堂々巡りしておるのう。じゃあ、俺が 具 体 的 に
ビザンツのつまらなさを語ってやろう。
一応、皇帝ユスティニアヌスと英雄ベリサリウスのころ版図は最大に
なったが、疫病とか地震とかいうのを除いてもユスティニアヌスの
支配とベリサリウスの忠誠は吐き気を催さずには読むことはできない。
支配地域は、すさまじい収奪で華やかな都市が瞬時にして飢餓の
街になったと言われるし、ベリサリウスは勇敢ではあったが、奴隷根性に
そまった戦争ロボットだった。しかも、君臣そろって細君の言いなりの
女々しい奴。とてもじゃないが、カエサルや両アントニヌスはもとより
コンスタンティヌスにさえ及ばない器量で、歴史的な人物としては語る
価値も教訓もない。
その後は、ひたすら迷信と停滞の時代だった。戦争は弱いし、商業は、
ヴェネチアやジェノヴァの商人に牛耳られるのみ。たまーに領土を獲得
しても、教会関係者が領土内の異端派を皆殺しにするとかいう蛮行を
繰り返して獲得地域はまた消滅してしまう。英雄的な人物なんて、どの
分野でもでなかった。メフメト2世のコンスタンティヌス攻略の時に
勇敢に戦ったのはビザンツの本国人ではなく、外国人の傭兵だった。
そもそも、超格差社会だったもんで、本国人は支配階級が憎いもんだから
自発的に外敵を国内に招きいれた。
どうだ。くだらねえだろう。いろいろ差し引いても、なんでこんな
ダメポ国家が1000年も続いたかって言えば、単に首都コンスタンティノ
ポリスが、絶対的な守備力をもった要塞だったってのと外敵がやっぱりダメ
な連中だったという結論にしかならん。