1 :
山野野衾 ◆CXSSL1llHI :
最近、元気がないという意見も出ている世界史板住人が、一週間
以内に読んだ本を開陳し、各自の嗜好を知ろうというスレです。
歴史関係以外の本、お奨めできない本についても語りましょう。
論文や書評などの雑誌記事も、特徴的なものがあればどうぞ。
興味をもった本についての質問や回答があればよいと思います。
「どんな本を読んでいたか」分からなくなった時にもどうぞ。
2 :
山野野衾 ◆CXSSL1llHI :2007/09/15(土) 18:35:23 0
とりあえず、自分の分を。
『平安遺文』東京堂出版(一部のみ)
『諸縁起 口不足本』(『石清水八幡宮史料叢書』所収。一部のみ)
『谷阿闍梨伝』
『江都督納言願文集』群書類従
『世鏡抄』続群書類従
『童訓略頌類纂』続群書類従
谷口孝介『菅原道真の詩と学問』塙書房、2006年。
『唐詩選』岩波文庫、1963年。
『聖王ルイ』ちくま学芸文庫、2006年。
菊池良生『傭兵の二千年史』講談社現代新書、1995年。
菊池良生『戦うハプスブルク家』講談社現代新書、2002年(今夜読了予定)。
3 :
世界@名無史さん:2007/09/15(土) 18:46:19 0
夜遊び隊
つか、群書類従に手をつけるなんて凄いな。
誰かwinnyで流してくれないかな。
高すぎて手がつけられない。
書き忘れましたが、『谷阿闍梨伝』も群書類従本です。
古書であれば、一冊2000円しないお店もありますから、専門分野を扱っ
たものは、揃えておかれるのもよろしいでしょう。
CD―ROM版もありますね。winnyは、色々な理由でお奨めできません。
新訳紫禁城の黄昏(これから読む予定)
レ・ミゼラブル。世界名作劇場でもやってるし。
あの時代のフランスについて色々調べたりして楽しみが倍増した。
「古代メソアメリカ文明」青山和夫
最新の通史としては秀逸かと。
オルメカ・マヤ・サポテカ・テオティワカン・トルテカ・アステカ
と満遍なく取り上げています。
アンデスの類書もほしいかも…。
「スイス・ベネルクス史」 世界各国史14 森田安一
名誉革命後の条約で
陸軍はオランダ5:3イギリス、
海軍はオランダ3:5イギリスで負担して
フランスに共同で対抗することに決定。
これが原因で海洋国家オランダはイギリスに敗北。
11 :
世界@名無史さん:2007/09/15(土) 22:32:10 0
富岡幸一郎『使徒的人間―カール・バルト』(講談社)
20世紀最大のプロテスタント神学者カール・バルトについての評伝。
この本を読む前に知っていたことではあるが、
カルヴァンに代表される二重予定説の刷新、
「神に選ばれた人と棄てられた人がいる」という従来の説から
「神は人類の為にイエスを選び、また人類の罪の為にイエスを棄てられた」
という大胆な解釈の変更を行ったとの記述が強く印象に残る。
プロテスタント信徒の1人として、このバルトの解釈にこそ
キリスト教の未来があるのではないかとも思った。
菊池良生『戦うハプスブルク家』講談社現代新書、2002年。
いわゆる30年戦争は、実際に30年間同一の戦争が続いていた訳ではない。
当時の西欧各国の継戦能力は、5年が限度であった。
しかし、当時の人々の認識では、確かに戦争は30年間続いていたのである。
それでは、その戦争とは何によって起こったもので、その前後で何が変化し
たのであろうか。
15世紀末、レコンキスタを完遂したスペインでは、「正しいスペイン語」
が意識された。「国内」における公用語という概念の誕生である。
これにやや遅れて、フランスでも大別して二つの言語が存在し、南側の言語
が優位に立っていたにも関わらず、王都の位置する北側の言語が「正しいフ
ランス語」であるとされるようになる。
スペイン語は、新大陸を中心に各地を「征服」していった。
ボヘミアで旧教や在地の貴族勢力に容赦しなかったハプスブルク家当主の皇
帝も、スウェーデンも、フランスも、「自国」(近代国家成立以前)を構成
する要素を「普遍化」し、広めることを求めており、それを求めて30年戦
争に参戦した。
皇帝は、妥協を認めることなく、新教徒や諸侯の立場を無視し、自身の理想
に染められた社会の実現を目指していく。
しかし、結局これらの野望は挫折する。欧州の大半の国々が集結した会議で
得られた認識は、結局のところ、自国の主張を「普遍化」させるのではなく、
異なる他者の存在を容認せざるを得ないというものであった。
あくまでも、ヨーロッパ内の各国相手の認識であったが・・・。
そうした中から、「諸権力」の集合体に過ぎなかった「各国」は、近代国家
への道を踏み出していったのである。いわば、この戦争は「自国」誕生への
一里塚であり、その時、「普遍的」な世界帝国を目指すという理念は瓦解せ
ざるをえなかった。
この戦争の中、ヴァレンシュタインらの傭兵隊長の活躍も目立っていたが、
これが傭兵が中心となって活躍した最後の舞台であり、この後は傭兵では
なく、「自国」の兵による軍隊が志向されていくのである。
「普遍化」というのが、ハプスブルク家の特定の(ガチガチのカトリックで
あった)当代皇帝だけではなく、他の国にも確かに見られたのかとか、公用
語概念の例として、比較的先進的であったスペインとフランスしか挙げられ
ていないのではないかなど、疑問も浮かびましたが。
これがすんなりといけば、普遍化→自国認識と、非常に座りはいい。
(以上は、本文を読んだ後で残った印象を書いたものです。信頼性は保証で
きませんので、どうかお怒りのないよう)
>>13 あまった論文の抜き刷りならありますが。
しかし、女と鬼とコテハンは、顔を出さぬが吉と申します。
「アルカサル−王城−」の最終巻が出ました。
マンガですみませんが、歴史って面白いなあ、としみじみ。
セビリアのアルカサルの絵は緻密ですごい。
17 :
世界@名無史さん:2007/09/16(日) 01:19:14 0
出身は世界史・日本史板だけど、
最近、FX為替トレード関連の本ばっか読んでて、歴史おざなりになってきた。
市況板の住人と同化しちゃったみたい。自分的には、こっちの住人なんだけけど・・・・・・
「ラテンアメリカ都市と社会」 新評論 1991年
恩師が寄稿してたので買ったんだけれども、
サンパウロ、ブエノスアイレス、ハバナといった主要都市以外の発展史が読めるのがありがたい。
特にベネスエラのカラカス、コロンビアのボゴタについて読める文献としては国内一の情報量だと思われる。
通史を読み終わった後に読めば、よりラテンアメリカ史が立体的になってくるはず
ここは山野のオナニー自慢スレ
21 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 19:04:43 0
age
22 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 19:05:49 0
age
23 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 19:08:27 0
この一週間に全く本読んでねーや
あさりちゃん
本なんてよまねーし
>>12 上から五行目までは、全部で50頁強ですから。
『菅原道真の詩と学問』と『唐詩選』は、先週から読んでいたもの。
『聖王ルイ』は二日、最後の新書は一日一冊で読みました。
今後は列挙するよりは本の紹介をしたいと思っております。
正直、読んで損したというか損得で言えば損が大きかった本もありますし。
>>24 割と世界史・文学ネタがありますね、あの漫画は。
27 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 20:08:27 0
アンリ・トロワイヤ「ピョートル1世」「女帝エカテリーナ」
裏モノJAPAN
GON ナックル
ナイタイ
デリヘル情報(←タイトル忘れた)
28 :
16歳のドンキホーテ:2007/09/17(月) 20:50:07 0
ヒトラーみたいになるにはどうすればいいスレからきました
中学の卒アル ムー メンエグ
スラムダンクの山王戦のあたり
新約聖書 永遠なるヒトラー ヒトラーの青春byクビッツエク 「バイロン」伝記
ゲーテとの対話(下)
プルタークの英雄伝って面白いですかね?
父に薦められたんですがいかんせん長いんでw
29 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 20:54:58 0
人間の歴史の物語 ヴァンルーン著
本の題名の羅列の何が楽しいんだ?
ドン・デリーロのアンダーワールドをようやく読破したよ。
20世紀後半の冷戦史を虚実交えてまるごと描いてしまった感じ?
いやー、アチラの人はとんでもないことを考えるもんですなー。
話の筋はよくわからなかったけど。
ヤンソン「楽しいムーミン一家」
>>27 アンリ・トロワイヤどうよ?
文が暗すぎるという評価があって読むか迷っているんだが。
34 :
世界@名無史さん:2007/09/17(月) 23:48:44 O
>>31 なんかワラタ。
筋がわからないのにあんな超分厚い上下巻を読破するのはある意味すごいぞ。
ドン・デリーロなら俺はホワイト・ノイズの方が好き。歴史に関係ないけど。
>>30 楽しい。
感想があったらもっと楽しいけど。
>>31 あの本に明確な一本筋はないからわからなくても別にいいんだよ。
むしろそうする事によって混沌としていて不確かな20世紀という時代を描いたのだと思う。
ランチタイムの経済学
経済学者が世の中にいらない連中だということがよくわかった。
偽書「東日流外三郡誌」事件」(斉藤光政)
偽書どころか詐欺事件絡みだったというのがなんとも。
古田武彦さんも、邪馬一国九州説だけならよかったのに…。
>>31 ジェイムズ・エルロイのUSA三部作みたいな感じでしょうか
>>39 エルロイのUSA三部作自体がデリーロのこの作品の影響を受けてるのだそうだよ。
ただ、エルロイの小説よりもさらにブツ切れで複雑な話。
一応、核廃棄物や核実験の陰謀みたいな話もあるけど時代も登場人物もやたらめったら入れ替わる。
ただ読み応えはすごい。テロを予見するようなセリフにはゾッとした。
42 :
世界@名無史さん:2007/09/19(水) 14:27:12 0
「馮道」
「シーア派イスラーム」(一部)
「中国出版文化史」(8-12章)
43 :
世界@名無史さん:2007/09/19(水) 15:31:17 0
環境問題は
なぜウソが
まかり通るのか2
44 :
世界@名無史さん:2007/09/19(水) 18:34:12 0
>>39 三部作の最終作がもうそろそろ出るね。もちろん原書の話だけど。
エルロイのホワイトジャズを原書で読んだら全く話が理解できなかった…。
旬子
墨子
旧約聖書
サッカーマガジン
ばんがいち
かな・・・旧約聖書はまだ途中だけど
坂野潤治,田原総一朗「大日本帝国の民主主義」
保阪正康「戦後政治家暴言録」
酒井陸三「ロシアン・ジョーク」
秦郁彦「旧制高校物語
別冊歴史読本「世界戦史総覧」(一部)
シグルイ奥義秘伝書
あと、ばんがいち11月号
>>46(・∀・)人(・∀・)ナカーマ
48 :
11:2007/09/20(木) 10:43:37 0
旧約聖書『箴言』
入江隆則『敗者の戦後』(ちくま学芸文庫)
藤巻一保『吾輩は天皇なり』(学研新書)
読了したのは『吾輩は天皇なり』のみ。
熊沢天皇が自らを後南朝末裔と信じる心と
昭和天皇本人やその臣民が万世一系を信じる心は同じという指摘が
賛成はしないがそういう見方もあるのだなと思った。
少なくとも継体天皇以降は「万世一系」は信じられるのではないか
と考えてるから。
49 :
11:2007/09/20(木) 10:53:19 0
『箴言」は以前通読はしたが、内容の大半を忘れていたので再読。
50 :
世界@名無史さん:2007/09/21(金) 01:35:49 0
新潮夏のの100冊でドグラ・マグラ読んだ。
・・・なんじゃこりゃー!
( `д´)オニーサマァァァァァァ……!!
大倉隆二『蒙古襲来絵詞を読む』(海鳥社 2007.01.15)
『蒙古襲来絵詞』について基本的な情報は全部押さえてあって、図版のカラー部分も
絵図だけで無くて文章の部分も全部載せてあるもの満足。買って良かった。
著者が見解に異義を唱えていた佐藤鉄太郎著『.蒙古襲来絵詞と竹崎季長の研究』と
板でもたびたび話題になっていた『八幡愚童訓』を扱った、小野尚志著の
『八幡愚童訓諸本研究 : 論考と資料』は借りて合わせて目を通したかったが、両方
貸し出し中・・・ orz
安達泰盛の侍所場面で、門や軒先きに控えていた武士たちの抱える太刀が揃って
やたらと長大だったのが気になったが、これって何かしら意味があるんだろうか。
全然世界史と関係ないけど。
シェイクスピア「ハムレット」
ショーペンハウエル「読書について」
シェイクスピアは初めて読んでみたが、悪くないな。おかげでまったく関心のなかった演劇に興味が沸いた。
読書については「一日を多読に費やす勤勉な人間は、しだいに自分でものを考える力を失ってゆく」という紹介文に
惹かれて買ってみたが、なかなか良い本に出合えたと思ったよ。面白かった。
それにしても最近はゲームしかしてないなぁ・・・
六地蔵寺本『江都督納言願文集』巻3
類聚本『江談抄』巻1〜2
石井義長『空也上人の研究』法蔵館、2002年。
最後の一冊は、本文だけで800頁近くありますが、後世の史料や伝承を10
世紀の史実を知るために引用しており、それを信用がおけるとする根拠が薄弱
な上に、他の研究者の同様な例(これは私も無茶だと思いますが)は批判して
います。また、当人が書いたか定かではない書や、読んだかどうか定かではな
い経典から考察を進めている。
そんなご大層な知識や思想があったとは、思えないのですが。
それに、史料を記した人間の思想的立場についても考察されていません。
先行研究がまとめられ、諸書から引用された労作ではありますが、作者がオリ
ジナリティを出したところだけは使えないという本です。
作者はNHK退職後、大学院に入って日本史学を専攻し、本書で博士号を取得
した人物。熱意には頭が下がります。しかし、内容は評価できません。
『神仙伝』などの中国の神仙思想が我が国に与えた影響について考えてみたか
ったので、関係書籍を読もうとも思っていたのですが、本の山の奥にあってと
り出すと腰が痛くなるので、不精して後日に回しました。反省。
清水和裕「軍事奴隷・官僚・民衆」
長い間積んでただけのものをようやく読みました。
歴史漫画 「白山平泉寺物語」
かわいい絵柄で血の滴る生首がごろごろと・・・
最近は子供向けでも直接描写をしているのですね。
「非労働時間」の生活史――英国風ライフ・スタイルの誕生
おすすめ本スレにあったやつ。
産業革命期の民衆生活の変化がおもしろおかしく書かれてる。
サクサクっと半日ほどで読了。
普段は血沸き肉踊る帝国主義とかの本を好んで読んでるけど、
生活史もマターリしてて非常に(・∀・)イイ!本でした。おすすめ
「ユダヤ人ジョーク集」
久しぶりに読んだが、電車内で吹き出してしまい周りから白い目でw
58 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 12:30:33 0
ブームが過ぎてからベストセラーを読むのが好きなので
今、海辺のカフカとか世界の中心で愛を叫ぶを読んでる。
いやあ、なんでこんなくだらないのが売れたんだろう。といまさらしたり顔。
59 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 12:35:45 0
今、バカの壁は古本屋に山積み。
光文社新書「歴代知事三百人」を買って、自分とこと東京都と宮崎県だけ読んだ。
ほかは読むつもり無し。
「性生活の知恵」
61 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 13:06:56 0
ラヴクラフト読もうかな
劉向『説苑』
駒田信二訳『水滸伝』
『古文真宝』
サマスナーラ『般若心経はウソ』
『宋史』
ばんがいちは私もかつて読んでいましたが、今は読んでないですね。
63 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 15:48:11 0
『宮崎市定全集』の科挙と政治論集の巻
露伴の『運命』
64 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 18:25:38 0
ビッグコミック別冊 ゴルゴ13シリーズ bP57
65 :
世界@名無史さん:2007/09/22(土) 19:38:41 0
『海のかなたのローマ帝国 -古代ローマとブリテン島-』
ブリタニアの貧乏ぶりに笑った
>>65 「ブリタニアから奴隷をよこしてはならない。
彼らは途方もなく愚か者で何かを学ぶということが
全く不可能なので、文明国に所属することが不可能なのである。」
(キケロ 『アティクスへの手紙』)
最近読んだ本、ジェローム・デュアメル著・吉田誠訳「世界毒舌大辞典」よりw
68 :
世界@名無史さん:2007/09/23(日) 02:51:13 0
ヾ( ゚д゚)ノ゛<オォール ハイル ブゥゥリタニァァァァァ!!!
>>66 「ローマ以降、セントラル・ヒーティングと風呂がヴィクトリア朝まで途絶えたザマス!!」
どう見ても借り物文化です、本当に(ry
>>67 チャーチル涙目w
『ギルガメシュ叙事詩(月本昭男 訳)』
これの原題、 「シャ・ナクバ・イムル (深淵を覗き見た人)」 と 「他の王たちにまさる者」 のどっちだろ?
69 :
世界@名無史さん:2007/09/23(日) 14:47:15 0
宝島社「この映画がすごい!」編集部:編
TJMOOK ハリウッドムダ脱ぎ女王選手権
夏の100冊といえば角川の100冊に涼宮ハルヒの憂鬱があってびっくりした。
まあ確かに前からNHKにようこそとかあったけど・・・
山野はこういうのどう思うんだろうか。ちょっと聞きたい
若者には価値があるだろうと思いますし、あってもいいとは思いますが、流
石に某大学の購買部に行った際に『彩雲国物語』と共に並べてあったのを
見た時には、日記に、「あはれ、世は末になりたるべし」と書いてしまいまし
た。
最近では、漫画やアニメ雑誌を置いている所も多いようですね。
ライトノベルは漫画ではありませんが、大学の購買部向けとは思いません。
あるのはいいですが、出す所、置く所は分けて頂きたい。
全面的に排除する気はありませんが、時と場所によります。
昨日の産経新聞に、アニメを学問として教えることに対する意見を募る記事
が出ていましたが、私はアニメを見てアニメをつくるとか、アニメを学んで
アニメを作るより、本を読んだり絵を描いたりする勉強をしてアニメを作っ
た方が、いい結果が出るだろうと思いますね。完全な余談ですが。
俺が惹かれるのは宮崎駿のナウシカ(原作)や手塚治虫の火の鳥だが、
なぜかと考えてみたところ、そこには思想哲学があるからだ。
宮崎アニメの美術監督が監督を務めたというミヨリの森をテレビで見たが、
本当にひどい代物だった。途中で見るのやめたが。
73 :
世界@名無史さん:2007/09/23(日) 21:22:44 0
ハルヒを掘り下げて読む人の研究サイトとかいくと中々哲学的な内容らしいけど・・・う〜む
うちの購買にはまだなかったな。相変わらず岩波の品揃えがいいのはGJ
しかもさすが腐っても文系大学だから買われる回転が早くていつも綺麗な文庫が多い。
しょぼい書店の岩波はとんでもなく黄ばんでるからなぁw
岩波(笑)
岩波文庫のフォントは読みにくい。
76 :
世界@名無史さん:2007/09/23(日) 21:45:50 0
ふ〜ん。俺は角川のほうが読みにくいけど。
>>73 >しょぼい書店の岩波はとんでもなく黄ばんでるからなぁw
ええと、本屋板(そんなのあったかな)の不退書店のスレでもみてもらえば分かるけど、
岩波は返本不可の殿様商売やってるから、小さい書店だとどうしてもそうなるんだよ。
例外はその不退書店が取り次ぎをやってる京都の書店で、全国からうらやましがられてる。
>岩波は返本不可の殿様商売やってるから、小さい書店だとどうしてもそうなるんだよ。
そのせいで、新刊以外岩波文庫の本を新しく入れない店もありますね。
ハルヒは筒井康隆先生もお褒めになっておいででしたが(リップサービスか)、
アニメも小説も、雰囲気や文体が合いませんでした。
72 名前:世界@名無史さん :2007/09/23(日) 21:15:54 0
俺が惹かれるのは宮崎駿のナウシカ(原作)や手塚治虫の火の鳥だが、
なぜかと考えてみたところ、そこには思想哲学があるからだ。
〇初期文明の比較考古学(同成社)
ブルース・G・トリッガー
川西宏幸 訳
〇考古学から見た古代オリエント史(岩波書店)
ジャック・フィネガン
三笠宮崇仁 訳
〇シュメル―人類最古の文明(中公新書)
小林登志子
〇祀りを乞う神々(吉川弘文館)
田中宣一
〇神の目の小さな塵上下巻(創元SF文庫)
ニーヴン&パーネル
〇百万年の船1〜3巻(ハヤカワ文庫)
ポール・アンダースン
〇バビロンまで何マイル?(白泉社文庫)
川原泉
〇らき☆すた5巻(角川書店)
美水かがみ
〇かんなぎ3巻(一迅社)
武梨えり
〇弩月万罪 TYPE-MOON作品集(一迅社)
しとね
この一週間だと、こんな所でしょうか。
最近、めっきり本を読む量が少なくなって来ています。
困ったものです。
81 :
73:2007/09/23(日) 23:26:20 0
>>77 ああ、それは知ってるw
だから駅中の小さなフランチャイズ系書店とかは最初から全く置いてないんだよね
らきすたか。
アニメが流行ってるから1巻買ってみたけど、
「あれ?これって面白いのかな?」
って思ってやめちゃった。
こういうのんびりしたのは嫌いじゃないんだけどなぜだ・・・
あと作者が男としってちょっと('A`) な気持ち
>>82 らきすたは、知人に勧められて読んでみた所、あの何とも言えない脱力感にハマってしまいました。
元々4コマ漫画が好きなのもあるかも知れませんが…。
アニメも確かに流行っているようですが、そちらの方は観ていないので何とも…。
興味はあるのですが、どんな感じになっているのか想像が出来ません(笑)。
越後豪農めぐり(新潟日報社)
漫画で描こうとした大陸と日本青年(愛知大学東亜同文書院ブックレット)安彦良和
パソコンを疑う(講談社現代新書)岩谷宏
漂泊のヒーロー(大修館あじあブックス)岡崎由美
異国憧憬 戦後海外旅行史(JTB)前川健一
オーレ!4巻(バンチコミックス)のー先生
ハトのおよめさん 全巻(アフタヌーン)ハグキ
らき☆すた5巻
(・∀・)人(・∀・)ナカーマ
一週間ちょい前に読んだ雑誌「ユリイカ」でガンダム、王道の狗、虹色のトロツキーの
安彦良和と、「皇国の守護者」作画家の伊藤悠の対談で
安彦が弘前大学で西洋史を学び伊藤が大学で東洋史を専攻して卒論が李舜臣と書いてあった。
ガン種、ギアス、アイマスの脚本家吉野弘幸が元世界史教師だったことといい、
あの業界にもナカーマが多いのか。
とりあえず、先週読んだもの。
三浦圭一『吉士について』
直木孝次郎『古代の難波と難波宮』
大岩常忠『日本の神々-神社と聖地』
佐藤賢一『ダルタニャンの生涯』
菊池良生『神聖ローマ帝国』
平岩米吉『狼-その生態と歴史-』
川上稔『終わりのクロニクル』2巻の上・下
安野モヨコ『さくらん』
久米田康治『さよなら絶望先生』10巻
>>71 >アニメを見てアニメをつくるとか、アニメを学んで
>アニメを作るより、本を読んだり絵を描いたりする勉強をしてアニメを作っ
>た方が、いい結果が出るだろうと思いますね。
手塚や富野も同じようなこと言ってたなあ。
けど、アニメを作る人がアニメをたくさん見ないんじゃ、それはそれでどうしようもない。
アニメを体系づけて勉強しようという姿勢は悪いことじゃないと思うけど(姿勢はともかくその試みがうまく行ってるとは今の所言いがたいが)、
それだけじゃたしかに自家中毒を起こすだろうな。
簡単な感想や評価を付け加えてくれるとうれしい
死刑のすべて―元刑務官が明かす 坂本敏夫
実際に執行にあたった刑務官の本。生々しい死刑の執行方法や死刑囚の暮らし方など、
当然ながら普段見ることが出来ない事が詳細に書かれていて、なかなか面白かった。
なぜか途中に刑務所長を主人公にした中途半端な三文小説があるのはアレだが。
宗教に頼り贖罪意識を持って刑に望む者もいるが、特別待遇をいい事に
横柄な態度で惰眠をむさぼる死刑囚も多くいるなど、うわべだけの綺麗ごとは言えないなと思っちゃう。
基本的にこの人のスタンスは人権家や
死刑廃止弁護士を無責任だとかなり叩いているから、2ちゃん受けはよさそう。
そこで今日の鳩山法務相の発言。色々考えさせられる。自動的な死刑か・・・。
上の通り遵法意識の高い(?)2ちゃん受けはよさそうなんだが、
世界史板の人って政治的なスタンスとかは『純』な2ちゃんねるの意見とは違う人が多いけど、
死刑制度についてはどう思ってるのかな?
ニュース系の板ではほぼ死刑賛成派しかいないから、こういう所の意見とか知りたい。
世界史板だけあってインターナショナルな考えで廃止派が結構いたりする?
90 :
世界@名無史さん:2007/09/26(水) 00:19:59 0
叩かれるの承知で言えば、死刑制度には反対。
国家にも個人にも人命を奪う権利は無いと思ってるから。
鳩山の言う自動的死刑執行制はそれこそ国家の法の代行者たる法相の責任放棄。
何が乱数表だと思う。
死刑の代替としては恩赦無しの終身刑を導入することを考えている。
本題に行くと
今日鶴見祐輔『ナポレオン』を注文。
戦前に書かれたナポレオン1世伝。祐輔は俊輔の父。
今日買ったのは『ボードワン国王』(ドン・ボスコ社)
敬虔なカトリック信徒で、中絶容認法案への署名を拒否して
一日だけ退位した事もあるベルギー前国王のカトリック信徒としての
逸話を紹介した本。
>>87 >けど、アニメを作る人がアニメをたくさん見ないんじゃ、それはそれでど
>うしようもない。
それはそうですが、「ここが面白い」と考えて見るのと、ただ視聴者として
楽しんで「消化するだけ」なのとは違いますからね。
後者が増えなければよいのですが。
らき☆すたで、オタクのこなたが百人一首を嫌って「カードゲームにすれば
いいのに」と言っていましたが、ああいう態度や発言の人を見ると、暗鬱た
る気分にとらわれますね。
知らないものを受け入れられず、自分の知っているもの、好きなものにしよ
うとする、外部に学ぶよりは、内部化させようとするオタクが、今は多いよ
うな気がします。
>>89-90 >ニュース系の板ではほぼ死刑賛成派しかいないから
国際派という訳ではありませんが、曲りなりにも戒を受けた身ですからね。
死刑や復讐には反対です。ニュース系の板や、一般受けするニコニコ動画の
動画を見ていると、「死刑にしろ」とか、「拷問して殺せ」とか、殺した者
に対して「GJ」と書いている人が多いですが。
犯人とはいえ、結局見ず知らずの人の命を虫けら扱いしているのだと思うと、
やはり醜い行動だと思います。少なくとも、立派とは思えません。
その場ののりではやしたてているだけでしょう。
2ちゃんねる自体、そうした場と言ってしまえば、それまでですが。
(この板は、その点2ちゃんねるらしくないですね)
なお、正当防衛や、防衛戦争まで否定する訳ではありません。
自分一人ならまだしも、他の人間まで殺される訳ですし、自分の命を軽視し
て殺すような人なら、これから先、いくらでも殺すでしょうからね。
勿論、過去はどうあれ、懺悔(さんげ)して改めれば、文句はありません。
したがって、恩赦の可能性も残されるべきだと考えます。
(欧州の小説で、死刑と無期のいずれが非人道的かで賭けをする話がありま
したね。題名は忘れてしまいましたが、自由は愛より尊いという話でした)
大体、復讐する話は好きではありません。意趣返しはしても、法に委ねると
か、殺さない話がいい。私刑も嫌いですしね。
逆に、私が好きな永井荷風が毛嫌いしていた菊池寛の『恩讐の彼方に』のよ
うな話は好きです。
これの翻案である水木しげる先生の短編も好きですが。
>自分の命を軽視して殺すような人なら、これから先、いくらでも殺すでしょうからね。
社民党系の「攻められても抵抗するな」発言が好きな人には、『呉子』の序を
お奨めしたいと思います。
義ではなく、仁でもなく、明主のとるべき道ではない。
大体、理想的平和主義者ほど傲慢な人種もいないでしょう。
人間が「戦争」のために武器をとり、人を殺すには相当する信念があるでし
ょうに、それを無視して、自分の信念に従えようというのですから。
「自分が平和主義を貫けば、他国もそうしてくれる」だなんて、とどのつま
りは「自分が決めたルールに従え」ということではありませんか。
実際には、問答無用で撃ち殺されておしまいが関の山。
「復讐する話」と聞くと、イスマイル・カダレの「砕かれた四月」のような
血讐のメカニズムに巻き込まれて何で殺しあってるのかすら
分からなくなるような話が真っ先に浮かぶ。
ひょっとして中世史の本を読みすぎたせいか・・・
他国がそうしてくれるとは限らんの一言で片付けるのは賛成できかねますが、
平和主義者が傲慢というのは同感です。
平和主義者は、自分のことを政治的なイデオロギーを振りかざす者ではない超越的な者
であるとうぬぼれているようで、なんとも嫌悪する時が多々ありますね。
しかしながら、効率的に考えてみれば、話し合いによる平和の方は果てが見えてます。
国連やその他の権力での究極的な解決という。これが「果て」です。
(実際の解決には現実的諸問題が生じるでしょうが、あくまで観念論です)
しかし、その逆は果てがありません。冷戦のような天井知らずの
軍備拡張で一国が傾くまでの止まれないチキンレースですから、
やはり果ての見えている平和に傾くのは道理だと思います。
何かの言葉を借りれば、戦争は最も金のかかる平和維持の方法の一手段とありましたが、言い得て妙でしょう。
相手が相手がという理論を振りかざせば、コンビニで買い物も出来ません。
こっちは金を出して買う気でいるが、店員の野郎は何をするつもりなのかと。極端な例えですが。
まあ何が言いたいといえば、私は中庸が一番であるなと。
しかしこれもナチスのゲーリングに言わせれば日和見でもっとも叩ける存在に早変わり。
右へ左への焚きつけの燃料に持って来いというんですから、なんともこの世は住みにくいものです。
酒によって何書いてるのか分からなくなってしまった・・・。寝ますね
私は死刑制度自体には賛成です。
と言いますか、俗な言い方をすれば、「自ら死を覚悟出来ない者が他者の命を奪うな」と思う訳です。
無論、現実には様々な状況があり、事件個々にそれぞれ事情も異なる訳ですので、一部の人達が言う様な殺人即死刑といった考えには共感出来ません。
また、死刑を執行する側にも、制度とは言え「人の命を奪う事」の自覚が必要であると思います。
鳩山氏の言う様な乱数表の如き考え方は醜悪極まりない、論外な考えであると思います。
また、山野さんの言われるように、改悛、懺悔の情著しい場合には、恩赦も必要だろうと思います。
いずれにせよ、現実に目的はどうあれ、己の快楽の為に人を殺す輩が存在する以上、最高刑としての死刑はあって然るべきと私は思います。
乱文で失礼致しました。
ここ何スレよ?
読書を中心とした雑談スレだろ?まさか淡々と読んだ本のリストを羅列するスレが本来の姿だとでも?
死刑反対原理主義者って吐き気がする。
>>95 一行以下、記憶させて頂きます。
>>96 >「自ら死を覚悟出来ない者が他者の命を奪うな」
これはこれで、死刑に処すということとは別に、同意致します。
殺す殺さないに限らず、他人に何かをする際には覚えておきたい言葉。
>「人の命を奪う事」の自覚
私が死刑を嫌うのは、死刑執行に関わる人のことも考えるからです。
死刑という公に認められた行為に関わっても「人を殺した」と考えて眠れな
くなる人がいるそうですが、「死刑にしろ」と叫ぶ人の中に、そうした人々
のことまで考えている人が何人いるのか・・・。
>>98 個人的に、本以外に買ったものの話が出てもいいと思っているぐらいです。
この板の住人らしいものや、意外なものが出て来るでしょうから。
じゃあ死刑反対論者は何の予備知識のない一般市民が裁判に巻き込まれ、
死刑判決の手伝いをさせられることに思いをはせて、裁判員制度に反対しているのか。
死刑してない国は宗教的背景が大きいからなあ。
んでも、死刑が無いつーのは人間性の向上というより
衰弱に手を貸してるとオモ。
例えば内乱起こして死刑にならないとしたら、
双方の大義が貫徹されえないし、緊迫感もない。
政治闘争は微温湯の茶番劇になってしまうだろう。
オウム事件のときは鳴りを潜めておいて都合のいいときだけ沸いてくる死刑反対派
104 :
世界@名無史さん:2007/09/26(水) 19:20:47 0
>>93 防衛戦争ならともかく、石原莞爾のように
自己の得手勝手な「信念」の為に国民を騙して
事変を起こし多くの兵士を死に追い遣った人間については
理想的平和主義者より遙かに性質が悪いと思うのですが、どうでしょうか。
自分の「信念」の為に徴兵された兵士に殺生させた挙句死なせるのですから。
>103 殺しちまっちゃ労働力が勿体無いだろう。
国家を超えた再審専門の刑事裁判所と、その権威の下に置かれる恩赦なしの終身特殊重労働刑がそろそろ要ると思うが。
原子炉やポパールみたいな重化学プラント事故対策専門の、惜しげなく使える消耗部隊とか、ね。
通説では条約や国際法より国内では憲法の方が強い地位にいる以上、
そのような国際関係を持ってきて死刑に反対するのは法学上はあまり意味無いなと思う。
日本国民として生まれた以上必ず支配を受ける日本国憲法では死刑制度を一義的文言で容認してますので。
当然廃止しても違憲にはなりませんが、実際上日本で死刑賛成と叫んでも様々な条約を持ち出して
その賛成論を非難するのは全く意味の無い行為であると言わざるを得ません。合憲ですので。
なので廃止論者は条約など憲法よりも弱いの根拠を持ち出して法学上の言い分を言うより、
もっと人々の精神の根に真に迫る論法を模索すべきでしょう。
多額の金を使って海外でロビー活動をするなど、私は逃げの一手に過ぎないと思います。
う〜ん、結構難しいですね・・・。ちなみに私は賛成派です。
色々な理由はありますが、私はあえて一番原始的で汚い理由を根拠の一つに持つことを自覚します。
「そんな奴、死んでしまった方がいい」という。
言葉で書くと何とも冷酷無比な言葉ですが、これは程度の差こそあれ多くの人が持つ真理でしょう。
被害者が犯人を殺さないで!と叫ぶことがありますが、
私に言わせればお前は生殺与奪を持ってるつもりかといいたくなります。
>>104 特定の個人を対象として言った訳ではありませんし、「平和主義」を唱えた
からといって応じてくれる訳ではないと述べたのであって、別に、信念を持
って戦争に参加している人間が、信念を持って戦争に参加している人間より
も偉いなどと、申し上げた訳ではありませんよ。
一方が信念を持って言ったからといって、他方にも信念がある以上、応じて
もらえると思うのは傲慢だというだけの話です。
そろそろスレタイ読もうぜ。
山野野衾が雑談に参加している以上、雑談OKってことじゃね?
大体おすすめ本がスレ別にあるし、文句言ってる本人が本について書いてないし
世界史とは関係ないけど
吉住渉『君しかいらない』(集英社)
渡瀬悠宇『ふしぎ遊戯 玄武開伝7』(小学館)
どちらも少女漫画。
『君しかいらない』は16歳で×1の美少女に恋した純真な少年の話。
『ふしぎ遊戯』は中華風ファンタジー。
『ふしぎ』では宮廷官僚たちのことを皇帝が
「六部院ども」と呼んでいるのが気になった。
六部を統括する「院」って律令の官制にあっただろうか?
それと『ふしぎ』では皇室の姓が「ロウン」なんだが
「皇族」のルビが常に「ロウンぞく」。
我が国のやんごとなき御一家に配慮しているのかね。
そこまで深読みしなくても普通にファンタジー(異世界)感を出したかったんジャマイカ?
>>107 概ね同意します。
洋の東西を問わず、戦争を仕掛ける側には相応の信念や事情があるものです。
伊達や酔狂で戦をする国家はフィクションの中にしか存在しないでしょう。
また、平時においても不測の事態に備えて、自国の民や財産を守る為に手を尽くすのは国家の義務です。
まともな為政者ならば、一部の平和主義者の方達が言う過激な平和主義には耳を傾けないでしょうね。
平時に軍隊を放棄しているコスタリカですら、戦時においては徴兵制を敷いて自国の防衛に当たる事を、憲法に明記しているのですから。
しかし、一部の反戦活動家や進歩的文化人の方達の言節を見ていると、どうも人間の理性や善性といった物を信じ過ぎているように思え、そこにある種のうさん臭さを感じずにはいられません。
私は、人間は善性と、少なくとも等量の(個人的には上回っていると感じていますが)悪を内包している存在だと思っています。
人間が善のみの存在では無いからこそ、アヌビスも審判の秤がマアトと釣り合う様に、錘の位置を調整すると言う、言わば余分な仕事をしなくてはならない訳ですしね。
>>111-112 恐らく、それ程深く考えて設定した事では無いのではないかと。
まあ、漫画のそうした描写にあまり拘りすぎるのも野暮と言うものでしょう(笑)。
ただ、気になるお気持ちはよく判りますが…。
まるで2chのスレタイだなw
基本的に最近の新書はニュー速房が書いたとしか思えないようなものも多いですよ。
最近読んだ某新書の反中本が特にそういう本でしたね。出版側の知的レベルが衰退してるんですかね。
反中なら反中で結構ですが岡田英弘くらい漢文が読めないと主張に説得力がないですね。
般若心経講義 高神覚昇
宮崎市定全集
新中国七十一回本水滸伝
岡田英弘 倭国
加地伸行 沈黙の思想 儒教
118 :
世界@名無史さん:2007/09/28(金) 21:22:20 0
>>117 宮崎市定全集が羨まし過ぎる。
値段が高いし、25巻もあって置き場所ないし俺には買えないよorz
119 :
世界@名無史さん:2007/09/28(金) 21:39:11 0
エドマンド・ウイルソン『フィンランド駅へ』(みすず書房)
三年くらい放置してあったけど、読み始めたら一気に読めた。
ま、私は『列伝』として読んだくちですが。
『社会主義思想史』として読んだ人にはどうなんだろう?
120 :
世界@名無史さん:2007/09/28(金) 21:51:37 0
ぼくはあるじゃあのんにはまたばおおよみました ひさしぶりに実科にかえたら芋うとのよんだあるじゃあのんにはんたばおがありました
なんねん釜えどらまでやったときかったようです ぼくはびつくりしましたいもうとはほんをよまないばかだとおもていたからです でもぼくはせかいしすきな私有さいです
121 :
世界@名無史さん:2007/09/28(金) 22:11:00 0
>>115 植民地ではないが、独立を失い異民族の統治を受けた7年間はあったぞ。
ウヨがどう強弁しようが、日本が独立を失って外国に支配された時代があったのは事実。
>>121 で?
自分たち売国左翼の出発点となったGHQ日本解体政策がそんなに誇らしいと?
>>114 私の場合、善や悪といったものが実在するということに懐疑的でして。
仏教の説く「苦」は分かり易く、それから脱するものが「善」、その逆が
「悪」だというのは分かり易いのですが。
どちらにも転ぶ以上、人間の本質(というものの存在も怪しい)が、善と
も悪とも言えないでしょうね。善だと信用するつもりもありませんし、悪
だと考えるつもりもありません。
善悪を操作できる心は、自分一人の心だけですから、他人に期待しないよ
うに、他人を失望させないように、生きていきたいものですが。
と、おしゃべりはこの辺にして。
『本朝文粋 本朝続文粋』(大正7年版、非売品)
『注好選』(平安時代後期に成立した児童用教科書)
『平安遺文』(勿論一部だけ)
ほか(一部のみ読んだ書籍や論文は除く)
加地伸行先生の御本も興味深いので、今度読むつもりです。
漢籍は神仙伝や志怪小説をちょくちょく覗いているのですが、まとめて「読
んだ」と言えるほどの分量になりませんでした。
写本が日本にしか残らなかった『冥報記』や、『太平広記』を読むつもりで
書架の前の方に出してあるのですが、何時になることやら。
>>123が悪だということだけは俺にもはっきりわかる
>>124 それが貴方の怨憎会苦(一発変換可)ですよ。
早稲田大学エジプト学研究所所長近藤二郎教授ご推薦
芝崎あゆみ「古代エジプトうんちく図鑑」
イラストとエロが多めなのですぐ読めた。
西原理恵子風の古代エジプト史かい。
>>118 図書館で借りるといいですよ。公共図書館でも宮崎全集は結構置いて有ります。
>>123 加地さんのは、良いですよ。どれを読んでも当たりはずれがなく該博な知見が得られます。
『儒教とは何か』(中公新書)と吉川弘文館から出ている日本古代史関係の論考が良かったなあ。
『儒教とは何か』はねえ、本当に良い本ですよ。
129 :
118:2007/09/29(土) 16:44:19 0
>>128 アドバイスありがとうございます。
確かに図書館という手がありましたね。
今度探してきます。
130 :
世界@名無史さん:2007/09/29(土) 17:02:40 0
具体的にどの一族を書いてるのか気になるなぁ
三菱の岩崎一家とか正田家とかかな
>>123 成る程、仏教の人間観と言うのは私にとっては発想の埒外でした。
確かに、二元論的に善悪で括るよりも、そちらの方が人間理解としては深いのかも知れませんね。
私のような信心の薄い者にとっては、普段つい忘れがちな観点です。
>>127 私も読みました。
中には、かなり首を傾げたくなる記述も随所にありましたが、全体としては、あまり構えずに読める楽しい本でした。
一般の方向けの入門書としては、とても良い本だと思います。
〇古代学入門(筑摩書房)
黛弘道
古書店で衝動買いした本です。
古い本ですが、当時の日本における考古学的発見の状況や、主に日本書紀を中心とした記紀や周辺文献の解釈等、門外漢の私にとっては楽しめる内容でした。
元が講演と言う事もあり、様々なテーマを平易な文章で解りやすく解説した、「入門」としては良い本だと思いました。
所で、この本の「神武東征」の章の浪速国の名称の由来について、「潮の流れが速かったから」と言う説明を「後述しますがそれは嘘です」としておられたのですが、その肝心な後述の部分が見当たりませんでした(笑)。
「名庭」に由来するとする説を紹介したかったのかとも思うのですが、どうにも消化不良で…。
この辺り、どなたか詳しい方教えて頂けると幸いです。
>>89 流れに乗り遅れてしまったが、司法はけっして無欠ではなく人間の為すことであり、
いつも一定の確率で冤罪の危険は伴う、という点で死刑廃止派の言い分にも理は感じてる。
冤罪で懲役にされて時間を奪われたなら、完全な取り返しはできないまでも、
せめて汚名を晴らして金銭で補償してもらうことはできる。
でも、冤罪で殺してしまうと、本当に取り返しつかないからなあ。
>>92 俺は悪趣味なのでフィクションの世界でなら、よく出来た復讐話にも美しさを感じる。というか、むしろ大好き。
けど、現実でそういう話を聞くと鬱になるよ。
>>128 初心者向けには良い本だよね。俺が儒教について持ってた一般的な先入観をすっきり整理してくれたなあ。
中国史は高校レベルのことしか知らない身だが、この本読んでおいたおかげで昔受けた儒教についての授業はA+がとれた。
134 :
世界@名無史さん:2007/10/02(火) 20:37:08 O
塩狩峠・紀ノ川
135 :
世界@名無史さん:2007/10/02(火) 23:56:56 O
J.G.バラードの『コカイン・ナイト』
面白かったけど、ポストモダンな視点と結末はなんだかなあ、と感じた。
136 :
世界@名無史さん:2007/10/03(水) 05:30:23 0
田中三郎『フィデル・カストロ』同時代社
この本を読んだのは俺ぐらいだろうな。
著者は本当に元駐キューバ大使なんだろうか?
カストロファンの俺でも辟易した。
・別冊歴史読本「ヨーロッパ三都物語」ローマ・パリ・ウィーン歴史秘話
「秘話」なんていうほどディープじゃないけど、焼失前のテュイルリー宮や
パリ万博など古写真がおもしろい。ウィーン編は物足りなかった。
・「エリザベート−栄光と悲劇−」M.シェーファー著 大津留厚監訳・長島もと子訳
刀水書房
通常の伝記と違ってテーマ別の記述で、ハプスブルク帝国がたそがれていく時代の動き
が感じられました。
・「ハプスブルク皇太子心中事件 『うたかたの恋』の真実」仲晃著 青灯社
マイヤーリンク事件だけでなく、エリザベート皇后暗殺、フランツ・フェルディナントの
結婚と暗殺などにもページを割き、これまたハプスブルクが傾いていく時代を描写する
本になってます。
自称「東洋史が専門」なのに、ハプスブルクにハマって抜けられません…。
読みやすい本で済ましておこうと思ってきたのに、ブリギッテ・ハーマンの
「エリザベート」も読みたくなってきました。ジャン・デ・カールと読み比べたい。
ちなみに、エリザベート皇后暗殺犯のルイジ・ルケーニは死刑を望んでいたが終身刑に。
しかし11年後獄中で首吊り自殺。
絶望ゆえ死刑を望むような人には、本当に死刑を宣告するより、終身刑で一生獄中で過ごさせる
というのも極刑と言えるのでは。私は終身刑が施行されるのを条件に死刑廃止推進です。
>>132 哲学者の大森荘蔵先生の文章を少しだけ読んでみたのですが、カメレオンの
「本当の色」は何かという喩えを始めとして、「本質」がありうるのかとい
ったことを含めて、西洋哲学で主流をなしてきた二元論的な考え方が批判さ
れていました。
以前、とある僧から「蜜柑の色」について、同じように言われたことがあり
ます。我々は「黄色い」と考えがちですが、黄色にも色々とありますし、緑
も違いますし、一度に一色という訳でもなく、腐れば色も変わる。
その時々に色があるのであって、黄色一色だという固定観念で見るようなこ
とを、我々は日常で重ねているのではないか、という説教でした。
昔、恩師が「哲学者の9割は駄目だ。自分たちにしか分からない言葉で会話
しあっている」と言っていましたが、これはまだ分かり易かったと思います。
一般に分かるようにしなければならないのは、その恩師の分野(非歴史学)
でも、歴史学でも同じでしょうから、心しておきたいことです。
勿論、恩師は分からない説明はしない人でした。自戒でもあったのでしょう。
>>139 腐れば色も変わる
なんか後だしじゃんけんぽくね?
>>140 知恵を競い合って、勝ち負けを決めるものではないのですよ。
あくまでも、喩えを足がかりにして、固定観念を打破するのが目的なのです。
腐った蜜柑は蜜柑ではないという貴方の答えは勿論成立しますが、逆に言
えば貴方にはその答えしかないということになります。
腐った蜜柑もまた蜜柑だというのは、これもまた一つの答えですが、それが
唯一の答えだという訳ではなく、全てのものには一つや二つではないもっと
多くの見方が成立しうるということを伝えるのが目的なのです。
別に答え欄に「腐った蜜柑」とあらかじめ書かれている訳ではありません。
答えが一つではないというのが、(これもまた)一つの答えです。
>>139 蓋然性ってやつ?ちょっと違うか。
>「哲学者の9割は駄目だ。自分たちにしか分からない言葉で会話
>しあっている」
そういえば、先日読んだ
>>53の「読書について」で似たようなことが書いてあったな。
以下、自分なりに纏めてみる。
批判を恐れるあまり難解な文を作って、読者を困惑させている。そしてそれこそが
彼等の狙いで、読者に対し「自分には理解できないや、きっとこの人は凄いんだろう」
といった感情を抱かせ、それによって名声を得ようとしている。実は大したこと書いてないのに。
とかなんとか。
結論としては書くために書く人と書きたくて書く人の違いで。前者は金の為、名声の為に書き、後者は
伝えたいが為、自分の思索を纏めたいが為に書くから。だそうだ。
故に真に優秀な哲学者は一握りしかいないと。。。そう言われてみれば・・・と思う本は多いね。どちらも。
これは俺がアホだからかもしれんが、クラウゼヴィッツの「戦争論」は分かりにくかった。不要な文が多い。
ただ、この人は間違いなく後者の人のはずなんだがねぇ。てことはやはり俺が・・・いや、きっと翻訳が(ry
あ、あと歴史関係で言えば、研究者でもない人間が他の研究者の論文を切り貼りしたようなやつとか。
そういうのは読み終えると残念な気持ちになる。最近はとくにそういった類のものが目立つから尚更残念だ。
>>141 話の詳細な経緯がわからんから何とも言えんが初めに蜜柑の色一般についての問いがあって
答えとして個別の蜜柑の色を持ち出したらおかしいだろう(おそらくそれなりの経緯があるんだろうけど)。
固定観念を打破という趣旨に関しては同意。
>>139 成る程、確かに私達は日常、多面多様な物の見方と言うものを忘れがちかも知れません。
物事の一面のみを捉えて、その本質であると考えがちですが、元々物事の捉え方など人によって千差万別なのですから、各々の捉え方が全て真であり、物事の本質の一部であると考える事も出来る訳ですね。
群盲象を撫でると言いますが、この様な観点は、本質判っていても日常から意識する事は難しそうですね。
最近では世間の風潮も、価値観やものの見方の単純化や判り易さを優先する方向に向かっているようですし、マスコミの報道等を見ても、単純な二元論や二極化で物事を語る論調が多くなってきているようです。
これも時代の流れなのかも知れませんが、だからこそ、その僧侶の説教のような考え方を忘れない様に心掛けたいものです。
>哲学者の9割は駄目だ。自分たちにしか分からない言葉で会話しあっている
私の恩師も、昔似た様な事を言っていました。
「今の若い学者連中の駄目な所は、小難しい専門用語や横文字言葉を並べないと物事を語れない所だ。普通の人が読んでも判る様な、平易な言葉で伝えられないと。」
確かにその通りだと思いましたし、今でも肝に銘じている事でもあります。
?
>>142 >クラウゼヴィッツの「戦争論」は分かりにくかった。不要な文が多い。
いえ、読めているからこそ出て来る感想だと思いますよ。
大抵の説明文に、「読みにくい」と書かれていると思います。
未完成の文章だったせいで、校正がなされていませんから。
>>143 失礼。私の記憶の欠如というか、説明が悪いのかもしれません。
腐った蜜柑という「個別」の例は、いくつもある内の一つであり、それが答
えという訳ではなく、それも含めて見通すのだということです。
個別の色は、全体を認識させるための足がかり。
「蜜柑の色は蜜柑の色」だということです。
>>144 私も、史料を引用して、一般人がそれを知らなくても地の文で理解できるよ
うにしろと言われましたね。別の恩師から。これがまた難しい。
146 :
世界@名無史さん:2007/10/08(月) 20:19:38 0
雑談が続いたので、この辺りで先週読んだ本を。
・古代エジプト 文明社会の形成(京都大学学術出版会刊)
高宮いづみ
古代エジプト文明史の概説ですが、続旧石器時代からの発展史や生活文化、特徴等を解りやすく纏めてあり、初心者の方にお勧め出来る本です。
もっと深く知りたい方には、巻末の文献案内も役に立つでしょう。
・西暦3000年の人類(徳間書店刊)
アイザック・アシモフ
フランク・ホワイト
林陽 訳
内容の八割は、人類文明についてのアシモフ版通史といった印象で、所々に首を傾げたくなる記述はありますが、アシモフらしい視点で纏められていて、面白く読めました。
巻末の未来に対する予測の部分も、SF作家らしい視点で書かれており、アシモフの遺作として楽しめる本でした。
・超妹大戦シスマゲドン 1、2巻(ファミ通文庫)
古橋秀之
何と言いますか…バカな本でした(笑)。
古橋氏の作品は、「サムライレンズマン」の頃から読んでいたのですが、実に芸風の広い作家さんだと思います。
他色々ありますが、この位で。
神田千里『戦争の日本史14 一向一揆と石山合戦』吉川弘文館、2007年。
・天台宗(旧仏教)と浄土真宗(史料上では一向宗、他勢力からは一向衆)の対立
→実は天台宗の有力寺院(青蓮院など)の庇護下にあった
→延暦寺による弾圧は、真宗全体を対象としたものではなかった
・「百姓の持ちたる国」=武士という階層を否定したものである
→守護富樫氏は健在。但し、本願寺の門主が実質的な国主であり、幕府の下
で各国を治める国主の一員を自認していた。
・門徒は門主に服従していた
→初期を中心に逸脱した行動も見られた
・加賀は一向門徒の「百姓(ばかり)の持ちたる国」となった
→富樫氏を含めた武士もいれば、白山や他宗寺院、本願寺派と対立していた
高田派も健在。荘園は領主である公家や寺社の権利を本願寺に保証された。
・織田信長は本願寺派の根絶は勿論、仏教との対立も意図していなかった。
延暦寺への行動は、将軍の義務を代行者として果たした「懲罰」行動。
・信長は、義昭追放後も将軍の存在を必要としており、義昭の息子を次代の
将軍にするか、義昭を呼び戻すことを考えていた。
一般向けの本ですが、一般に常識とされることが見直されており、よく知られた
ものから著者独自の見解まで、示唆に富んでいます。出典明記も○。
まだ斜め読みしただけですので、見当違いがあるかもしれませんが。
このところ、積読が増えて進んでいないです…。
で途中読みですが、
「福音の少年」(加地尚武)。
ラノベです。魔法が現実化している世界…。
最近の作らしくそこそこ凝っているのがよいです。
…お色気がそこらにあるのが最近のラノベの傾向なのかしら。
151 :
世界@名無史さん:2007/10/11(木) 10:58:01 0
152 :
世界@名無史さん:2007/10/11(木) 21:01:43 0
>>149 神田さんて中公新書の「島原の乱」書いた人でしょ。
これも面白かった。従来のキリシタン善玉史観から脱却したリアリズム。
ええ、その人ですよ。『日本の中世』シリーズの執筆陣の一人でもあります。
「正統」とされる教義や現代に至るまでに形成された見方に囚われずに、史
料に則して、当時の人間の思想や信仰を明らかにされています。
階級闘争や(宗教を無視した)経済史観に基づいて、当時の人間の信仰を軽
視した時代もありましたから、神田さんのようなやり方はいいですね。
逆にいえば、善玉・悪玉という立場にある訳でもないでしょうから、善玉史
観から脱却したといえば、不本意に思われるかもしれません。
あくまで「こうしたものが明らかになった」というものですから。
はじめに二極があって、一方から遠ざかるというものではないですね。
154 :
世界@名無史さん:2007/10/11(木) 22:13:06 0
現代語訳 吾妻鏡
というのが出るらしい
へんな漢文なんで、シナ人も読めなかったと言われてる本だから、現代語訳は必要かも
>153では言葉足らずであろうと思われたので。
8〜9頁の一連の流れのうち、「人々の多様な動きは当然であり、一揆のキ
リシタンのみが悲劇の主人公であり、対立した民衆は反動的で頑迷な敵役、
というような単純な善悪二元論では、島原の乱は理解できないだろう」とい
う下りを指して、「従来のキリシタン善玉史観から脱却したリアリズム」と
評されたのでしょうか。
序文の一部にこうした文があり、善玉云々の要素も結果的に含んではいるで
しょうが、善玉史観を否定するために書かれたという訳では。
神田先生のことは個人的に存じ上げていますが、あくまでも史料に則した解
釈が目的で、キリシタン善玉幻想を打ち砕くためにこの本ができたとか、そ
ういったことではなかったと思います。
いや、どうも貴方がキリシタンが嫌いで、それでことさらに「従来のキリシ
タン善玉史観から脱却したリアリズム」という感想だけ出てきたのかと思い
ましたので。戯言で申し訳ありません。
>154
>現代語訳 吾妻鏡
読み下しで「全訳」はありましたが、今度のものは現代語訳のようですね。
しかし、『日本後紀』の読み下し文といい、勉強しない史学生が出るのでは
ないかと、少々不安です。現代語訳は絶対解釈で異論が出ますしね。
>へんな漢文なんで、シナ人も読めなかった
そこがミソでして、逆に言えばこの時代から日本人の漢文というか、日本的
文章が出来ていったという評価もできます。
描写や使用される単語など、現代人の琴線にも訴えかけるものがある。
単なる史書ではなく、古典とされることが多いのもそれゆえでしょうね。
『軍艦島の遺産』
日本石炭鉱業史や端島炭坑の草創期、人工島での生活の様子、
当時の土木建設技術や通信など様々な要素を、簡潔に俯瞰した良書でした
157 :
世界@名無史さん:2007/10/12(金) 17:23:54 0
ここでは読んでる人多そうだけど、京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を読了。
イメージ的にもっと怪奇な話だと思ったらかなり理屈っぽい本だった。
トリックは正直う〜んそれはどうなの?だったけど、概ね満足。面白かった。
厚くて読み応えあるから続編も買ってみるかな
世界史(?)向きなのは、『鉄鼠の檻』でしょうか。
『臨済録』ですかね、ネタ本は。古本屋に売ったので確認できませんが。
長さが無駄さに繋がらない人だと思います。
東洋文庫『モンゴル秘史』
偶には古典でも読んでみむかと思えど、本文に合はして注釈は三倍多く、いと困じき。
>>159 「真言の禅」はともかく、ラストが納得できない作品です。
沼狸の生態を無視しています…。
>>160 時には古典など読まむとして向ひたれども、註釈の量本文の三倍増なるもの
にありたれば、殆困じたり。
興がひかれたので便乗。
>>161 これはまた、とてたさんらしい突っ込みですね。
・講談社学術文庫本『論語』
→加地伸之先生の訳注。分かり易いが、引用が少なく物足りない印象が残る。
・岩波文庫本『ネーデルラント旅日記』
→著者はデューラー。几帳面に記された文章の中に、チューリップや椰子の
実なども見える。翻訳者は芸術志向の人だと、読んでいても分かる本。
『 ベルカ、吠えないのか? 』 古川日出男 著
〃
(^・∀・^) < 軍用犬の視点から見た 20世紀の世界史
σ σ
〃
(^・∀・^) < フィクションです ベルカは1頭ぢゃありません
σ σ
『ベルカ〜』 は立ち読みしたけど、何だかよく分からなかったので買わなかった。
>>166 小説としてぢゃなく、歴史エピソードとして読んだほうがえぇかも ...
岩波文庫版コーランのとりあえず上巻を読了。
う〜む、俗っぽい神様だなぁw
>>168 コーランは一度読んでみたいなぁ。岩波さんのは読みやすい?
これでもかってぐらい割注が入っているので、わかりやすいと言えばわかりやすいですね。
ただちょっと煩わしく感じるかもしれませんが。
これとは別に日本ムスリム協会がサウジアラビア政府と協力してつくった一応正式?なコーランもあるようで、
機会があれば買いに行きたいと思ってます。
しかし悪く言えば俗っぽい、良く言えば人情味があって信者に優しい神様だなぁというのが感想です。
こりゃ世界の5人に1人が信者になるはずですね。いい事ももたくさんかいてありますし
>>170 あー注釈が多いのは苦手だなぁ。でもその感想を聞いてますます読みたくなったw
図書カード入手したし買ってくるわ。
そういえば先日、岩波文庫のダンテの神曲を買ったんだが、漢字が難しすぎて読めん。これ読める奴は凄いと思った。
いや〜中身見てから購入するべきだったなぁ。上中下巻買ってしまったぜ・・・誰か他に読みやすいの知らない?
あ、あと先週は「韓非子」を読んだ。これを読むのは何度目だろうか・・・いつの間にか愛読書になってるのが恐ろしい。
論語を読んで思想を中和せねば・・・w
>>170 確かにコーランを読むと、イスラム教の神様は親しみ易そうな印象がありますね。
身近な例を挙げながら、かなり砕けた調子で教えを説いていますし、恐らく当時のアラブ人にとっては、勿体ぶった口調の他教の神様に比べると遥かに親しみを覚えたのでしょうね。
>>171 岩波版の神曲は文語訳ですからね、さぞ読みにくかった事でしょうね。
口語訳のものが集英社文庫から出ていますので、そちらの方が読みやすいかと。
>>172 おお、集英社文庫か。探してみる。教えてくれてありがとう。
歴史に興味を持ち始めた頃、正字・旧仮名遣いの本を漢和辞典引きながら読んでたら
だんだん読めるようになっていった。
慣れたら読めるようになると思うけど…。
文章としては、文語・旧字体の方が楽しめますね。
岩波文庫本『日本外史』はかつては漢文であったのを、戦後「最近の学生は
漢文を読めないから」という理由で読み下しにしたそうですが(かな使いを
現代のものにする岩波はどうにかならないのでしょうか)、この調子では遠
からず現代語訳付きになりそうです。
森鴎外の文章に「現代語訳」がついていた時には、頭を抱えましたよ。
戦前は、『日本外史』に限らず漢文で書かれた文庫本がいくつも出ていまし
たが、21世紀以降は、期待出来そうにありません。
歴史や文章に興味をお持ちの方は、出来れば、慣れたところで文語や漢文で
親しんで頂きたいとは、書淫家の独り言。
>>171 『論語』も毒消しにしてはくだけているというか、食えない気がしますね。
『実利論』は更に酷いと思いますが、恐るべしインド人という気がします。
今は昔と異なり、自前の臣下などいないので、適用出来ない事例が多いです
が、基本的な人の使い方には、変化はないでしょう。
敵地における霊感商法のやり方まで書いてある。
>>174 明智軍記を気合で読んだ日のことを思い出したw漢文は読めるようになると面白いね。
>>175 その実利論とやらについて詳しく。初めて聞いたぞ。
>>175 アルタシャーストラですか。
確かに酷いと言うか、容赦の無い内容ですよね(笑)。
大臣の潔白を試す方法等は読んでいて薄ら寒いものを感じました。
記述の内容が多岐に渡っていて、興味深かったです。
それぞれ妙に細かい所まで言及されているのが、また面白い。
>敵地における霊感商法
味方の士気を高める、或いは敵の士気を挫く為に間諜を用いて奇跡を演出する、なんてのもありましたね。
演出の具体的な方法にまで言及されているのが面白いと思いました。
ピラミッド大全
ミロスナフ・ヴェルナー 著
津山拓也 訳
法政大学出版局
ピラミッドスレに引用する為に引っ張り出したものを再読。
これ一冊で、現在エジプトで発見されている、ほとんどのピラミッドの情報に接する事の出来るお得な一冊です。
興味のある方は是非御一読を。
週末は神田の古書市に出かけたいと思っています。
果たして面白い本に巡り会えるかどうか。
>>176 >明智軍記
本能寺の変の約100年後に成立した軍記物語ですね。有名な石見・出雲に
転封されそうになって謀叛したという話もこの本に出て来る。
>実利論
まず検索を・・・という気もしますが、とりあえず。
著者は自分を侮辱した王に復讐するため、マウリヤ朝のチャンドラグプタの
宰相となり、遂には侮辱した王の国を滅ぼしたというカウティリヤだとされ
ていますが、実際にはもう少し後の時代の成立のようです。
内容は、戦争は勿論のこと、宗教や法に至るまで、広く政治のあり方につい
て述べたもので、大臣たちに謀叛をけしかけさせて、けしかけたスパイの報
告から、応じた大臣たちを処断するなどの、えげつないものです。
霊感商法云々に該当する記載はいくつかありますが、信じて喜捨しない者達
は毒殺して「神の呪詛」だと言って信者を増やせとか、聖域を作り上げて季
節外れ(温室栽培の成果?)の花や実をつけさせて「神の示現」だと言って
信者と喜捨を集めろなどと書かれています。
他国に聖堂を建立して信者を集め、高官が参拝にきたら暗殺しろ、とも。
>>177 しかし、この板の住人は『孫子』と『実利論』は割と読んでいる気がします。
>週末は神田の古書市に出かけたいと思っています。
京都でも、今月末から知恩寺で古書市が始まります。
また、古書画まつりも行われますね。
本日、ちくま文庫の山本七平『現人神の創作者たち』上下を購入致しました。
江戸時代の儒者たちの排仏・「神道」志向が、うまくまとめられています。
ただ、1983年に出た本ですから仕方がありませんが、神道や神仏習合と
いう言葉が無批判に使用されていることと、上巻183頁の、
「神仏習合とははじめは仏教側の発想で、神道の側から習合を求めたのでは
ないことが明らかであり、それはそうなって当然であろう。というのは神道
は文字通り「はじめからあるもの」であって」
云々は問題ですね。仏教の教理と仏事によって、神祇の権威が保証されたの
であり、神祇側に利益をもたらしたことや、仏教に限らず、神祇信仰が当時
はまだ国家が未成立だった「日本」の内外を問わずに習合と変化を繰り返し
ており、「はじめからあるもの」=仏教以前の純粋な信仰など、どこにも存
在しなかったであろうことが、(今では)指摘されています。
最初に「まったく習合していない純粋な信仰」があったという説は、まさし
く排仏派が「歴史的証明」なしに「教義」として唱えていたものであって、
ここで一つの陥穽に嵌っておいでだということになります。
山本先生は本地垂迹説を教義であって歴史的証明は不可能なものであったと
解説してらっしゃいますが、これはそのまま山本説にもあてはまっています。
しかし、同書には吉川幸次郎氏が自分は儒者であり、神を説いている仏教と
は相反するから、仏書など読まないと発言されていたとありますが、理解以
前に固定観念でものを捉えて拒否されていたもので、こんな態度は如何なも
のかと思われました。
>>178 いやー今朝、家を出る前に検索してみたよー。どうやら岩波文庫から出版されているとのことで早速
本屋を見てきたのだが、在庫切れ+絶版のコンボ・・・
まぁ、こうなるであろうことは予測していたが・・・俺も歴史スレ住人の端くれ、絶版なんて慣れっ子さ・・・
それにしても面白そうだなぁ。早く読みたいぜまったく。詳細サンクス
>京都でも、今月末から知恩寺で古書市が始まります。
宝探しだな。家からすぐだから行くつもり。
>180
おお、それは失礼。「日本の古本屋」にありましたが、大型版の方ですね。
岩波文庫の方も、その内「スーパー源氏」に出るかもしれませんよ。
今見たら、上巻だけだったのですが。
また、京大前か河原町の古書店にあるかもしれません。
>宝探しだな。家からすぐだから行くつもり。
平日のただ中に始まるのは、なんとかして欲しかったですね。
出来れば初日から漁りたいのですが・・・。
近世の古書で、たまに面白いものがあるので。
古書を探すなら、骨董市の方が安いことがあり、こちらもお奨めです。
とりあえず復刊ドットコムに一票入れてきた。が、復刊への道程は遠そうだ。
>>181 ほんとだ「源氏」に上巻出てるねぇ。ちょうどアマゾンに下巻があったけど、どうしよう。
「日本の古本屋」のほうは一万か、ちょっと今は手が出せないなぁ。実に惜しい。
まぁせっかく生活圏内に古書店が多いことだし、まずは地元で探してみるかな。
>古書を探すなら、骨董市の方が安いことがあり、こちらもお奨めです。
ほお、それは知らなかった。機会があれば行ってみるよ。
古書といっても、戦前の雑誌とか、明治の手紙とか、日記とか、江戸時代の
帳面とか、経典といったものですけどね。
歴史に対する興味を喚起するにはいいと思います。
専門の店で買うよりは、掘り出し物が見つかりやすい。
過去に江戸時代の珍しい写本を手に入れたことがあります。
184 :
世界@名無史さん:2007/10/27(土) 09:19:17 0
>>183 へー雑誌とか日記とか見てみたいなぁ。まだ一度も目にしたことがないし。
>過去に江戸時代の珍しい写本を手に入れたことがあります。
これはどんな物だったの?ちょっと気になる。
『国書総目録』等で確認したところ、写本が限られた貴重書でした。
書写年代は近世でしたが、内容は中世のもので、本文がよく分かる。
野に埋もれているものも多いでしょうが、現在確認されている所在が大学図
書館等に数点というレベルの書籍であれば、数種類所蔵しています。
奥書を書いていても、紙質と書跡から中世と思われる書籍も所蔵しています
ね。逆に、奥書は中世でも、紙質等から近世前期と思われる書籍もある。
奥書というのは、通常は成立した際に著者が書き込み、その後は書写される
ごとに書き加えられていくものなのですが、中には自分が書写した奥書しか
記さない人や、自分が書写した分の奥書は記さないで自分が参照した書籍の
奥書までを写して筆を擱いている人もいます。
奥書は中世止まりでも、実は近世の書写本というのは、割とある筈ですよ。
宮本常一『忘れられた日本人』
いやはや途中からラブコメっぽくなってきてますね、この本。参りましたよw
巫女さんとヤッたら、その巫女さんがメンヘルでずっと旅先まで追いかけてきたとか、
どうも宮本常一先生は赤松健に近いメンタリティがあるようですね。
勿論、この書物が民俗学の貴重な文献であることは事実ですが、萌え系でもありますなあ。
あと、十三経注疏を拾い読みしました。今は両方ともネットで読めますから良い時代ですね。
すいません、最後の「両方とも」は余計ですね。十三経は読めますが宮本先生のは読めません。
赤川次郎はよく考えたら赤松健属性があった・・・と思っていたら、宮本先生ですか。
ここ五年ほどの間に、紀行文や随筆のような文章を書いて面白くなる大家が、次々と
帰泉されましたね。寂しいことです。豪快な人も多かったのですが。
>奥書を書いていても
失礼。「奥書を欠いていても」の間違いです。
数巻あったものが散らばって一部だけ残ると、確認できなくなる。
190 :
世界@名無史さん:2007/10/29(月) 01:54:11 0
>>175 現代語訳も決して悪くはないんですけどね。
古典を誰も読まなくなる状況よりは遥かに。
防犯関係の本。
これが結構面白いw
筆で書いた昔の手紙とかまったく読めないけど、どうやったら読めるようになるのか?
なにがしかの宗教に被れている椰子いるねw
>>93 信念より利益だろうな。或いは権力闘争そのものだな。
>>95 平和って言うのも勢力の均衡でしかないよ。つまり権力の均衡だな。
>>104 独立維持も信念と言えば信念だな。特に日本ではそう相対化できるはずだ。
>>107 平和を勢力の均衡と解釈するとすれば平和主義もわるくないんだけどね。
平和主義と武力放棄は混同すべきではないね。
>>114 伊達で権力闘争するのはあまり珍しいことでもないね。
人間の不合理性が前提なら戦争の不合理性も容認した方が矛盾はないな。
>>123 観念的に善悪を考えるからおかしいんで、秩序体系からの逸脱や
秩序の破壊を悪とするのが法律だったりするわけだよ。
法や道徳でも同じだな、内心の秩序と言いかえればいいだけだ。
信仰と政治が関係が深いのはこの秩序体系に民心を根付かせるためだ。
建前としてはやはり善悪論は不可欠で、敢えて言うと慣例からの逸脱
或いは慣例の破壊を悪と言うのだよ。観念的に悪があるわけでもなく、
個々で悪の観念が違うわけでもない。必ず社会的に共通した
規範からの逸脱は問題視される。信仰にしてもそうだな。
戦争は秩序の破壊行為だからいいはずもない。これは犯罪にしても同じことだ。
戦争や平和に留まっていてその本質について言及がないな。
極論すると死刑廃止論と平和主義は矛盾がある。
秩序を軽視しているのか重視しているのかわからないからな。
秩序より自由と言うことかな。なら破壊の自由も認めるしかないけどな。
しかし同じ矛盾は死刑賛成論にして反平和主義でもあることだな。
漏れは平和主義にして死刑賛成論と言うことで矛盾はない。
まぁ人間は矛盾した動物ではあるけどなw
>>192 草書体だろ。古文書読むか書道に通うかだな。
英語には筆記体と言うのがあるが、この手紙も慣れないと
読みにくいが慣れれば読めるようになる。しかしその当人の
癖があるから、やはりいくつもに当たって読みこなすしかない。
>なにがし
ここまで読んだ
196 :
世界@名無史さん:2007/10/31(水) 00:01:01 0
山本七平『昭和天皇の研究』(祥伝社)。
「イザヤ・ベンダサン」偽名問題でこの人の人格には
はっきり言って余り信をおいていないんだけど
それと著作の評価はまた別だろうから、一応は良書だと思う。
ちなみに『裕仁天皇の昭和史』という同著者の本もあるけど
内容は全く同じ。値段が高いので買う時には注意!
自分は別の内容だと思って両方ネットで買ってしまった。
197 :
山野野衾 ◆CXSSL1llHI :2007/10/31(水) 00:33:57 0
>偽名問題で
ポール・ボネもそうでしたし、他にも何例もそれらしいのがありますね。
読者を騙す出版社というのも、どうかと思います。
イザヤ・ペンダサンの「日本教」云々にも問題があった。
(単純に言えば)習合志向は、日本に限って存在するものではなく、ああし
た日本特殊論自体、現在ではあまり指示されていない。
と、過去のことを今から言っても仕方がありませんが。
本多勝一との紙面論争で、本多が下品極まりない台詞を吐いて、本性(?)
をさらけ出したのは、思わぬ収穫でしたね。
文化人類学者を批判した際に、先方の大家が丁寧な文章で「そんなことはあ
りません」と反論してきたのに対して、言いがかりとしか思えない返答をし
ていたことといい、実にみっともなかった。
『ニューギニア高地人』のような本も書いていたのですが・・・。
山本先生の場合、晩年までまともな文章が書けたと思います。
『一下級将校の見た帝国陸軍』も、小説的な名著と言っていいでしょう。
あれだけで歴史を語るには(作者も知った上で書いていることでしょうが)
描写と内容が主観的過ぎますが。
>一下級将校の見た
表題からしてこれですから、主観云々は当たり前ですね。
本多勝一との論争って「殺す側の論理」だったかな
昔読んだ記憶はあるがどんな暴言が出てたか覚えてない・・・
ひゃっほい!知恩寺の古書市で「実利論」の上巻100円でゲット!
下巻は見つからなかったが、足を運んだ甲斐があった。満足満足。
201 :
世界@名無史さん:2007/10/31(水) 18:25:06 0
おお、知恩院ならぬ知恩寺の古本市。
自分も行きました。開業前のR書店周辺に客が集中していて
店が開くや否や数十人が殺到、歴史関係の本を漁ってた。
『南北朝遺文』と書かれた本を十数冊文字通り抱え込んでいた人もいましたね。
私は『矢内原忠雄全集』を8冊程度のほか
橋本義彦『源通親』(吉川弘文館)などを。
202 :
世界@名無史さん:2007/10/31(水) 18:38:17 0
世界史関係では山下丈『ブルー・ブラッド』(筑摩書房)などを購入。
フビライ・ハーンの伝記も買いたかったけど
金が足りなくなるので諦めました。
>>200 おめでとうございます。
下巻も早く見つかると良いですね。
>>200-202 私は神田の古書市に出かけて来ました。
土曜は生憎の台風、日曜は所用が出来た為、予定の週末には行けませんでしたが。
取り敢えずエリアーデの全集と、酒井傳六先生の本数冊位しか収穫はありませんでしたが、じっくりと読みたいと思います。
今日読んだ本
「フィレンツェの職人(マエストロ)たち」
朽見行雄 著
講談社+α文庫
現在もルネサンス期からの伝統を守り続ける職人たちの、仕事や人生観について纏めた本です。
余談になりますが、この本を読んでいて、友人の祖父で大工の棟梁を永年やっておられた方を思い出しました。
友人の口利きでその方に書架を作って頂いたのですが、図面も採寸も無しに、いきなり鋸と鉋をつかってあれよあれよと言う間に組み上げてしまったものでした。
私がしきりに感心していると、その方は「自分なんぞはまだまだだ、50年大工をやってるがまだまだ修業の余地がある」と言われるのです。
当時私は、人間高々80年の人生では、得られる知識にも身に着ける事の出来る技能にも限りがある、一万年位の寿命が欲しいものだと考えていました。
今考えると、若気の至りで恥ずかしい限りですが(笑)。
しかしその話を聞いて、これだけの技能を修めた方でも未だ自分は未熟だと仰るのだから、例え一万年生きたところで自分の満足の行く知識や技能など身に着ける事は出来ないのだろう、と考えた次第です。
長々と駄文を書いてしまいました、お目汚し失礼致しました。
204 :
世界@名無史さん:2007/11/01(木) 03:59:14 0
>>1 山野のぶすま
さんは蟹座のAB型っぽい気がしてきました。
高校の日本史オタクがそれだったもんで。
そして有閑マダム?
仕事してたらそんなに読めねーよ
残念ながら、全て外れです。
そう仰る貴方も、主婦というか女性という気がしますが。
1300年以降の禅僧の説教にあった釈迦以降道元の時代に至るまでの伝記
をまとめた『伝光録』を読み始めました。
台湾の漫画家が描いていた『禅の思想』とかなり内容がかぶるのですが、案
外これが元ネタの一つかもしれませんね。
一休や滴水など、室町時代以降の日本のネタもずいぶんありましたし。
ちなみに、専門にしている分野の本は、このスレでは初期を除いて挙げてお
りません。同時に読んでいる趣味的なものだけご紹介しております。
『伝光録』は無関係ではないものの、多分これで論文を書くことはない。
206 :
204:2007/11/01(木) 22:27:52 0
未婚女で元お国自慢板住人で先月までワーキングプアで今無職ですよ
いくら勉強しても専業主婦だったら、知識を生かす場がないね
だから余計に脳みそ溶けるのかな?
働いてても、勉強する暇なんかないよね
207 :
世界@名無史さん:2007/11/01(木) 22:30:05 0
論文ってことは学者なのか
>>206 占いというので女性かと思ったのですが、やはり。お疲れ様です。
(しかし、2ちゃんねるには男性口調の女性が多い)
ちなみに、会社員や主婦でも学会員(新興宗教の方じゃありません)で、論
文を書いている人はいます。老年期になってから勉強された方だと、内容が
趣味的なものになることが多いですが。
古代史の某大家も、本職は家業のスポーツ用品店々主でしたからね。
家業をやりながら大学教授という人もいます。家業→論文→大学の一日。
>だから余計に脳みそ溶けるのかな?
家事も含めて、何かしている分には、まだましでしょう。
昔、大学の休みで一月ほど実家でひねもすのたりのたりとしていたことがあ
りましたが、専門用語どころか新聞レベルの用語すら怪しくなりました。
人間、仮に余裕があっても日常の行動を放棄すべきではありませんね。
209 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 01:43:29 0
>>208 つっても男性口調のつもりはないよ
俗に言う女性口調のほうがふつう普段つかわんだろー
「〜わよ」とか
オカマにみられるがなw
さすが山野さんは薀蓄の引き出しが多いなあ
世界史オタクを極めて本だすなら、現地の史料を見る必要がありそうで
カネと語学、大変そうだ
明治に始まった「わよ」や「だわ」はさておき、どうも文章上における性差
というか、女性らしさがなくなってきたというか。ぞんざいですからね。
私の知っている女性陣からの手紙(含電子メール)の文章は、読んでいて女
性だと分かるので、違和感があるのです。
ねーよとか、だろーとか。まあ、男でも気になりますが。
貴女には申し訳ないのですが、身内にそんな(注意しても聞かない)者がお
りまして、どうも愚痴が出るというか、気にしております。
世間的に見れば、私がいちいち五月蝿すぎるのでしょうが。
>世界史オタクを極めて本だすなら、現地の史料を見る必要がありそうで
全くですね。私が日本史を専攻したのも、(日本人だからという理由もさる
ことながら)その国の歴史を知るなら、その国にいないと究めることはでき
ないだろうし究められないのに専攻しても仕方が無いという、安易な動機が
ありましたから。勿論、元々好きだったこともありましたが。
また要らぬことを言ってしまいましたが、ご武運ならぬご職運をお祈り致し
ております。
211 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 05:48:16 0
中公新書「ヴィクトリア女王」
ヴィクトリア女王はけっこう戦争好き、人の好き嫌いを表に出す人なんだなぁ、と思った。
212 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 15:08:35 0
>>210 地元は備後弁なので
「ないよ」よりも「ねーよ」
「だよね?」よりも「だよな?」のほうがなじむのですよ。。
広島弁は「ねーねー言葉」だけど備後弁は「なーなー言葉」。
「〜よね?」よりも「〜よな?」を使うし、
そのほかにも、伸ばす言葉が多い。
「じゃろ?」に相応する標準語は「だろ?」だけど、
「でしょ?」に相応する広島・備後弁はない。
だから、普段の言葉をそのまま標準語にして書いて、
男言葉といわれても眉をひそめるしかない。
そのつもりまったくないからなあ。
ほかのひとは知らんよ。若者言葉として定着してるのかも知れんが。
213 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 15:16:17 0
「でしょ」とか、気取ってて使いづらい。
気取りたいときに書くかな。
214 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 15:22:55 0
そうかそれで日本史を
>>212 ああ、あんたも備後の人ね。わしも、上でお話した身内ゆうんも備後の出よ。
確かに、田舎のなまりじゃったら、えっと聞いとらなぁ、どっちか分からん
かもしれなぁ。
女用の言葉遣いゆうんも、ないこたぁないけぇど、そんぎゃあにようけある
訳じゃあないけぇ。
まあ、古臭いもんがちいとゆうてみたばぁじゃけえ、こらえてつきゃあさい
や。ほいじゃが、どこで会うもんか分からんもんよのう。
備後の老女でも一人称が「うち」で女言葉と思えそうな人もいますが、一人称
が「わし」でほとんど男みたいな人もいますからね。地域や環境にもよるでし
ょうが、困難だというご意見は分かります。
古書市で、文化11年(1814)の手書き本と元治元年(1864)の手書
き本を購入致しました。共に仏家系の神道説を記したものです。
興味深いのは、中世の仏家系の神道説では浄土の仏の垂迹としての穢土の神が
強調されていたのに対して、近世には仏典や漢籍と日本の史書からの引用によ
って神祇信仰における道理が説かれていた点です。
明治以降のものと比較して国際的だという点では中世寄りですが、まず仏典で
その次に漢籍が来ていた中世とは異なり、日本産のそれも地方寄りの話が出て
くるようになっている上、仏と神の区別が厳密に行われなくなっています。
本地垂迹説では、両者が共に信仰されながらも役割が分断されていたのに、近
世にはどちらも同じものとして扱われている。
他に、明治の絵画の習作も一点。よく画帳にあったものが売られているので。
216 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 16:53:50 0
>>215 へー、意外な接点
そういえばお国自慢の
広島のコテハンのひとりだったっけ?
私は高校用の「はじめからわかる世界史B」を読書中
中国史とオリエントがちんぷんかんぷんなもんで
レベル違いすぎ
217 :
216:2007/11/02(金) 18:07:09 0
これだけではあれなんで
仕事してたときは寝る間を惜しんで
「WiLL」「正論」「論座」「SAPIO」「官邸崩壊」「小泉政権50の功罪」などを読んだ。
参院選で民主党が勝利したのがくやしくて、情報戦で挽回してやろうと思って。
最近は、漫画「のだめカンタービレ」「ピアノの森」を読んだ。
218 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 18:13:58 0
ぜんぜん一週間以内じゃないがね
>>216 歴史はわかってくれば、ほんとうに面白いよ。人物・地理・経済・科学・建築・美術・言語・政治・風俗・宗教・戦争
・思想・哲学などなど。これほど多くの分野に興味がわく趣味(俺の場合は)は他にないだろう。
教科書はまったく面白くないうえに分かりにくいから、興味のある時代の本なり漫画なり読むのが、きっかけには良いと思うよ。
たとえば女性にも人気があるらしい三国志とかさ。
それにしても女性で歴史に興味持つ人って珍しいよな。俺の中で女性は、過去にも未来にも興味が無い人種
という偏見があるから余計にそう思う。
知恩寺の古本まつりで『モンゴルの西征 ペルシア知識人の悲劇』(勝藤 猛 著)を購入。
ずっと以前から、モンゴルの中央アジア遠征を話題の中心にジュワイニーやニザームル=ムルクの
話も出てくるから読んだ方が良いよ〜 と人から散々勧められていたけど、なかなか機会が無くて
読んだ事が無かった。30年程前に書かれているので固有名詞のカタカナ表記はさすがに今のものに
比べるとちと苦しいけど、ざっと第1章を眺めた感じでは、ペルシア語やアラビア語のラテン文字
表記を載せてジュワイニーの『世界征服者史』のペルシア語の文体の特徴を説明していたりと、
内容もなかなか充実していて今読んでも面白い。
『元朝秘史』などの当時の漢籍での情報も適度に交えつつ話が進んでいくため、モンゴル時代の
資料の多様さを実感できる作りになっていて、この時代のことについて知る入門書としては
結構良質のものだったのだと実感出来た。
他にも絶版している新書をいくつか購入。今回は以外と良好な収穫だったかも。
221 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 22:31:02 0
>>219 自分は西洋美術好きから派生して世界史に興味を持った。
だからどうでもいいことだけ知ってるw
でも、ゲルマン民族大移動の詳細とか、滅亡したローマ帝国が
どうなったかとか知らなかったしなー。世界史履修してたのに。
教科書はわけわからないから、参考書読んでる。
中国史はコヴァの「戦争論」が役に立ったかも。
日本の政権交代と同じにみてたらいまだにわからなかった。
三国志といわれても、前は「いつのこと?」だったけど、勉強したついでにみてみます。
222 :
世界@名無史さん:2007/11/02(金) 23:02:22 0
といっても、コヴァはアメリカ憎しなだけの売国奴で
信用ならん要注意人物だとおもってます
>それにしても女性で歴史に興味持つ人って珍しいよな。俺の中で女性は、過去にも未来にも興味が無い人種
という偏見があるから余計にそう思う。
うーん、めずらしいっつうほどでもないんじゃないかな。私の周りだと、
おふくろ・・・水滸伝と篤姫が好き。
元彼女・・・シナ史専門。マイナーな野史が好き。
元部下のOLさん・・・三国志が好き。
つう感じでしたね。周りがマニアックなだけか。あまりいいサンプルではないですね。
むしろ若い男性で歴史に興味がない人が多いと思いますね。
224 :
222:2007/11/02(金) 23:19:48 0
たしかに
女はストーリー性のあるもの
男は空間的でメカ的なものが好きだと思ったが、
従弟が歴史が好きで社会学部にいったからそうなのかな?
職場のオッサンが「ここは坂本竜馬の本で有名な〜」とか言い出したり。
前に書いた蟹座AB型日本史オタクは女。
でも、歴史まで男にとられたら、女の得意科目、国語と英語だけかw
私は女子大の歴史学科でした。
周りを見たら、自分のこだわりの時代があって、そこだけやたらと詳しいとか
マニアックな人が多かったです。発掘のアルバイトに行ってる人もいました。
「書き言葉」だと本質的に性差がないのでまともなことを書こうとすると
区別がつかないのはむりもありません。でも匿名の2ちゃんなので、
つっかかったり反論したりしようとすると言葉遣いが悪くなるんですね。
そうしたら「○○を見なさい」「××を知らないの?」じゃなくて
「○○見ろよ」とか「××を知らんのか」という言葉遣いになるわけです。
あとジェンダー論に結びつけると「知らないの?」みたいな女言葉になると
かえってバカにされるような気がしてあえて女性だとわからない言葉を使う
という心理もあります。特に歴史板は男性が多いようなので、女性だと
低く見られるのではないかと言う危惧を抱いてしまうのです。
私は大阪人なんで、普段しゃべるときも「知らないの?」なんて言葉は
使いませんけどね。「〜かしら」とか「〜だわ」とか、言いませんね。
大阪弁で書いてみたらどうなるやろ。
で、スレタイに沿ったことを書きたいんやけど、この1週間世界史関連の本
読んでへんねん。
226 :
世界@名無史さん:2007/11/03(土) 01:41:35 0
まあ2ちゃんねるのノリもある品
スピードとキレのよさをだすなら少し乱暴に(男言葉)
お上品なスレなら敬語で(女言葉)⇒ほとんどない
主婦板では女言葉がデフォ(マダム気取り)
ゲイサロンは女言葉がデフォ(オカマバー)
特撮板では男言葉がデフォ(作品にあわせて)
少年漫画板では男言葉がデフォ(作品にあわせて)
ジャニ板では男言葉がデフォ(熱狂的で攻撃的な性格により)
スレの空気読んでそうやってるやつばかりなんじゃないのか?
2ちゃんねるは空気が大事だから
227 :
世界@名無史さん:2007/11/03(土) 01:50:07 0
女言葉で差別を感じるってのはないとオモー
「浮く」のが嫌なんだろ
逆に、相手を見下すために丁寧に言うこともある
(相手より格下だから丁寧なのでなく
「自分は格上だから上品に言う」という意図で)
荒れてるときとか
女言葉が話題のとき、たまたま読み終わったのが
ボクッ娘萌えゆるゆるファンタジー小説・仁木英之「僕僕先生」だった。
ファンタジー大賞受賞作にしては軽すぎると言う評判もあるが、こういう軽妙な小説は
個人的に好み。
なにしろラノベでも最近のは、やたらと重くて暗い設定が多いし。
エロゲーでさえ、妊娠して三角関係のもつれから血飛沫が飛び、アニメ化した最終話が…
とにかく「僕僕先生」は万人にオススメ。
ググッたら元ネタがでてきた。
『太平廣記 卷第二十二 神仙二十二 羅公遠 仆仆先生 藍采和』
ttp://www.novelscape.net/gd/l/lifang/tpgj/025.htm ※仆れる(たおれる)で、イトイト先生ではない。
作者のプログによると続編執筆中だそうな。
>>219 分かってくればってどれくらい本読めば分かって来るんだ?
イスラムや中東の歴史知ろうと思って、イスラムやオスマントルコ、アラブから見た
ロレンスなどの本を数冊読んでみても、どうもガッチリ理解できたとは言い難い。
神道や仏教の方も知りたいと思って数冊すでにリストアップしてあるが、たぶん
それ読んでもまあ概要が理解できるようになるくらいだろう。
その他知りたいことは次から次へ沸いてくるので、それぞれの分野で数冊ずつ
読むとしても、未読の本が増えていって読むほうは早々追いつかない。
読みたいのはけっこう厚い本が多いから、半日で読了とかいうわけにもいかない。
「ガッチリ理解」したかったら数冊ですまそうってわけにはいかないよ。
分厚い本や専門的なものじゃなくて新書とか入門者向けみたいなわかりやすい
本をさがしてみたら?「概要が理解」できるようになるだけでは不満だとしても
概要が理解できないとその先には進めない。
イスラム・中東なら中公新書「物語 中東の歴史」とか
講談社現代新書「西アジアの歴史」なんかわかりやすいけど、こういうのは読んだ?
>>230 新書も読むけど、初心者向けっぽいのはあまり好きではない。
内容が薄くて網羅できていない気がしてしまう。
概略は理解していても、詳しい内容については語れない。
数冊じゃ無理と言われればそれまでだが。
中世近世ヨーロッパに関する本も興味あるところから10冊20冊読んだけど、
ある程度詳しくなったにせよ、それで細かいところまで分かったわけではない。
専門的なところまで知りたいならそれなりに勉強しないといけないのかもしれないが、
本を読んでいくうちに興味がどんどん広がるから、そんなにひとつの分野を
読むわけにも行かない。仕事でもないし、流し読みは嫌いだからささっと要点を
頭に入れるというのも嫌だ。
「イスラムや中東の歴史知ろう」というのであったら、自分の場合新書をいくつか読んだ後、
山川出版の各国史や、結構前の出版だが学生社の『オリエント史講座』やら新旧『岩波講座 世界歴史』、
『講座イスラーム世界』シリーズとか『アジアの歴史と文化』のシリーズ、総合プロジェクト「イスラーム地域研究」
関係の報告書などが公刊された時期だったこともあって(イスラーム地域研究叢書とか)それらの本から自分の
興味の湧いた論文なりを読み進めていった。
あとはこれらの本の参考文献リストに載ってある『史学雑誌』とか『イスラム世界』などの雑誌に掲載されている論文を
図書館なりで探して読む、ってところか。分からない単語や固有名詞については最近では平凡社や岩波のイスラーム辞典
各種が出たので調べ易くなったけど。
絶版になっちゃったけど、個人的に『アジアの歴史と文化』のシリーズは専門的な割にけっこう読み易くて良かった。
新書や各国史の次に進みたいなら、『講座イスラーム世界』とか『イスラーム地域研究叢書』とか本であげられている
論文などを直接あたっていくの良いかも。取り敢えず、しゃにむに根気を詰めても一度に自分の読みすすめる量も
まあまあ限りもあるだろうから、その場その場で興味を持ったものを調べたり読んだりして行けば良いのでは。
236 :
世界@名無史さん:2007/11/09(金) 21:31:43 0
V
(。*・π・) あ ...
(つ ⊂)
し (i) J
V
(。*・π・) 失礼しまちた
(つ ⊂)
し ● J
V
(。*・π・) パンツはきますた
(つ ⊂)
し ▽ J
V
(。*・π・) 黒に、はき替えますた
(つ ⊂)
し ▼ J
237 :
世界@名無史さん:2007/11/10(土) 12:58:16 0
国書刊行会 写真集 北朝鮮の山
飯山達夫・編 平成7年発刊 ¥5631+税
を¥300で購入
写真自体は終戦前に撮影したもの
先週から読んでいた『楚辞』をようやく読み終わりましたが、醍醐味を味わう
には、もう二三度読み込んでみる必要がありそうです。
・『常盤嫗物語』(15世紀前期)
時は室町時代。かつては羽振りのよい暮らしをしていた老女某であったが、夫
と死別してからは思うように行かず、子供たちも面倒をみてくれずにいた。
そこで阿弥陀仏に祈って極楽往生を願うのだが、念仏の最中に愚痴が出てしま
う。「子供は近くにいるのに来てくれません、南無阿弥陀仏、お酒が飲みたい、
腰が痛い、膝が痛い、咽喉がかわいた、南無阿弥陀仏(以下繰り返し)」。
周囲は物笑いの種にしていたが、それでも念仏の甲斐あって、90余歳でめで
たく極楽往生を遂げたのであった。
・『精進魚類物語』(15世紀中期)
越後国の住人、鮭の大介鰭長は、北の海へ流れ込む川を領していた。
魚鳥元年八月一日、彼は都にいる米の将軍のところへ筋子とイクラの息子を
遣わすが、八幡宮参詣前で精進中であった将軍には近づけず、大豆の息子の
納豆太郎糸重らよりも下座に座らされてしまった。
これに怒った大介は、野菜類を滅ぼして自分たちが米の側にいようと、魚類
はもとより、貝類や獣類の軍勢をもよおして挙兵する。
が、奮戦むなしく敗北。魚鳥元年九月三日、大介は鍋の城において、青蔓三
郎によって煮られてしまい、その生涯を終えたのであった。
十二支対それ以外の動物たちや、烏対鷺など、擬人化物語が多数制作される
さきがけとなった作品。
「老上海名宅賞析」
上海で買った本。上海に残る邸宅、里弄などの住宅の解説。
間取りも載ってます(全部じゃないけど)
住んでいた人のエピソードも載っていてなかなかおもしろかったです。
「名宅」と言われるほどの住居を持っていたので、金持ちや外国人が多く
共産中国成立後は台湾、香港、アメリカに逃げたり、80年代になって
アメリカから帰国した人もいたり、戦争中に共産党の地下活動に協力して
解放後要職についた人とかも。無事共産中国に残れた人も、文革でやられたりして
人生いろいろ、です。
やっと所用が終わりましたので、お邪魔させて頂きます。
>>208 >ちなみに、会社員や主婦でも学会員(新興宗教の方じゃありません)で、論文を書いている人はいます。
専業主婦で、家事の傍ら論文を書かれる方は存じ上げておりますが、本当に大変な事だと思います。
研究機関に属していても、女性だと男性に比べて何かと苦労する事が多いです。
まだまだ男社会の部分が多いですし。
かく言う私も若い頃には随分と嫌な目に遭ったものです(笑)。
>>212 >広島弁は「ねーねー言葉」だけど備後弁は「なーなー言葉」。
私の地元の伊予弁も同様に「なーなー言葉」です。
語尾に「な」が付く言葉が非常に多い。
「そうだけどね」→「ほうじゃけどなー」と言った具合です。
真向いの広島よりも、少しずれた山口や岡山と共通する部分が多いのは面白いと思いました。
>>223 >むしろ若い男性で歴史に興味がない人が多いと思いますね。
男性に限らず、近頃の若い学生を見ていると、確かにそう言う印象を受けます。
歴史と言うよりも、目先の利益や楽しみ以外に興味を持っていない人が増えて来ている様にも思えます。
>>225 >周りを見たら、自分のこだわりの時代があって、そこだけやたらと詳しいとか
>マニアックな人が多かったです。発掘のアルバイトに行ってる人もいました。
学生時代の私の周りの女友達もそんな感じでした。
もっとも、私自身それに当てはまっている訳ですが(笑)。
>特に歴史板は男性が多いようなので、女性だと
>低く見られるのではないかと言う危惧を抱いてしまうのです。
私も2chを利用し始めた頃はそうでしたね。
以前、性別を聞かれた時にも「男性です」とレスを返した事もありました。
今週読んだ本
日本の偽書(文春新書刊)
藤原 明 著
主に近代の偽書について、来歴や成立した背景等を考察した本です。
特に「先代旧事本記」の項では、中世にも偽書が受け入れられる素地があったと言う考察がされており、近代のそれと比べてとても興味深く感じました。
うざ
>>242 >日本の偽書(文春新書刊)
買おうかとも思って買わずにおいたのですが、やはり面白い本でしたか。
偽書といえば、『偽書の精神史』もお奨めですね。
どうも書いたことが(自分一人の創作に止まらず)現実になると思っていた節がある。
偽書というか、書誌に関して言えば『聖徳太子はいなかった』も面白い。
いささか下品であったので一瞬捨てようとも思いましたが、やはり面白い本です。
貴女には今更な内容かもしれませんが。
別スレでお話になっておいでですが、トリノ・パピルスというのは、最初は保存
状態はよかったのでしょうか。それとも、最初から痛んでいたのでしょうか。
前者であれば、残念なことです。現物はあっても読めないとは。
>>245 「偽書の精神史」は未読でしたので、「起証文の精神史」と併せて買ってきました。
どちらも流し読みした感じでは興味深い内容でしたので、じっくり読んでみたいと思います。
「聖徳太子はいなかった」は私も読みましたが、本題よりも日本書紀についての考察等、脱線の部分の方が面白かったですね。
全体的には、検証の不足や軽妙さを意識した文体等が目について、印象は悪いですが。
同じテーマの本なら、大山誠一先生の「<聖徳太子>の誕生」(吉川弘文館)及び「聖徳太子と日本人」(風媒社)の方が面白かったですね。
疑問が残る点はありますが、検証・考察もきちんとなされていました。
後、トリノパピルスについてですが、トリノ博物館のバックヤードで発見された時点で、既に所々に破れ、穴あき、断片化した部分等が多く、最悪と言って良い状態でした。
元々はサルディニア王の所有物だったものをトリノ博物館に所蔵したのですが、輸送時の包装が万全で無く、酷く損傷してしまったと言われています。
300以上の王名が記載されているのみで無く、先王朝時代の王たちに始まる歴代の王の正確な在位年数、治世中の主要な出来事が記されており、エジプト学者にとっては夢のような史料です。
修復が進めば、さらに新たな発見がもたらされると思われますが、何分ピースの欠けたパズルを組み上げるような作業ですので…。
>>246 ご感想といい、選択といい、行動力といい、努力といい、素晴らしい。
貴女にはあれこれ申し上げるだけ蛇足ですね。敬服致します。
大山先生については、日本史板に否定するのはうまいが証明するのは下手だ
という意見も見られましたが、事跡があらかた創作だというのは事実。
>輸送時の包装が万全で無く、酷く損傷してしまった
やはり。しかし、「トリノ博物館のバックヤードで発見された時点で」とい
うのが、なんともやりきれませんね。数千年間の一世紀かそこいらという微
妙な誤差で、早く発見されすぎたと言うべきでしょうか。
>>242 あらら、意外の事実が。
と、それはともかく。
「ハワイ・マナ−楽園の風物詩−」(中野次郎)
古本屋入手でようやく読みました。
ハワイの古代〜現代(90年代)の歴史・民俗をコラム風に概説したものです。
王朝時代や移民時代がけっこう細かいエピソードが多いです。
(なぜかカイウラニ王女の記述はあまりなかったり)
マカデミアナッツやコナコーヒー、アンスリウムの産地形成も興味深かったですね。
新たに積んでしまったのが、
「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見」(チャールズ・マン)
と
「もう一度学びたい古事記と日本書紀」(多田元)。
前者はアメリカIFスレ用で、かなり内容が濃いです。
後者はやっぱり概説でもいいから知りたくなったので。
(オフ会で日本の興味が再びそそられたのもあります)
うざ
そういうバカの暇つぶしは宣伝しなくていいよ
>>242 女はとかくものの見方が狭いこと多いしな。
あと、考えないんだよな、自分の主張がないか弱い。
以前かきつばたかあやめかななんかいたが、引用ばかりで
自分の主張と言うものがない。
歴史解釈がないんだよな、つまり。
知識や資料の探索ばかりに嬉々としている感じがする。
主張をぶつけると言うよりも些事に拘泥している感じがするな。
議論してもあまり面白みがないんだよな。
柿崎一郎「物語 タイの歴史」
タイ史の概要を知るのに適。つかタイ史の専門書など、どんだけあるかと。
ラオス人もタイ人で、タイ東北部のタイ語方言がラオ語と同じだと初めて知った。
タイ、ベトナムは中国に朝貢していて、カンボジアがこの両国にまた朝貢してた
などタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの歴史は複雑に絡んでる。
だが、一番面白いのは、帝国主義〜第二次世界大戦までの歴史で、大タイ民族主義やら
WWTでベルリンにタイ軍が進駐したり、タイが日独伊三国同盟に参加を希望したり、
WWUで敗戦国になるのを避けるため、「対連合国宣戦布告無効宣言」なる
ワケワカランものを出して、なんとかなってしまったりと大国の間に揺れる国家の
苦労がわかる。
磯田道史「武士の家計簿」
去年NHKでチョットだけ見て、本を買ったがマジおすすめ。
金沢藩御算用方・猪山家文書、家計簿による武家三代の記録。武士の家計の三分の一が
身分費用比(交際費)で占めて、常に困窮し武士より、その草履取りの方が収入が多かった。
武家の三分の一が離婚するため、武士とその妻との財産が別立てになっていた。
本家、分家の関係よりも娘姉妹、養子縁組による婚姻関係で出来た横の家の結びつきが
重視された。自分の知行地がどこにあるかも知らない武士がほとんどで、ヨーロッパ的
封建制とは、とても同一視出来ない。それゆえ大規模な農民反乱もおきず、明治維新の改革も
スムーズにいった。そして、またヨーロッパのように中小貴族が土地所有者、財産家として
近現代まで生き残れたのに日本はそうならなかった、など世界史との比較も出てくる。
それと磯田さんは文章が上手いというか面白くて読みやすいわ。
多忙の為時間が掛かりましたが、「偽書の精神史」読了しました。
「日蓮の文献主義」と「本覚思想の主観主義」と言う従来の構図に疑問を呈し、仏典を自己の信念に基づいて読み替え、原点回帰を目指す点で両者は同根であるとする考え方が面白かったですね。
また、鎌倉時代の訴訟において、訴訟の当事者が証拠だけでなく、適用すべき条文や判例を提示しなければならなかった事にも驚きました。
自己の主張に対する権威付けや先例の提示の為に、出所の怪しげな文書が次々に生み出された背景や心理がうかがえて、とても興味深かったです。
「日本の偽書」と併せて読むと、偽書の創作される過程や背景についての理解がより深まるのでは無いかと思いました。
余談ですが、この本に引用されている文献に、諸星大二郎氏の作品に出て来る中世文書が多い事も面白い。
良質の作品を描かれるバックボーンに、地道な文献渉猟と勉強がある事がうかがえました。
>>252 耳の痛いご指摘ですね。
私自身にも当て嵌まる点はあると思いますので、気を付けたい所です。
個人差はあると思いますが、確かに仰るような傾向はあるかも知れませんね。
「男はロマンチスト、女はリアリスト」と言った人もいますが、学問においても当て嵌まるかも知れません。
女性研究者の書いた本等をよんでも、個人の史観を前面に押し出したものよりも、事実や史料に重点を置いたものが多いですしね。
まあ、歴史解釈も行き過ぎればファンタジーになってしまいますので、学問である以上そうした姿勢も必要だとは思うのですが。
3行にまとめて
駄文を書き綴りたいならブログでやって
>>254 >出所の怪しげな文書が次々に生み出された背景や心理がうかがえて
ごもっともです。偽文書はともかく、偽書の成立自体は12世紀頃に始まる
のだと思いますが、各自が自由に自分の立場を主張する論拠を主張し始めた
ということでしょうね。
先週は忙しくて『松谷みよ子の現代民話考』5ぐらいしか読めませんでした。
5巻のテーマは、あの世や霊魂についてです。
幕末〜明治頃の話の聞き書きもあり、高度経済成長期以前や成長期の変化な
ども窺えて、興味深い内容となっていました。
個人的に、寺院や僧侶と一般の関わり方が面白かったですね。
「エリザベート 美しき皇妃の伝説」ブリギッテ・ハーマン著
なんで「皇后」じゃなくて「皇妃」って訳すのかな。本文もずっとそう。
エリザベートには「エリザベート」という名前の孫が3人もいると知って「へえ〜」。
ルドルフの娘「赤い皇女」と言われたエリザベートは知ってたけど
ギーゼラもマリー・ヴァレリーも最初の娘に「エリザベート」って名付けるって…。
いとこ同士3人同じ名前でまぎらわしくないんだろうか。
資料を駆使してエリザベート像を描き出しているのはとてもおもしろい。
でもテーマ別の記述で、歴史背景や年代順の出来事がわかりにくいので、
前に読んだジャン・デ・カールの「麗しの皇妃エリザベト」を引っ張り出して
読み始めてます。
ジャン・デ・カールの「麗しの皇妃エリザベト」読みました。
当時の歴史の中でのエリザベトの人生を知りたいならこっち、
エリザベート像を深く追求したいならブリギッテ・ハーマンかな。
「麗しの…」は原書がフランス語のせいか、ドイツ語とハンガリー語の
固有名詞の表記に誤りが見られる。私の持ってるのは古いから、
新しい版では正されてるかもしれないけど。
それから著者はチタ皇后に直接会って取材したと言うことで、
ルドルフ暗殺説を紹介している。最初にこの本を読んだときから
チタ皇后から出た話というのは信憑性に欠けると思っていたけど
その後出たゲオルク・マルクスの「うたかたの恋と墓泥棒」では
暗殺説は一蹴されている。「麗しの…」で紹介されている暗殺の
「証拠」を見るともっともらしく見えるけど、暗殺説の一番の
問題は「犯人がいない」ことだと思う。
259 :
世界@名無史さん:2007/12/06(木) 21:28:11 0
PHP「日本語を知らない俳人たち」池田俊二
全311ページのおよそ3分の1をかけて、現代俳句の「動詞+し」の使い方の文法誤りを説く。
読んでて思い出したのが、以前いた上司の読んだ俳句。
孫を詠んだ俳句なのだが、
「一歳に 歩み転びし この蒲団」
私はこの句を読んでとっさに「ご愁傷様です」と言おうとしたが
上司が喜々としているのをみてやめたことがある。
私が感じたのが正しいのかどうかこの著者に聞いてみたいものである。
老子とか孫子とかを読んでました。あとは仕事の本だからなあ。
孫子は漢文書き下しがカタカナでした。今日めずらしいです。文庫で全文入ってるのでいいですね
(守屋洋訳、三笠文庫)
HOWTO本に埋もれてもなんら違和感のない孫子は偉大だ・・・
>>259 「うさぎ追いしかの山」の「し」が思い浮かんだ
つまり押入れを整理してたら古い蒲団が出てきて、昔1歳になったばかりの
孫がヨチヨチ歩いてこの蒲団で転んだことがあったなあ…としみじみ思い出す、
という意味でしょうか?
262 :
259:2007/12/07(金) 07:00:06 0
違うんですよ。
孫が一歳の誕生日に初めて歩いたその場で詠んだというんですよ。
それを翌日に披露されて私は「転んでお亡くなりに?」ととっさに思ったわけで。
うさぎ追い鹿の山
264 :
261:2007/12/08(土) 00:39:17 0
>>259&262
だからー、皮肉で書いたんだってば。
上司がどういうつもりで詠んだかはわかるよ。
でも文法的には「こういう意味だろ」って。
いちいちいちいち反応するな
てめえのどうでもいいような雑感ひっぱるのはやめてくれよ
>>265 お前は毎度毎度下らん煽りしか書けんのか?
それこそどうでもいい事だろが。
269 :
世界@名無史さん:2007/12/08(土) 21:18:33 0
270 :
世界@名無史さん:2007/12/08(土) 21:21:06 0
最近ロードス島伝説にはまってしまった
>>270 個人的には小ニースがバイ他になっていく過程が辛かった。。
272 :
世界@名無史さん:2007/12/12(水) 22:28:02 0
加瀬英明『天皇家を語る 上下』(タチバナ教養文庫)
原題『天皇家の戦い』で新潮文庫から出てた。
実に面白いんだが、昭和天皇と木戸内大臣の会話で
終戦後に行われた筈の遣り取りが何故か戦時中になってたり
きちんと取材したとおぼしき箇所と、知ってか知らずか
史実を取り違えている箇所とかあるようだ。
ちなみに昭和天皇が「(武装解除後も)5000人くらいの軍隊は残せないか」
と言われて、木戸が「5000人程度の軍隊では有名無実でございます」と
奉答する場面。私の方が間違っていたら撤回する。
みなさん老化で世界への関心がうすれて、日本回帰になってるね。
>>258もたまたま読んでいましたが、今『華厳経』を読んでおります。
五時教判で最初の経とされただけあって、『法華経』や『涅槃経』よりも読
みにくいですね。言わんとするところはまだ分かりますが、全体の構成を把
握した上で論文を書くとなると、至難の技でしょう。
振り返って『法華経』や『維摩経』がどれだけ物語としてよく出来ていたの
かが実感できました。
法華経=日蓮=創価 みたいな短絡イメージなんとかしてくれー
276 :
世界@名無史さん:2007/12/21(金) 18:42:10 0
宣伝リンク張るアホが死にますように(-人-)
おすすめ本スレ3スレいったか
279 :
世界@名無史さん:2007/12/25(火) 23:50:07 O
「痴人の愛」谷崎潤一郎好きです
>>275 本文中に「諸経の王」とあり、天台宗の主要経典であったからこそ、自身を
天台宗の僧侶と考えていた日蓮が取り上げたのですが・・・参りますね。
大体、日蓮は『華厳経』や『涅槃経』や『最勝王経』といった諸経を重視す
べきだと述べていたのであり、題目だけ唱えて諸経を無視するなど、霊山浄
土の日蓮が知ったら非難する筈の行動です。
南無阿弥陀仏=浄土宗、浄土真宗も間違いですが、新興宗教のイメージはな
い分、被害は少ないと言えましょう。
>>279 谷崎が好きだった永井が好きなので、年越しは『つゆのあとさき』を読んで
行おうと思っております。
281 :
世界@名無史さん:2008/01/01(火) 00:09:57 0
岩波新書の日本近代史シリーズの「満州事変から盧溝橋まで」は
面白かったけど、他の部分読んだ人いたら評価を教えてください。
岩波で近代日本史と聞いただけで読む気失せるな。
加藤陽子の「満州事変から盧溝橋まで」は面白かったけど、
他のシリーズはいつもの岩波だからな・・・
村松梢風『本朝画人伝』第5巻(他の巻も読んだのですが、代表で)
幕末から明治にかけて活躍した円山派(師の徹山を祖とする森派とする場合
もある)の森寛斎、四条派の幸野楳嶺、岸派の岸竹堂、南北合派の田崎草雲、
南宗画の長井雲坪、狩野派の橋本雅邦らの画業について語った伝記本です。
典拠がよく分からないのですが、作者は1889年生まれの故人で、夏目漱
石と懇意にしていた編集者滝田樗陰とも懇意にしていた人物なので、直接取
材して得た記事が少なくないようですね。
いい意味で小説的というか、人生訓が出てジンとさせられる箇所もあり。
収集した骨董品を見れば、真贋は勿論のこと、作品の傾向から蒐集者の性格
はある程度読み取れるといいますが、本書で紹介されている画家の誰が、誰
の作品が好きかで、どんな人かは想像がつきそうです。
なお、作者が存命中には評価の低かった曽我蕭白や伊藤若冲は掲載されてお
りませんし(こちらは個人的に別に出さなくても問題ないのですが)、近年
再評価されている狩野派の評価も低くなっています。
285 :
281:2008/01/01(火) 23:46:44 0
>282>283
ありがとうございます。たまたま加藤道子先生の本をよんで
282さんのような予想をしてたので、意外性に驚きました。
他は意外でなくやっぱりのようですね。
題名は正しくは「満州事変から日中戦争へ」でした。
287 :
世界@名無史さん:2008/02/22(金) 09:07:49 0
288 :
世界@名無史さん:2008/02/24(日) 14:15:11 0
∧,, ∧ ∧,,∧ 【探していた本が古書店で見つかったよ】
(´・ω・`) (^^ *) うれしいよ。熟読吟味するよ。僕も明日からインテリだよ。
| <∞> (@*@)
|U..V | 8---8 ★「現代歴史叙述の神話 ドイツとイギリス」 望田 幸男訳 晃洋書房 1983
.@| : | /∞ ∞\ デーヴィド・ブラックボーン ジェフ・イリー・ カバー付帯付
....U..U 〜〜〜〜〜
289 :
世界@名無史さん:2008/02/24(日) 14:17:31 0
290 :
世界@名無史さん:2008/02/24(日) 17:30:23 0
ゆとりなので本とか読まねーしwwwwwwwwwwwwwwwwwww
291 :
世界@名無史さん:2008/02/24(日) 18:44:59 0
で、あるか。
292 :
世界@名無史さん:2008/02/24(日) 18:56:58 0
フィリップ・オドレール『フランス東インド会社とポンディシェリ』山川出版社、2006年
英蘭以外の東インド会社に興味があったんだけど、この本は入門書にちょうどいい。
「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見」(チャールズ・マン)
ようやく読めました。
「病原菌による人口激減」が新大陸の敗因とされています。
北米地域やアマゾンにも農耕集落がかなり形成されていたのは確実だとか。
あと新知識だったのが「リョコウバトは先コロンブス期にはほとんどいなかった」こと。
カホキア含め当時のゴミ捨て場からは骨はほとんど発見されず、
殖民初期にあそこまで増加したのは、
林間耕地を維持していた先住民が激減し、リョコウバトが大発生する環境が整ったからだったとは…。
アンガス・マディソン「経済統計で見る世界経済2000年史」柏書房
紀元1〜2001年までの世界217の国と地域の人口とGDPを現在の国境線に直して推計したものです。
当然ながら、1000年前、2000年前には、人口・経済統計ともに存在しないので、推計は大雑把に
ならざるを得ませんが、数値を出したのは評価に値すると思います。
以下に、自分が興味を覚えた具体的な例を挙げます。自分が無知なだけかもしれませんが・・
・紀元1〜~1500年までは、中国よりもインドのほうが人口が多い
・1600年のスペイン本国、1700年の英国本国、1820年のアメリカよりも日本のほうが経済規模(GDP)が大きい
・現在日本は経済大国と言われているが、日本がGDPの世界平均を上回ったことは1950年以前はなかった
など
この本に出ているデータは見ていて飽きないです。
295 :
世界@名無史さん:2008/03/09(日) 14:03:44 0
「ブーガンヴィル航海記補遺」
探検家ブーガンヴィル「世界周航記」のタヒチ島に関する記述を
ディドロが勝手に想像で膨らませた偽書であり、
対話体小説の実験作であり、
ヨーロッパ文明に対する批判の書でもあり、
原始共産制に共感するインテリ趣味の先駆けであり、
かつまたエロ同人誌の趣もある(18禁マーク要っす)
296 :
世界@名無史さん:2008/03/14(金) 18:39:50 0
>>294 マディソンの統計本は面白いもんあるよな。
ちなみに一人当たりのGNPは50年以前にも何回か上回っている。
他にも
・日本は戦前から貧しいと言っても世界的に見れば先進20ヶ国のひとつ。
下手な東欧、北欧、南米より豊か。
・最先進国と比較されがちなので誤解起こりやすいが、
アジアでは常にトップグループ。
・東アジアの「極貧国」というなら韓国なんかがそれにあたり、
ベトナム戦争と日本の援助以前はタイやフィリピンより貧しく、史上日本を上回ったことが無い。
『華厳経』
他の本も片手に去年の夏から読み始めて、ようやく読了しました。
天台宗が五時教判の最初に置いただけあって、極めて難解です。
というより、正直なところ、話として面白くありません。
仏典というのは、説話を集めたものでなくても、とりあえず物語として読め
るものになっているのですが、こちらは個々の内容や要素には興味深いもの
があるものの、同じパターンが延々と繰り返されます。
その上、単調なのに馬鹿に長い。また、具体性を欠いた善行の記載も多い。
道理で歴史上まともに読まずに孫引きした人が多い筈です。
私の能力の低さもあるのでしょうが、正直なところ疲れました。
『涅槃経』や『法華経』は素直に面白いと思えますし、筋も一貫しているの
ですが。内容事態はいいので、抄というかもっと圧縮できた筈です。
とはいえ、それをやらなかったのがインド人ですが。
声に出して読むのであれば、テンポのよい内容ですしね。
『悲華経』
全十巻。釈迦が浄土ではなく穢土に生まれて教えを説いた理由は、久遠の昔
に宝海という名の大臣であった頃、当時の国王や王子たち(阿弥陀仏や阿閦
仏の前世)を勧めて発心させた後、いずれも浄土を望んで穢土をとらなかっ
たので、自らは濁世に生まれて衆生を救済することを誓ったことに由来する
という内容の経典。
浄土の阿弥陀仏などよりも穢土の釈迦仏に対する信仰を強調しているようで
あり、更に諸仏が釈迦の前世の勧進によって発心したとすることで釈迦が諸
仏を生んだものとしている。
釈迦重視という点では『法華経』に類似するが、『法華経』の久遠仏思想は
更に起源となる時代を限定しておらず、分身仏という概念も勧進以上の神格
化がなされている。
また、娑婆世界を穢土ではなく浄土とする点、現世肯定志向が強い。
『聖☆おにいさん』1巻
世紀末を乗り切ったイエスが釈迦をバカンスに誘い、立川の安アパートの一
室を借りた二人が貧乏生活を始めるというコメディ漫画。
無信仰はともかく無宗教の人の多い日本の他、生まれてくる国はあまりなさ
そうな設定(とよく言われている)。
誤りはずいぶん見受けられ、作者は釈迦関係の本はオリジナル設定の多い漫
画の『ブッダ』ぐらいしか知らない気もするが、笑えるのは間違いない。
なお「こんな設定」は初めてだという書評も見られるが、江戸時代の黄表紙
に「浄玻璃の鏡を見ていて地上に美少年がいることを知った閻魔大王が、地
獄を抜け出してアルバイトをしながら少年と交際を始める」話があった。
考えてみれば、閻魔のように椅子に座っていて結婚相手を見つけたフレイや
少女にちょっかいを出して袖にされたオーディンなど、信仰していても悪ふ
ざけをしたような話は、割とあるようである(それぞれ背景は異なるが)。
筆者も毎日念仏を欠かさないが笑えたクチであるので、おおらかな気持ちで
お楽しみになられるとよろしい。
『三宝絵』
『三宝絵詞』ともいう。永観2年(984)11月、不遇な身の上で出家を
考えていた尊子内親王のため、文人源為憲が撰進した。
『法苑珠林』や『大唐西域記』、『摩訶止観』を参照して書かれたものらしい。
仏伝を記した上巻、かつての日本で仏法によって救済された人々を描いた中
巻、現代の法会や人々を救済する行事を記した下巻で構成されている。
本来の題名は単なる『三宝』で、挿絵で解説されていたために現在はこの名
で呼ばれているが、今は挿絵は失われている。
単なる知識としての入門書ではなく、実践と結縁による仏道成就を謳ってい
る点が特徴。仏教とは何かを説いた数少ない書であり、俗人の仏教理解が示
されているという点にも特色がある。
日本独自の行事をも仏道の実践として見ており、引用元に日本で成立した書
籍が含まれている点も我が国の独自色というものを意識し始めていることが
窺え、興味深い。
もっとも、「日本」や「本朝」を題名に冠した書籍はこの時代以降も大量に出
ているが、あくまでも大陸に対する日本という意味で独立意識を持っていた
のであり、全くのオリジナルではなかったという点は意識されるべきである。
「玉虫厨子」などに見られる仏伝の内容を知りたい人にお奨め。
何事もやりすぎるとみんなに引かれますよ
〃
(。~・π・)σ )) 誤爆??! ...
>>304 ( σ
小島毅『足利義満 消された日本国王』光文社、2008年
日本史ではなく中国思想史を専攻する筆者が、専門分野を活かして「東アジア」
を通して当時の「日本国王」義満の動向を分析した新書。
義満の生きた時代の日本・高麗(李氏朝鮮)・明で起きた各事件について網羅的
にまとめられており、常識的な用語についての説明があるという点でも新書とし
て成功している。
引用されている文献も21世紀になってからのものが多く、この点は『傭兵の二
千年史』の中で石母田正先生の著書を引用しておられた菊地良生先生にも見習っ
て頂きたいところである。
問題として、ネットウヨクなら「サヨク」の一言で済ませそうな思想が鼻につく
というか、思想は思想であってもいいが、現代の立場から平和的だとか好戦的だ
とか評価している点に、違和感が残った。
結果的に人々を救済するなどの点が一致しても、その前提となる思想(すなわち
なぜ助けるのか、など)は時代によって異なったのであり、我々と過去の人間と
は異なった精神を持っていたという意識が希薄なように思われる。
同じ無謀な戦争をしたというのに、東条英機が批判されて北条時宗という外交感
覚のない人物が誉められているのはおかしいというのも、異なる視点を追求した
い故の発言としても、勇み足が過ぎよう。
また、肝心の義満に関するオチが(その死に関するもの以外も含めて)実証性に
乏しいのも難である。もっとも、経過だけでも楽しめるし、史学というか文化を
扱う学問の常識を知る役に立つことは間違いない。
最後に気になった点を二つ挙げておく。
第一に、天皇号使用を持統朝からとするのであれば、飛鳥池遺跡出土の67
7年のものと考えられている木簡についても説明しておくべきであったこと。
第二に、新書『聖徳太子はいなかった』でも「日出ずる国の天子」云々は「対
等外交」を志向したものではなく、単なる失敗譚であるように書かれており、
先行研究でも日本側が外交に不慣れであったが故の失敗とされているものが見
受けられるのに、それを取り上げていないことである。
また、夜郎自大は日本以外の国でも大概そうであった筈であるといった小さな
疑問から、天皇の地位をとっくに乗り越えていたというが、中世の神話世界に
おいて国土を創造した天照=大日如来の子孫である天皇を質的に乗り越えるこ
とが出来ていたのかといった大きな疑問まで、いくつか議論すべき点があった。
追善の際に記された文章の解釈も、成立した宋や引用された日本における説法
の歴史、すなわちこれ以外の事例を参照した上でなければ正当なものを導き出
すことは困難であろう。
筆者には単なる諸行無常の文に見えたし、日本が同時代の明よりも宋の文化に
影響を受けていたことは本文にもある通りであるから、宋の文を引用していて
もおかしくはないであろう。確かに徽宗用というのはひっかかるのだが。
本書は反皇国史観を前面に押し出したものであり、行き過ぎと思われる点も多
々目につく。
とはいえ、174頁の「比較をしない固有論というのは意味をなさない」とい
う言葉は、無闇に日本を賞賛したがる人々が目につく近頃の情勢を鑑みるに、
傾聴に値するものであろう。
筆者の立ち位置も、この言葉に代表されているものと考えられる。
「音律と音階の科学 ドレミ…はどのようにしてできたか」
小方厚著 講談社ブルーバックス
まさか数式が苦手な自分がブルーバックスを読むとは。
中世音楽が好きなわりに、純正律とかピタゴラス音律とかぜんぜん知らなかったので…。
平均律の音階が普遍的なものではないということも知らなかった。
西洋音楽がオーケストラに発展したのは平均律を作ったためらしい。
そしてその他の民族音楽がオーケストラにならなかったのは、平均律ではない
音階に基づいていたので、ハーモニーが作りにくかったということにあるようです。
しかし平均律は和声を作るのに便利な音階ですが、オクターブの間を誤差が
できるのを承知で「平均に」割り振りしているので微妙なひずみはさけられません。
それを合理的に割り切ってしまった西洋音楽と、微妙な音のゆれを保ってきた
民族音楽の違いが納得できたような気がします。
ヨーロッパ中世の音楽を聴くと時空をトリップしたような気分になるんだけど、
それは純正律のせいだったのかな?
310 :
世界@名無史さん:2008/04/18(金) 17:09:46 0
「恐竜はなぜ鳥に進化したのか」を先週末から読んでいる。
面白い
311 :
定ちゃん改おにぎり梅ちゃんAnything ◆UMEchan/Dc :2008/04/21(月) 08:54:37 O
312 :
名無し募集中。。。:2008/04/22(火) 08:35:39 O
>>308 資治通鑑読んだことある?司馬光の香具師
「ハワイ史」(グレゴリイ)を大阪府立図書館で読んできました。
昭和18年発行の訳出本なので、当然のことながら禁貸出です。
内容なのですが、旧漢字・旧仮名遣いなのは普通として…、
訳者前書きには大東亜共栄圏構想のことが麗麗と踊っていたりと
時代性を出しています(「土人」の単語も普通に使われていたり)。
らい病をレブラと表記していたり隔離政策を是としていたり、
といった時代性はともかく、
「ポリネシア人は渡来した島々に胡桃を持ち込んだ」
というのはココナツの誤訳なんでしょうが酷過ぎます。
原著は1930年代にハワイで発刊されたハワイの「検定史書」なのもあってか、
既知の本よりも個人名や時代背景が詳しく載っていました。
王毎の政治・経済状態も興味深かったです。
原書のアメリカ・白人の行為を肯定的に描くのと、
訳者のハワイ・日本のことを肯定的に綴るという二つの見方が
なんとなく垣間見えたり。
>>312 東洋史の人は皆読んでいたので資料を拝借したりして読んだことはあります
が、当分御無沙汰しております。
『朝野僉載』
唐代に成立した逸話集。著者は『遊仙窟』でも有名な張鷟。
山中に黄金仏を埋めて、自作自演で掘り起こして教祖となり、人々を煽動し
て乱を起こした末に捕らえられて斬られた人物の話などが面白い。
「老言可用」のもととなった「老人言可用」、「人貧智短」などがある。
中華書局本は繁体字。三秦出版社本は簡体字なので注意。
「激動ドイツ史」山中勝義
なんかよくわからない気持ち悪さを感じたんだけどなんだろう
あと文章が読みづらい
316 :
世界@名無史さん:2008/09/25(木) 02:32:29 0
なんか知らない本ばかり!!
317 :
山野野衾 ◆jBrGNc9rBQ :2008/09/27(土) 07:34:29 0
島田虔次『朱子学と陽明学』岩波新書
京大で行われた講義が基になったというものの、新書としても学部生向けの講
義としても、少々難しいのではないかという代物。
朱子学と陽明学の概説と著者の解釈のほか、主に仏教の影響について述べた博
引傍証を見ることが出来、附章扱いではあるが李贄について扱った章は面白い。
ただ、文章中で「定論」と明言されている説以外は著者の見解と既成の見解を
区別しにくく、あらかじめ学んでおかないときつい点がある。
冒頭には天台宗に起源を持つ汎神論的メンタリティーが存在したが故に我が朝
の親鸞の如き絶対他力の思想が中国には成立し得なかったとあるが、天台宗に
基づく本覚論が極端なまでに推し進められ、汎神論的態度が発展したのは日本
も同様、もしくは中国以上だったのであり、本覚思想発展の過度期にあったと
はいえ、親鸞もまた天台僧であったことを思えば、この説明で中国において親
鸞の如き思想が生じなかったと判断するのは困難なように思われる。
318 :
世界@名無史さん:2008/09/27(土) 07:56:00 0
>>317 あれは好著ですね。昔の岩波ならではの難易度ですが。
陽明学を扱った本はかなりの割合でトンデモや人生論に行くので、ああいう丁寧な概説は貴重。
トンデモはともかく、人生論は多いですね。
ロングセラーなだけあって良著だと思います。
ただ、書かれている思想が時々対象としている儒者のものなのか著者自身も
含めたものなのか(おそらく後者)分からなくなりましたが。
著者自身の思想も気にする方なので。
「クアトロ・ラガッツィ」読んだよー。
読み応えはある。
著者の立ち位置さえ把握してればいい本だ。
16世紀末の世界を横断する視座を天正少年使節団を通して見せる力量は流石。
>>321 面白そうだね。遣欧少年使節団に興味あるんだ、読んでみる。
323 :
名無し募集中。。。:2008/11/09(日) 06:51:13 O
>>314 防長回天史というのはどうですか?
自分はまだ実物を見たことさえないですが
>>323 すみませんが、私も未読です。古過ぎますし。
やはり、成立した時代の史観の影響というものがありますしね。
『封氏聞見記』を購入しましたが、まだ読んでおりません。
世界史系は儒学や沈南頻に関する本を少し読んだくらいです。
325 :
世界@名無史さん:2008/11/09(日) 18:03:43 0
池田先生がお書きになった「新・人間革命」
ハッカー文化で有名なクリフォード・ストールの『カッコウはコンピュータに卵を産む』
まるで映画みたいだった。
ネットワークコンピュータ黎明期の静かで熱い頭脳戦は一読の価値あり。
ヒッピーの残党である著者が毛嫌いしていたCIAなどの官僚たちと付き合ううちに
アナーキーな思想はダメなのか?と葛藤する部分も興味深かった。
327 :
世界@名無史さん:2008/11/09(日) 19:00:45 O
リチャード・パワーズ「われらが歌うとき」
ユダヤ系物理学者の父とアフリカ系クラシック歌手の母を持つ子供達の半生記
「舞踏会に向かう三人の農夫」も面白かった
ピンチョン以来の、アメリカ現代史を壮大なスケールで描く理系作家だと個人的に思うけど、歴史に詳しい皆様はどう思われるでしょう
最近何となく児島襄「講和條約」とか大森実「戦後秘史」とか読んでる。
文明の発祥から世界史・日本史一般に興味があるんでどんだけ読んでも足りない。
そー言えば(J・レノン暗殺に関連して)サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」買ったけど読んでないな。
329 :
世界@名無史さん:2008/12/04(木) 21:41:21 O
西郷信綱「古代人と夢」面白くて勉強になった
けど、自説に反する論には「根拠がない」とか言うくせ、自説の根拠は「と考えられる」ってそれ自分の思い込みじゃん!説得力ないじゃん!という箇所(自分にはそう読めた)が気になった
吉野裕子の山の神に関する論文のほうがひどかったけど
日本古代史には詳しくないし、ただの感想なのだが、識者の教え求む
>>329 私も今手元にありませんが、大体そんな感じであったかと。>根拠無し
柳田國男や折口信夫以下、大家の説でも(最近人類学の見地から否定的見解
が示された「海上の道」など)論拠の怪しい説は結構あります。
それを出せるだけ、面白い時代であったと言えますし、西郷先生の説を全面
的に否定出来るものではありませんが。
吉野先生は、いつものことです。
最近は日本の古典ばかり読んでいるので、以前読んだ本のご紹介を。
『実利論』
カウティリヤ作とされるが、実際はもう少し後の時代に出来たものの模様。
『君主論』ですら「たわいないもの」だと評された、どぎつく、えげつない政
治的策略の手段が登場しており、重臣は勿論のこと、肉親をもスパイ活動の
対象とすることが説かれている点、父を幽閉したマガダ国の王子がなまぬる
かったと思わせるものがある(本書には僅かながら仏教の記述もある)。
具体的過ぎる内容が多い分、時代を超えて応用するのは難しそうであるが、市
民の活動や遺産の分配にまで言及している辺り、当時のインドの生活を伺わ
せて興味深い。また、恐ろしくもある。
インドはいざエネルギーを使わせるととんでもない怪作を生む国。
同時代に中国やローマで生まれた古典を思い浮かべると、各国に対する畏敬
の念が浮かんでくる。
331 :
世界@名無史さん:2008/12/05(金) 08:42:30 0
石黒耀:死都日本
秋口から読み始めたのだが、文章力のレベルの低さにいらいらして読むのを中断していた。
たまたま社員旅行のバスでDVD「日本沈没」を見てこれを思い出し、
最初っからまた読み始める。
登場人物の講義以上に文章が脱線するし、記載の矛盾もあるし、意味不明の文などなど、
テーマだけで賞を取ったようなものなんだろうな。
文章の隙間からはお役人嫌いがありありと読める。
著者の態度としては、こういうテーマだからこそ客観的な文章に徹するべきではないだろうか。
で、映画化するところはないのかな?
「日本沈没」の再映画化は話題になったけど、あれではなくむしろこの本を取り上げてもよかったのではないのかな。
332 :
世界@名無史さん:2008/12/05(金) 13:09:52 0
要するに、文章がヘタ
333 :
世界@名無史さん:2008/12/06(土) 19:51:00 0
>>331-332 本筋は重要なテーマなんだけど、それをスポイルしているのがいたずらな反政府アジテーションだだ
334 :
333東京タワー:2008/12/06(土) 19:56:19 0
映画化するにゃ反政府アジテーションも脚本に入れるのかいな
335 :
世界@名無史さん:2008/12/06(土) 21:03:15 0
336 :
世界@名無史さん:2008/12/07(日) 23:22:56 0
世界史じゃないけど壬生義士伝
う〜ん、十字軍やWW2のドイツ親衛隊戦記のコテコテの騎士道もいいけど、こういう泥臭い武士道もいいね
辻嘉一『五味六味』中央公論社、1985年
当時すでに泉下の人であった北大路魯山人や福田平八郎(表紙の梅干の絵は
彼が著者のために描いたもの)と交流のあった料理人の著者が、食を中心と
した日本の文化について語った随筆集。
俳句や古典からの引用が多いのも流石で、今日日の「識者」は生半可なこと
では追いつけそうにない。
勿論、何よりもすばらしいのは料理に関する記述で、読み進めて行く度に繊
細で手間のかかった調理に生唾を飲み込むこと請け合いである。
現行の文化に「古典的伝統」を見出す場面が多い点には首をかしげたくなる
が、時代的制約と考えれば致し方ないか。
丁寧かつ破綻のない「美しい日本語」も良い。
『五味六味』は少し前に中公文庫にも入ってたような。
昔の中公文庫は文句なしに素晴らしかったんだがなあ。今や……
『五味六味』の文庫化は13年前ですね。
今やまだ存在していたのかというぐらい影が薄いというか、内容が薄い。
340 :
山野野衾 ◆09Xc/lRh7Y :2009/01/01(木) 14:25:23 0
善導『法事讃』浄土宗聖典刊行会、明治43年
法事の式次第と、その際に高声に唱えられた「讃」の内容について、唐の僧侶
で、源信・法然らが倣った「浄土教思想の祖」善導が記したもの。
仏・菩薩、慈悲を得た声聞・独覚から、道教由来の神々までの信仰対象につい
て知ることが出来るほか、地獄の概念や堕地獄の因となる悪業についても記さ
れており、最後に皇帝・皇后・皇太子の守護が念じられている点も含めて、善
導とその影響を受けた人々の思想を知る上で参考になる。
341 :
世界@名無史さん:2009/01/12(月) 02:11:47 0
あげ
342 :
世界@名無史さん:2009/01/12(月) 22:01:04 0
山野はやたら坊主好きとみた。
343 :
世界@名無史さん:2009/01/12(月) 22:44:26 0
だって自他共に認める仏教徒だもの。>山野氏
344 :
世界@名無史さん:2009/01/12(月) 23:21:16 0
山野=皇太子説も一時流れてたな
『観仏三昧海経』(大正新脩大蔵経本)
東晋代の訳。全十巻。釈迦の生涯や仏の相好、地獄や不浄、各浄土とその地
の如来などを観想することにより、滅罪を行うという思想を記す。
漢代に伝来した『四十二章経』や『八正道経』に見られたような、原始仏教的な
仏教像とは異なる思想が打ち出されているが、その後の中国や日本における
仏教思想における「滅罪」の概念に、大きな影響を及ぼした。
また、提示された世界像の影響も大きかった。
全日は休めませんでしたが、連休の終わりに。
>>344 そんなアホな話流すの本人しかいないだろw
世界史関係ないが佐々さんの連合赤軍あさま山荘事件
リアルタイム世代じゃないがすげー事件だったんだなぁ
348 :
世界@名無史さん:2009/01/14(水) 10:25:05 0
>連合赤軍あさま山荘事件
ばかばかしいとしか言いようのない革命ごっこだったな
その前に起こった総括リンチ事件のえげつなさが…。
オウムもそうだが、連合赤軍が起こした事件も社会がちゃんと
「総括」してないから、また似たようなことは起きるよ。
オウムは解体されて後継組織は公安調査庁がべったりだし、
ソ連なき今、下手に連合赤軍を分析・総括して社会的を注視させるよりは
過去のイカレタ集団ってレッテルを貼って封印したほうが得策だってこったろう。
爆弾は必ず解体しなきゃならんものではない、どこか人里はなれた所に捨てておくのも立派な対処方法の一つ
こういう危険団体も同じようなことが言えると思う
連赤もどきを密林に捨てといたらトンでもない事になったクメール・ルージュもあるけどね。
353 :
世界@名無史さん:2009/01/18(日) 01:00:54 0
向こうは自給自足可能なジャングルだからねぇ
あさま山荘は自給自足できずに危険承知で物資補給のため軽井沢に下りてきた赤軍一派から
情報が漏れてベース移動したのがそもそもの発端だったし、
ゲリラ組織にとって外部(政府支配地域)と遮断出来るか否かってのは超重要事項でしょ。
そういった意味ではクメールと連合赤軍とを並べて比較するのはどうかと思うけど
354 :
世界@名無史さん:2009/01/18(日) 01:40:39 0
嶽本野ばら『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』おもしろかったよ^^
前に土屋アンナと深田恭子の出演で映画化もされたから、記憶にある香具師もいるのでは?
>>351 ああ、こういう馬鹿のせいでまた事件がおきるなあ・・・
ま、殺されるのは351だけでありますように・・・(-人-)ナムナム
今日日赤軍を総括とかそっちの考えのほうが危ないような・・・
357 :
世界@名無史さん:2009/01/18(日) 23:23:49 0
議論スレじゃねーんだよ。共闘世代の爺どもはなつ板にでもいって来いっつーの
最近話題?の小林多喜二『蟹工船』読了。
・・・う〜ん、プロレタリア文学としてはいい評価なのかも知れないけど、
文章や構成が稚拙というか・・・
忌憚の無い意見を言えばイデオロギーや歴史的意義が無ければ二流以下の文学に過ぎんと思う。
ネットの書評を見ると絶賛ばかりだけど、ほんと〜に一文学作品として評価しているのか激しく疑問
「資本論の売り上げが上昇」って言われてるけどどんだけ読破出来るのがいるんだか。
俺は最近「帝国陸軍将校団」「最期の参謀総長 梅津美治郎」読んだよ。
「戦争論」と同じで読破できたらほめたる。
>>357 よく言われることだが、同じプロレタリア文学の「セメント樽の中の手紙」と比べると差は歴然だよな
小林多喜二は特高に殺されたってのだけが売りだよね。
「党生活者」は完結させて欲しかったお…。
あれじゃあ、週刊漫画の打ち切りみたいじゃないか。
「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな。
『橋下「大阪改革」の正体』講談社
364 :
世界@名無史さん:2009/02/01(日) 16:10:20 0
マルクス「ドイツ・イデオロギー」
365 :
世界@名無史さん:2009/02/01(日) 16:14:54 0
つれたかな(笑)
366 :
世界@名無史さん:2009/02/01(日) 20:43:18 0
ネットやり出してから、普通の読書量がめっきり減った。
集中力が欠けてきて一冊読みきるのに時間がかかるし、読んだ内容も定着しない。
頭が悪くなった・・・
367 :
世界@名無史さん:2009/02/01(日) 20:45:37 0
>>2に書いてあるだけの分量を一週間で読みきるなんて、とうてい不可能。
まあ、飛ばし読みや斜め読み、拾い読みならわからんでもないが。
368 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 00:47:08 0
普通の人間はそんな感じだろうが、
山野とかは最初から最後まで完読してそう。
でも、普通の生活してて、そんな読書可能か?
ネットを行うと情報が手にはいるが、いかに情報が妖しいかがよくわかる。
書籍も妖しいが出所がそれなりに固定されている。批判や批評もそれなりにできる。
370 :
名無し募集中。。。:2009/02/02(月) 02:56:14 O
>>366 禿同
それにいい歳こいたせいもあってか
マンガも読めなくなった…と言うより
マンガすら読めなくなった
>>369 著者名から信憑性が高いかどうか或る程度判断出来るしね。
ネットで何処の何某が書き込んでるのか分からない情報は裏取りが面倒。
単行本一冊600ページ前後として考えると一日六時間読書しても200ページ行けばいいほう。
現在余った時間を出来る限り読書につぎ込んでいるが、それくらいの本を読み終わるのに
一週間前後かかる。読みたい本は読む以上に増えていくのでそれでも追いつかない。
読むの遅すぎないか
読んでいる途中にメモとったりするのは手間なのでやめといたほうがいいぞ
>>373 遅くないよ。300ページ程度の文庫や新書なら半日で読める。
>>372で言及しているのは厚さ数センチはあろうかという大著、または上下に
分かれているような本での話。
最近、論文執筆用の書籍ばかり読んでいて、ご紹介出来るような趣味的なも
のがありません。論文関係はきりがありませんし。
かろうじて、『吾妻鏡』(三巻分)だけ読めました。
清代に中国に渡り、「分かりにくく、瑣末な内容を記している」として、あ
まり高い評価を受けなかったものですが、事実、この時代になると漢文でも
文章は完全に和文化されています。
そして、「瑣末な内容」である狭い範囲内の描写が、実に面白い。
漢文で物事を書くことは従来通りでも、個人の感情表現などの描写は、同時
代に仮名で書かれた「物語」のそれ。
六国史よりは、仮名で書かれていた歴史物語である鏡物のような内容であり、
話としても普通に楽しめます。
実際、軍記物語も参照して書かれたようですし。
「日本の古典」シリーズで漫画化されていますが、その際参照された書き下
し文の『吾妻鏡』も出ています。
書かれた内容の真偽はさておき、まずは面白いという理由でお読みになるこ
とを、お奨め致します。
読書中にメモをとるのは、特定のキーワードに限定しておくと取り易いです
ね。専門外の物ほど、おおよそ目についたものを書いてしまいますが。
376 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 18:57:12 0
>>372-374 真面目な本だと読んでて集中力が持たない。
気が付いたら、ただ目が活字を追ってるだけで内容が頭に入ってないから、
数行(場合によっては数ページ)さかのぼって、読み直さなければならない。
著者が「前記(先述)のように」なんてフレーズを使ったときが最悪で、
内容を思い出せず、そこまで遡ってその部分を読み直さないと気がすまないw
こんな読み方してるから、普通の新書一冊でもなかなか読み終わらない。
1日じゃ、まず無理。半日で読めるなんて信じられない。
377 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 19:03:32 0
378 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 19:44:59 0
新書や文庫といっても、学者の書いた真面目な本はそれなりに難しい。
元々ハードカバーの専門書が文庫になってる場合もある。
流し読みでは、活字を目で追ってるだけで全然内容が頭に入らないときもある。
テーマや内容が自分と相性が悪くて、読んでて文章にはね飛ばされることもある。
読書家とか読書の達人とかいう人は、どういう読書の仕方してるの?
ページを破きながら読む
いつでも読めるからいいや、と姿勢が緊張感と集中力を損なう
本は所詮消耗品
買いなおす価値があるような本なら素直に対価を払って買いなおす
それが本の価値、言葉の価値というものだ
そして、また消化出来るまで破いて読む
一万越えの本は流石に破けない、破けない、うわああああ
本には愛を!
本も資料ですよ。
>>378 本の種類によって読み方を変えればいい話
ローマ人の物語と元朝秘史を同じように読むやつはいないだろ。
383 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 23:45:14 0
つまり「ローマ人の物語」は飛ばし読み、斜め読みで読みちらかしてかまわないと。
でも、あの膨大な量を見ると、はじめから読む意欲がわかないw
赤いツァーリ
ここの住人的には評価はどうなの?
洋書だと通勤中に1日10ページぐらいだけど
日本語の本だと50ページぐらい読める
通勤時間を書いてもらわないと何とも
387 :
世界@名無史さん:2009/02/02(月) 23:57:53 0
多読より精読すべきってやつだな
388 :
世界@名無史さん:2009/02/03(火) 00:02:22 0
多読してる人って、内容が頭に入らなくても気にせずに、
とりあえずページめくってどんどん先に読み進んでるか、
退屈なページは飛ばして読んでるだけなんじゃないの?
389 :
世界@名無史さん:2009/02/03(火) 01:03:13 0
>>388 おれの経験からいえば、ある程度本を読みなれると、
内容が頭に入らなくても差し支えのない情報もわかってくる。
ちょっと読んでみて、これは面白そうだと思ったら最初から精読し、
あんまり大したことなさそうと思ったら飛ばし読みモードに移行。
また飛ばし読みしてて、その中に興味深い部分があったらなんか無意識に「ひっかかって」来るから、
そういう部分だけはじっくり読んだりする。
こんな感じで精読と飛ばし読み・斜め読みの使い分けができるようになると
自然と多読できるようになるし、またそうするようになる。
だいたい本をたくさん読んでる人はそんな読み方だよね。
速読の目的は精読に値する本を見つけることだって話もあるからなあ
392 :
世界@名無史さん:2009/02/03(火) 18:03:34 0
速読って結局、活字を目で追うだけの飛ばし読み・斜め読みなのか。
俺も昔は速読だったけど、
その時自分が肝心な事だと思っていたところ以外の一見無駄な記述にこそ
本当に大事な内容が込められていることが少なくないのに気付いてやめた。
速読は知ったかになりやすい。
聖書読破に挑戦していた頃は、こういう書物だけを信じて
生涯のうちに何十回も読み返す人生は確信に満ちて幸せ
なんだろうなと思った。
395 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 00:28:32 0
積ん読の本が大量にたまって、何ヶ月も何年も放置してある・・・
気が付いたらほこりかぶってるわ、重みで曲がってるわ、さんざんだ。
やっぱり買ったら、すぐに読まないと駄目だな。
買って読まないと、記憶が曖昧で、同じ本を買う羽目になるOTL
397 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 00:53:55 0
宮部みゆき『火車』
なんか・・・久しぶりにラストの十ページをむさぼる様に読めた本だった。
だらだらと続く地道な調査が一気に昇華され更に急激な展開、濃い後味を残すラスト一行と、中々の読後感だった
速読は単に早く読むんじゃなくて、「面読み」を習得すること。
「面」でながめたら頭に内容が入ってくる。
速読教室に行って一目で見渡せる範囲を広げる訓練や
コンピュータ画面で流れていく文字をすばやく読み取る訓練をやった。
池上俊一『ヨーロッパ中世の宗教運動』
主にフランス周辺の11〜13世紀頃の宗教運動についてを扱う。構成は以下の通り。
序 章 宗教運動とその霊性
第1章 隠修士
第2章 カタリ派
第3章 少年十字軍
第4章 ベギン会
第5章 鞭打ち苦行団
第6章 千年王国運動
終 章 民衆的宗教運動と霊性の展開
現在、第2章 カタリ派、第3章 少年十字軍と部分読みしていって今は第1章 隠修士の途中まで。
カタリ派の勃興がラングドックなどのフランス南部の風土や家族構造、11世紀までの欧州全体の
宗教運動の延長線状にあったことなどが述べられ、カタリ派についてマニ教的思潮云々など断片的な
知識しか持ち合わせていなかったので興味深く読んだ。少年十字軍も当時「子供」に対する社会の
視点・価値観が「幼子イエス」などへの信仰の影響で重要性が急激に高まった時期で、子供の側も
祭礼や初歩的な宗教教育の浸透で宗教的な「覚醒」が促された結果、十字軍のエルサレム失陥の
影響などで出現した、としている。なかなかこれも興味深い。
ただ、十字軍の性格について初期の宗教的純粋性が後期になるに従って俗的になっていった、とする
見方は、八塚春児『十字軍という聖戦―キリスト教世界の解放のための戦い』(NHKブックス)
で疑問が呈されていたので、そこら辺は一歩引いて見た方が良いのかも。
加えて、この人の著作は初めて読んだのだが、どぉ〜〜にも文章が情緒的でなかなか文章の文学的な
雰囲気に乗り切れない場合もしばしば。どうもこれが「池上俊一節」っぽいけどそこを我慢すれば
十二分に良さそう。
400 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 07:57:41 0
>>398 それって画面をさっと一目で見て、印象に残るキーワードを見つけるってことで、
文章を理解して読んだことにはならないんじゃないかと思う。
>>400 キーワードを「見つける」んじゃなくて、
全部一度に見る。
402 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 19:12:17 0
それは視野に入るページを画面として見てるだけで、内容を咀嚼して理解してるとは言えんな。
速読じゃ、内容のおおまかなアウトラインすら、つかめるかどうか疑わしい。
403 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 19:13:53 O
ドストエフスキー「地下室の手記」
404 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 19:16:54 0
「存在と時間」とか「純粋理性批判」とかを速読できて
内容も理解できたら凄いと思う
405 :
世界@名無史さん:2009/02/04(水) 19:52:38 0
「ネアンデルタールと現代人」 ヒトの500万年史 河合信和
どうしても理解できない、否定したいのかな?
速読とはこういうもの。
http://www.sokunousokudoku.net/ 他にも「フォトリーディング」や「栗田式SSR速読法」とかいろいろある。
私は上のリンクの教室に通った。
自分が通常の読み方で理解できる本は視野に入るとすぐ理解できる。
難しい本、読みにくい本は視野に入ってから理解に達するまで少し時間がかかる。
外国語は一字ずつ、あるいは一語ずつでないと読めない。
ものによるけど、「精読しないと理解出来ない書物」もあるだろ。
字面追うだけならどんな書物でもやっつけられるだろうが。
精読自体の速度を飛躍的に向上させるのが速読
速読と精読は対称概念ではない
「ゆっくり読む」ことが精読だと思っているなら、とんでもない勘違いだ
409 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 07:22:01 0
ゆっくり読んでても活字を追ってるだけで内容が頭に入らないんだから、
速読でパッパッとページ見るだけじゃ、理解なんて到底不可能。
410 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 09:30:21 0
じゃあ何で本読んでるんだよw
速読教室の宣伝する馬鹿が涌いちゃったな
このスレもそろそろ終焉か
412 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 12:28:36 0
はいリセット。以下ではいつもどおりで
>>409 自分が不可能だからって他人もできないって思わないように。
いわゆる「全知感」というのがありましてね、全部何もかも分かった感じがする、
そういう心理状態があるんですよ。
で、巷にあふれている本の大半は、そういう「分かったつもり」で読了しても
何も困らないし、他人からも何も突っ込まれない。だからそれでいいんです。
以上、知ったかの開き直りでした
速読法の類はどれも視覚を鍛えるトレーニングをする。
そうするとページをパッと見渡してキーワードを拾う能力が格段に上がる。
それらが論理的にどう結びついているか理解する作業は脳にお任せだが、
本屋の目に付く場所に並んでる本なんて、キーワードさえ分かれば内容も
即分かるものがほとんど。だからそういう本から必要な情報だけ吸収する
目的ならば、速読法はとても有効。それ以上でもそれ以下でもない。
これで分かっただろうからもうやめようぜ。業者の思う壺だし。
418 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 19:16:55 0
ご高説のところすみませんがスレチだよん
>>417 恥ずかしい書き方してるな〜ニュー速民かな
なーんか荒れてるので(実質二人が暴れてるだけだど・・・)閑話休題
みなさんブックカバーってどういうの使ってますか?
自分は大学時代から愛用してボロボロの布製(同じメーカーの各種サイズ)のを愛用
421 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 19:24:06 0
山海経とオデュセイアーよんだ。呉の翻訳のやつね。
どちらも癖があってよみにくいが味がでてきた、
>>420 自分は書店で付けてもらったのをそのまま使って、
読み終わったら自分で背に自分で本の題名書いてる
・・・なので本棚が貧乏くさいorz
423 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 19:40:52 0
>>417 違うよ!速読法はそんなもんじゃない。人生が根本から変わるんだ。
俺も最初は半信半疑だったけど、やってみたら欝は直るは、彼女も
できるわ、いいことづくめだった。本かって独習してる人もいるけど、
やっぱり専門家の指導を受けたほうがずっと上達が早い。
だまされたと思って
>>406のリンク先見てみてよ。
424 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 19:45:27 0
遅読派の私はどうしたらいいんだろう?
>>423 >欝は直るは、彼女も
>できるわ、
貴方の「は」と「わ」の使い分けの基準について教えてください。
426 :
425:2009/02/05(木) 19:56:44 0
すいません何か間違ってましたorz
『俊頼髄脳』
12世紀初めに、歌人源俊頼が執筆した髄脳(指南書、ここでは歌論書)が、
後世この名で呼ばれるようになったもの。
(古典の書名というものは、史書はともかく、文学の場合は最初からその名
がついていることは稀で、多くは通称で呼ばれ、近代に固定されたもの。
『源氏物語』も、光源氏とその子孫が活躍することから「源氏」あるいは
「源氏の物語」と呼ばれたものの、『源氏物語』が定まるのは近代のこと)
五・七・五・七や、五・七・五・七・七・七などの変形した和歌や連歌の形式から、
禁じ手である「病」の説、名歌やそれに関する逸話の引用まで、内容は幅広い。
当時の地方や田舎における信仰、習俗に関する記述も目を引く。
また、漢籍からの引用も面白く、ほとんどが孫引きと思われるものの、逆に
言えば孫引きにされるほど話が広がっていたことが伺われる。
呉松孝という人が、木の葉に書かれていた詩の主を妻とした話は、出典未詳。
あるいは、散逸した漢籍からとられたものか。
>>420 書店で掛けられたものを、そのまま使うぐらいですね。背表紙に書名。
近世(一部中世)の手書き本は、専用の中性紙の箱に入れたり、大型の箱に
平積みにして防虫剤を入れたりしています。高さのある桐箱もお奨め。
備後府中などが、桐箱の産地として知られています。
羊皮紙やパピルス紙に最適かどうかは、存じませんが。
読むのは新書が読み飛ばし、専門は読み返しでいいでしょう。
専門でも、読み飛ばしておおよその内容をつかんでからの精読でもいい。
会話でもそうですが、一字一句を理解することと、文章の趣旨を理解するこ
とは、全く同じという訳ではない筈。
特定のキーワードを指定した上で読んでいるのならまだしも、全ての単語に
いちいち拘っていると、逆に通して読むという行為が出来なくなります。
話が途切れたころに出てきて、何かまとめたようなことを言って
悦に入ってるコテがとってもうざいです。
429 :
名無し募集中。。。:2009/02/05(木) 20:20:03 O
>>420 買った本屋の紙製のカバーですませてるよ
>>420 角川の夏の百冊でもらった鬼太郎カバーを愛用
自演で無理矢理話題を変えようとしても上手くいかないもんだよ。
遠藤 周作 『黒ん坊』
433 :
431:2009/02/05(木) 20:33:20 0
誤爆
434 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 20:41:01 0
本当は速読法について興味があるくせに知らん振りしちゃって。
やせ我慢は身体によくないよ。
速読法をマスターして情報化社会を生き抜いてる人がいることを
認めたくないんだろうね。努力次第で誰にでもマスターできるのに。
435 :
434:2009/02/05(木) 20:44:18 0
すいません空気読めてませんでしたorz
436 :
世界@名無史さん:2009/02/05(木) 20:59:29 0
>>420 新聞に折り込みで入るパチンコ屋の裏白広告を使ってる
自演で無理矢理話題を変えようとしても上手くいかないもんだよ。
438 :
437:2009/02/05(木) 21:08:06 0
誤爆しましたorz
なーんか荒れてるので(実質二人が暴れてるだけだど・・・)閑話休題
みなさんブックエンドってどういうの使ってますか?
自分は大学時代から愛用してボロボロの鉄製(同じメーカーの各種サイズ)のを愛用
本棚に入り切れなくて積上げてるくらいなのに
ブックエンドなんか使う余地なし
>>421 ホメロスはやっぱり呉茂一だよなー。
松平千秋のはこなれ過ぎてて軽い感じがしちゃう。
或る程度面倒でも格調高い文章はいいもんだ。
「征東都督府」(光瀬龍)
幕末での薩長敗北→日清戦争での日本敗北で、
李鴻章が日本を占領統治して新撰組が東京市中を闊歩していたり。
ようやく光瀬龍の歴史改変三部作を全部読めました。
時代小説風の性的描写が幾つかあったのが…。
445 :
世界@名無史さん:2009/02/08(日) 21:03:52 0
大学生や主婦ならともかく、社会人じゃ1週間1冊が限度?
つまみ食いであっちこっち読み散らすのは読書にならない?
446 :
世界@名無史さん:2009/02/08(日) 21:07:19 0
>>444 俺は、光瀬龍は昆虫学者だとばかり長い間思ってた・・・ハハハ・・・
447 :
世界@名無史さん:2009/02/08(日) 21:13:55 0
昆虫ばかりじゃないや、動物学者だ。訂正。 ・・・ハハハ・・・
448 :
世界@名無史さん:2009/02/09(月) 03:06:10 0
奇想の系譜読んでみた。面白すぎて頁めくる手が止まらないでやんの。
しっかし、国内より海外での評価が高くて名作の数々が国外流出してしまっているのは残念だなぁ
449 :
世界@名無史さん:2009/02/10(火) 10:54:39 0
寺田隆信「永楽帝」
オススメ
>444
当時のSFだからディックの高い城の男をパクったんだろうな
「高い城の男」には後年ディックが問題にする「本物と贋物は何処が違うのか」ってモチーフが既に織り込まれてる。
最終的にディックは「この世界そのものがあるべき世界なのか」を問うことになるわけだが。
452 :
世界@名無史さん:2009/02/11(水) 21:57:22 0
今日、半日がかり新書一冊読んだけど疲れた。平日じゃ、ちょっと無理だな。
その新書の題名と大体の感想を書いてもらえるとうれしいんだが
>>452じゃないけど以前
正木晃「性と呪殺の密教―怪僧ドルジェタクの闇と光」
夜の11時ぐらいに読み始めたら止まらなくなって
結局朝までかかって読破してしまったことが
タントリックな儀式の詳細な描写とかがてんこ盛りで
ものすごいフラフラになりましたw
で、読後はなぜか昔週間少年マガジンに連載されてた
「明王伝レイ」をまた読みたくなりましたw
>>446-447 「ロン先生と虫眼鏡」でしたか。
僕は漫画版しか読んでなかったり。
>>450 歴史改変ものではありますが、そうともいえないかと。
雰囲気は時代小説のそれですし。
光瀬氏のは「紐育、宜候」持ってるけど。
やっぱり今読むと食い足りないね。
『アナバシス』(松平千秋訳、岩波文庫)
著者クセノポンは、ソクラテスの弟子。彼がペルシャへ招かれてギリシャ人
傭兵たちの中に入り、ペルシャの王弟キュロスの謀反とその失敗、その後の
帰還劇の中で目撃した事どもを記したもの。
投石兵と騎兵の重要であること、とりわけ「石と矢が飛んだ」という表現や、
騎兵が追撃時に重宝されたことなどは、本朝と同様であり、興味深く読まれ
ました。神という概念が、どういう場合に出て来るのかも面白い。
フランソワ・ヴィゴ=ルシヨン原著、瀧川好庸訳『ナポレオン戦線従軍記』
中央公論社、1981年。
著者が志願兵となり、イタリア・エジプト・ドイツ・ポーランドに転戦して、
スペインで中佐として戦うまでを、後年メモを元に本人が編集した回想録。
(最終的な階級は大佐)
後年まとめられたが故に、削除・付加された点もあると考えた方がよいであ
ろうが、政治家や軍人の意向によって「歩かされる者」、一兵士としての感
想が随所に見られる点は、著名人の回想録にない特色である。
(色々な点が異なるとはいえ、坂井三郎氏や水木しげる氏の例もあるが)
勝利した話よりは負けた話が、更には日常的な苦労の話が面白いのは、
時代を超えて共通していよう。
村上春樹訳 サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
残念ながら社会人になって読んだので特に感想なし。
微妙なお年頃の青年の心理描写が上手いな、と思うだけだった。
ただ同時に中学〜高校前半くらいに読めば人生変わるくらいの影響を受けたかも知れないなと思った。
いや、お前はいつ読んでも変わらない
461 :
世界@名無史さん:2009/02/19(木) 08:39:39 0
読んだ時期によって感じ方が大きく変わるってそんな珍しいことじゃない気がするが・・・
いや、お前はいつ読んでも変わらない
いつ読んでも変わらない・・・それはそれで素敵やん
464 :
世界@名無史さん:2009/02/19(木) 19:17:41 0
新書でも、一週間じゃ数ページ読むのがやっとだよ。
ええ〜?
新書なら集中すれば半分くらいの分量は一晩で読めるでしょ。
それとも俺なんかが及ばないほど吟味しながら読んでるの?
466 :
始皇帝:2009/02/20(金) 08:21:23 0
新シルクロード1 楼蘭 トルファン
新シルクロード2 草原の道 タクラマカン
新シルクロード3 天山南路 敦煌
新シルクロード4 青海 カラホト
今日読む予定 新シルクロード5 カシュガル 西安
明日、明後日に読む予定の本 チンギスカンとモンゴル帝国
467 :
世界@名無史さん:2009/02/20(金) 09:36:05 0
>>464-465 岩波新書だったら1週間以上かかるのは普通だが、岩波ジュニア新書なら1〜2日で読み切れる
新書数ページって電車15分も乗ってれば読めそうな量だけどなぁ
469 :
世界@名無史さん:2009/02/20(金) 10:54:03 0
集中力がないせいか小説読むのにも時間かかるんだよな
読字障害の人?
ならめげずに頑張ってね
たぶん読字障害の意味間違ってると思う
ADHD(注意欠陥多動性障害)じゃね?
473 :
世界@名無史さん:2009/02/21(土) 00:00:19 0
興味のない本や相性の悪い文章なら、1週間に数ページってのはあるうるし、
ネットとかTVとかも見てたら読書時間も少なくなって、それくらいしか読めないな。
あと何冊か並行して読んでる場合もそう。
「少年降魔師之西安探検記」
台湾の学習マンガ、「中国歴史探検シリーズ」2。
フルカラーでアニメっぽい絵で西安の史蹟をめぐりながら歴史を紹介。
主人公はタイトルどおり降魔師で、華清池で安禄山が妖怪になってよみがえったり
始皇帝陵で兵馬俑に襲われたりしますが、その妖怪たちをやっつけます。
碑林の扁額の「碑」の字が点が足りないって知らなかった…。
そこでこの字を書いた林則徐の話も出てきます。
武則天は残虐非道なところを強調しすぎな気がしました。
高宗のなきがらにすがって「陛下!」と泣きながら、
こっそりニタっと笑って「これからは私の天下だ、へへへ」なんて言ってたり。
乾陵の「無字碑」を「無慈悲」なんてダジャレは「うまい」というべきか…。
ここんとこ古書店行っても古典ばっかり買ってる。
今日は「紅はこべ」「ピーター・パン」「ピノッキオの冒険」の文庫版購入。
何か定価で買うに値する書籍がどんどん減ってるような気がする。
今は古典の文庫本に有名漫画家の描いた表紙をつけて売る手法が
定着しました。これなら定価を多少上げてもどんどん売れます。
表紙目当てで買う連中は中身は読みません。つか読めませんw
どんどん売れます・・・?
トーハンの実売資料とかちゃんと読んでいってるのかな?w
ねーねー何冊売れてるかちゃんと知ってるの〜?教えてよ〜w
478 :
476:2009/02/21(土) 15:22:12 0
すいません誤爆してました
鈴木良一『応仁の乱』岩波新書、1973年
古い本ながら、「首領」や「人民」など、マルクス史観を連想させる文章の
前後を除けば面白い。この頃はまだ出典の明記が少ないのが残念。
しかし、この頃はどこを向いても(一部を除いて)上にいる人間や体制に文
句をつけないとしょうがない本ばかりでしたね。いちいち搾取や抑圧扱い。
庶民や民衆というのも、何を指して言うのか気になる本がありますね。
古人が書いた、庶人、雑人、甲乙人、百姓という単語もありましたが、それ
らとどこまで一致したものやら。そもそも一致したところで、そうでない人
間が悪いとも言えませんでしたが。
「人民」はともかく「首領」って左翼用語なん? 今まで普通に使ってたけど・・・
「人民」を搾取する存在という使い方がなされておりましたもので。
「人民」も別に専売特許という訳ではありませんが。
この両者の二項対立的な描写に、人民寄りだが人民を搾取する存在として、当
時の傭兵・盗賊の類が加えられていましたね。
この辺り、略奪行為をした上、皇帝になり代わろうとしていただけの李自成を
英雄扱いしていた(後に中国国内からも批判が出ましたが)当時の中国の研究
者よりは、史料に沿った展開でした。
李自成の扱いについては、やはり新書の『中国の大盗賊』参照。
李自成は、今でも北京に馬鹿でかい銅像がありましたが。
目視しただけですが、台座込みで10数mはあった筈。
484 :
世界@名無史さん:2009/02/21(土) 23:31:25 0
>>482 うむ、「首領」といえば普通はショッカーやデストロンの首領を連想する。
あと、日本のドンとかのヤクザ映画だな。
左翼的な連想する奴は感性がどっかおかしいな。
『中国の大盗賊』っていえば
毛沢東を最後の皇帝として
劉邦や朱元璋とならべてたけどどうなんだろ・・・
たしかに毛沢東は皇帝的な人物ではあると思うが。
>>484 言葉そのものが連想させたのではなく、
>>483で申し上げた通り、厳密に言えば書
中の用例が連想させたものです。言葉足らずでした。失敬。
しかし、貴方の連想されたものも(別に悪くはありませんが)趣味がおっさん臭い
というか、30代後半以上にしかきかない気が。普通と言えますかどうか。
屑固定が釣られてるなw
488 :
世界@名無史さん:2009/02/22(日) 11:01:44 0
でも、一定の世代以下には「仮面ライダー」のショッカー首領のインパクトは強いよ。
90年代くらいまでは再放送とかも何度もあったし、レンタルビデオも普及してたから、
首領とか大首領といったら瞬間的にショッカーとか納谷悟朗を連想する奴が大半だろう。
久しぶりに『赤頭巾ちゃん気をつけて』でも借りてくるかな
490 :
世界@名無史さん:2009/02/23(月) 06:47:06 0
無かったので「赤頭巾」を借りた・・・
>>483 すると侍大将とか大名が「首領」階級で足軽とか野伏の類は「人民」??
わかるようなわからないような
>>488 さらにもっと下の世代になると北朝鮮の首領様がファーストインパクトかも
>>492 それは「首領」じゃなくて「将軍様」では?
494 :
世界@名無史さん:2009/02/25(水) 01:15:59 0
まあ、首領といったらショッカー首領みたいな特撮物の悪の組織のラスボスや、
マフィアや暴力団のボスを連想するのが普通だよな。
ガブリエル・ガルシア・マルケス『戒厳令下チリ潜入記』後藤政子訳
チリの映画監督ミゲル・リティンが、亡命先からピノチェト政権下のチリに再潜入して映画を撮るって話なんだけど、
訳者も書いてるように、テーマなど関係なしに普通に面白い。さすがはGGMと言うべきか。
これがスパイ小説じゃなくて、実際に25年ぐらい前に起きたことだってのがなんだか信じられない。
496 :
世界@名無史さん:2009/02/27(金) 15:48:39 0
もう金曜だと言うのに、一冊の本も読めなかった。
やっぱり数ページがやっとだよ。
グーグルのブック検索しばらく前までは、このスレで紹介あると全文検索できる本が結構多かったというのに、
近頃は極端に非公開が増えて残念。
金だして読めよwと言われればそれまでの話だが、金も時間も無い身としては重宝していただけにいささか残念。
とりあえずコロンボは小池朝雄じゃないのでこっち見よう
誤爆スマソ
やーっと読み終わったソルジェニーツィン August 1914
感想
糞面白くなかったw
第一次世界大戦ものでは(和書 洋書 Fiction Non-fiction 含め)一番楽しめなかった
お薦めしませんです
逆にWWIのオススメは?
八月の砲声はとりあえず読んでおけ。
連合軍視点云々とか子供っぽい言い方は抜きに。
>>502 残念ながら邦訳のあるものに初学者用オススメはないですねえ
てかほとんど邦訳がないし
しいて言えばA.J.P. Taylor の「目で見る戦史 第一次世界大戦」ですが
英語版での著者特有の著述が翻訳ではあまり生きてないと思うんですね
たくさん入っている写真のキャプションがとてもいいんですが(英語なら)
八月の砲声はもうかなり古くて、しかも開戦のことしか扱っていないので
じつは万人向けとは言えない本です
軍ヲタ用の本は英語ならもういやっちゅうほど毎月毎月出版されていますが
歴史好きに適する本は英語でさえ少なくなってきました
2014年に向けて偉い先生方は力をためているもの(あるいは既に執筆開始)と思われw
と、書いてから
「あ、 Storm of Steel をわすれた」と思って密林日本を見たら
なんと邦訳がないんだな(絶版のようですな)
ちょっとびっくり
戦争全体の俯瞰にはなりませんが、レマルク読むならこれも読まんといかんぜよ
どなたか邦訳中だと信じていますが(ご苦労様ですと前もって言っとく)
レマルクのカウンターパートなら、グレーヴス「さらば古きものよ」でないですかね。
リデル=ハートのはダメなのん?
一応持ってるんだけど。
「八月の砲声」も買ったな。
リデルハートはどちらかといえば軍ヲタ用じゃないか
だって戦争の話だし。
歴史ヲタにも軍ヲタにも役立ったりしないかな。
持ってないけど、「近代文化史-ヨーロッパ精神の危機」(E・フリーデル、みすず書房)とか「平和を破滅させた和平」(D・フロムキン、紀伊国屋書店)はどうだろう?
511 :
世界@名無史さん:2009/04/09(木) 14:45:19 0
図書館から借りていたダンテの神曲、一週間かけてようやく読破。
ギリシャ・ローマ及び中世イタリア史の勉強になった。
512 :
世界@名無史さん:2009/04/09(木) 17:44:17 0
たった一週間で読めたというのがスゴイ。
自分なら、多分、数ページで挫折してるだろう・・・
>>501 今度図書館で収容所群島借りようと思っているんだが読む気削がれるな。
収容所列島はあーた、名作っつーか、必読書ですがな
>501に挙げた本は偉大な作家も駄作を書くいい例なだけですな
さて Beevor の Starlingrad が終わらん orz
ガチで五つ星の本だけに読むのも緊張している
平行して読んでいるビザンツ史の初心者向け通史 (by Judith Herrin) はやっと半分
肩こらない筆致のうえ門外漢ゆえ未知のこと多くて勉強になるが
なにしろ細かいんだ、記述が
初心者向けにしてはがちゃがちゃ書きすぎかと思う
日本なら新書の編集者がばっさばっさ切っとるだろう(日本は切りすぎの面もある)
テオドラがいたサーカスには色による組み分けがあったなんて知らんかったが
これすごい大事な事なん?w
これ終わったらプロコピウスの Secret History 読もうと思う
「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」が予想外に面白かった。
ちょっと翻訳に難があったけど。
『訳注聯珠詩格』
元代に編まれ、その後中国本土では佚書となった『聯珠詩格』を、江戸時代
の文人柏木如亭が、当時の俗語に翻訳したもの(抄訳)。
例:朱陳村
我是朱陳旧史君 勧農曾入杏花村 如今風物何堪描 県吏催銭夜打門
如亭の訳
俺は朱陳村のお代官を務めたことがあったから
巡検の時花盛りの所を歩いたことがあったが
今では様子も絵に描く様ではない
役人どもが小年貢を催促して夜門を叩くそうだ
「ペリリュー・沖縄戦記」
日本軍もそうやすやすとアメリカ軍に敗れたわけじゃないんだなと思った
ペリリューは別格だ。大状況視点として、児島襄「天皇の島」読め。
あとペリリューも沖縄も、日本軍の通例の水際防御→野戦でなく、徹底した陣地構築に基づいて、
鉄に土で対抗したから善戦できた面が大きい(沖縄では最後まで貫徹できなかったが)
この間の経緯については、陣地防御マニュアルを策定した当人たる、堀栄三「大本営参謀の情報戦記」に詳しい。これも名著。
520 :
世界@名無史さん:2009/08/06(木) 22:41:39 0
このスレも夏枯れか。
ジュール・ヴェルヌ「海底二万海里」
当時のSF(背景となる科学知識)と風俗がわかりやすいね。
作中の著作全部なんて一生かけても読めそうにねぇwwwwww
『烏鵲楼高閑録 風外本高禅師語録』国書刊行会
書画を得意とし、簡単な描線でしっかりと情景を表した禅僧の詩偈集。
平易な文章で、禅境と当時の風物が活写されている。漢詩に親しみたい方に。
523 :
世界@名無史さん:2009/08/15(土) 11:14:00 0
世界の歴史シリーズスレに
>中公文庫版日本の歴史。全26巻。
>半年で読んだ。
とあったのだが、これは普通なのか、遅いのか?
遅読派の自分としては、ものすごく納得するのだが。
日常生活送りながら読書してたら、文庫一冊でも読むのに一週間近くかかるだろう。
524 :
世界@名無史さん:2009/08/15(土) 14:37:18 0
オルハン・パムク「雪」読みにくいけど読んでる
政治的思想や信仰への考え方の違いをぶつけ合う(自由にではないが)
登場人物に、そういった話を避けるのがエレガントとされる(?)現代
日本に暮らす自分との違いを考えてしまう
関係ないけど、クッツェーとかドリス・レッシングとかディーネセンとか
のアフリカ生まれのヨーロッパ人の小説って、反差別を標榜してても、
なんかアフリカ人を下に見てる感じがするんだけど
マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」的な感じというか
525 :
世界@名無史さん:2009/08/15(土) 17:29:23 O
コミケカタログ
526 :
世界@名無史さん:2009/08/15(土) 17:39:18 0
>>523 >今回出た講談社の興亡の世界史についてはやや読み方を変えた。図書館とかでまず「はじめに」と「終わりに」
>を読んじまう。そうすると、その著者の意図とか史学の最も重要な点を真っ先に吸収できる。
>その上で本論の部分をぱらぱらとつまみ食いのように読む。これは堪えられんほど美味である。
>時には思いついたように索引を引いて思い当たった言葉を捜して参照する。
>これだと、一日もあれば全巻を概観し、大事な部分だけをおおまかに吸収できる。
こういう読み方もあるが。
527 :
世界@名無史さん:2009/08/15(土) 18:25:22 0
小説で申し訳ないけど、ケン・フォレットの『大聖堂』(前作のほう)。
舞台は12世紀、国王スティーブンとモードが対立する内乱期イングランドで、
架空の町キングズブリッジの大聖堂建立をめぐる波乱万丈の大長編。
以前から気になっていながら、なかなか読めなかったんだけど、
このあいだラジオで児玉清が最新作のほうをお薦めしてたもんだから
ようやく読み始めて上虫下三冊なんとか三日で読了。
どこの世紀末だよと突っ込みたくなるくらいの無道な支配者に
知恵と勇気で立ち向かう主人公たちという図式はありふれたものかもしれないけど、
悪人どもは意外にしぶとく、簡単にやられないところが物語の面白さなんだろうね。
それから、食い物やひもじさにかかわる描写はなかなか迫るものがあった。
ただ、ちょっと分かりづらかったのが、大聖堂関係の建築用語。
尖頭アーチとか穹窿とかは挿絵でもないとちょっとイメージしづらかった。
建築史を解説した本ってないのかな
530 :
世界@名無史さん:2009/08/22(土) 10:40:36 0
読みたい本は一杯あるし、積ん読状態の本が数え切れないほど堆積してるけど、
読破する時間と集中力と根気がない。
531 :
世界@名無史さん:2009/08/27(木) 18:38:44 0
とばし読みでも読書ってわりきらないと、短い人生で本なんてそんなに読めないな。
532 :
世界@名無史さん:2009/09/09(水) 07:44:00 0
一週間かかっても新書一冊読みきれない。
533 :
世界@名無史さん:2009/09/09(水) 08:04:43 0
新書なんて三時間で読めよ
535 :
世界@名無史さん:2009/09/09(水) 16:24:29 0
帝政ロシアの諸制度を解説した本を教えてください
あんまり古いのは無しよ
主に身分制度や統治機構を重点的に
>>535 帝政ロシアってイヴァン4世からニコライ2世まで400年くらいの幅があるぞ。
全体の制度を概観したいのか、特定の時代を想定してるのかで全然種類が違う。
両方紹介してやりゃあいいじゃん
ピョートル大帝の改革以前だったら
「ピョートル前夜のロシア : 亡命ロシア外交官コトシーヒンの手記」
ってのがありますね。制度全般を扱っている一次史料で読み応えがある。
帝政ロシアを手早く知りたきゃ
アンリ・トロワイヤの「イヴァン雷帝」や「アレクサンドル1世」などの
ロシアシリーズがお手頃だよ。
雷帝だったらトロワイヤよりR・G・スクルィンニコフ「イヴァン雷帝」のほうが本格的
読み物として面白いなら(偏見も含めて)トロワイヤだけど
講談社学術文庫で復刊されたイブン・ジュバイルの旅行記を先日読了。
感想は12世紀当時のイスラーム圏を知るのに役立ったが
ムハンマドやアリーの名前が出る度に『神よ、平安を垂れ給え』が
しつこくて辟易した。
ちくま文庫などで読める『千一夜物語』もほぼそんな感じですね。
文庫で思い出しましたが、岩波文庫で『高僧伝』が出るそうです。
>>541 これ読んだ人いたか。
読みたいなと思ったが、素人に読みきれるのかという懸念といつもの
ぼったくり価格で買うの躊躇した。
544 :
世界@名無史さん:2009/09/11(金) 22:14:21 0
新書一冊、なんとか二日がかりで読み切ったけど・・・
疲れた。
545 :
世界@名無史さん:2009/09/12(土) 00:51:30 0
久米田康治「さよなら絶望先生」
546 :
世界@名無史さん:2009/09/12(土) 04:35:06 0
山川新版世界各国史の『アフリカ史』をこれから読む。
「坂の上の雲(第八巻)」司馬遼太郎
「サマータイムブルース」サラ・パレツキー
>>546 いつの間に…と思ったら今月発売か。講談社新書のアフリカ史に取って代われるかな
今更ながら、
「ポポル・ヴフ」を読んでいます。
三島由紀夫が賛辞を寄せていたり…。
これから訳注を読むのが楽しみです。
ちくま文庫の「妖精の女王」(E・スペンサー)購入。
入手可能な日本と西欧の古典は着実にコンプリート中。
シナも漢以前のはある程度入手中。
551 :
世界@名無史さん:2009/09/15(火) 01:21:27 0
現在のロシアで、人民や政府が、革命・ソ連・皇帝・貴族社会等にどのような評定が下されているか、
を書いている本を紹介してください><
あと、帝政時は皇帝や貴族の宣伝機関だった、特権階級賛美や人民搾取の急先鋒だった正教会が
現在、民衆の間でどんな位置づけか、どのようにして復権し受け入れられたのか知りたい
ここはレポートや卒論の手助けをする場所ではないですよ
頑張って探してね
自分が知りたい情報を書いた日本語の書籍が必ずあると天然に思い込んでいる。
554 :
世界@名無史さん:2009/09/15(火) 17:46:36 0
もう落ちたけど、「日本語で書かれた世界史一次史料」なんて
自己矛盾タイトルのスレがあったなw
555 :
名無し募集中。。。:2009/09/15(火) 21:46:10 O
湯川秀樹の「旅人」
森鴎外『病院横町の殺人犯』
エドガー・アラン・ポーの作品を翻訳したもの。
1810年、日本では文化7年といっていた頃のパリを舞台に、突如起こっ
た不可能殺人が描かれる。
かつては存在した有閑の奇人の描写、己の知らぬ言葉を適当な国の言葉に置
き換えてしまう人間の証言、格調高い文章など、時代を感じさせるものもあ
れば、今も変らぬと思われるところもあって面白い。
>>554 円仁の「入唐求法巡礼記」なんてのがあるけど。
>>551 俺は割と惜しみなく教えてあげる方だけど、これだけ具体的且つ広汎な分野に関しての文献とか要求されても無理だわ。
この問題はここ数年のロシア関係の報道を掘り起こすのが最善じゃね?
>>556 横溝正史の『病院坂の首縊りの家』ってのを思い出しました。
>>557 『入唐求法巡礼行記』です。他にも入宋の記録などがありますが、東洋文庫で出ている
本書が一番手に入りやすく、読みやすいですね。
そろそろ歴代の僧侶が中国へ渡った書籍を岩波で出して頂きたいのですが。
>>559 昔の島田荘司先生がお書きになった、『暗闇坂の人喰いの樹』というのもありますね。
東洋文庫のイブン=バットゥータ「大旅行記」全八巻を地元の図書館から借りて
一ヶ月かかりようやく読破。
内容があまりに稀有壮大でイマイチ信憑性に欠ける。
特に後半東南アジア・シナの箇所になると不明瞭な箇所が目立つ。
本当はそこまで旅行してない可能性があるのかな
>>561 ほぉ〜俺もいつかはイブン=バットゥータと思っていたがすごい。
買って放置してある本消化するのに忙しくて他まで手が回らない。
564 :
世界@名無史さん:2009/09/19(土) 20:34:51 0
シナ?
中華でしょ
小日本のくせに蔑称つかうなw
>>564 この際だからハッキリさせよう。
「シナ」は地域名。
北は山海関から玉門関、そこから蜀まで戻って江西に至る地域のことだ。
国号に「中華」がついたのは「中華民国」が最初。
地域名と国号は違うのが普通。
その点日本は古代以来の「倭」って呼び名があるにしろ、歴史時代を通じてずっと日本。
シナは別に蔑称じゃないよ。
地理的な範囲を表す用語。
当然満洲、台湾、内蒙古、ウイグル、チベット等は「シナ」ではない。
「シナ」が蔑称なら英語の「China」も同じ言葉なんだから蔑称だろ。
欧米に何て呼んで欲しいわけ?
>>欧米に何て呼んで欲しいわけ?
Zhongguo
もしくは
Zhonghuarenmingongheguo
でも通じないので便宜上Chinaを使ってる。
日本だって欧米ではJapanだけど、NipponよりJapanの方が正しい国名だと思ってる日本人はいないだろ。
正しくなくてもNipponって言っても通じないからしょうがない。
それと同じ。
>>565 その議論は筋が悪い。
「シナ」は日本語だ。欧米がChinaと言わなくなったら君はシナと言わなくなるのか?
あと、君の言うシナに福建・両広を加えた範囲を呼ぶ地理的名称はどうするの?
スレ違い。
>>567 「欧米がChinaと言わなくなったら」ね。
その日が来たら考え直すよ。
ただ少なくとも「シナ」は蔑称ではない。
ファフルッディーン・アスアド・グルガーニー著『ヴィースとラーミーン』
有名なニザーミー・ギャンジャヴィーの『ホスローとシーリーン』などの
『五部作(ハムセ)』に一世紀ほど先行するペルシア語ロマンス文学の嚆矢、
のはずなんだけど・・・
訳本にして570ページほどの話しであるものの、ヒロイン・ヴィースの心無い
言動の数々や何ページ続くんだっていう登場人物たちの冗長甚だしい嘆き言に
辟易させられ、150ページくらい読んだ時点でリタイア。
ヒロインの心無く身勝手な行動と、彼女にどこがどう魅力を感じているのか
共感出来ないヒロインへの登場人物たちの求愛の言動に感情移入がさっぱり
出来なくて、加えて登場人物たちがことあるごとに思うに任せない現状を
嘆き言で延々と紙面を埋め尽くすもんなので、読んでいて苦痛で仕方が無い。
同じロマンス文学でも『トリスタンとイズー』や『ホスローとシーリーン』を
読んでも、ここまで読むのが苦痛と感じることはついぞ無かったんだが・・・
小難しい中世哲学の本を読んでもこうも苦痛には思えないかも。ヴィースの容姿に
ついて宝石をちりばめたように美々しく形容するんだけど、性格の悪さを全然フォロー
出来ていない感がバリバリ。
ニザーミーをはじめ後世の文学者たちが「ヴィースのように名を穢され、恥を天下に
晒す」と評するように、ヴィースはおおよそ非難の的だったそうだけど、読んでいて
さもあらんと感じさせるものだった。
訳本を読むのにも苦労しているのに、訳者の岡田恵美子先生もよくもまあこれだけの
内容を訳し切られたたなあと感心せざるを得なかった。途中放棄はちょっと口惜しいので
もう少し気分が乗っている時に再チャレンジはしようかと思っている。
>>569 蔑称かどうかの議論は別のところでやってください。
蔑称でなければどう呼んでもでもいい、ってことにはならないと思いますけどね。
572 :
世界@名無史さん:2009/09/23(水) 17:37:45 0
ていうか、2chでシナって使いたがるやつの大半は単なる中国アンチだからな。
好き嫌いはともかく、現代の日常生活で定着している言葉をことさらに否定して、
死語になったような、自分が生まれる前の言葉を無理やり使ってる感じがするんだよな。
>>572 シナと呼ばず中国と呼ばせるのも外務省が勝手に決めたことだし、
連合国と呼ばず国連と呼ばせるのも外務省が勝手に決めたこと。
United nationsのどこが国連なのか。明らかに連合国ではないのか。
間違っているものを定着しているという理由だけで非難するのはおかしい。
いおうじま硫黄島をいおうとうと呼ぶことにしたのもそれが正しいから。
574 :
世界@名無史さん:2009/09/23(水) 18:56:26 0
70代後半以上の老人が日常会話でポロッと「シナ」とか「シナ事変」とか言うのはわかる。
オギャーと生まれて物心ついたときから、それで刷り込まれてたわけだから。
でも、戦後世代、平成世代の人間が「シナ」なんて2chに書き込んでるのみると、
頭でっかちの屁理屈野郎が中国嫌いのあまり、無理やり使ってるようなぎこちなさを感じる。
自分の血肉になってない言葉を無理に書いてるようなぎこちなさ、生硬さがある。
>>「欧米がChinaと言わなくなったら」ね。
その日が来たら考え直すよ。
欧米の価値観が世界標準だと思ってるのか。
>その点日本は古代以来の「倭」って呼び名があるにしろ、歴史時代を通じてずっと日本。
吹いたw
アホすぎるw
>>575>>576 だから?
具体的な意見も述べずに単発で悪口飛ばすだけなら幼稚園児にも左翼にだって出来る。
間違ってるって言いたいならちゃんと正解だと考える見解を明示すべし。
特に
>>576、その文章ただのテンプレじゃねーか。
お前にゃ書き込みする価値もねえよ。
>>577 わはは、じゃあ日本書紀成立以前にどこがどう「日本」だったのか説明してくれよw
つうかかつての蝦夷こと現北海道や琉球王国こと現沖縄を考えにいれてない時点でアホすぎ。
小林よしのりでも読んでるのがお似合いだなw
「日本」ってのを、時の中央政府の支配が及ぶ範囲とすれば、
800年頃まで東北地方も日本じゃなかったと思われる件。
なんか変な流れだな。
そもそも
>>564がキチガイじみたいちゃもんを付けたところに始まってるようだが。
「シナ」ってのは『大旅行記』の訳本にそうあるから
>>561はそのとおり書いたまでだろう。
イブン=バットゥータの原文では中国は「スィーン」と書かれているようだが、
これは明らかにシナと同系統の語なわけで、シナと翻訳するのになんら問題はない。
むしろ「中国」などとするより良心的な訳だわな。
羽田正『東インド会社とアジアの海』(興亡の世界史15)講談社、2007年。
>>581 だが、そのイブン・バットゥータの旅行記を訳された家島彦一先生は
九世紀頃の無名人士とアブー=ザイド・ブン・アル=ハサン・スィーラーフィーによる
「アル=キターブ・アル=アッワル・ミン・アフバール・アル=スィーン・ワ・アル=ヒンド」と
「アル=キターブ・アル=サーニー・ミン・アフバール・アル=スィーン・ワ・アル=ヒンド」を
それぞれ『中国とインドの諸情報についての第一の書』と『中国とインドの諸情報についての第二の書』
と訳している訳だが・・
>凡例でも「慣例表記に従い」として「インド(ヒンド)、中国(スィーン)」と訳すとあるし。
というかこの話題続けるのはいい加減スレ違いじゃないかね?
岩波文庫で『高僧伝』(全4巻)の1巻が出ておりましたので、購入致しました。
本文は現代語訳のみというのが残念ですが、仏教史上に大きな影響を与えた本書
が多くの人々の目に触れることは、喜ばしいことだと思われます。
解説中、中国では特定の分野において決定打となりうる書籍が登場すると同趣向
の書籍は佚書となってしまうという、よく言われることが述べられていますが、
例によってそのせいで日本にのみ現存する書籍があるというのは皮肉な話。
『高僧伝』に駆逐された『名僧伝』の場合、鎌倉時代までは確かに日本国内に存
在しており、抄本と目録が現存して、貴重な史料となっています。
584 :
世界@名無史さん:2009/09/30(水) 11:15:45 0
東洋文庫の『揚州十日記』を読んでみた。
前評ではグロい本だと聞いていたがそれ程でもなくスラスラ読めた。
清朝時代、康煕〜乾隆年間の文字の獄を幸いにも生き延びたそうだが
(江戸時代に日本に伝わり明治期に中国の留学生が発見)
>>580 正に俺はそこの地域に住んでるわけだが。
自分でも蝦夷(毛人)の子孫だろうと思ってるよ。
>>577 国号としての「日本」は7世紀頃の成立だろうけど、地域の呼び名としての「日の本」はもっと古くから存在した可能性がある。
大阪湾沿岸に面してた「日下(これも「ひのもと」と読める)」がそれ。
「日本」の成立と関係ある可能性は小さくないと思うが。
畿内の政権には何の義理もないけど、遥か昔に国家の一部として組み込まれて古代からの独自の文化なんて残ってない状態じゃどうしようもないだろ。
アイヌや琉球が逆に羨ましいし、チベットやウイグルを初めとした中共の固有文化抹殺政策は最悪だと思う。
だからこそ侵略者としての「シナ国家」とそれ以外の被征服地域の違いに拘るんだよ。
最近「中国建国六十周年」とか話題だけど、正確には「中華人民共和国建国六十周年」だろ。
それ以前に1912年成立の「中華民国」が既に「中国」なんだから。
そういう視野が全く欠けてるから升目は信用出来ない(と言うより当てにならない)んだ。
スレチだからあれだけど、「シナ」がダメなら「唐国」とでも呼ぶか?
で、おまいの読んだ本は?
>>580 網野善彦が昔東北に公演に行ってあなたたちの先祖は日本人ではなかったのですよ
などとアジっていたのをNHKが放送していて西尾幹二が観たと言っていた。
網野善彦は共産主義者だとも言っていた。
『イギリス中世文化史』という本を読んだのですが、図書館で読み終わって
しまったので、詳しい情報をここに書き込ません。
著者は富沢霊岸先生でした。
『イギリス史』というあちらの方がお書きになった本も読みましたが、これ
も同上。
俺もイブン=バットゥータの旅行記読もうと思って一巻借りたけど
登場人物の名前の長さに辟易して、途中でやめた。
590 :
世界@名無史さん:2009/10/08(木) 03:07:35 O
『エルナ軍行進記』
久々に読み返したけど…やっぱりエルナには憧れる
千人切りは勿論、生き方、信念には惚れ惚れするよ
>>589 アラブ人の聖職者の名前だけで本文の三分の一占めるよな。
あれを記憶を頼りに口述筆記させたというのだから恐れ入る。
昔の人の記憶力て現代人じゃ太刀打ちできんw
>>589 人名を読み飛ばすのは基本。どうせ大した意味はないんだし
学校で教えない教科書
「面白いほどよくわかる現代思想のすべて」
湯浅赳男著、日本文芸社
積読本だったのをやっと読んだ。
「面白いほどよくわかる」とまではいえない。
でもわかりやすくまとめようとしているのはわかる。
594 :
世界@名無史さん:2009/10/22(木) 19:36:32 0
中央アジア歴史群像 (岩波新書)加藤九祚
古本屋で発見し、興味を持ったので購入し先日読了。
イブン=シーナの節で医学典範の一部抜粋が読めて
イスラーム医学に触れたのが新鮮だった。
強いて言えばもう少し政治・軍事家を紹介してほしかった。
ティムールとバーブルだけだといまいち消化不良という感じ。
595 :
世界@名無史さん:2009/10/22(木) 20:47:07 0
>>585 中国の異民族支配がとりわけ過酷だと思ってる馬鹿発見。
アイヌがほぼ完全に消されたのは無視か?
強制労働させたこともあるだろ
中国では名目上は自治区で民族・人種も一応守られてる
北米先住民・ロシア狩猟民・アイヌのように抹消対象じゃないだけマシ
596 :
世界@名無史さん:2009/10/22(木) 20:48:15 0
新書でも、一週間じゃ数ページ読むのがやっとだよ
『元曲五種』(東洋文庫 278)池田大伍訳、田中謙二補注、平凡社、1975年。
戦前に劇作家の池田大伍が、明代の臧晋叔(げんしんしゅく)撰になる元朝から明朝初期に
書かれた口語漢話による演劇脚本の選集『元人百種曲』(別名『元曲選』)から五種を選んで
「歌舞伎風の」台詞回しで邦訳したもの。
古典籍に由来する日本の漢語ではまず使われないような熟語が頻出してえらく驚かされるが、
妻や恋人、遊女などがやたら男から打擲される場面に目を引いた。欧州や日本の中世文学、
中東の説話でも、やたら女性が打擲される場面はそんなに見なかった感じがするのだが、
(逆に不実な男どもが恐妻に打擲される展開ならよくあるのだろうが) ただの気のせいだろうか。
>>591-592 人名の構成要素さえ把握出来れば、あの長ったらしい名前が持ってる個人についての
色々な情報が抽出出来てあれはあれで便利。ただ、慣れないと特に日本語の文章に落とした
場合、長大なカタカナの羅列にしか見れないので、それまでは一通り読むのも苦痛なのは確か。
あの長ったらしい名前の羅列をまるごと覚える、というよりも要素ごとに読み取る、という
感覚だろうか。はじめてアラビア語の古典関係の邦訳を読む時は、人名とかの長い固有名詞は
さらっと読み飛ばすのが吉。
>>594 イブン・スィーナーの『医学典範』(Qanun fi al-Tibb)の全訳はもう出版されてたりする。
イブン・スィーナー著『医学典範』 五十嵐一訳註、佐藤達夫校閲(学の名著 8)
朝日出版社、1981年11月。
1000年頃の作品だから、当然今では通用しないギリシア・ローマ時代以来の四体液説で病因を
説いたりしているが、特質すべきは人体の解剖学的な説明が非常に詳細で圧巻。近代になるまで、
場所によっては19世紀くらいまで医学の基本中の基本教材として現役だったが、顕微鏡などが
登場するまで知見しうる限りの情報を網羅しているため、その部分だけでも完成度は極めて高い。
伊達に1000年近く現役だった訳ではないと、はじめて邦訳を目にして甚だ驚いた覚えがある。
興味があれば、こちらも一読を勧めたいところ。
アラビア語のalは前置詞。アルジャジーラのアルも前置詞。
600 :
世界@名無史さん:2009/10/23(金) 17:51:16 0
だからさあ、
新書一冊読み切るのでも、実際どれだけ時間がかかると思ってるんだよ。
クソ難しい専門書や古典なんか、読破するのにどれだけ時間かかるんだよ?
新書一冊なんて厚いものでも読むのに6時間あれば十二分
新書は一冊一日で読み終わるように執筆依頼されていると聞いたことがあるけどね。
新書一冊三時間くらいが平均かな。
最初から最後まで通しで読むとすればだけど。
しかし下手にバラバラに読むと、読んだ箇所の重複があったりして
結局いつまで経っても読み終わらなかったりする。
604 :
世界@名無史さん:2009/10/23(金) 18:31:41 0
ただ字面追いかけてページめくるだけだったら、早く読めるかもしれんが、
内容理解しながら読むんだったら、6時間だの3時間じゃ無理だろ?
自分の経験じゃ、数ページ読むのでも、相性が悪い内容のぺージだと、
目が活字を追いかけてるだけど、何度読み返しても内容が頭に入らなかったりする。
そういうページが何カ所もあると、数ページ読むのでも一週間かかったりする。
そこまで苦労して一冊読み上げても、しばらくたったら内容を忘れてしまう。
自分の場合、あんまり興味のない分野の本は買わないし、
新書くらいなら興味のある分野だと「全く知らない内容」ってのも少なくて
既知のことに新しい知識を付加していく感じだから
そこまで相性の合わない本ってのに出会うことはほとんどないからなあ。
そもそも、新書一冊くらいなら大型書店で内容チェックしてから買う方だから
(送料無料になるまとめ買い以外じゃ、ネット書店で新書買わない主義)
文章もチェックできるから変な文体の本は外せるし。
論文とかで変な文体の本も読まなきゃ行けない人は
そうも言ってられないだろうけど。
606 :
世界@名無史さん:2009/10/23(金) 20:59:19 0
一読しただけでは内容が頭に入らない本って、
「変な文体」=下手くそな文章って場合も多いよね。
作家とちがって学者さんの書く本って、
けっこう文法的におかしかったり、主語述語が対応してなかったり、
意外と読みにくい文章が多い(一般向けの新書でも)。
翻訳の場合は翻訳者の技量の疑いがある。
この前翻訳書で何度読んでもどうしても理解できない文があった。
おそらく文系の女翻訳者がその箇所を理解できていなかったと思われる。
>>599 大嘘言っちゃいかん。
アル=ジャズィーラ al-Jazira とかの al- は定冠詞。
「〜の上に」を意味する アラー `alaa とか、「〜へ」を意味する
イラー ilaa は前置詞だが。
アラビア語の al- は、英語の the やフランス語の le と同じく
定冠詞とは言われるが、al-もtheもleも「前置詞」とは言われない。
609 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 00:15:50 O
そんなに早く読んで理解できてんのかYo
できる
611 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 04:40:40 0
できない
612 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 04:45:10 0
新書だろ?厳密な実証とかやるわけ無いんだから、その前提で読めば内容は普通に理解できるでしょ。
ま、これも一種の訓練で、速読なんかと同じく、そういう読み方をしない人はずっと出来ないのかも知れないけど。
新書は一般向けにくだけたことしか書いていない入門書であり、
入門書が理解できずに一日で読めなければ放置するな。
自分のおつむが悪いのだから、何日もへばりつかない。
岩波文庫の古典なら石にかじり付いても読破しようと思うが。
>>609 自分の場合、一回読んで概略理解できれば良しとする。
どうせ全文覚えられるはずもないし、覚えても時間経てば忘れるからね。
それよりは「折に触れて読み返す気になる本」を選ぶのが大事と思う。
(特に趣味レベルなら)
2chに書き込もうとして確認と思って前買った本読んでたら
数十ページ読みふけってたなんて経験も結構ある。
615 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 14:42:06 O
努力して速く読んでるの?
それとも自然に速いの?
616 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 16:05:14 0
新書は入門書でくだけた内容だから、簡単に読めるって言ってる人が多いけど、
学者さんの書いた真面目な内容の本だと、いくら一般向けとはいえ難しい。
目が活字を追ってるだけで、内容がすっと頭に入らないってことはよくある。
なんべん読み直しても文章にはねつけられることもある。
「前述の」とかいうフレーズが出てきても、内容が思い出せないことが多い。
617 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 18:44:01 0
>>616 それの半分くらいは知識量の問題だよ。
自分がある程度知識のある分野の話なら多少言い回しが難しくても、「ああこの話ね」となるが、
知らない分野の場合は、固有名詞の表記がちょっと違ってる程度、例えば「フビライ」と「クビライ」
でも引っかかってしまう。
悪文のセンセも確かにいるけど、それは内容が高度なんじゃなくて、文章が下手なんだと思うよ。
堀越さんとか。
ぼくちゃんは吟味してしっかり意味を確認して読むから時間がかかるんだ
ぼくちゃん、エラい、えっへん
といいたいんだろ。
619 :
世界@名無史さん:2009/10/24(土) 19:19:58 0
竹田会長の息子が書いた「旧皇族の語る日本史」って本を読んだが、
すらすら読めた。
学者の本だと、ジュニア新書の「日本の歴史」でもそうはいかない。
まあ、竹田氏の本がそれだけうす〜い内容だったんだけど・・・
内容がすっと頭に入らないのは、自分にとってその本が難しすぎるからでは。
新書にこだわらず、一般向けで自分が読みやすい本を探せば?
歴史読本とかムック本とか、図版の多い本とかマンガとか。
好きなジャンルなら、同類の本を何冊も読むから、
そのうち予備知識がついてきて読むのが早くなる。
621 :
世界@名無史さん:2009/10/25(日) 01:56:00 O
おっしゃる通り
622 :
世界@名無史さん:2009/10/25(日) 06:58:36 0
日本史は一定の予備知識はある。
読む前から、どういう内容か大体の見当がつく。
だが、最初から最後まで読み通そうとしたら、文章にはねつけられることも多い。
予備知識があるからといって、活字にはねつけられた部分を読み飛ばすのは、
なんか気持ちが悪いから、そこに立ち止まって何度も読み返してると、
そこだけで時間がかかって、結局一冊読み終わるのに丸々一週間くらいかかる。
「銃・病原菌・鉄」
人間ドラマが語られてなくて、物足りなかった。
>>622 自分の家(小声での会話程度はOKな場所)で読んでて、
どうしても文章として意味が分からない場合、その部分を音読してみるといいかも。
耳から頭に入れると意外とすんなり理解できたりする。
625 :
世界@名無史さん:2009/11/06(金) 05:53:15 0
>>623 そりゃ人間ドラマを語る本じゃないからなw
627 :
世界@名無史さん:2009/12/26(土) 19:54:31 0
さて、年末年始に向けてどんな本を読むべきか。
628 :
世界@名無史さん:2010/03/24(水) 11:48:36 0
葉桜の季節に君を思うということ
大仏次郎『天皇の世紀』
文庫版も出た未完の大著。幕末の動乱を人物評も絡めて描く。
所々に史料や参考文献も引用されており、素人には読みにくい部分もあるか
と思われるが、地の文で解説がなされているので問題ない。
幕閣の人物と言い得る者と比較して、いわゆる志士を距離を置いた視点で見
ているのは、彼らしいと言えるが、明治生まれでは珍しかったかもしれない。
志士の転向の早さと彼らに批判されていた幕閣の功績は永井荷風も言及して
いるが、具体的に歴史評論という形でまとめたのは明治生まれの作家では稀有。
陳舜臣『中国画人伝』
明末清初を中心に、作品が現存する宋代以降の画人(主に文人画家)の経歴に
ついて述べたもの。一人につき一点の絵の写真が掲載されている。
誤りがあるという書評もあるが、具体的には不明。
漢籍の素養のある著者ならではの文章がいい。
631 :
世界@名無史さん:2010/06/20(日) 14:09:20 0
一週間に一冊完読なんて、よほどの暇人でないと読み終わらない。
632 :
世界@名無史さん:2010/06/23(水) 01:41:25 0
「フランス革命の目撃者たち」
「フランス革命の指導者」
もう頭の中が大変
633 :
世界@名無史さん:2010/06/23(水) 07:43:53 0
フェリクス・ティフ著「ポーランドのユダヤ人」
634 :
世界@名無史さん:2010/06/24(木) 06:56:20 0
「大阪がもし
日本から 大阪国独立を考える会 編
独立したら」
斬新な改行
636 :
世界@名無史さん:2010/06/24(木) 07:31:07 0
ジョン・G・ボーク著 岩田 真紀訳『スカトロジー大全』
637 :
世界@名無史さん:2010/06/24(木) 08:34:43 0
638 :
世界@名無史さん:2010/06/24(木) 09:35:32 0
639 :
世界@名無史さん:2010/07/08(木) 20:19:01 0
欧米特に英仏の植民地支配についてはどの本がオススメだろうか?
640 :
世界@名無史さん:2010/07/08(木) 22:19:40 0
文庫クセジュにフランス植民地帝国の歴史ってのがあったが、絶版でプレミアついてるな。
641 :
世界@名無史さん:2010/07/08(木) 22:39:53 O
R・A・スケルトン著『図説 探検地図の歴史』原書房
642 :
世界@名無史さん:2010/07/17(土) 20:08:52 0
バークの「フランス革命の省察」
フランス国民ブった斬りぶりが凄かった。
「アール・デコの時代」海野弘著:中公文庫
644 :
世界@名無史さん:2010/07/19(月) 22:51:10 0
トマス・ペインの『人間の権利』
バークの主張を面白おかしくおちょくりながら反駁していて読みやすい。