18.高3自殺 2同級生も金要求 3分の1「いじめあった」2007/09/22, 産経新聞 東京朝刊, 27ページ
クラスに在籍する34人に「いじめがあったと思うか」と尋ねたところ、11人が「はい」と答えたといい、同校は「
いじめがあった」と結論付け、校長が記者会見で謝罪した。同校がいじめの存在を明確に認めたのは初めて。
同校は少年の逮捕後、同級生ら四十数人に対し聞き取り調査を実施。フットサル仲間だった同級生2人が、少年が金を
要求するメールを送る際、「僕の分の金額と名前も入れといて」と言っていた。実際に金銭は受け取っていないという。
19.心の軌跡なお見えず 神戸の高3自殺 同級生逮捕1週間2007/09/23, 中国新聞朝刊, 28ページ
五人は高校二年になった昨年春、フットサルを始めたのをきっかけに仲を深めた。男子生徒の役回りは「いじられキャラ」。
童顔で身長は一五〇センチほど。明るい性格で、周囲を笑わせることも度々あった。
ほかの同級生らがいじめの兆しを感じたのはその年の秋。机の上に積まれた粘土。いじめはエスカレートし、下半身の写真
がサイト上に掲載されたのは今春。携帯電話を介して同級生の間に広まった画像を見せられても「いじめられている」とは
口にしなかった。「罰ゲームやから」と話し、力なく笑ったという。
「証拠はな、これ(携帯メール)しかないんや」。兵庫県警の捜査員が自分の携帯電話を指さして、つぶやいた。
「自分には五万円。ほか(の仲間二人)には三万円。夏休み明けまでに払わんと何されるか分からへんで」(六月二十五日
のメール)。督促の携帯メールは六月に入って急増。多い日には、何度も送り付けられた。
学校の調査では、この少年以外に、現金要求に積極的に関与した生徒は浮かんでいない。しかし捜査幹部は「もっと悪いや
つがいるかもしれない。やったことの責任は取ってもらう」と話す。
遺書はA4判三枚。冒頭で両親あてに「世界一の幸せ者でした」と感謝の言葉を書いた。隣にハートマーク。数日かけて書
いたとみられ、一枚目には細かい手書きの文字がびっしり並んでいた。
しかし、いじめた相手を名指しで非難するくだりは最後までなかった。