国民と国民意識ナショナリズムと国民国家ネーションステーツ 322 :
世界@名無史さん :04/02/23 20:21
>>321 役者が広告塔のレクリエーションに他ならない。
>313 そう、たしかに亡霊みたいなもんで、その実態の危うさは言うまでもない。 しかし、そのまぼろしが現実を縛りつけていることもまた事実なのよ。 1990年代のバルカンみたいに。
324 :
世界@名無史さん :04/02/24 07:23
>>310 ,
>>314 ほか
日本語訳された引用部分しか読んでないので、原文をぐぐってみたけどみつけられなかった。
Hans Kohn,「Nationalism, its Meaning and History」なんだけど、邦訳版は出てないみたい。
母校の図書館には間違いなくある(確認済み)ので、
いつになるかわからないけど行ってきたら報告します。
ttp://www.nakayama.org/polylogos/books/nationalism09.html 他の主著が↑この本で紹介されているので、こっちを読んだほうが論旨をつかむには早いかも。
古い世代の人だし、アンダーソンやらスミスやらが出た今となっては軽視されがちだけど、
この人の言っていることは説得力あると思うよ。
「近代最初の民族国家=英国」派はこのスレでは少ないようだけど、
挫折(憲法制定失敗〜独裁者出現)したフランス革命をエポックとするほうが過大評価だとおれは思う。
>>324 >「近代最初の民族国家=英国」派はこのスレでは少ないようだけど、
英国ってEngland なのか、Britain なのかってこと。発言者ははっきりさせるべき。
原著があるならその使用語が分からないことには何とも言えませんと。
>>313 そのユーゴぶっ壊したのもNationalismなわけですが。
>>324 フランス革命は一種の「神話」だからね。
象徴、或いはモデルとしてのフランス革命。
民衆の利益に反すれば、国王も殺されるんだという。
清教徒革命で自国の王を殺したのはイギリスだが、
あれは宗教色が強くて、まだ国民国家以前の段階だ。
それにあれも、クロムウェルという独裁者を生んでいるし。
「対仏大同盟」に対抗するため(というかフランスを守るため)に
国民軍が形成されて、それが侵略者である他国の軍を
打ち破っていったというのが実は重要なのであって、多分そういう
政治の過程と結果は、国民国家形成にはさほど重要ではないと思う。
中国や東南アジア見てると、独裁体制でありながら国民国家を
名乗っている(いた)国は珍しくないし、
そういう国では特に、大抵独立戦争(外国からの侵略戦争)が
神話化されて、ナショナリズムの源ともなっている。
329 :
世界@名無史さん :04/02/24 12:42
>>328 近代科学が神に支配されない世界観を打ち立てる前は、すべての権力は
なんらかの神秘的な力を背景にしなくてはその正統性を説明できなかったと
いわれるね。
オランダも、もうここはプロテスタントの国で、ローマ教皇やカトリック君主
の支配には入らない、というかたちでの独立だったし。
歴史はみんな神話とも言えるな。
>>328 >政治の過程と結果は、国民国家形成にはさほど重要ではない
完全に論理矛盾だな。政治の過程や結果が重要でない政治組織とはなんぞや?
ネイションの語源はネイチャーでありそれを旨とする語はナショナリズム。 ソーシャルの語源はソサイエティーでありそれを旨とする語はソシアリリズム。 コミュニティの語源はコモンでありそれを旨とする語はコミュニズム。 フランス革命はパリコミューンを生み出し、コモンズを重視する考えが共産主義に発展する。 コミュニティとは共同体と訳すわけだがそこに共通性(コモン)を認めたがらない理由はなんだ? 少なくともコミュニティと言う組織からは「論理的に」多元的個性的な組織なるものは生まれ難い。 共通性を重視した組織だから。 想像の共同体と言う批判は本質的に論理矛盾に聞こえる。 そもそも共通性を重視する組織たる「共同体」は共有できる神話、歴史、倫理、宗教等を必然的内在的に 共有する。それ以外にどんな組織が現実的に可能と考えるのだろうか? あらゆる共同体は共通の価値観をもつ。 組織内の多元性は共通性の多元化に過ぎず、多元化と言うからには大小様々な共通性を認めないと 論理的におかしい。小たる共通性が大たる共通性に比して希薄と言うのは当然の事である。 さて、小たる共通性に過ぎない村落の生活や部落での親近感なるもののどこが想像ではなく どこから想像なのであろうか? 村落に残る神話や口承、昔話は想像の共同体を可能ならしめる想像ではないのだろうか? 町の名の由来は想像の伝説や歴史ではないのだろうか? 都市の形成過程に単なる共有されたエピソードがなかったとでも言うのだろうか? 部族の歴史に英雄伝説や迷信的な習慣が想像され共有されていなかったとでもいうのであろうか? 更に言う、家族や親族の一体感の維持に家訓、家系図、出生の秘密化、 或いは他の家族の土地との境界線、母系的あるいは家父長的う権威の一元化、家族間の代々のいいつたえ、 祖先信仰、親或いは年長者による権威や制裁手段の一元化或いは独占がなかったとでも言うのだろうか? 否である。 批判の論たる想像の共同体とは、論のための論、言わば詭弁である。 もしくはアナ−キーの勧めと言うしかあるまい。
>ソーシャルの語源はソサイエティー 逆だったな。
>>330 前の行も含めて読んで欲しい。
「そういう(=フランス革命における憲法制定失敗〜
独裁者出現という)政治の過程と結果」は、フランスにおける
国民国家形成には余り重要でないということだ。
フランス革命において国民国家が形成されたというのは、
憲法制定運動やナポレオンの独裁の結果などではなく、
国民の利益に反する君主を処刑したということ
(究極的な国民主権の実行)と、国民軍によって
諸外国の侵略をはねのけたということの結果だろう。
そしてこれは(特に後者は)、戦前の日本や今の発展途上国にも
当てはまると思う。
イギリスに関する分析は328の通り。
一言付言するなら、イギリスは外国から実際に侵略された
という経験が近世以降ほとんどないため、具体的な契機が
極めて特定しにくいとは言えると思う。
>>326 だから、原著に関してはいま鋭意確かめ中(でも平日は難しいッス)と書いたのだが・・・
揚げ足とりが目的なら、スルーしてください。
おれ自身の語句の用い方に関しては
英国=Englandとは使わないよ。「そういう風に使うべきではない」って先生に教えられた。
間違いではないけど、学問上とか政治上とかではそうしなさいってニュアンスで。
だから英国はThe United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland。
漏れも、「イギリス=最初の国民国家」には、どっちかというと懐疑派なんだけど、 近代のイギリス(イングランド)の国民的「神話」になったのは、 いわゆるピューリタン革命よりも名誉革命の方でしょ。 そこでは議会&君主共治の「古来の国制論」「混合政体論」が中心的な弁証論だったため、 1.革命イデオロギーの海外への応用可能性に乏しい。 2.英蘇愛三国及び植民地をも含めた、「王冠」による統合、 すなわち「帝国」の象徴体系が「国民」のそれを凌駕した。 ・・・という結果を導いたわけで。 ただ、ステート・システム内の抗争・角逐で常に優位者だったイギリスは、 そもそも「国民」をそれほど必要としなかったのではないか、という気はする。
19世紀に生きてイギリス経験論から帰納法を完成させたJ.S.ミルは、 サラッと「民族的に同一なほうが議会政治はうまくいく」と言っているけど。 実証学的社会学の立場にいる彼が自国の状況をそう捉えていたのは、 結果的に英国という民族国家が成立していたことの証明では? 成功者のストラテジーを模倣せんとする2番手以降たちは意図して その成功モデルを取り入れようとするんだけど、 先駆者である英国の場合は“なるようにしてそうなる”諸要因が 偶発的な幸運も重なって民族国家としてまとまる方向に動いている。
337 :
世界@名無史さん :04/02/25 03:38
そいつが見ていたのは英国の「民族的に同一でないのでうまくいかない議会政治」なのではないのか? 普通に 当時の英国に国民はいなかったから英国は最初の国民国家では無い、 でいいんじゃないの。 当時、あの島国とそこに住む者をワンネイションとして捉える一体誰がいたのかと。
“そいつ”って・・・ ミル知らないの? (ここ世界史版だよな?) 19世紀の英国までnationでないというなら、さらにあなたの見識を疑うよ。 名誉革命の段階で、英国では ◎ピューリタンが中世的身分秩序を打破した(社会的障壁がなくなった)結果、 商業資本主義が急成長していた。 ◎大商人・地主・農業資本家などのブルジョア層が(出現〜)台頭していた。 ◎貴族とブルジョアジーには商業の発展という共通のヴィジョンがあった。 ・・・つまり、持てる者・能力がある者の間には英国民としての平等が存在していた。 そして、囲い込みによって持たざる者になった多数の農民は 都市においてプロレタリアートになり生産システムに加わった。(←これも意図せぬ幸運だわな) つまり、すでに国民経済らしきものの創造に成功していた。 名誉革命の6年後にイングランド銀行(世界最古の中央銀行)が設立されたのは、 その象徴的な出来事でしょ。建て前上は王冠で、本質としては経済によって英国は統合されたんだよ。 で、その国民経済を“成功モデル”として自国の改革に取り入れようとしたのが フランス革命前夜の重農主義者・ケネーだよね。 政治思想のモンテスキュー・ヴォルテールも、経済のケネーも英国礼賛してるのは無視なわけ?
>>335 あらゆる想像のなかで最も神秘的なものは信仰だろ。
だから英国議会の混乱や国王との対立は審査律でおさまったわけだろ。
王冠に象徴されているものも宗教的権威だろ。
これはカトリックの影響が極めて強かった。
だから旧教徒は公職から追放して混乱を収めた。
英国の議会と国王の対立は結局はカトリックの国王対セントポール、プレスビテリアン、
ピューリタン、等の議会と言う対立なんだよね。
つまりそれぞれの神話にしがみついた結果だ。
>>333 やはり信仰だろ。
皇帝の権威は信仰からだろ。カトリックだろ。
選ばれた皇帝が法王の権威に認められたのが戴冠式だろ。
絵画になっているやつだ。
皇帝も今でも賑々しく棺と共に神秘化されているね。
ギロチンや戦争は選ばれた皇帝ほど神秘的ではないね。
国民はミシュレ同様ロマンに弱いよ。英雄ナポレオン。
これほどのロマンはない。
だからヒトラーとナポレオンは同一視されないんだろ。
国民の歴史とは信仰により認定された神話だろ。
だから単なるイデオロギーより長命なんだろ。
では信仰の主体は何か?個人や家族だな。
これが拡大すると部族、民族、国民の信仰となるわけだろ。
信仰は21世紀のトレンドだね。古来神話は信仰から生まれている。
人間は信仰が好きだね。
>>338 少なくともカトリックには19世紀まで平等はなかったよ。審査律の廃止は1828年。
知らないの?(ここ世界史版だよな?)
>>338 なるほど、そうやって国民国家の神話が形成されていったわけだ。
神話に重要なものは権威であり、近代では曰く国民経済、
曰く、重農主義、曰く、三権分立等々は権威としては不可欠な
ものでありましたとさ、まる
>>340 てーと、曰く、想像の共同体、なんて神話もあり?
>>341 それを言うなら権威だろ。
ありだろうな、当然。インドネシアの多元的世界に理想郷
をみいだし、その崩壊に地獄を見る。
すばらしい信仰じゃないか。
343 :
世界@名無史さん :04/02/25 09:33
>>339 こいつ視野せまそーだな。
好きな権威主義やらマキアヴェリやらの勉強だけしてきたんだろな。
339 はとんでもないな。 それからずっと言ってるけど英国って使うなとは言わないから どういう意味か最初に宣言してから使ってくれ。 あるいはイングランド、スコットランドなどと書くだけで誤解はずいぶん避けられる。
>>343 「昨今の識者が言うほど宗教の権威は決して衰えてはいない」
〜ナポレオン〜
>>344 イングランド、スコットランド?
ああ、そういう想像の共同体のことだね?
カトリック、セントポール、プレスビテリアン、
ピューリタン、で体現されているね。
>>339 米国民同様、英国民も教会中心の社会で今でも生きているよ。
ほほー、イングランド人とかイングランドと言う地名使うべきなのか?
それも所詮は想像の共同体だろ。
イングランドにいるのは全てイングランド人ではないのは北アイルランドひとつ見ても
わかるよな?
地域や地名は必ずしも民族や部族を体現はしない。
やはり信仰だろうな。民族や部族古来の信仰と言う想像や神話が
共同体を形成した。
>イングランドにいるのは全てイングランド人ではないのは北アイルランドひとつ見てもわかる ふーん。
>>338 経済的統合が国民意識の形成に直接結びつくとは、必ずしも言えない。
それが当てはまるなら、EU(特にユーロ加入国)は既にして欧州人という
統一された意識を持っていなければならなくなるが、実際は違う。
>>339 いまいち論旨が分かりづらいんだが、「信仰」という言葉に関して言えば
アンダーソン曰く「ナショナリズムは宗教の親戚」だそうだ。
ただ、宗教では「神の思し召しです、受け入れなさい」で済んでいたのが
ナショナリズムでは「A国が悪いんだから倒せ」という話になりやすい。
宗教にそういう面がないとは言わないが、世俗的な問題に関して
いちいち「他国が悪い(から倒せ)」とは言わない。
その他国が同じ宗教なら尚更だ。同様に、ナポレオンが死んで、
いくら彼が神秘化されても仇を取るものはいない。
その起源を信仰と言うには、現実のナショナリズムは攻撃的すぎる。
>>342 別にアンダーソンは「理想郷」など求めてはいないと思う。
というか、彼にとってインドネシアを理想郷とするには崩壊が早すぎた。
インドネシアという国民国家の形成と国民意識の由来を研究することは、
彼のナショナリズム論の原点ではあるだろうが、それと理想郷はまた別だ。
イングランドに北アイルランドがあるとは知りませんでした。 さすが世界史板ですね。
351 :
世界@名無史さん :04/02/25 15:48
英国王家のドイツ起源を示す「ハノーヴァー朝」という名称が、 第一次大戦時に問題にされて「ウィンザー朝」に改められたというエピソードは、 (ブリテン島に関しては)意識として民族国家になっていたことを示している。 逆に、名誉革命後の英国が外国から君主を呼び寄せたのは、 「民族国家」の理念からするとありえない行為で、 この時点では英国が民族国家でなかったことを証明していると思う。 その後の数百年の間に、イングランド地域と他地域で意識の差を伴いつつ、 民族国家の意識が徐々に定着していったんだろう。
352 :
世界@名無史さん :04/02/25 16:44
上のレスの数々で触れられている 英国が最初の国民国家たる理由の殆どは 無関係ではないが必要条件でも無いものばかりです。 そんなものとはほぼ無縁でフランス共和国は成立しましたし。 ロベスピエールやナポレオンみたいな独裁者も出たけど彼らだって国民。 今でいう米国の大統領と大して変わりない。 要は 1:国民がいるかどうか。 2:国民が権力を握っているかどうか かと。
>ただ、宗教では「神の思し召しです、受け入れなさい」で済んでいたのが 実際にはそれで済まなかった事の方が多いわけだが・・・
354 :
世界@名無史さん :04/02/25 17:53
国民国家にも寿命はあるだろうけど、今のとこそれの代替物は見えてこないねぇ。 そういった現状で国民国家からの脱却を説くのは無責任に思えて仕方が無いな
>339 はスルーでよろしこ。 手の込んだ釣りなのか、単に妄想が激しいのか分からんけど。
>>352 ナポレオン3世って皇帝だったろ。1852-70年に在位。少なくともこの時代は
フランスは国民国家じゃないな。帝政だもんな。
メキシコの独立共和国化1824年。だめだなフランスもメキシコに遅れてちゃ。
359 :
世界@名無史さん :04/02/25 21:21
>>356 その国家がどのような政治体制を採用しているのか、ということは
その国家が国民国家であるかどうかということとはまったく関係ありません。
簡単に言えば「帝国かつ国民国家」などいくらでもあります
アンダーソンが若干誤解されている。あれだけ有名なのにきちんと読まれてないな。 「想像の共同体」っていうのは、見知らぬ他人を「同胞」と考え、 行ったこともない土地を「郷土」とだと考えるのが「国民」の本質だ、というもの。 わかってるはとおもうが、「国民」は所詮「想像」に過ぎない、などと言っているのではない。 本来的に「想像」でしか可能にならない性質のもの、ということ。良い悪いの話ではない。 ところでナショナリズムを宗教のアナロジーで捉えるアンダーソン的な理解には反対だ。 だって宗教は信仰する瞬間がたいてい意識できるし、経典もはっきりしているけど、 ナショナリストになる瞬間はだいたいにおいて無自覚だし、経典みたいなものもない。 つーか「国民」の教義は別になんでもいい。時代によって変わるのが当たり前。 サヨクからウヨクまで「愛国者」を語ることができる、これがナショナリズムの強み。 「信仰」なんて言葉を軽々しく使っている人がいるがはっきり言って間違い。 ナショナリストがなんでナショナリストなのかと問われたら、 「生まれた国だから」「自分の国を愛するのって普通じゃない」「健全な常識」って答えると思う。 あと、イギリスが最初の国民国家がどうかは国民国家の定義による。 国民国家というか「nation」がイギリスが起源だという研究も少なくないが、あくまで「nation」にこだわるなら間違い。 しかし、国民国家は人民主権の原則に基く国家、というくらいの意味ならイギリスが最初と言っても差支えないと思う。 やはり慎重を期すなら、フランス革命で「国民議会」が成立し、シェイエスが「国民」とのたまわった時、 これを近代ナショナリズム運動の嚆矢とすべき。 ちなみにアンダーソンはアメリカ大陸だと主張したが、かなり強引な感じがして説得力はない。
>しかし、国民国家は人民主権の原則に基く国家、というくらいの意味ならイギリスが最初と言っても差支えないと思う。 これ違うと思う。 18世紀末以降の急進主義者、あるいは内乱期の水平派あたりに根っこ探しすれば絶無とは言えないが、 しょせん「人民主権」という発想はイギリスではついに主流たり得なかったのではないか?
>>360 アンダーソンが「アメリカ大陸が先」だといったのは
多分二つの意味があると思う。
一つには「アメリカ独立革命(独立戦争でもいい)」が
フランス革命より年代的に先んじているという単純な事実。
しかもフランス革命の初期の立役者の一部は、アメリカ独立革命にも
関わっており、影響があったとすれば当然アメリカ→フランスに
なるだろう。
まあ私も、アメリカの時点でnationが概念として確立していたとまでは
思わないがね。
二つには、アメリカ独立革命〜フランス革命〜ウィーン体制までの
「ナショナリズムの勃興」を、最初にモチーフ化したのが
ラテンアメリカの独立であり、後のアジア・アフリカの独立時と
同じような構造が見受けられる点。
二つ目の点についてはアンダーソンが確かに一章(第四章)論じているが、
「先駆者」といってもこの程度の意味で(彼自身、ラテンアメリカの独立
運動が啓蒙思想やフランス革命に大きな影響を受けたのは認めている)、
フランス革命より先と言っているわけではないと思う。
>>361 そういう意見もアリだが、人民主権がイギリスの主流じゃないなんて言っちゃっていいのか?
もちろんフランス革命の人民主権とはかなり質が違うにせよ。
>>362 アンダーソンがアメリカを強調したのは、東南アジアを念頭に置いているからだと思う。
つまり植民地官僚やクレオールといった人たちが「国民」を構成した、という点を強調したかったのではないかな。
彼の関心は、いろんな宗教やエスニシティがいろいろあるのに「国民」ができるのはなぜ?ということにあった。
古くからの文化的な一体性に基く「国民」が比較的確認しやすいヨーロッパは、
彼にとってそれほど魅力的なモデルじゃなかったのだろう。
364 :
世界@名無史さん :04/02/29 21:33
ドイツ・イタリア・東欧諸国の国家・国民のあり方についても語ってちょ。
365 :
世界@名無史さん :04/03/14 11:13
ここって「文化ナショナリズム」について語るのはOK? 宗教を含めた伝統文化とナショナリズムの結びつき、というやつ。
366 :
世界@名無史さん :04/03/14 17:38
okok
宗教は神話の名人
368 :
世界@名無史さん :04/03/15 16:30
「フランスの田舎はフランスの心だ」
369 :
世界@名無史さん :04/03/17 13:22
「中華ナショナリズム」って、典型的な文化ナショナリズムだと思う。
370 :
世界@名無史さん :04/03/17 14:27
>宗教は信仰する瞬間がたいてい意識できるし、経典もはっきりしている これはどうかと。
371 :
世界@名無史さん :
04/03/17 17:05 ユダヤ教・キリスト教・イスラームの場合は経典がはっきりしているな。 でもヒンズー教、神道、道教などの場合は・・・