ただ、我が輩の読んだ限り三人がバスタードフューダリズムについて語っているところを見たことがない。
この概念は結構重要でエドワード1世が始めたインデンチュアシステムの副産物だとかいう話だ。
現代風にいうと議員がヤクザや地方官僚を自分の影響下に取り込んで議員を中心とした権力・暴力集団を作り上げるっていった感じだ。
議員とは諸候で、地方官僚とは治安判事とか、シェリフとか、地方に配置される王の役人のことだ。
ヤクザは色々ある。中心は騎士みたいだ。
この集団が起こす争乱は国王ですらなかなか取り締まることができず、
この集団にいる連中はバックの諸候をあてにして結構好き放題やってたみたい。
諸候は諸候で有事の際には軍事力として、法が絡む問題では治安判事とかシェリフの職権をあてにした。
百年戦争からバラ戦争に至るイングランドはバスタードフューダリズムに振り回される。
インデンチュアシステムでは国王から諸候に騎士を何人、弓兵を何人、馬を何頭、集めろ!給料はこの額だ!
って感じの契約書が渡される。
そうすると諸候は金さえ貰えれば何だってする、とか言うような連中を集め、
兵や物資を集める為に地方の役人に働きかける、などなど色々なことをする。
金は王から支給されるから費用の問題はない。
諸候に頼まれる役人や兵士志望者は諸候からまたお声がかかり、
金が手にはいるかもしれないと諸候の手下になる。
諸候は誰が自分の手先かはっきりさせる為にシンボルマークとか制服をつくって手下に配る。
手下としてはその制服とかシンボルマークを持つことで自分のバックにはお偉いさんが付いてるんだぞってことを示すことができ、
虎の威を借る狐を演じることができる。
それに誰が自分の仲間かはっきりしてるから何かやらかそうって時に仲間の助力を頼みやすい。
その結果、手下達は自分の利益追求の為にこの集団を利用するようになり、社会争乱が増大した。
その行き着いた先がバラ戦争だった。
こんな感じかな。だけど、何に書いてあったんだっけ。