40-2.2007/09/26, 朝日新聞(東京)
ズボンのポケットには、A4用紙3枚の遺書が入っていた。2枚は手書きで、1枚はパソコンで作成されていた。
「今まで育ててくれてありがとう」と両親への感謝の気持ちを記した後、複数の同級生の名前を挙げ、「借金がた
まったが、とても払えない。死ぬしかない」などと追いつめられた様子がつづられていた。自宅に残された生徒の
日記やメールには自殺を示唆する文書はなく、遺書だけに悩みが込められていた。
要求がエスカレートする中、生徒は休まず登校し、少年らと行動をともにした。
(学校の)2回目の調査で、自殺した生徒が服を脱がされる様子などの写真や動画が掲載されたホームページ
(HP)を、現金を要求していた同級生の一人が作っていたこともわかった。だれが写真などを投稿したかは不明という。
41.神戸・高3自殺 恐喝メールを「報告」 集金役17歳「他の少年に命じられた」2007/09/27, 大阪読売新聞 朝刊, 39ページ
先に逮捕された少年は調べに対し、「他の少年らに命じられてメールを送った」などと供述。県警は他の少年らが、生徒
に送信したメールの内容をチェックするため、〈報告〉させていたとみており、生徒への金銭要求に主導的にかかわって
いた可能性があるとみて追及する。
調べでは、先に逮捕された少年は、生徒と高校入学当初からの付き合いで、フットサルチームの中でも最も仲が良か
ったという。自殺当日も生徒と親しそうに話をしているのを複数の同級生らが目撃している。
他の少年らは、生徒と中学校時代からの友人で、衣服の貸し借りなどもしていた。しかし、今春ごろから、直接話を
しないなど、生徒と距離を置くようになり、生徒に貸していた衣服を返すよう求める際などには、先に逮捕された
少年を通じて連絡していた。
先に逮捕された少年は、他の少年らに「財務大臣」と呼ばれ、集金役として、生徒への恐喝メールの送信を担当。
「金を払わなかったら退学させる」などの脅し文句も含め、内容は他の少年らと相談して決め、生徒へメールを送っ
た後に、他の生徒らに転送していたという。