2000年12月1日 8:35am PST
ローマ発――放射性廃棄物をはじめとする危険物質の違法売買ビジネスが
「エコマフィア」の間で急成長している。これが武器や麻薬の売買に「匹
敵するような利益」を国内外の犯罪組織にもたらしていると、イタリアの
環境保護団体『レガンビエンテ』が告発している。
先週、レガンビエンテが発表したところによると、1992年から1998年の間に
ヨーロッパで報告された放射性物質の違法売買は173件にのぼったという。
原子力平和利用のための国連の機関である『国際原子力機関』(IAEA:本部ウ
ィーン)も、問題の大きさを認めている。
関係当局は、産業や医療から出される放射性廃棄物、放射能で汚染されたくず
鉄類、核廃棄物の不法移動に加え、密輸業者やテロリストによる放射性物質の
盗難や投棄にも懸念を抱いている。
レガンビエンテによれば、ヨーロッパ最大のくず鉄類輸入国であるイタリアに
とって、汚染された廃棄金属の不正取引は特に深刻な問題だという。レガンビエ
ンテは昨年、イタリアを評してまるで「放射性廃棄物の爆弾」の上に座っている
ようなものだと表現した。
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20001204205.html