http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20041127k0000m030097000c.html 【キエフ町田幸彦】ウクライナ大統領選挙の中央選管発表に抗議する
野党候補ユーシェンコ元首相の支持者らデモ隊は26日、首都キエフ市内の大統領府、
国立銀行など政府主要施設を封鎖、職員の出入りはできず政府機能は深刻な影響を受けている。
タス通信によると、ユーシェンコ陣営が結成した「救国委員会」は
(1)各権力機構を管理下に置く(2)自衛部隊を創設する(3)思想と言論の自由を保障する−−などの「布告」を発表し、
同委員会スポークスマンは「国家権力を掌握しつつある」と述べ、
同委員会が暫定政権の役割を果たすとの姿勢を鮮明にした。
事態打開のため、ポーランドのクワシニエフスキ大統領と欧州連合(EU)の
ソラナ共通外交・安全保障上級代表が26日日、キエフ入りした。
ウクライナ大統領府によると、クチマ・ウクライナ大統領とユーシェンコ氏は同日、
クワシニエフスキ大統領やソラナ上級代表らを交えた協議を開く予定という。
抗議運動5日目の26日、キエフ市内は数十万人の野党支持者が繰り出した。
機動隊は配置されているが、衝突の動きはなくデモを黙認している。
最高会議(1院制議会)は27日に再び緊急国会を開くことを決めた。
一方、ユーシェンコ氏は25日、ヤヌコビッチ氏の当選を決めた中央選管の決定を無効とするよう
最高裁に提訴した。最高裁は同日これを受理し、選管の最終発表を掲載しないよう政府系
2紙に命じた。最高裁は29日、中央選管決定の無効の是非を審理する。
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ウクライナの野党陣営が設置した「救国委員会」が25日に出した布告の骨子は次の通り。
(タス通信による)
一、人民による権力の復活を行う。救国委は憲法擁護の責任を負う。
一、救国委の構成を30人とする。
一、救国委の執行委員会を15人で構成する。
一、人民自衛のための部隊を設置する。(警察を統括する)ウクライナ内務省の機関、ウクライナ国家安全保障会議と協力し、秩序を回復する。
一、思想と言論、報道の自由を守る施策をとる。
一、社会秩序を保障する。
一、国家の建物の安全を保障する。