歴史を揺るがした天変地異  

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>インドネシアは名だたる火山国ですなぁ。
全くその通り。赤道付近にあって温帯への影響が比較的限られているからまだ良い
わけで、(噴出物の被害は南北よりも気流に乗って同緯度地帯に広がる関係上)
この火山帯が温帯域にあったらいくつ文明が滅んでいたことかと思う。

いや、この位置の噴火でも規模によっては文明を破壊しうるし、現に一度、地球上の
文明を破壊しうるような大噴火が起こった事がある。>>53に書いた、今もスマトラ島
北西部にカルデラ湖として残るToba火山噴火がそれで、その割に知られていないのは
これが実際には文明どころか現世人類すら未登場の74000年前の出来事だった為である。
 これはマグマ噴出量がTamboraの50〜60倍という桁違いの超巨大噴火で、地球を覆った
その膨大な噴出物は噴火後数年間にわたって地球の平均気温を十度引き下げたそうだ。

 近年のDNAレベルでの研究によるとこの時期、人類人口は約一万人まで減少し、危うく
「進化のボトルネック」に陥って絶滅する寸前まで追いつめられた事実があるらしい。
これがToba噴火のせいかどうか完全に明かではないが、時期的には正に七〜八万年前と、
Tobaの噴火時期と一致するという。(cf.:de Boer :p.155f.)