ソ連軍が満州やドイツで行なった強姦、輪姦【3】

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144世界@名無史さん
>>140 これか?

―編集委員が読む― 「スターリンのスパイ」 布施裕之 (読売03・06・15朝刊)
 一度作りあげられた人物像を改めるのはむずかしい。それが政治や主義主張にかかわる
歴史上の人物となれば、なおさらのことだ。―篠田正浩監督の話題作「スパイ・ゾルゲ」の
公開(今月14日)と前後して、「スターリンのスパイ」ゾルゲに関する書籍の新刊や復刻が
相次ぐなか、そんな思いを強くした。
 ゾルゲが、映画などで「ナチス・ドイツを崩壊させ、第二次大戦の連合国勝利を導いた」と
描かれたように、本当に「世界を動かした怪物」だったのかどうかは、実のところ、ソ連崩壊
でクレムリン史料が公開された今も、明らかになっていない。それどころか、「平和の闘士」
とされた従来のゾルゲ像は社会主義神話と同様、意図的に作られた虚像だったのではな
いかとの見方が、ロシア国内でさえ、少なくないのだ。
 リヒャルト・ゾルゲは、ドイツ国籍ながらソ連の軍情報機関に属したスパイで1933年(昭
和8年)独紙の特派員を装って来日した。ナチ党員としての立場を利用し、諜報活動に従事
した後、四一年日本側の協力者尾崎秀実らとともに逮捕され、治安維持法違反などで処刑
された。
145世界@名無史さん:03/09/01 20:56
 その活動は戦後、一部で神話化され、(1)四一年六月のナチスドイツによるソ連侵攻を
クレムリンに警告した(2)同年七月の御前会議で日本が南進を決定したことを察知して
報告した(3)スターリンはそれに基づき極東部隊を欧州に転送させ、対独反撃の足場を
築いた―ことなどが称賛の的となった。
 ところが、このうちドイツ侵攻については、スターリンが情報を知りながら握りつぶしていた
ことが、すでにソ連時代に明らかにされている。一方、日本の南進、対ソ戦回避の方針に
関する報告は、ソ連崩壊後、部分的に公開された秘密電報などの史料によって確かに
軍中枢部に届いていたことは裏付けられた。
 だが、それが果たしてスターリンのもとにまで達していたのか、また軍事戦略策定にどの
ような意義をもったのか、ゾルゲ報告と極東部隊の西送との間には因果関係があるのかな
ど、肝心な点に関しては、史料が十分でないため、解明が進んでないのが実情だ。
 むしろロシア国内では、極東部隊西送の狙いは、反撃のためどころか、対独先制攻撃へ
の準備にあったのではないかとの見方さえ生まれている。
146世界@名無史さん:03/09/01 20:56
 クレムリンによる対独攻撃計画を克明に裏付けたことで知られる新進歴史学者、ミハイル
・メリチュホフ氏(ロシア史研究所)は、スターリンが四一年六月までに、すでに全軍兵力の
「81・5%」を「極秘のうちに」欧州戦域に集中させていたことを明らかにしている。細かい
時期や部隊の内訳などは不明とはいえ、少なくとも西送は、南進についてのゾルゲ報告
より前に開始されていた可能性が高いのだ。
 日露の戦史・軍事史をめぐっては、従来、日本側の「壊滅的な敗北」とされてきた三九年
のノモンハン事件についても、戦闘を仕掛けたのは実はソ連側で、将兵の損失もソ連側の
方が多かったとする実証研究が登場している。
 メリチュホフ氏は、ソ連時代を扱う歴史家は「まずソ連が平和愛好勢力であるという全く
ばかげた観念と決別する必要がある」としたうえで、ゾルゲ報告は「不正確かつ矛盾した
情報が多く、図らずもドイツによる偽情報の伝送ルートにもなっていた」と厳しい見方をする。
 ゾルゲ神話を生む背景となった「ばかげた観念」は、ロシア側ばかりではなく、日本側に
もある。神話や虚像を突き崩すためには、我々も、ゾルゲの暗躍した戦前の日本をやみく
もに暗黒時代と決め付けるような紋切り型の歴史観を克服しなければならないだろう。