【速報】歴史ニュース【世界】

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563世界@名無史さん
英BBC放送(BBC)が、徳川家康と戦国武将らを描いたドキュメンタリードラマ「SHOGUN(ショーグン)」を
全編日本で撮影した。
海外の視聴者になじみの薄い日本の歴史を分かりやすく紹介する英語時代劇。
独特の雰囲気で撮影が行われた東映京都撮影所(京都市右京区)を訪ねた。

「カメラセット」「本番行きます」「アクション!」「よーい、スタート!」。
東映太秦映画村のオープンセットの中を、馬に乗った侍が駆け抜けていく。
「カット!」「はい、カットです」。スタッフから英語と日本語と交互に指示が飛ぶ。
撮影しているのが時代劇だけに、訪れた観光客もちょっと不思議そうに様子を見ていた。

作品は、BBCと米ディスカバリーチャンネルの合作「世界の戦士シリーズ」六本のうちの日本編。
ナポレオンやスパルタカスなどと並び、日本の戦士として、なぜ家康が取り上げられたのか。

BBCのアリフ・ヌルモハメッド監督兼プロデューサーは
「家康は、シリーズのほかの五人の戦士とは違ったタイプで、政治的な戦略家。興味深いエピソードもたくさんある。
関ケ原の戦いでは、小早川秀秋に大砲を撃って家康側につく決断を迫った。すごくドラマチックだ」と説明する。

監督は高校時代、歴史の授業で日本の戦国時代を研究した経験があり、制作にあたって数カ月間、
リサーチを重ね、英米の歴史学者らからアドバイスも受けた。
ドラマは、豊臣秀吉の死後、巧みな策略で関ケ原の戦いを制するまでの姿を描く。

東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2007062002025588.html
564世界@名無史さん:2007/06/22(金) 23:25:09 0
出演者は、米国やカナダなどの日系人俳優と日本人俳優。
家康を演じるのは、米ハリウッドで活躍するジェームス・サイトウ。鳥居元忠役で勝野洋も出演している。
日本の時代劇だが、せりふは現代的な英語だ。

「黒沢映画の英語字幕をせりふとして話すと、フォーマルで不自然な感じがする。
登場人物のさまざまな感情をよりリアルに感じてほしかった」とヌルモハメッド監督。
台本は横書きで、左ページに英語、右ページには、時代劇の言い回しに直した日本語訳が書かれている。

撮影スタッフは総勢約百人。BBCは撮影と録音を、制作協力の東映が照明や美術、助監督などを担当した。
混成チームだけに、撮影では考え方が異なることも。
例えば、ドラマの家康は、額から前頭部の髪をそる「月代(さかやき)」にしていない。
東映の小柳憲子プロデューサーは「時代考証は日本人によっても違う。いかに着地点を見つけるか苦労した」と振り返る。

撮影の仕方も、入念なリハーサルを重ねるというより、カメラを回しながら同じカットをころころ変える。
日本側制作会社トゥエンティ・ファースト・シティの古川実咲子プロダクションマネジャーは
「すり合わせをするのが大変だったが、大切なのはコミュニケーション。
細かい習慣の違いまですべて言うようにした」と語る。

撮影は五月十四日から十八日間。姫路城(兵庫県)や京都市内にあるいくつかの寺でも行った。
関ケ原の合戦シーンは、寝返りを逡巡(しゅんじゅん)する秀秋の心情を効果的に見せようと地形にこだわり、
岡山県の蒜山(ひるぜん)高原に遠征。
コンピューターグラフィックス(CG)を駆使して、迫力ある戦いの様子を再現する。
ドラマは今年十月、英米で放送される予定。

ヌルモハメッド監督は「東映のスタッフは時代劇のエキスパート。とてもいいロケだった。
合作映画は欧米人の登場人物を通して日本を語るものが多いが、このドラマはすべて
日本人の登場人物による日本の物語。普遍性があり、とても人間的なドラマだ」と話した。