【沈む】大英帝国没落の歴史【太陽】

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806世界@名無史さん
41年はじめにはイギリスの購買力はほぼ完全にゼロとなっていた。
41年3月に成立したアメリカのレンドリース法には、
同法の適用を受ける物資を用いて生産されるあらゆる製品、純国産であっても
同法によって供与された物資と似た製品は、いかなるものもイギリスからの輸出を禁じる
という条項があった。
44年イギリスの輸出額は38年の三分の一にまで低下。それまでいかなる戦争中にも
このような事態になったことはなかった。
日本の降伏から二日後、アメリカはレンド・リース法に基づく対英援助を打ち切った。
第二次大戦でイギリスは、11億ポンドの対外資産すべてと、戦争開始時には7億6000万
ポンドだった対外債務が終戦時33億ポンドに膨れ上がっていた。
レンドリース法停止によって窮地に陥ったイギリスは、アメリカに融資を求めたが、
大英帝国をひとつの経済圏として結び付けていた帝国特恵関税撤廃、
対ドル交換レートを4ドル3セントと法外なほど高率に設定し、37億5000万ドルを2パーセント
の利子で貸し付けるという屈辱的なものだった。これによって大英帝国は事実上解体された。