1977年ディフェードで起きた一連の驚嘆すべき事件は、UFOマニアや研究家をイギリス全土から
この地に呼び寄せた。しかし、ヒラリー・エバンズによれば、このUFOフラップ(集中発生)の真
相は、一般に思われているものとはいささか異なっているようだ。
大空に浮かぶUFO。地面に上陸したUFO。車を追いかけるオレンジ色のサッカーボール。校
舎の上空に浮かぶ光り輝く葉巻形の物体。固い岩山の中へ飛び込み、引き戸の間に消える
円盤。窓から家の中を覗き込む銀色の服を着た顔の無い怪人。原因不明の自動車やテレビや
ラジオの故障。瞬間移動させられた牛の群れ。これは、のどかで素朴なイギリスのウェールズで、ご
く最近の1977年の春に起きた異常な事件の本の一例なのである。
この驚くべき報告は本当なのだろうか?現地までの足の便に不都合は無いし、ごく付近の
出来事だから、事実の確認に当たって何の支障も無いだろう。しかし、いまとなっては数々
の矛盾点を解明することは到底出来そうも無い。事件発生時の地元紙「ウェスタン・テレグラフ」の
報道の手際は実に見事だったが、それだけにいっそう広く世間の注目を集める結果となっ
た。事件は新聞、テレビをはじめとするマスコミ、それに多くのUFO研究家とともに、不謹慎
なライター連中も引き寄せた。彼等の間には、手の施しようも無い混乱が生じた。あれこれと
いろいろな内容の記事が飛び交った。個人的な先入観にとらわれた一部の研究家や、とに
かく面白い記事を書けばいいという一部の記者、騙されやすく暗示にかかりやすい野次馬
などが入り混じって、混乱の上にさらに歪曲が加わった。とすれば、西ウェールズのフラップ(U
FO目撃の集中発生)は、注目の値するようなものではないのだろうか? ところが実際
には、この事件はいまなお典型的な事例として受止められている。ただ、一般に取りざた
されて居る話は、事実とは多少食い違っているのである。
1977年の事件の伏線は、その前年の暮れ前から始まっていた。ウェールズのこのへんぴな
村の住民は、すでにちょっとしたUFO目撃事件をいくつか報告していた。このことから、
英国UFO研究会に所属する地元研究家のランドル・ジョーンズ・ピューは、1月13日にあるジャー
ナリストのインタヴューの中で、こう予言していた。「この地方は、この種の事件の多発地帯になる
だろう」
彼の予言は、2月4日の午後に証明されることになった。この日彼は、近くのブロード・ヘイブ
ン小学校の生徒の母親から電話を受けた。それによると、彼女の息子はその日の午後十数人
の子供たちと一緒に、学校近くの地面に着陸しているUFOを数時間に渡って目撃したの
である。
ブロード・ヘイブン小学校の事件は、西ウェールズのフラップの中で取り分け衝撃的な事件というわけ
ではないが、この土地で何か異変が起きているという事実を人々に警告する最初のもので
あった。しかも、その後発生した多くの事件とは違って、合理的に十分な裏づけのあるも
のである。
234 :
,:2008/07/15(火) 19:52:17 0
最初の目撃は昼食の昼休み時間だった。9歳から11歳の少年たちが、校舎の側の野原で
サッカーをしているとき、そこから少しはなれた野原に見慣れない物体があるのに気づいた。
それは、木立や茂みで一部は隠れていて、物体の上の部分しかはっきりとは分からなかっ
た。しかし、それだけでもUFOだと確信するには十分だった。数人の少年が校舎へと駆
け込み、このニュースを伝えた。他の生徒たちも物体の正体を確かめようと外へ出た。結局、
15人の子供たちが、その物体を目撃した。彼等の説明によると、その物体は「バスくらい
の長さか、もうちょっと長いくらいで、皿を二枚重ねたようなドーム型をしていた。そして、
その上に丸い灰皿のような小さいドームがついていた。ある少年の証言によると、上のドーム
の端に3つか4つくらいの窓があったそうだ。窓は10個か11個くらいあったようだ、
という少年も数人いた。何人かは、物体のてっぺんがピカピカ光っていたようだったと主
張した。1人は、下がっているのを見た。数人がぶんぶんとうなるような音を聞いた。さ
らに目撃者のうち6人が、物体の近くに1人か2人の人間の姿をしたものがいたようだと
いった。「ぼくたちは物体の中から、何かが出てくるのを見たんだ。そいつはヘルメットを
被っていた」とその一人がいった。もう一人は「とんがった耳をした銀色の男だった」と
説明した。さらに別の2人は、こう付け加えた。「あまり背は高くなかったし、かっこむよ
くなかったよ」
235 :
,:2008/07/15(火) 19:53:52 0
子供たちは約20分間この物体を注視していた。2人の子供が校長に知らせに行ったが、
彼は半信半疑だったらしい。知らせに来た少年の1人は「おびえきっていて、今にも泣き
出しそうだった」のだが、好調は自分で確かめに行こうとはしなかった。
午後2時に子供たちは教室に戻り、3時30分に再び外へ出た。当然、彼らは、UFOが
まだそこにいるかどうかたしかめようと、野原へ行ってみた。UFOの姿は見えなかった。
そこで彼らは、もっと近くへよってみると、フェンスを乗り越えた川を渡った。そのとき、
あのUFOが茂みの中から影から飛び上がり、彼らはいっせいに逃げ出した。この時の様
子を、彼らはこう説明している。「あの葉巻形の物体は、銀色の物体を引っ張ってたみたい
だ」。そして再び、UFOは茂みの影に姿を消してしまった。
子供たちの多くは、家に帰ると両親にこの事件を話した。ランドル・ジョーンズ・ピューの名前は、
UFOの専門家として地元ではよく知られていた。そこで当然、彼のところへ最初に知ら
せが届いたわけである。午後6時彼は目撃者の少年の一人を連れて現場を訪れた。しかし、
この時分には激しい雨が降り、あたりはどんどん暗くなっていた。そこで彼は、翌朝「ウェス
タン・テレグラフ」の記者を伴って現場へ出直した。しかし、そこには着陸の痕跡らしいものは
何も見当たらなかった。この事件のニュースはあっという間に広がり、この海沿いの小さ
な村はたちまち世間の好奇のまととなった。月曜日、例の校長は当初の疑いを捨てて、目
撃した子供たちに見たものを絵に描いてみるように言った。このときは、すでに子供たち
はこの問題について互いに意見を交わし、記者や研究家とも議論を重ねた後だった。その
結果合意に達した見解は、彼等の見たものは銀色の葉巻形の物体であり、その上部に小さ
なドーム型のものがついていて、おそらくてっぺんがぴかぴか光っていた、というものであ
った。
236 :
,:2008/07/15(火) 19:55:07 0
それから2週間後のこと、1人の女性教師が同じ場所に大きな物体があるのを見た。それ
は土砂降りの雨の中で、ほんの4,5秒の出来事だった。彼女が人を呼びに行こうとした
ときには、その物体はぶんぶんうなりを上げて、滑るように飛び去ってしまった。同じ日
の後ほど、別の2人の大人が同じ場所に何かの物体があるのに気づいた。2人は学校の食
堂の女性従業員で、その物体の中へ何者かが乗り込み、物体が斜面を登っていくのを見た。
このとき2人は、自分の見たものがUFOだとは思わず、近くで行われている下水処理工
事の車だろうと思っていた。
ブロード・ヘイブン小学校の目撃事件は額面どおりに受け取るならきわめて信憑性の高い事件だ
と思われる。しかし、当時の研究たちが見逃していた要素もいくつかある。この地方で報
告されたその他の目撃事件を扱うに当たって、そうした要素を検討してみたいと思う。と
いうのは、この事件が発生してから夏の末まで、この近辺では1週間たりとも新しい事件
が途切れたためしは無かったのだ。新聞記事はもとより、港に飛び交うにわか評論家の論
戦によって、あるいは新聞記者やテレビのレポーター、UFO研究団体の研究家たちによって、
人々の関心は沸騰し続けた。実に6ヶ月以上に渡って、UFOは地元紙の一面をにぎわし
続けたのである。
詳細に欠ける事例はさておき、事件を克明に述べている45件の記事やインタヴューの中から、
ごく一部を選んで以下に告げる。
2月10日、12歳になる2人の少年が、ハバフォードウェスト中学校の近くの野原でUFOを見
た。それは青い閃光を放ち、40mほど離れたところに見えた。少年の一人がUFOに石
を投げつけると、UFOは飛び去った。ちょうどそのとき、長さ5mほどのオレンジ色を
した葉巻形の物体が、UFOの真下に突然現れた。その物体はしばらく宙に浮いていたが、
やがて消えてしまった。
2月16日、ペンブローク・ドックの13歳になる男子生徒グラハム・ハウウェルは、朝登校したと
き、校舎の上空に光り輝く金属製の物体が浮かんでいるのを見た。あたりは霧がかかって
いたが、彼はその物体がはっきり見えたと主張している。
その物体は、真ん中辺りがドーム型に盛り上がっていて、色は暗い暗い灰色だったけど、五
秒おきぐらいに目も眩むような白い光を全体から発してた。まるで目玉焼きを乗っけた皿
のようなかっこうだったな。皿の側面には黄緑色のライトがいくつも乗っていたよ。それに皿
は回転しているみたいだった、、、、あれは絶対ヘリコプターや気象観測気球なんかじゃない
よ。
13月3日、17歳になるスティーブン・テイラーは、午後9時ごろUFOを目撃した。それはまば
ゆい光体で、周囲にオレンジ色の光の輪が出来ていました。彼は数人の友人の家へ行って
この話をしたが、、彼らは信じなかった。それから約30分後、彼は野原で高さ60mほど
あるドーム型のUFOを見つけ、立ち止まってそれを見ていた。すると、半透明の服を着て宇
宙飛行士のヘルメットのようなものをかぶった背の高い人影が近づいてきた。スティーブンは
その時の様子をこうかたっている。「あんまりこわかったから、そいつをぶん殴って逃げ出
したんだ」
、、、、、、、、、、。
238 :
,:2008/07/15(火) 19:58:25 0
4月7日、64歳になるシリル・ジョンは午前4時45分ごろ目が覚めた寝室の中をちかちか照
らす奇妙なオレンジ色の光に、安眠を妨げられたためである。その光は外から差し込み、
壁にも反射していた。彼が起き上がって窓の外を見ると、空がオレンジ色に染まっていた。
外を見ると、すぐそこに銀色の物体が2つ見えた。1つは、直径1mちょっとぐらいある
ずいぶん大きなイースターの卵といった感じだった。向かいの家の煙突の少し上あたりを前後に
ゆれるように飛んでいた。それから、わしの部屋の窓から12mぐらい上のほうに、銀色
のつなぎを着た人間のような形をした物体が見えた。背丈は2m以上あったなぁ。卵と同
じ高さに、動かずにうかんでたよ。落下中のスカイダイバーのようなポーズだったよな、、、、そい
つは、25分くらいの間、顔を下に向けてじっと空に浮いていた。そのあと例の卵は屋根
の上のほうへ上昇すると、横へ滑るように飛んでいってしまった。つなぎの男のほうも、
一緒に飛んでいったよ。
4月19日の午前2時ごろ、ヘイブン・フォート・ホテルの経営者ローズ・グランビル夫人はちょうどベッド
に入ろうとしていたときだった。ぶんぶんとうなるような奇妙な音が耳について仕方が無か
った。最初、セントラル・ヒーティングの音だと思ったが、やがて、何か別の音だと気がついた。窓の
外で閃光がきらめいたのを見て、彼女は外を見た。青い光が明滅しながら旋回してい
た。双眼鏡をもってきてのぞくと、地面の上に静止した楕円形の物体と、そのそばに、つ
なぎのような白っぽい合成樹脂の服を着た人影が2つ見えた。彼等には顔が無かった
2月17日という早い時点で、研究家ランドル・ジョーンズ・ピューは、地元紙の記者に対して「こ
の付近では確かに小規模なフラップが発生している」とコメントしている。4月28日には、彼は
また同じ新聞の記者に、この一連の目撃事件を一冊の本にまとめて出すつもりだと述べた。
おそらく、彼にこの出版企画を思い立たせたのは、その後連発した、ブロード・ヘイブンの事件
をも上回る異常な事件だったのだろう。その事件とは、ブロード・ヘイブンから少し南へいった
ところにあるリッパーストン農場から報告された数々の驚嘆すべき事件のことである。。