
だから、「ファシズム」と言った場合、ヨーロッパはかなりありますね。
今はネオナチがやばそうらしいけど、どうなんでしょうね。
31ジーモン@ケー二ヒスベルク:2000/07/14(金) 00:03
>29
同感。
ヒトラーの”国家(国民)社会主義”は君主制の否定位。
社会主義的要素はシュトラッサー兄弟とレームが持っていたのかな?
32名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/07/17(月) 05:18
ヒトラーとシュトラッサーの「国家社会主義」解釈の違いは
「ナチ党の思想と運動」中村幹雄
が参考になると思います
33名無しさん@1周年
ピーター・ヴィーレック「ヒトラーとロマン主義」もよろしく!