古代から現代まで「宝石」は世界の権力者や冒険者たちの心を動かし、
歴史を作ってきたり、変えてきたりしてきました。
例えば、エジプトのツタンカーメンの黄金のマスクや錬金術、インドの
ダイヤモンド貿易、古代ローマの真珠交易、コルテスやピサロの中南米征服、
マリーアントワネットの首飾り事件、アメリカのゴールドラッシュ、
マヤのヒスイのマスク・・・・・・。
数え上げたらキリがありませんが、そんな金などの貴金属を含めた宝石と
世界の歴史に関わる話をしてみませんか。
とんぼ玉も含めてほしいような。
人類初の人造宝石。
>>1 和氏の璧が入ってないな
あれこそ歴史を作った宝石だろう
5 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :02/12/29 18:49
宝といっても宝石とは限りませんでしたが。中世日本では「唐人は海が荒れると船
の中にある一番大切なものを竜神に差し出す(投げ込む)。」ということが広く知
られていました。宝石の場合は真珠や水晶などが対象となった。
日本ではあまり重要視されなかった宝石類が支那では珍重されたので色々買い付け
たようです。「東方見聞録」の記述の元になった事実でしょうか。
6 :
世界@名無史さん:02/12/29 19:11
>4
完璧でしょう。璧を完うして趙に帰ってきたことから。
たしか、古代エジプトでは金と銀の合金が尊ばれたとか(エレクトラムでしたか)。
日本産の宝石って、瑪瑙や水晶、琥珀に真珠ぐらいなんですねえ。
9 :
世界@名無史さん:02/12/29 20:43
>8
金剛石と呼ばれた、柘榴石は?
ホープの黒ダイヤは有名だけど、いわく話はどうなんだろう
>>9 柘榴石…ありましたね。金剛石ってダイヤモンドじゃなかったですか?
12 :
世界@名無史さん:02/12/29 21:21
>>10 ホープの黒ダイヤは知らないが、ホープの青いダイヤの話は因果関係に乏しい作り話。
>>11 昔は硬い石を金剛石と呼んでいた。
13 :
世界@名無史さん:02/12/29 21:49
確か、一番硬い石が金剛石だったと思う。
昔の日本では、柘榴石が一番硬度が高かった。
その後入ってきたダイヤモンドの方がもっと硬かったため、
ダイヤモンドのことを金剛石と呼ぶようになったはず。
仏教から来た言葉じゃなかったっけ?
14 :
世界@名無史さん:02/12/29 21:51
>8
あとは、緑柱石もでるけどね。
15 :
世界@名無史さん:02/12/29 22:01
ここで『金色夜叉』の金剛石のくだりをコピペする猛者きぼんぬ。
日本産の宝石なら翡翠もあるな。
糸魚川で採れる。
19 :
世界@名無史さん:02/12/29 22:18
>18
そうだ。肝心なのを忘れていた。
硬玉が出るんだよね、確か。
20 :
DIAMONDS AND DIAMOND SIMULANTS:02/12/29 22:18
21 :
Tabaの鉱物標本箱:02/12/29 22:19
22 :
世界@名無史さん:02/12/29 22:24
ヨハネの黙示録の天上のエルサレムの描写に
この手の準宝石がオールスター出演ですね
23 :
世界@名無史さん:02/12/29 22:25
宝石って確か、全部で十五種類しかないんじゃなかったっけ?
24 :
世界@名無史さん:02/12/29 22:29
宝石になる鉱物では、エメラルド、アクアマリン、ヒスイ輝石などのケイ酸塩、ルビー、サファイア、
クリソベリルなどの酸化物、ダイヤモンドのように炭素のみからできている元素鉱物がおもなもの
である。
ラピスラズリのように2、3の鉱物があつまったものもある。
動物や植物がつくった、サンゴ、真珠、コハクなども宝石としてあつかわれる。
日本では、わずかにヒスイ、トパーズ、メノウ、オパール、各種の水晶などが産するにすぎない。
26 :
十力の金剛石:02/12/29 22:41
琥珀は静電気を発する為に魔法の石として重宝されたそうな。
また、擦れば匂い消しの役割もあるそうで。
で、実際そうなの?
>23
当方が所持する「宝石小辞典」(ブルーバックス)は15種しか宝石の紹介がない、ということはありませんが
ローマ時代では、そこそこに大きな琥珀の彫り物は、奴隷数人分の
価格で取り引きされていた。 と、手許の本には書いてある。
あまりに漠然とした書き方なので、なんの参考にもなりませんが。
>27
静電気を発するのは本当。「琥珀 静電気」でぐぐるとそのネタはたくさん見つけられます。
においの方はぐぐってますがなかなか見つからないのでこのままポスト
ブルーバックス「宝石小辞典」からいくつかネタ拾いましょうか。
昔ダイヤの産地と言えばインドで、「インドの石」と呼ばれた時代もあった。
>28
まあ宝石の定義をどれぐらい厳しくするかによっていくらでも変わってくるしね。
(普通、柘榴石や水晶は準宝石になってしまうと思う。)
それに、水晶やコランダムを何種類の宝石と見なすかとか。
ところで、ここはsage進行なの?
>31
確か、インドからしか出なかったんだよね?
34 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:09
>22
シンドバッドの話とか
>>30 うおー! 今見て来た!
エレクトロニックの語源は琥珀だったのか!
ちょい感動。
>35
そうなの?
それは俺も初耳
39 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:16
>31
その本では、宝石の定義はどうなってます?
世界最大のダイヤ(の原石)は1906年に発見された3106カラット(約620g)のもの。
このダイヤは9個の大型カットと96個の小型のカットにわけられ英王室の様々なものを
かざっている
>39
とくに宝石の定義の説明はないですね。貴石、準宝石、準貴石という用語の使い分けは
見られます。
>41
そうですか。
普通、硬度(7以上)、希少性などからおおまかな基準ぐらいは書いてあるもんなんですが。
C60フラーレンが発見された当時、ダイヤモンドより高い炭素単体と言われた。
でも、どこにでも存在していて、簡単に単離できることがわかって暴落した。
ダイヤモンドの名前の由来はギリシャ語の「アダマンド」に由来し
その意味は「切ることができない」という意味
ダイアは堅すぎて現在のように輝きを引き出すようなカットができず、ルビーやサファイヤ
より格下に扱われたこともあった
ダイアの価値が高まったのはブリリアント・カットが発明された17世紀以降
46 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:33
誕生石は実は国によって違う
47 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:35
トルコ石は名前と違ってトルコが主な産地じゃないんだよね。
48 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:36
仏教の七宝って、宝石のこと?
49 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:38
>47
トルコ石って、インディアンがよく細工して売ってるね?
美しさ
宝石の美しさにはさまざまな種類がある。
たとえば、ダイヤモンドの炎のようなきらめき、ルビーやラピスラズリなどの鮮やかな色の美しさ、見る角度に
よってさまざまな色が変化するオパール、内部から柔らかな光をはなつムーンストーン、ヒスイのもつ半透明
性の微妙な輝きといったものがある。
これらは、光がそれぞれの鉱物の持つ特有の屈折率と内部構造によってさまざまな現れ方をすることによる。
さらに、ルビーのスター効果、クリソベリルのキャッツアイ効果、サンストーンの火の粉のようなきらめきなどは、
内部に別の鉱物が包有物として存在するためにおこる。宝石鉱物の多くは、産出したそのままの状態では、
それほどうつくしくないので、鮮やかな色や輝きをひきだすためにカットや研磨をおこなう。
>48
七宝は「金・銀・瑠璃・水晶・珊瑚・瑪瑙・真珠」だから少なくとも金・銀は宝石じゃなく
宝石に美しさは当然の条件であるが、それに希少性が加って価値が高まる。
宝石鉱物の中には、普通に産するものが少なくないが、特に色や透明度にすぐれ、内部の傷がないといった
条件をみたすものはまれである。
たとえば、石英は地殻にひじょうに多く産するが、ほとんどは白から灰色の透明感が少ないものである。
しかし、まれにうつくしいアメシストや色の変化にとんだ縞メノウなどがある。
また、産出量がもともと少ないものもある。ダイヤモンドはキンバーライト(橄欖岩)という特殊な岩石に含まれて
いるが、この岩石100t当たり5g(25カラット)ほどしか産出しない。
品質がよく、大きいものはさらに希少性が増し、信じがたい価格がつけられる。
宝石の市場価格は、色、内部の傷の程度、重さできめられる。重さは、カラットで表示され、1カラット=0.2gである。
宝石は長期間にわたって変質しないことと、簡単に壊れないことが必要条件である。
鉱物には、滑石の1からダイヤモンドの10までの相対的な硬度(モース硬度)が決められている。
宝石としては、なるべく硬いほうがン望ましく、ふつうは石英の7かそれ以上の硬度の鉱物が対象となる。
しかし、石英より硬い鉱物でも、衝撃によって簡単にわれてしまうことがある。
これは鉱物を構成する原子の結合力が方向によってちがいすぎるためにおこる。
トパーズやダイヤモンドなどでみられる平面的な割れ口がこの例で、これを劈開(という。
ジルコン、エメラルドなどは劈開がないが、衝撃に対して比較的もろい。
硬度が7かそれ以下であっても、ヒスイ、メノウなどひじょうに細かい結晶がからみあってできている鉱物は、
きわめて頑丈である。
54 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:46
>51
宝石と言えるのは、瑠璃、瑪瑙ぐらいか
>47&>49
トルコ石はトルコ経由でヨーロッパに入ったために呼ばれた名前。
56 :
世界@名無史さん:02/12/29 23:49
真珠の養殖を開発したのは日本人。
アレキサンドライドは1833年にロシアのウラル地方で発見され、当時の皇帝の名前をとって
命名される。
アレキサンドライトっつー漫画があったなぁ。サイファーの続編みたいなの。
>51
レス、ありがとうございます。
まあ、現在の基準では宝石ではないですね。
最古の宝飾品→象牙
投資家としていわせてもらえば
暴落しかかったダイヤモンドを南アフリカのデビアス社が独占し
価格下落に歯止めをかけ、相場の維持に尽力したという所だね
最近じゃ、コストを無視すれば
金も実際に錬金術の名の通り作る事もできるし、ダイヤモンドも
天然物と同品質あるいは、それ以上の品質もできるかもしれない
コストが合わないから、作る馬鹿はいないけどね
だけど、遠い将来、大きな歴史の流れでみれば
宝石の類は価値を大幅に失うかもね
62 :
世界@名無史さん:02/12/30 01:08
>61
>投資家としていわせてもらえば
>暴落しかかったダイヤモンドを南アフリカのデビアス社が独占し
>価格下落に歯止めをかけ、相場の維持に尽力したという所だね
本当に投資家?
歴史認識がちょっと違うようですよ。
>6でも読んで、もう少し勉強された方がいいのでは?
古代の宝石は中国なら玉を挙げますが、今ではそんな高価ではないような。
しかし、なんでも鑑定団で女子大生が川で拾ったヒスイの石に200万の値がついたけどね。
自然の中にも金は眠っているようで!
64 :
世界@名無史さん:02/12/30 02:31
シルクロードでシルクを運ぶ以前から流通していたホータンの軟玉、古代ローマと北欧を結ぶこはくの道。
世界史板らしく交易関係の話題もしよう。
65 :
山犬 ◆R200hJA.tQ :02/12/30 03:51
>>64 交易関係・シルクロードと言うと、ラピスラズリ(瑠璃)なども忘れられないですね。
ラピスラズリの主要な産地はアフガニスタン・チリなどがありますが、ここ最近を
除けば、アフガニスタン産のものがほとんどを占めていました。
このラピスラズリは宝石として装飾品に加工された他、絵具の顔料としてローマ
でも用いられましたし、同様に日本でも用いられていました。
「ベリー公の豪華なる時祷書」等でも、このラピスラズリの絵具はふんだんに
使われていますし、源氏物語絵巻などにも使われていますね。
当然の事ながら、このラピスラズリを原料とした顔料は非常に高価で、この青を
ふんだんに使えるというのは、一種の権威の象徴だったのでしょう。
以前日本画の用品を扱う店で、ラピスラズリの(化学的に製造したものですが)
顔料を買い、膠で溶いてぺたぺたと塗ってみた事がありましたが、はっと息を呑む
ほどに、鮮やかできれいな色でした。現在のように化学的に合成した塗料が流通
する以前において、もてはやされていたのもうなずけます。
66 :
世界@名無史さん:02/12/30 05:02
>>65 ラピスラズリと言えば、ジォットがフレスコ画を描いたスクロヴェーニ礼拝堂が凄いですね。
67 :
世界@名無史さん:02/12/30 06:48
ラピスラズについては、依頼主と画家の間であらかじめの使用量について契約したそうですしね。
68 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :02/12/30 10:12
>27
今更ですが。平安時代の日本でもものの喩えに使用されるほど「琥珀が埃を集める」
事は知られていました。臭い消しについては初耳ですが。
ひょっとしてサマルカンドが青の都なのはラピスラズリの産地が近かったことと関係
あったりする?
70 :
ジュエリー宝石百科事典:02/12/30 11:55
71 :
世界@名無史さん:02/12/30 11:57
72 :
コハク(琥珀) Amber:02/12/30 12:04
樹脂の化石で、黄、黄褐、褐赤色の半透明または透明なもの。
不規則な塊でみつかり、中に、昆虫、クモ、ムカデなど小動物のきわめて保存状態のよい
化石をふくんでいる。
化学成分や物理的性質は産出する場所によって多少違いがある。
樹脂光沢をもち、装飾品としてつかわれるほか、昆虫のはいったコハクは、「虫入りコハク」
として置物などに加工される。摩擦によって香りを発し、帯電する。
おもにロシアやポーランドのバルト海沿岸が世界の大産地で、ほかにドミニカ、シチリア島、
ルーマニアなどに産する。
日本では、千葉県、岩手県などに産する。比重が小さいので、海水にうき、はるか遠くの
海岸にうちあげられることがある。
ヨーロッパでは、古くからペンダントなどの装飾品として利用された。
日本では、古墳時代に勾玉や棗玉(なつめだま)に加工された。
硬度2〜3。比重1.04〜1.10。
73 :
Swedish Amber Museum:02/12/30 12:06
74 :
世界@名無史さん:02/12/30 18:09
>1を読み直してみると、貴金属もありなんだね。
>>74 そうですよ、金や銀をはじめ、プラチナなんかの貴金属の話もして下さい。
古代エジプトでは金よりも銀の方が価値があったようですね。
南米のエルドラード伝説なんかも詳しい方お話お願いします。
76 :
世界@名無史さん:02/12/30 18:36
77 :
世界@名無史さん:02/12/30 19:06
実際金銀の話の方が、世界史的ネタが多いと思う。
もうちょっとスレタイ工夫したら、人集まったのに。
チパング〔日本国〕は、東のかた、大陸から千五百マイルの大洋中にある、とても大きな島である。
住民は皮膚の色が白く礼節の正しい優雅な偶像教徒であって、独立国をなし、自己の国王をいた
だいている。
この国ではいたる所に黄金が見つかるものだから、国人は誰(だれ)でも莫大な黄金を所有している。
この国へは大陸から誰も行った者がない。
商人でさえ訪れないから、豊富なこの黄金はかつて一度も国外に持ち出されなかった。
右のような莫大な黄金がその国に現存するのは、全くかかってこの理由による。
引き続いてこの島国の国王が持っている一宮殿の偉観について述べてみよう。
この国王の一大宮殿は、それこそ純金ずくめで出来ているのですぞ。
我々ヨーロッパ人が家屋や教会堂の屋根を鉛板でふくように、この宮殿の屋根はすべて純金で
ふかれている。
したがって、その値打ちはとても評価できるようなものではない。
宮殿内に数ある各部屋の床も、全部が指二本幅の厚さをもつ純金で敷きつめられている。
このほか広間といわず窓といわず、いっさいがすべて黄金造りである。
げにこの宮殿はかくも計り知れない豪奢ぶりであるから、たとえ誰かがその正しい評価を報告しよう
とも、とても信用されえないに違いない。
またこの国には多量の真珠が産する。
ばら色をした円い大型の、とても美しい真珠である。
ばら色真珠の価格は、白色真珠に勝るとも劣らない。
この国では土葬と火葬が並び行なわれているが、土葬に際しては、これら真珠の一顆を死者の口に
含ます習いになっている。
真珠のほかにも多種多様の宝石がこの国に産する。
ほんとうに富める島国であって、その富の真相はとても筆舌には尽くせない。
81 :
世界@名無史さん:02/12/30 20:07
82 :
世界@名無史さん:02/12/30 20:12
貴金属って、金、銀、プラチナ以外何かある?
83 :
世界@名無史さん:02/12/30 20:26
>82
アルミニウムが貴金属とされいた時代もあったねw
王冠がアルミニウムな某3世
某SFではイリジウム製の王冠だったw
(スレ違いスマソ)
「東方見聞録」…真偽の割合はどれぐらいなんでしょう。
85 :
世界@名無史さん:02/12/30 21:12
>83
イリジウムは今でも貴金属ですね。
こういう金属もありですか?>1
86 :
貴金属 Noble Metal:02/12/30 22:04
金、銀、および白金族元素(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金)の総称。
美しい金属光沢があり、空気中で熱しても酸化されず、簡単に化学変化をうけない。
産出量が少なく、高価であるので貴金属とよばれる。
87 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :02/12/31 00:15
>83
プラチナが銀のまがい物としてスペイン人達に捨てられていた時代もありましたか
らね。しかしイリジウム製の王冠とはまた重そうな。
88 :
世界@名無史さん:02/12/31 00:20
>86
ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムって、きれいなんですかね?
89 :
山犬 ◆R200hJA.tQ :02/12/31 00:45
>>87 プラチナは銀と比べて光の反射率が低く、輝きが鈍いと言う理由で
捨てられたんでしたっけ。また、プラチナに価値があると認められた
あと、南米の捨てられていたプラチナを再び掘り返して精錬し直した
そうですね。
最近トヨタとホンダが燃料電池自動車を作って国にリースしましたけど、
この燃料電池車の触媒にプラチナを大量に使っているそうで、現在の
ガソリン車並に作ると、あっという間に世界中のプラチナが枯渇して
しまうそうです。
>>83 アルミの生産が始まった頃って、金の1000倍の価値があったんですよねぇ。
アルミ貨の価値が1円しかない(作るのには4円かかりますが)今では想像
できない事ですね。
90 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :02/12/31 01:10
>89
どちらにせよ貴金属製の工芸品の多くは昔から収奪されると溶かされる事が
多かったわけで。「荘子」のいう「すぐに失われる有用なもの」といったと
ころですか。もてはやされたものほど消えた事が哀れを誘う。
>>85、
>>86 もちろんそれらが歴史的に関わっていれば、あるいは歴史の一部として見る事が
できるならばカキコして下さい。
あとクレオパトラと真珠の話はみなさんどう思いますか?
>>91 「お酢に溶かして飲んだ」んでしたっけ。
あんまり美味しくなさそうだし、体にもよくないような…。
93 :
世界@名無史さん:03/01/01 16:30
きのうETVでドレスデン紀行いうのみたんだけどさ。
ズヴィンガーZwinger宮いうところで、なんとかいうザクセン公が
こさえた純金のコーヒーセットやインドの藩王の誕生日のジオラマセット
(何万カラットものダイヤがちりばめられている)みた。
いや眼福いうことでネット検索したんだけど、ドイツ語わからないんだよね。
あの製作期間7年の藩王ジオラマセットもいちどみたいな
94 :
世界@名無史さん:03/01/01 16:53
95 :
世界@名無史さん:03/01/01 17:28
96 :
世界@名無史さん:03/01/02 23:39
柿右衛門なども、一種の宝石みたいなもんなのかな
97 :
世界@名無史さん:03/01/03 01:08
乳香、香木なども
98 :
世界@名無史さん:03/01/03 01:34
>96
なんかね。欧州じゃ白磁器がこさえられず、ずーっと中国磁器、日本磁器の
輸入に頼ってたんだけど、件のザクセンなんとか公の時代に、殖産興業で
一念発起して配下の錬金術師の尻叩いて、苦節7年、やっと土の配合比率
みつけて今日マイセン磁器いわれる半透明の白色磁器の作成に成功したんだって。
で意匠は、伝統的な中国趣味の模写からはじめて、そのなかに柿右衛門のまんま
模写もあった。
『エロイカより愛を込めて』の20巻当たり、マイセン磁器ネタだけど、英国シノワズリとも
違う支那意匠に、ちょっと歴史の流れを感じました。まる
99 :
世界@名無史さん:03/01/04 21:16
100 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/01/04 21:26
>98
ザクセンのアウグスト1世ですか。1730年に「日本宮」という東洋
趣味の建物を造らせましたが、中にある「日本人」の彫像は半裸で腹の
出たもの・・・。
101 :
世界@名無史さん:03/01/04 22:00
和氏の璧の西洋版みたいなのはないんでしょうか
102 :
有名なダイヤモンド:03/01/05 01:19
104 :
山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/01/05 10:55
>103
どちらかというとトンガ辺りの人間風。
105 :
世界@名無史さん:03/01/05 13:56
>100
そうですそうです。アウグスト1世とかいってました。アウグスト王は
ドイツ諸侯に他にもいて、だれがだれだか・・・
ちなみにヴィルヘルム1世だかがロシア皇帝に送ったイェロウ・ペリル
(黄禍論)の布袋腹の仏陀も、いい加減禍禍しいですね。
106 :
世界@名無史さん:03/01/05 14:04
しかし、澁澤さんのエッセイじゃないけど、宝石っていいよね。
生まれ変わったら、1950年代のアムステルダムあたりでユダヤ人として
宝石研磨師になりたいよ。その頃はデ・ビアス社の寡占体制もなくてさ。
あのフランドル絵画のようなかつての富の集積の街で、身を丸めてこつこつ
ダイヤモンドをカットする。
そんな人生憧れるね。
じっさい、死の収容所あがりの物語みたいな研磨師、多かったんじゃないかな
107 :
世界@名無史さん:03/01/05 14:08
デ・ビアスがなくなったら、ダイヤの値段も暴落するだろうな
108 :
世界@名無史さん:03/01/05 14:14
ゴルゴ13(wでデ・ビアスの名前はじめて知って、早川文庫NF
の「ダイヤモンドは永遠か?」いうルポ読んだきりだけど、最近は
どんな事情なのか・・・
109 :
世界@名無史さん:03/01/05 14:58
>108
>6でも参考にしてください
110 :
金の需給データ:03/01/05 18:05
銀をはじめとする豊富な鉱物資源を領内に抱えるザクセン選帝侯家は、その開発によって
この地域に勢力を築いてきたが、なかでも17世紀末にポーランド王位を得ることになる
フリードリッヒ・アウグスト一世は、自らの宮廷をルイ十四世時代のヴェルサイユ宮風に
作り替えようとして数多くのバロック様式の建造物をドレスデンに建てたことで知られる。
アウグスト一世はこれらの建物を先祖伝来の、さらには自ら蒐集した宝物類で飾りつけ、
殊に1697年にポーランド王に選ばれてからは戴冠式用の宝飾品の蒐集にも力を入れていった。
後にこれらの宝物はグリューネス・ゲヴェルベと名付けられた王宮の八つの続き部屋に
収められることになるが、所蔵された宝物のみならず、当時のパリのデザイナーの手による
この部屋自体の華麗な内装も、後にバロック様式の最高傑作と呼ばれるものとなった。
この宝物のコレクションは後を襲ったフリードリッヒ・アウグスト二世の手で強化されたが
中でも特筆すべきは後世「ドレスデン・グリーン」と呼ばれることになる緑ダイアモンドの
購入であった(この有名なダイアモンドについては後で触れることにする)。結局これらの
コレクションは後のザクセン王国(1806-1918)に引き継がれ、第二次大戦中も余所に移されて
いたため、ドレスデン大空襲による被害も受けずにすんだ。戦後コレクションは戦利品として
ソ連による接収を受けたが、幸いにも1958年に元通りドレスデンに返還され現在に至っている。
現時点ではツヴィンガー宮殿のグリューネス・ゲヴェルベにあったコレクションは宮殿の修復が
終わっていないため、かなりの部分がまだアルバーテイヌム美術館に仮設された同名の部屋に
置かれており、件のETVでの放送ではその全貌が紹介されないままだったような気がするが、
このスレの趣旨からすると、特筆すべきは前述した「ドレスデングリーン」であろう。
宝石学的な観点からするとこの緑色のダイアモンドは正に唯一無比の特性を持つ珍宝である。
というのはまず、「アップル・グリーン」と形容されることが多いその色が他に類例の無い
ものだからだ。一般に天然の緑ダイアモンドと言われている石は、(1)「プールの水色」に
近い淡い緑のもの、(2)濃緑色のもの、(3)黄色がかった緑色のもの、の三種で、これらのうち
前二者の緑色は表面だけで、カットと研磨によって色を失う。それゆえ磨いても緑色なのは
三番目の種類のものだけなのだが、「ドレスデン・グリーン」はもともと100カラットほどの
原石から40.7カラットの現在の状態にカット&研磨されたらしいのに、(3)とは全く異なる
ユニークな色彩(実際にはリンゴの緑というよりは南の海の緑色に近い)をしているのである。
緑色のダイアモンドは放射線を浴びることによって結晶の格子構造が傷を負ったり、さらに
熱による変成をうけることで生まれるらしいので(おそらく(1)と(2)は浸透力の弱いα線、
(3)はβ線γ線や中性子の照射を受けて出来たと考えられている)、「ドレスデン・グリーン」
はそれゆえ一層特殊な雰囲気の下で生まれた石なのだろうと推測されているのである。
なおこのグリューネス・ゲヴェルベには「ドレスデングリーン」のみならず、「ドレスデン・
ホワイト(サクソン・ホワイト)」と名付けられた49.71カラットの角形無色ダイアモンド
「ドレスデン・イエロー」なる、38カラットのブリリアントカットの黄色ダイアモンド、
さらには「グリーン・ブリリアント」と呼ばれる40カラットのラウンド・ブリリアントカット
のもう一つ別の緑ダイアモンドなど、総計7000カラットを超える宝石類が所蔵されている。
(全て英語名なのは私の参照している本が英書、及び英語からの翻訳書なせいである)
さてもうひとつ、この部屋の重要な所蔵物である磁器についても興味深い話が伝えられている。
既に書かれているようにこのドレスデンのマイセン窯こそがヨーロッパで初めて本格的な磁器が
焼かれた場所であった。それ以前にも欧州にはイタリアのメディチ磁器やオランダのデルフト焼き
といった磁器まがいの焼きものがあったが、両者とも実は白色陶器の一種でしかなかったのである。
当時、磁器がカオリンを含む磁土によって作られることはわかっており、またこの磁土も当時の
ヨーロッパにおいては髪粉の材料として使われていたので材料の入手自体には問題がなかった
のだが、問題は釉薬をも含めた原料の配合であった。即ち磁土をただ焼いて出来るのは白色
ならぬ褐色の(堅いのだけが取り柄の)無価値な焼き物に過ぎなかったからである。その値が
同重量の金に匹敵する程の評価を得ていた東洋風磁器への道は当時はまだ固く閉ざされていた。
だがアウグスト一世にはいかなる困難も乗り越えてこの本格磁器製造を目指す強い動機があった。
というのは、1704年に彼は兼任していたポーランド王の地位をスウェーデン王に奪われてしまい、
それを取り戻すための軍資金を必要としていたからである。そのための磁器製造の大命を受けた
人物こそ、王のお抱えの錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベットガーであった。いや王も当初は
彼に金を作らせようとしていたのかもしれない。だが本業がうまくいかない以上、別の形で彼に
財政問題解決の責任をとらせようとしたのだろう。哀れベッドガーはもう一人、化学者として
王室に仕えていたフォン・チルハウゼンとともに、殆ど軟禁状態のもと、この極めて困難な仕事に
取り組まされることになったのである。幸い努力は実を結び1708年ないし1709年には白い磁器が
焼けるようになった。もっともアウグスト一世(ポーランド王としては二世)の復位は1709年に
なされているから磁器製造が軍資金獲得に役だった訳ではなかったらしいのだが。
後日談にも涙をそそるものがある。ベッドガーは磁器製造技術に関する秘密保持のため、
磁器本体の成分調合と、釉薬の調合とに関する知識を二人の人間に分けて伝えるなどして
磁器製造がマイセンで独占出来るように勤めたにもかかわらず、引き抜かれた職人によって
磁器製造の技術はウィーンやヴェネチアへと拡散していったからである。
この状況を見ながら功労者ベッドガーは1719年に38歳の若さで亡くなった。秘密保持のため
暗殺されたという話もあるが、過労と有毒成分で身体を痛めての死、という説の方が有力らしい。
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世界@名無史さん:03/01/06 03:29
すんません。
もうちょっと行を空けて書いてください。
(^^)