UFOの写真をコンピュータ処理すると、印象的で奇異な画像が生まれると同時に、オリジナルの写
真では識別しにくい微妙な特徴が浮かび上がってくる。円盤地上監視組織の会長ウィリアム・H・
スポールディングが、この新しい調査技術について解説する。
未確認飛行物体の写真は、その大部分が期待を裏切るものである。どれもぼやけた不鮮明
や写真で、細部は判別できず、ちょっと見た目では何が写っているのかよく分からない。
周囲の状況がはっきりしていないことが多く、UFO以外の普通の物体も写っていないため
に、UFOの大きさやカメラからの距離を判別する目安がない。まれに鮮明に写っているもの
があったかと思うと、たいていトリック写真である。
こうした大量の低品質の写真をふるいに掛け、いかさまを見破り、航空機や鳥天体などの
確認を排除して、どうしてもほかに説明のつかないわずかな写真だけを選り抜き認定する
こと、それがUFO写真分析者の債務である。
これまで、UFO写真分析者が使える検査技術には限りがあった。例えば、影を調べて写真
の背景とUFOとの光の角度を比較する。両者の光の当たる角度がまったく違えば、背景の
写真の上に模型のUFOの写真を組み合わせたものだと推定できる。あるいは、複写体の
UFOのヒントを調べて、実際に目撃者が主張するとおりの距離で撮影されたものかどうかを
確かめる。目撃者の証言よりはるかに近い距離で撮影されたものであれば、そのUFOが
見た目よりもはるかに小さいことが判明する。あるいはまた、細部を拡大すると、UFOの
表面に、百万言に勝るフリスピーのトレードマークが見つかることもある。もっと月並みなケースは、懐
疑論者が喜びそうなもの、例えば大気の異常な状態のもとで誤認された金星などと判定さ
れる場合もある。
しかしそれでも、あまりにも多くの写真が未確認のラベルを貼られたまま残されてきた。そ
れは、この不思議な空飛ぶ物体はなんだろうという疑問を解くための情報が、あまりにも
乏しかったせいだろう。しかし、どれほど不鮮明な写真であっても、実は奇妙な手がかり
が数多く隠されているのだ。そして今では、コンピュータという力強い新兵器の登場によって、
こうした手がかりを吟味できるようになった。
UFO研究団体の一つ、円盤地上監視組織は、UFO写真の分析のために、本格的なコンピュータ
の応用を実現した。円盤地上監視組織は、高度な技術的専門知識を投入してUFO報告の研
究を行うために、1957年にアメリカのオハイオ州クリーブランドに創設された。創設時の声明を引用する
と、この団体は、「UFO研究における混乱と隠蔽の要素にピリオドを打つために積極的な科
学的調査を実行する」ことを目的としている。そして、500人に及ぶ顧問の科学者と技術者
が、この仕事の協力しているのである。
いまや、コンピュータを活用した写真鑑定が可能になった。円盤地上監視組織が、コンピュータを使
って一見それらしい1000枚の写真を詳細に調べた結果、45枚を除くそのほかのすべての
写真が誤認またはトリックと判明した。さてそれでは、こうした膨大な資料を調べ上げる技術
について、いくつか実例を示そう。
まず、写真をスペーシャル・データ・システムズ社のコンピュータ・アイを使って分析する。このコンピュータ・アイ
とは、一種のテレビカメラを使って写真の像を操作し、約25万個もの小さなピクセル(画素)に分
解して、512の列と480の行からなる配列に移しかえる装置である。
写真の色彩も重要な情報を提供してくれる要素ではあるが、コンピュータ分析では色彩は扱わな
い。スキャナーは白黒写真のみを読み取る。スキャナーは各ピクセルの明暗を測定し、グレースケールにも続い
て0(完全な黒)から31(完全な白)の度数に割り当てる。すると、1枚の写真は約25
万個のピクセルに変換され、これをコンピュータに記憶させる。そして、この記憶を呼び出せば、
コンピュータに接続したテレビ・スクリーンの上にオリジナル写真とまったく同じ白黒画像を構成すること
ができる。と、同時に、様々の無数の操作法をくしして、新しい画像を作り出すこともで
きる。そうした画像は、オリジナル写真の中の思いがけない情報をさらけ出し、印象的で珍奇
な形でその姿を見せてくれるのだ。
写真技師が現像所の中で何時間もかけておこなう工程の大部分を、コンピュータ・オペレータはボタン
一つで済ませることができる。
コンピュータは、写真のどの部分でも、瞬時にして画面いっぱいに拡大することができる。有効
な拡大倍率には自ずと限度がある。ピクセルのモザイクが目立つにつれて、画質は低下する。縦
横4倍くらいの拡大率がその境目である。
コンピュータはマタ、コントラストを強めることもできる。つまり、光の当る部分をより明るくして、不
鮮明なオリジナル写真の細部を際立たせることが可能である(原理は、テレビのコントラスト調節ダイヤル
を回して画像を調整するのと変わらない)。
複写体の距離と角度の測定は、きわめて容易になった十字型のカーソルを写真に重ね、このカーソ
ルを自由に動かし、分析したい箇所を指定すればよい。コンピュータは指定された箇所の位置を
測定し、瞬時に距離と角度を算出する。
こうした技術によって、写真分析者の作業は以前より楽になり、はるかに大量の資料を処
理できるようになった。そればかりか、コンピュータは、写真技師にとって困難な、あるいは不
可能な、いろいろな離れ業もたやすくやってのけるのである。
例えば、コンピュータは、写真に写った像のエッジ(明暗の境目)を増幅することもできる。ここ
で、ひとつ、UFO写真と比べてやや平凡な写真を例にとって、エッジ増幅法の効果を説明
しよう。この白黒写真は花のX線写真である。各部分の白黒の陰影が、花に関する情報(こ
こでは各部の厚み、すなわちX線の吸収率)をあらわしている。このネガの像では、明る
い箇所ほどその部分の組織が厚いことを示している。花弁と中央のめしべの部分はかなり
繊細な構造になっているのが見て取れる。
しかし、目で見て陰影を選別するには限界がある。エッジ増幅を施した画像は、前頁に示し
た。オリジナル陰影の均質な部分は、コンピュータ処理画像では中間の濃度のグレーで表されている。
コンピュータは、オリジナルの像が(左から右へ向かって)暗から明へと変化していく部分は明るい
線を描き、一方明から暗へと変化していく部分は暗い線を描いていく。この結果は実に面
白い。薄いベールを思わせる微妙なX線写真の像に埋没していた花の組織構造は、いまや
金属的なまでの透明さを持つ網目模様の中にむき出しになった。
エッジ増幅法は、像の不明瞭な数多くのUFO写真にはあまり適用できない。しかし、かす
かでも細部がわかるUFOの像に適用してみせると、注意深いものがある。こうした写真は、
概して昼間の空を背景にした黒っぽい物体を写したものである。しかし、もう一つ別のテ
クニック、カラー・コーディング(色分け)を使うと、オリジナルの明暗のパターンから情報を引き出す
ことができる。これは、人間の目で見る場合には、白黒の陰影よりもし記載のほうが識別
しやすいことを利用したものである。
写真を色分けするためには、まずコンピュータをカラーテレビに接続する。そして各ピクセルに、その明
暗にしたがって色を割り当てる。花のX線写真にこれと同様のカラー・コーディングを施している。
天文学者や宇宙技術者は、地上の望遠鏡で撮影した写真や、人工衛星や宇宙探査機から送
られてきた電送写真に同じテクニックを応用している。オリジナルの写真の明暗は、惑星表面
の実際の明暗や、宇宙空間のガス運の温度、はるか彼方の星雲の電波の強さなどを示してい
る。コンピュータが作り上げる画像のパターンは、色分けによって、こうした情報を表すのである。
したがって、こうしたタイプの異なる写真は見た目には類似していても、それがもたらす情
報は本質的にまったく別のものである。
あいまいなメッセージ
こうした手法は、UFO研究に関して特にどういう効果をもたらすのだろうか。UFO写真
の像の明暗のパターンは、複雑であいまいなメッセージである。日照や反射光、大気中の煙霧など
の周囲の条件を踏まえたうえで、物体の形状やその各部分の条件を踏まえたうえで、物体
の形状やその各部分の発行量、物体自体の表面の明暗などの問題を考えていかなければな
らないからだ。カラー・コーディングによって明暗のパターンを強調すると、たちどころに物体の本
当の形が明らかになることが多い。像の濃度にむらのある場合には、そのUFOは雲かも
しれない。突起物のある円筒形の物体は光の反射のせいで翼の一部が写っていない飛行機
だろう。白昼下円盤(昼間目撃されているすべてのUFO)の輪郭をはっきりさせると、し
ばしばカメラのレンズキャップやパイ皿タイヤのホイールキャップらしき物体であることが判明する。
329 :
、:2008/07/28(月) 20:05:24 0
円盤地上監視組織は、こうした技術を用いて、何千枚もの写真の分析を行った。次ページの
有名な2枚のコロラド写真を例に挙げよう。このUFOは、1969年8月28日、現地時間の午
前6時20分ちょうどに、ノーマン・ベダ氏と彼の連れが、コロラド州デンバーの東約110kmの
州道80sを北東に向かって走行中に目撃し、撮影したものである。ベダ氏の説明による
と、強烈な光を放つ金色の楕円形の物体が、音もなく飛んでいたそうだ。彼はこう語って
いる。「物体はまぶしく光輝き、正視できないくらいだった。そしてほんの一瞬滞空してい
たかのように見えた。物体が発する光はしたの雲に反射していた」このとき撮影された2
枚のカラーピジには、確かに輪郭のくっきりしたまばゆい黄色い光と、その光を反射させてい
る雲が写っている。
カラー・コーディングを使って、コロラド写真の分析を行った。63ページの画像がその結果である。
ここでも、オリジナル写真の明るい部分は白、青、黄色で表し、暗い部分は赤、青紫、黒で現してある。
【ある鮮やかな色の渦の写真は、アメリカのコロラド州上空で目撃された光り輝く円盤をコンピュ
ータ・アイで見たものである。その色彩はオリジナル写真を明暗を示しており、UFOと周囲の空
の精密な構造を力強く描き出している。この彩色した像の上に重なっている線は、コンピュータ
が写真を測定するために引いたもの。】写真の縦の線は、明暗の情報を示すための別の方法
である。コンピュータは、左手の線にそって画面を薄切りにし、その部分を記録している。左の
線にそった部分の明暗をグラフ化して現したのが、画面左側に描かれた波型の線である。こ
うして、この波線のこぶ状に出っ張った箇所が物体の最も明るい部分を示している。コンピュ
ータのおかげで、写真の特定の部分の光と影の繊細な分析もスピードアップされた。円盤地上監
視組織は、さまざまな種類の物質の光の反射率に関するデータのライブラリーを持っている。日光
に照らされて見えるUFOの写真の中には、UFOと対比できる木や建物のような普通の物
体が写っているものもある。こうした物体によって、分析者は、UFOの物質的組成につい
て仮説を立てられる場合もある。
330 :
、:2008/07/28(月) 20:10:51 0
UFOの像と背景のほかの物体との光と影のコントラストを比較することもできる。もし大きな不
一致があるなら、合成写真か、あるいはUFOがカメラで描写した模型であることを示してい
る。基本的にこれと同様の手法を用いて、大気中の煙霧がUFOの像をさえぎる度合いを推
定することもできる。物体との距離が遠くなればなるほど、空気の分子やほこりや水蒸気
の作用で水が散乱するため、その物体はより明るく見え、コントラストは弱くなる。この手法に
よって、しばしばUFOと目撃者との距離推定が可能になる。
写真に写っているさまざまな物体の線明度を注意深く測定すれば、距離を測るための貴重
な材料となる。事実、大部分のUFO写真の目障りなぼやけを逆利用することも可能である。
時として、15m以上はなれた地上の物体がすべてわずかながらピントがずれているのに、
空に浮かぶUFOの像だけが美しく鮮明に写っている写真がある。
これは、そのUFOだけをカメラで接写したことを示している。すなわち、このUFOはトリック
写真か、さもなければわい小な緑色の小人が操縦するUFOとしか考えられない。ピントの比
較はUFO写真分析の伝統的手法の1つであり、いまやコンピュータがその強い味方になってく
れるわけである。
ベダ氏のUFO写真の分析においては、円盤地上監視組織は、基地の物体や論理的解釈の
できる現象と考えられる可能性を次々と切り捨てていった。この物体は、気象観測気球で
も、鳥の群れでも、白昼の流星でもなく、明暗の分布が円盤型であることを示している。
日光の反射にまぎれた飛行機でもない。反射光にしては光が強すぎるし、主翼や尾翼らし
きものも見当たらないからだ。レンズの光班、雲の反射光、蜃気楼の大気現象の可能性もす
べては排除された。当時の太陽の位置を考えて、それはありえないからだ。この物体の形
状は立体的であり、カメラからかなりの距離にあることも確かだ。
これからは、現代技術の助けを借りて客観的研究が進められる時代になるだろう。その中
で、コンピュータが果たす役割は重大である。近い将来、写真分析は、より洗練されたコンピュータ・
プログラミングとより強力なハードウェア(より大きな記憶容量を持つ高速コンピュータと、オリジナル写真
をいっそう高い精度で分解できるスキャナー)との連携によって行われるだろう。いずれUF
Oのトリック写真は事実上不可能になるだろう。おそらくそのときにこそ、UFOの謎が解き明
かされるに違いない。
>>326 . /  ̄ ヽ
.(,ノノノ ソ) )
/ l(┃┃j ヽ
 ̄`ァ┬ ' ̄
/ ヽ/ \ <、、、本物のUFO写真は、約20枚に1枚の割合らしい、、。
|ヽ / / |
| ヽ二/ |
レ___》《_|
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|_|___|
L⌒l⌒l
コンピュータ分析を用いて、最も有名な2枚のUFO写真の信憑性を確かめる。ここでは、この
古典的写真を分析すると同時に、アメリカ政府が長年にわたってUFO問題をかく乱してきたら
しい節があることにも言及する。
この写真は、アメリカのオレゴン州マクミンビルの近くに住むトレント夫妻が撮影したものである。この劇
的な2枚の写真を、コンピュータを使って分析した。このコンピュータ分析は、コロラド大学コンドン委員
会から指名された専門家の出した結論を裏打ちし、さらに深く掘り下げたものである。専
門家の結論は、この写真の物体は、自然発生的あるいは人工的な、いかなる既知の現象に
も当てはまらないというものだった。
トレント夫妻が語ることによれば、この物体は、1950年5月11日の夕方、彼らの上空に現れ
た。トレント夫人は、農場で飼っているウサギにえさをいぇっていたときこの物体に気づき、夫
を呼んだ。カメラを探し出して、トレント夫人がほぼ同じ位置から2枚の写真を撮った。その円盤
は、音もなく、北東の空から北西に滑るように飛び去った。
333 :
、:2008/07/28(月) 20:35:05 0
フィルムには、まだ数枚分残りがあった。トレント夫妻は、この写真をさほど重要とは思わなかっ
たようだ。彼らがフィルムを現像したのは、それから数日後、フィルムの残りを使い終えてからだ
った。現像後も、彼らはこの写真を気に留めていなかったし、地元の新聞がこの話を聞き
つけたのもほんの偶然に過ぎなかった。しかし写真がいったん新聞で取り上げられると、
一大センセーションを巻き起こし、遂には「ライフ」の特集記事にもなった。これは、アメリカ空
軍のきわめて懐疑的な1967年のコンドン報告書の中でさえ否定されなかった唯一の写真であ
る。コンドン委員会は、提出された膨大な証拠にことごとく手厳しい批判を加えて切り捨てて
いた。委員会の調査員ウィリアム・K・ハートマンが下した結論は、トレント夫妻の写真および目撃現場に
ついて調査したあらゆる要素が、明らかに人工物と思われる。直径10mの銀色の金属製
の円盤型異常飛行物体が、2人の人間に目撃されたという主張と符合する、というものだっ
た。彼の所見では、この証拠はトリックの可能性を積極的に否定するものではないが、同時に、
コンドン・チームのあるメンバーによれば、その信憑性を十分に評価できるものであった。
しかし、この写真をめぐって大論争が巻き起こった(トレント夫妻が撮影した写真。円盤型の
輪郭をした謎の物体が写っている。トレント夫妻の話によると、「その物体は、やや斜めに傾い
た格好でこちらへ向かって飛んできた。物体はとても明るく、銀色に近いほど輝き、音や
煙は出していなかった」そうだ。)。こうした論争は、厳密な検査に耐えうるUFO写真の周
辺で必ず起きる一種のつき物である。いまやコンピュータの登場によって、このトレント写真の再検
討が可能になった。コンピュータを使えば、人間の目では、たとえ顕微鏡の助けを借りても見え
なかったものでも発見できるのである。
コンピュータによる写真分析の原理は、すでに解説したとおりである。
>>324 まずテレビカメラを使って写真を操作し、約25万個のピクセル(画素)に分解して、各ピクセルの明
暗の度合いを数値に変えて記憶装置に収める。コンピュータは、こうした数値を実にさまざまな
方法で処理して新たな画像を作り上げ、テレビ・スクリーンに映し出すことができるのだ。こう
して作られた画像は、いずれも、オリジナル写真のネガに内在されている情報について、新たな
事実を語ってくれているのである。
カラー輪郭強調法で処理する
トレント写真の再検討を実現したUFO研究団体、円盤地上監視組織は、まず最初に写真をカラー
輪郭強調法を使って処理した。すなわち、オリジナル写真の白黒の陰影を鮮明な色彩に変換し
たのである。この結果、この物体の光と影の分布が、はるかに読み取りやすくなった。
円盤の底部の陰影にはあまりむらがなく、この部分が平らな面で、光が均等に当たってい
ることが示されている。円盤を側面から撮った2枚目の写真は、物体の中心部の陰影が外
周のふちの部分より暗いことを明らかにし、この丸いかさ形の円盤の側面像を示している。
カラー・コーディングは、像の陰影のパターンを、人間の目にもはっきりと見分けられるようにして
くれる。コンピュータの精密な計算が、写真の物体の精密な形状を選別するという、より高度な
判定を可能にしてくれるのだ。
トリック写真は、たいていタイヤのホイールキャップや皿などを写したものだが、拡大した画像をカラー輪郭
強調法で処理すると、こうした物体の明確な形状が解像できる。
335 :
、:2008/07/28(月) 20:45:19 0
さらに、UFOの像の明暗を測定し、手前のガレージに見える影と比較してみた。すると、
UFOのほうがはるかに明るいことが分かった。この事実をそのまま受け取れば、UFOは
カメラからかなりの距離にあることになる。これだけの距離があれば、大気中の煙霧が円盤の
姿をさえぎるはずだ。これは、大気がどんなに済んでいる日でも、目の前の物体よりも遠
くの地平線のほうがかすんで見える現象と同じである。しかし、ほかにも考えられる要素
はある。地面からの反射光やカメラのレンズについたグリースが原因ではないかという意見も現に
あった。
しかしこの可能性は、UFOの像の鮮明さから推定したUFOとの距離の反証となるもの
ではない。電話線やガレージなどの前傾の物体は、UFOや遠方の地上にある物体と比べて
像が鮮明である。
分析の次の段階は、円盤をつるしている、あるいはささえている針金の有無を確かめる作
業である。つまり、この物体が、比較的カメラの近くに据えた小さな模型であるかどうかを検
証するものである。このために、円盤地上監視組織はコンピュータによるエッジ増幅法を利用した。
その結果、表面の粗い石に彫った朝浮き彫りに低い角度からライトを当てたような画像が出来
上がった。明るい線と暗い線が、物体の各部のエッジ(明暗の境目)を、ネガの小さな傷ま
でいっしょに、くっきりと浮き上がらせている。エッジ増幅法を用いると、通常の条件の下
なら、3mの距離にある大きさ4分の一mm以下の針金を検出することができる。この物
体の周囲には、これを支えている針金や糸らしきものはまったく見当たらない。
エッジ増幅法は、UFOが糸でつるした模型かもしれないという仮説を排除しただけではな
い。これによって、像の大きさの測定も容易になった。おかげで、分析によるとUFOとの
推定距離と合わせて、この物体の本当の大きさを割り出すことができた。
>>310 更にもう一発
コンピュータを用いた数々の分析の過程で拾い集め蓄積された証拠によって、円盤地上監視組織
は1つの冷静な結論に達した。写真に写っている空飛ぶ円盤は、直径20〜30mで、お
そらく磨いた金属でできたものである(物体の光の反射が研究室の金属標本と一致する)。
UFO現象それ自体は、先入観に左右されない、しかるべき方法に基づいた科学的研究を行
うべきものである。現代の科学技術は、この問題を推し進めるための手段を提供してくれ
る。しかしながら、真摯なUFO研究を妨げている1つの要素が存在する。大部分の国家は、
国民から集めた証拠をなにもかもひた隠しにしようとしているのだ。おそらく、アメリカ合衆
国政府は、世界のどの国よりも大量のデータ(政府の職員や軍関係者、警察官、一般市民ん
ばどから収集したデータ)を蓄積しているはずである。民間のUFO研究家は、これまでずっ
と、アメリカ政府の情報機関はUFOの存在と正体を知っている、と主張してきた。彼らは25
年以上にわたって、政府が公表している以上の事実を知っていると訴え続けてて来たのだ。
政府が調査に乗り出した数え切れない目撃例において、不可解にも、証拠が消失したり隠
滅されたりしている。コンピュータなどの近代兵器を駆使した分析技術も、肝心の要の証拠が隠
蔽される限り、すべての可能性を実証することはできないのである。
しかし、情報公開法によって、いまやアメリカ市民は政府機関が保有する情報の公開を政府に
要求することができる。初の法廷論争が行われ、CIAが秘匿しておきたかったはずの文
書が、UFO学者たちの目に触れることになった。
政府が隠している更に多くの情報が暴かれたとき、アメリカ政府が、これまで創造していた以
上に活発な活動をしてきたことが明らかになるかもしれない。アメリカ政府が行ってきたUFO
研究の妨害工作は、役人にありがちな無気力や混乱や保守性に起因するものではない。そ
れどころか、政府機関内部に存在する、小規模ながら
いまだ実態のつかめないあるグループが、世論やUFO研究家の活動を操作してきたのかもし
れないのだ。彼らはデマというありふれた手段で歪曲された報告やデータを流し、うわさを
でっち上げ機密と称するガセネタをUFO研究家につかませ、時にはうその目撃事件まで捏造
して、この任務を遂行してきたのではないだろうか。彼らは、世間に広く浸透したUFO信
仰という背景を作り上げることによって、ほかの政府機関がUFOの正体をつきとめようと
やっきになっているその最中に、自らのつとめを全うしていたのではないだろうか。
こうした不正な策略をめぐらすには、 いくつかの動機があったのかもしれない。これまで
にいく度か、世間の目は、実にタイミングのいいフラップ(UFO目撃の集中発生)によってほか
の問題からそらされてきた。たとえば、テキサスやニューメキシコでフラップが起きたのは、1957年11
月にソ連が二度目のスプートニクを打ち上げたというニュースが入ってから数時間以内のことであ
り、おりしもアメリカのバンガード・ロケットが発射台からの離陸に失敗を重ねていた時期だった。
数年にわたるUFO問題は、個人や団体の心理学的側面に関する膨大なデータをも提供してく
れるはずだ。それは、人々が、未知の、おそらく驚異的な勢力に監視されているらしいと、
感じているためである。Ufoの脅威が作り出す心理戦争の側面に政府が関心を持っていた事
実は、いまようやく公開された秘密文書にはっきりと記されている。
過去30年間に急増した目撃事件の過剰発生は、民間企業や非公認の軍関係者が飛ばした新
型航空機の目撃事件をうやむやにする役にも立ってきたはずだ。
幽霊飛行船、メアリー女史、トレント写真は、グリーン・ランや4・1プロジェクトや精神医療の人体実験の問題と
切り離せない関連があるようですね、、、。
CIAはいち早く廃止に持っていき、正直に本当のことを言ってもらいたい。
精神医療のインディオの人身御供とローマのペテンの操作によるものの
観点からでも説明のつく話でもある、、、。
何通りかの解釈は成り立つが、可能な意味では、その全てが現実には起こっているものと
考えるべきであろう。
341 :
、:2008/07/28(月) 21:33:39 0
222 KB
342 :
,:2008/08/07(木) 07:30:24 0
,
343 :
、:2008/08/13(水) 16:59:25 0
,
UFO伝説
政府機関がUFO伝説や時折発生するUFOヒステリーを扇動しようと思えば 、たいした努力を
必要としないだろう。まじめなUFO報告に、2,3のきっかけを与えて刺激してやれば、
UFO信者や一般大衆は彼らの思いのままに動くからだ。コンピュータ処理画像をはじめとする、
あらゆる種類のUFOデータのより精密な分析は、こうした工作活動に立ち向かうと同時に極
端な軽信性や懐疑主義と戦うための武器となり、状況を改善する手立てとなるだろう。し
かしそのためには、政府の記録文書の中に秘匿されている証拠を手に入れなければならな
い。
円盤地上監視組織は、多くのUFO写真の裏に異常な物理的現象が隠されているという見解
をあくまで固持している。と同時に、こうした現象の本質と原因を究明する戦いは、写真
分析者の研究室内の奮闘も去ることながら、法廷での徹底抗戦が先決であると信じている。
>>324-331 【ある鮮やかな色の渦の写真は、アメリカのコロラド州上空で目撃された光り輝く円盤をコンピュ
ータ・アイで見たものである。その色彩はオリジナル写真を明暗を示しており、UFOと周囲の空
の精密な構造を力強く描き出している。この彩色した像の上に重なっている線は、コンピュータ
が写真を測定するために引いたもの。】
http://ja.wikipedia.org/wiki/X%E7%B7%9A%E5%86%99%E7%9C%9F X線写真
【花のX線写真、明るい部分は組織の分厚い箇所、すなわちX線をより多く吸収する箇所をあらわしている。
細部を識別するには注意深い観察が必要である。】
【その花の写真をコンピュータ処理した画像。明るい部分と暗い部分のエッジ(境目)が強調されている。UFO写真も
この手法によって明瞭にする事が出来る】
トレント写真に突いては、30年間に渡って激しい議論が繰り返されてきた。最初の科学的分析者
ウィリアム・K・ハートマンは、大気の作用によると思われるUFOの像の曇りを調べ、この物体は
約1・3kmの距離にあると結論した。懐疑的分析者のロバート・シェイファーは、この曇りはカメラのレンズについた
グリースが原因かも知れず、この物体がカメラから至近距離で撮影された可能性もある、と主張した。彼は又、写真の中で
ガレージのひさしの影が壁にかかっている点を指摘した。この壁は東に面しており、すぅなわち、写真が撮影された時刻は
トレント夫妻が主張している夕方ではなく早朝だった事を意味している。UFO否定論者のフィリップ・J・クラスは、事件の時刻を
夫妻が偽証した動機をほのめかした。つまり、もし朝なら土地の農夫が畑に出ているはずだから、誰もUFOを目撃しなかったのは
奇妙な話であり、写真の信憑性が疑われるからだ、というのである。
347 :
、:2008/08/14(木) 11:07:23 0
これに対して別の調査者ブルース・マッカー・ビーは、ガレージの影は散光が原因であり、夕日を浴びて
照り映える雲の反射光による物だろう、と応酬した。そして彼は、仮にレンズにグリースがついていたとしても、
UFOとカメラの距離は1Km見上のあるはずだと推定した。クラスはまた、2枚の写真でUFOの向きが変わっている点は、
UFOがカメラの近くにつるした模型であるとすれば説明がつくと主張した。クラスは、トレント夫妻が嘘発見器の検査を嫌がった
点を指摘したが、マッカー・ビーなどは、インタヴューの時、夫妻の態度は常に直実その物だったと主張した。
専門家の論争はいまなおつきそうにない。
UFOを撮影したという写真は、10枚中9枚までが日常的現象の誤認かトリック写真である。ク
リス・クーパーと、英国UFO研究会のロバート・S・ディグピーが、、UFO写真が耐えるべき過酷な
審査について解説する。
コンピュータによる画像処理という新しい手法は、これまでUFO写真を分析し評価するために
用いられてきた厳選された手法に取って代わるものではない。もしろ、そうした手法を補
強するものなのである。事実、UFO写真は通常まず従来の検査法でふるいに掛けられ、そ
れをパスしたものだけに、費用のかかる高度なコンピュータ分析が用いられるのである。そうし
た写真は、すべてのUFO写真の中のごく一部に過ぎない。こうした一連の検査を受けたあ
と、なおも説得力を保ち続ける写真は、せいぜい全体の10%しかないのだ。
UFO写真自体も一つの報告例であり、ほかの報告と同じやり方で立証されなければならな
い。それらしき多くの写真は、目撃時の状況が不十分であるがために、不可解な現象が起
きたという証拠にはならない。例えば、そのときUFOを目撃した人間が、撮影者一人だけ
の場合もあるだろう。研究者は、目撃者の誠実さをどれほど強く確信しても、トリックの可能
性を全面的に排除してはならないのである。
349 :
,:2008/08/15(金) 20:58:41 0
ペテン師たちの動機
金欲しさからトリック写真を捏造するケースは珍しくない。ネス湖の怪獣を写真に取ったというある
男は、これを分析したいという専門家にネガを渡すことを拒否した。そのうえ、彼の目撃
談にはいくつもの矛盾点があるのだが、こうした事実にもかかわらず、イギリスのマスコミは彼の
写真を大々的に取り上げ、そのまま使い続けた彼のコメントによると、世界中のマスコミがこ
の写真を取り上げたおかげで、最初の半年間で20万ポンドもの金がころがりこんだそうだ。
その後も入金はずっと続いた。もちろん、公演料や彼自身の写真の使用料も入ってきた。
大衆の見たがっているものを提供しようという強い動機はほかにもまだある。
一部の人間、特に利発な子供たちの間では、空飛ぶ円盤のトリック写真を撮ることが1つの遊
びになっている。その最も有名な事例の一つが、イギリスで起きたアレックス・バーチのケースであ
る。1962年、当時14歳だったアレックスは、5機の円盤らしき物体の写った写真を公表した。
彼はラジオやテレビの番組でインタヴューされ、航空省の事情聴取も受けた。彼は、英国UFO研究
協会の創立の会合にも出席し、自分の目撃事件の状況を説明した。彼が頑強に主張したも
っともらしく一見誠実そうな証言が、すべてそうだと分かったのは、それから実に10年後
のことだった、
したがって、UFO目撃事件には、第三者の目撃者の存在が必要不可欠である。研究者の観
点から見て理想的なケースというのは、こうした目撃者が、写真の撮影者の友人や血縁者
ではなく、しかもフィルムを現象する前に目撃者から事件の経緯をすべて聞き出すことができ
る場合である。ペテン師たちは、自分の写真が十分イ説得力あるものだと確信できるまでは、
自分の目撃事件を公表しないものだ。
350 :
,:2008/08/15(金) 21:04:12 0
ハード・エビデンス
写真が科学的なハード・エビデンス(物証などの厳然たる証拠)になる場合、そのための第一の
必要条件は、撮影者とは無関係の別の目撃者が最低一人いることである。第二の必要条件
は、オリジナルのフィルム(白黒ネガでも、カラーのネガでも、カラーポジでもかまわない)が検査と
評価のためにしかるべき分析者の元に提出されることである。たとえ、UFOの写っている
写真が一枚か二枚くらいしかなくても、そのフィルムは一本丸ごと提出されるべきである。U
FOが写っていない別の写真も、当時の天候条件や、レンズにグリースや泥がついていないかど
うか、カメラの内部で迷光が起きていないかどうか、使用したフィルム自体の特徴、等などに関す
る貴重な証拠を提供してくれるかもしれないからだ。
第3の必要条件は、写真の中に、UFOと対比できる別の物体が写っていることでもある。
もし写真に、虚空が浮かぶUFO以外何も写っていなかったとしたら、UFOとの距離やU
FOの大きさを割り出すことは不可能である。
第4の必要条件は、絶対必要というわけではないが、もしあれば望ましいものである。そ
れは、UFOが連続して写っていることである。静止した写真は、たった一枚だけ写って
いるものよりも連続して写っているものの方が、より多く情報を提供してくれる。映画用
のフィルムなら、なおいっそう価値がある。映画用フィルムは、なおいっそう価値がある。映画用
フィルムは、静止した写真よりもトリックが難しいし、目撃時の経過時間も分かる。(カメラによって
は、フィルムの速度を通常の1秒24こまイが言い切りかえられるものもある。UFOを撮影した
ときのフィルムの速度を目撃者からはっきり聞きだすことが必要だ。)
写真を提供されたUFO研究家は、撮影時の状況を細大漏らさず知る必要がある。使用され
たカメラとフィルム、撮影距離、アパーチャ、スピードのセッティング、レンズにフィルターをつけていたかどうか、
つけていたならどういうタイプのフィルターか、カメラは手に持っていたか三脚に据え付けていた
のか、そのほか関連する情報をつぶさに知らなければならない。
このように、写真の精密な検査に取り掛かる前に研究家がやるべき作業は山ほどある。さ
て、いよいよ分析を始める段階になったが、まず何をすればよいのか。
351 :
,:2008/08/15(金) 21:07:46 0
1966年コロラド大学は、空軍の委嘱を受けてUFOの研究に取り組んだ。コロラド大学の発表
した「未確認飛行物体の科学的研究」と題する最終報告書に対して、多くの研究かは今な
おその価値に疑問を抱いている。しかし、コロラド大学の研究者たちによって、証拠写真にど
うアプローチをするかという明確なアウトラインが示され、他の分析者にとって適切な基
準となった。このアプローチの方法はいくつかの段階に分けられる。
まず第一は、主観的評価である。像の鮮明さやコントラストなどの写真のさまざまな要素を、目
撃者の証言と照らし合わせて、一見それらしく見えるものに、異常現象らしい根拠が何も
ないかどうかを検討する。
写真がこの最初の質的評価にパスしたら、、第二の段階は、写真に写っている物体について
何らかの論理的解釈が可能かどうか検討してみることだ。この疑問に取り組むことができ
るのは、天文、気象、光学などに関する広範な経験を持つ人だけである。そうした人だけ
が、写真を見て、それが飛行機雲や大気の異常な状態で見られた天体、レンズの光斑、フィルム
現象の失敗、そのほか無数の単純で何の変哲もない現象であるかどうかを判定する能力を
持つ。しかし、こうしたUFOの像について考えられる原因は実に多種多様であり、時と
して専門家でさえ騙される場合もある。とはいえ、この段階で数多くの写真が誤認として
切り捨てられるはずだ。
第3の段階は、写真がトリックである可能性を検査することである。誠実な報告であっても、
その可能性が絶対無いとは言い切れない。研究家の検査が必要である。まず、オリジナルのフィル
ムに手を加えた形跡はないだろうか。こうした工作はたいていすぐに分かる。チェックすべき点
は、フィルムのコマが連続しているかどうかである。UFOの写っている連続写真のコマのナンバー
が断続していたら、こうした写真はただ一度の目撃ケースを撮影したものではなく、何度かに
分けてこしらえた写真か、さもなければ、不振を招きそうな写真を意図的に間引きしたも
のか、という疑問が持ち上がる。
352 :
,:2008/08/15(金) 21:09:32 0
写真のピントや鮮明さやコントラストは、撮影者や他の目撃者の説明と一致するかどうか。物体が
空を高速度で飛んでいたのなら、UFOの像にその速度に応じた程度のぶれが生じるはずで
ある。あるいは、撮影者がカメラを動かしながら撮ったとしたら、背景に多少のぶれが生じる
はずである。
像のピントは、物体との距離を正確に推定する材料になるこれは、写真の信憑性を判定する
上できわめて重要なことである。というのは、ほとんどのトリック写真が、カメラの近くにすえた
小さな物体を撮影したものだからである。しかし、たとえUFOの像がカメラから遠くにある
と判定されても、目撃者がそれをありふれた物体であることを承知の上で撮影した可能性
も残っている。例えば、飛行機を特異なアングルで撮影し、写真に写ったその異様な形状
を利用しているだけなのかもしれないのだ。
353 :
,:2008/08/15(金) 21:10:56 0
日照条件の手がかり
ほかにも、写真と目撃者の証言との一貫性を確かめる検査法がある。日中撮影された写真
なら、太陽の光と天候状態を調べて、それらが目撃事件の日時の光と天候状態を調べて、
それらが目撃事件の日時と一致しているかどうかを確認できる。写真に写っている物体の
高さとその物体の影の長さとを計測できれば、太陽の高度もすぐに計算できるし、天体暦
や航海暦を使って時刻を割り出すこともできる。現地の測候所には、、当日の天候の詳細な
記録が残っているだろう。天候の記録は、目撃事件の時刻のものと一致するかどうかとい
う問題ばかりでなく、状況によっては、雲の底面の高度などの情報から、写真の物体の高
度に関する情報をも与えてくれるのだ。
また、日照に関する条件は、写真が短時間のうちに連続撮影されたものかどうかも明らか
にしてくれる場合がある。もし、目撃した時間がほんの数秒間だったと報告されていなが
ら、ある写真と次の写真との間で太陽の角度が10度(40分間に相当する)違っていたとし
たら、目撃者の信憑性は一挙に崩れてしまう。
こうした調査をするとき、もし可能なら、カメラ自体の検査もすべきである。ほとんどのカメラ
は、現実のシャッタースピードやアパーチャが名目とかなり違っており、実際の数値を知ることが必要
である。
もし目撃現場の検証ができれば、することが望ましい。この目的は、通例、UFOの物理
的痕跡を探すことではなく(それがもし見つかれば貴重だが)、写真に写っているいろいろ
な物体の大きさや方角を知ることである。
354 :
,:2008/08/15(金) 21:12:13 0
こうした過酷な検査を受けた上で、その信憑性を損なわずに生き残る写真はごくわずかし
かない。しかし、ここにいたっても、そうした写真に対する最終的判定は、実質上消極的
な内容(写真の物体はカメラで接写したものではなく、飛行機でもなく、流星でもない、とい
うことを示す)のものである。残念ながら、UFOという言葉からしばしば連想される考え、
すなわち地球外生物の宇宙船という発想は、一般大衆と真摯な研究家の間の誤解の原因と
なっている。人々は真顔でこう尋ねる。「UFOは実在するのか」と。これは、言い換えれ
ば、これまでに空で目撃された物体の中でいまだに正体を確認できないものがあるのか、
という意味の質問に受け取れる。もしそうなら、答えはイエスである。ところが、こうい
う質問をする人たちが現実に心に抱いている疑問は、異星人の宇宙船が本当に地球にやっ
てきているのか、ということなのである。そして、これに対する答えをわれわれは持って
いない。Ufo現象が異星人の 宇宙船だということを明白に示す確固たる証拠は何一つない
のだ。
では端的な質問をしてみよう。UFO写真の中に、その信憑性を否定しようとする試みを
ことごとく跳ね返した写真があるだろうか。それに近いものはたくさんある。もっとも、
そうした写真に関する論争は決して尽きることはなさそうだが。最も説得力のある写真の
中に、国際地球観測年の科学的調査に参加したブラジル海軍の船上から撮影した写真がある。
1958年1月16日午後12時15分、この船が南大西洋のトリンダーテ島を離れようとしていたと
き、甲板にいた大勢の人々が、高速度で島へ向かって飛んでくる奇妙な物体を目撃した。
その物体はしばらく島の上空を舞っていたが、島の頂の向こう側に消えたかと思うと、再
び姿を現し、海を目指して飛んでいった。このとき甲板にいた民間のカメラマン、アルミロパラ
ウナが4枚の写真を撮った。写真には、水蒸気か霧に包まれたような、2枚の皿を重ねあわせ
た格好の物体が写っていた。
355 :
,:2008/08/15(金) 21:13:34 0
さまざまな点から見て、これはほぼ完璧な目撃事件だった。多くの目撃者があり、ネガも
即座に現像され、事実上トリックの可能性は考えられなかった。
後にアメリカ空軍は、この事件について綿密な調査を行ったと主張したうえで、事件は作り事
だったと結論を下した。しかし、公開されている海軍の記録には、この事件に関する評価
は一切記録されていない。もしアメリカ海軍がこの写真に疑問を投げかけるような情報を持っ
ているとしたら、彼らはそれを秘匿していることになる。公開されている証拠の中には、
トリンダーデ島のUFO写真の信憑性を否定するようなものは何一つない。ブラジルUFO研究
形家たちは、写真の物体は全長36mで時速900〜1000kmで飛行していた、と結論を下し
た。
ほかにも、これと同様に驚異的な物体を撮影した写真は数多く存在する。(68p )し
かし、こうした物体は果たして異星人の宇宙船なのだろうか。それともっと異様な、例え
ば人の思念が投影して物質化したものなのだろうか。残念ながら、写真分析の手法だけで
はそこまで解明することはできない。