女真・満州族の歴史総合

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160世界@名無史さん
邑婁は、夫余(ハルビン周辺の部族)の東北にいて、大海に面する(今のロシア沿海州か)。
気候寒冷で険しい山林の間に住み、深い縦穴を掘って住居とし、梯子を使って中に入る。
穴が深く梯子の段数が多いほど立派だとされ、大きな家では九段の梯子を用いる。
不潔無礼で飲食にも食器を用いず、家の中央には便所兼豚小屋があり、人々はその周囲に暮らしている。また人の尿で手や顔を洗う。
土地の人は盛んに豚を飼い、肉を食料に、皮を衣服にする。冬には豚の脂肪を身に厚く塗りつけ、風や寒さを防ぐ。
夏には裸で、わずかばかりの布で前後を隠す。
弩のように強力な弓矢を巧みに使い、人を射るときは必ず目に当て、石の鏃に毒を塗って用いる。
また巧みに舟に乗って侵入強奪し、隣国を悩ませている。(『三国志』魏志東夷伝邑婁条等より)

邑婁とは粛慎・女真・女直と同じく、ツングース語の「ジュルチン/ジュシェン(民)」。
北魏では勿吉、隋唐では靺鞨と呼ばれた。