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世界@名無史さん:
ちなみに太古〜近世初期あたりまでの関東平野は杉やヒノキが鬱蒼と茂る大森林地帯だった。
鎌倉に幕府が成立すると、鎌倉では寺院や宮殿など巨大建築が盛んに造営され、
それに用いる巨材が関東平野の巨木地帯から伐採され運び出された。
今は失われてしまったが、鎌倉大仏も元々は巨大な大仏殿に収容されていた。
さらに江戸時代初期には江戸城に史上もっとも巨大な天守が造営されたが、
それは驚くべきことに家康・秀忠・家光の代替わり毎に造営され、規模も大きくなっていった。
江戸の町には巨材をふんだんに使った大名の上・中・下の屋敷群が建てられ、
多くの寺院と神社が甍を競い、平民街にはいくつもの商家が軒を連ねた。
だが、数百年もの乱伐で関東平野は茫々たる不毛の大地と化した。