1 :
世界@名無史さん:
力量は暴虐に抗して
武器を執るだろう、
そして戦いは短いだろう。
太古の武勇はいまだ
イタリア人固有の心に滅びざるがゆえに。
(ニッコロ・マキャベリ)
イタリア人の役割は終わった。
3 :
世界@名無史さん:02/12/16 01:24
いや、まだ
4 :
世界@名無史さん:02/12/16 02:03
5 :
世界@名無史さん:02/12/18 16:14
おまえら俺をおちょくってるのかよ?
6 :
世界@名無史さん:02/12/18 17:01
ルネサンスの本場はイタリアなのに、どうしてリナシェンツァという呼び方が普及していないんだろう。
>>6 たしかミシュレがフランス史の一時期を「ラ・ルネサンス」と呼んでから、
この言葉が普及したと思う。
8 :
世界@名無史さん:02/12/19 22:32
イモーロってどうよ?
>>8 ロドヴィコ・イル・モーロは、レオナルド・ダ・ヴィンチのパトロンだった
ことで有名ですね。
兄のガレアッツォの独裁が暗殺を呼び、その後自分がミラノの支配権を
握った男。
11 :
世界@名無史さん:02/12/20 20:44
こいつのおかげで、イタリア半島がフランスに怯える時代を迎えたんだろ?
>>11 フランス王の力を借りてミラノ公爵になった。
その後法王側に寝返ったので、フランス王がミラノを攻略。
13 :
世界@名無史さん:02/12/20 22:16
その王がルイ12世という訳ね!
詰の甘いルイ12世に敵うのは、フィレンツェのサボナローラしかいないのか?(w
思いっきり、ガイシュツ
ルイ12世、レオナルドがミラノの修道院に描いた『最後の晩餐』を見て、
「この絵をフランスに持って帰りたい」
とつぶやいたそうな。
もうこのころからイタリア・ルネサンス文化への憧れというのはあったのかな?
15 :
世界@名無史さん:02/12/21 01:05
そのルイ12世の頃のローマにボルジア家っていましたか?
法王の息子とかで。
ボルジアさんに詳しい方いますか??
サヴォナローラを破門したのはアレクサンデル何世か忘れたけど、
要するにロドリゴ・ボルジアでやんしょ?
つーことは、居たんでないの? よう知らんけど。
>>16 アレクサンデル6世です。
サヴォナローラがフィレンツェで神権政治をしいたとき、ローマ教皇
でした。
ボルジア(ボルハ)家はもともとスペインの出身。
18 :
世界@名無史さん:02/12/21 03:58
>>17 あ、そうです、その人!
アレクサンデル6世の息子にチェーザレさんっていたんでしょうか?
何かで読んだが、実在するのかどうかは分からなかったので・・・。
そのチェーザレさんは、イタリア制覇の野望を持ち、
歴史の狭間を駆け抜けた・・・、とかって実話なんだろうか。
ボルジア家の書籍があったら読みたいが、
どなかご存知でしたら紹介して下さいな。
ベタすぎるが塩野七生の
チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷
でもどうでしょう?
この本をきっかけにチェーザレにはまった女性多いらしい。
超美男だったらしいけれど肖像画見るとまあまあのような・・・
梅毒だったらしいけどね。
結局父親(死体酷かったらしい)と共に危篤になりかけたのはマラリアなのか、
それとも本当に間違ってカンタレラのんじゃったからなのか・・・。
>>20 歴史学者は病死説をとる人が多いですね。
ついでにルクレツィア淫乱説もほとんど根拠がないそうです。
(夜な夜な男あさりにローマの街に出かけた、とかいう類の伝説)
22 :
世界@名無史さん:02/12/21 21:57
ボルジア家、色々と謎の多い家族ですね。
芸術、文学の愛好面では、どうだったんでしょう?
アレクサンデルもチェーザレも庇護をしたと聞かないんですが。
>>22 画家のピントゥリッキオは、ボルジア家の人々をモデルにした絵を
描いています。
チェーザレくんがダ・ヴィンチのパトロンになったのは、
芸術家としてのダ・ヴィンチを見込んだわけじゃないしなあ。
25 :
世界@名無史さん:02/12/21 22:57
裏と表を使い分け、情の無い現実的な戦略家には、ルネッサンス文化は
歯がゆく写ったんだろうか?
26 :
世界@名無史さん:02/12/22 03:02
>>20 ありがとうございます。
さっそく捜して読んでみたいと思います。
女性ファンが多いというのは知りませんでした。
妹のルクレツィアさん、淫乱という説があるのも知りませんでした。
信心深い人だったのかと思ってました。
>>24 万能の人だけに、軍事顧問として、とか・・・?
とにかく、なぜか興味惹かれる一家です、ボルジアさんちは。
信長と似てるとかで比較対象としてチェーザレ出てくるよね。
レオナルドは芸術家としてじゃなくて軍事に関する事で
チェーザレに仕えてたんだよね。フィレンツェからチェーザレを
偵察にきたマキャベリも理想の君主として傾倒しちゃうし、
やはり興味あるなー。歴史にifはないけど、信長同様
あそこで死ななかったら・・・などと想像してしまう。
チェーザレの場合は父であるアレクサンドル6世が突然死しなかったら
なかなか面白いと思う。父が死んだときはどう対処するかちゃんと
考えてたけどまさか同時期に自分まで倒れると思ってなかったんだよね。
>>26 技術者としてです。
レオナルドはよく「万能の天才」といわれますが、この時代には「科学」
という概念はありませんものね。
科学も技術も魔術もごっちゃになっていたのがこの時代。
29 :
世界@名無史さん:02/12/22 23:19
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」とは「ヴィンチ村のレオナルド」
「ダ・ヴィンチ」は姓ではない。
30 :
世界@名無史さん:02/12/22 23:21
確か、黒魔術?白魔術も真剣な学問だったよね?
ルネサンスって人間臭くて、面白い。
31 :
世界@名無史さん:02/12/22 23:25
在住している土地の地名が姓に取って代わって通称となり、転じて苗字となるのは日本の歴史でもよくあることだな。
大江広元の子孫が相模の毛利郷に居を定め、毛利を名乗るようになったのもその一例。
32 :
世界@名無史さん:02/12/22 23:53
ボッティチェリの「ビーナス誕生」や「春」も良いが、
レオナルド作「受胎告知」は、素人の自分が見ても
繊細な筆使いには感動した。
きっと、細かな気遣いができる人なんだと思ったが、
実際のレオナルドは如何なる人物だったんだろう?
33 :
世界@名無史さん:02/12/23 01:41
>>27 チェーザレさんは、「イタリア制覇」いい線までいってたのに、
父と同時期に倒れてしまって・・・、というのは、事実なんですか??
ボルジア家関連のちゃんとした歴史が書かれた本等はまだ読んでいないのですが、
以前マンガでチェーザレさんが少し取り上げられてるのを読んだことがあり、
その内容はだいぶ脚色されてるのかと思ってました〜。
それには、ホアンという弟の暗殺事件や、妹のルクレツィアとの近親相姦説など、
マンガだからか?ということが描かれていたのですが、実際そういう話は
歴史的にみてあったことなんですかねー?
やはり興味をかき立てられる一家です。
34 :
世界@名無史さん:02/12/23 02:06
通りすがりの者です。
同時期に倒れたのは、事実の様です。
その後、チェーザレは助かったが、ルイ12世や父アレックサンデル6世の
大きいな後ろ盾を失いました。
その後、次のローマ法王ジュリオ2世から逃げるように、ナポリ王国へ行ったが
裏切りにあいスペインに送られ、チェーザレの勘違いから脱獄と波乱万丈な人生を送ったようです。
弟の殺害や妹との近親相姦という話はありますが、事実はアレクサンデルしか分からないのでは
と思います。ほぼ事実のような気がするが・・
35 :
世界@名無史さん:02/12/23 02:27
>>34 ありがとうございます!
「同時期に倒れた」というは出来過ぎた話だから、
そのマンガの著者の作り話かな、と思っていたら、事実とはね・・・。
小説より奇なり、ってやつですねー。
ホアン暗殺やボルジア家の近親相姦説も、
そのマンガ家の頭の中でのまるっきりの出来事かと思いきや、
いちおそういう話があるにはあるんですねぇ・・・。
チェーザレさんも暗殺されかけたんだろうか。
あ、ここで質問ばかりしてないで、自分で書籍で調べてみますね。
マーカス・ヴァン・ヘラーの「ボルジア家悪徳の血」(富士見ロマン文庫)
なんてお勧めよ
38 :
世界@名無史さん:02/12/23 03:39
>>36 タイトルからしておもしろそうですね。
さっそく買ってみます。ありがとうございますっ。
>>37 あ、わかりましたか?
そうです。
話それますが、あの人のマンガ、セリフがおもしろいです。
39 :
世界@名無史さん:02/12/23 03:50
>>38 >>
>>36 >>タイトルからしておもしろそうですね。
>>さっそく買ってみます。ありがとうございますっ。
おいおい(w
40 :
世界@名無史さん:02/12/23 05:22
「同時期に倒れた」ことも、近くに居れば同じ病気に掛かっても
不思議では無いと思うよ。
あと、ホアン殺害や近親相姦、ルクレッツィアの夫の謎の死など、
父アレクサンデル6世が事を握りつぶしていた様なので、
真実はいかほどなのかは、あいまいな所です。
戦術にしても、個室で父とチェーザレの話し合いで行っていたようです。
それだけに、謎が多い家族になってしまったんだろうね。
チェーザレ右腕役のドン・ミケロット。名前がカコイイ!
41 :
世界@名無しさん:02/12/23 09:26
ホアンって美形だったけど軍人としてはダメダメだったんだよね、確か。
昔はスペイン系でもなんでも裏で色々やっとけば
教皇になれたものなの?
42 :
世界@名無史さん:02/12/23 12:22
>>38 同じ女向けマンガなら、さいとうちほの「花冠のマドンナ」の方が面白いっす。
ナポリもでてくるしい。
自分も川原泉から入って、
塩野七生著/チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷
を呼んだよ(笑
>>32 レオナルドの父は公証人で、彼は私生児として生まれました。
正規の教育を受けられなかったので、自分のことを「無学の人」と書いています。
美貌で、同性愛的傾向があり、社交的で気持ちのよい性格の反面、孤独癖や人間嫌い
の面も併せ持っていました。
レオナルドが、ミケランジェロやラファエロに比べてパトロンに恵まれなかったのは、
彼が完璧主義者で、作品を仕上げるのが極端に遅かったことも原因のひとつかと
思います。
レオナルドに美形だけど性質の悪い弟子いなかったっけ?
>>42 面白いしチェーザレ魅力的なんだけど・・・・(以下ネタバレ)
ナポリの王子が女のためにせっかく復興した国すてて民見殺しはどうかと・・・
あと女教皇で萎えた・・・。
47 :
世界@名無史さん:02/12/23 20:37
>>44 完璧主義者故に繊細な絵を書いたのですね。
>>反面、孤独癖や人間嫌い の面も併せ持っていました。
何につけても細かかったのかな?人の欠点が気になってしかたのない
性格に見受けられるんですが。あと、周りから干渉されるのを嫌うタイプ
にも感じられる。
滞在した都市は、フィレンツェ、ミラノ、イーモラ、ヴェネツィアですか?
最後は、フランスのフランソハ1世に劇愛されながら、この世をまっとう出来てよかった
と思ってしまう。
48 :
世界@名無史さん:02/12/23 23:25
>>36 >>38>>39 ワラタ
誰も突っ込んでないと言うことはこのスレ
「マンガ宝塚塩ばばマンセー中高生」だけしかいないのか?(w
49 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:03
>>40 おぉっ、ドン・ミケロットも実在してたんですかっ。
思ってた以上に川原泉のあのマンガ、史実に忠実だったのですね。
>>48 塩ばば?
前の方に出てきた「塩野七生」のことですか?
どんな人が知らないので突っ込みようがないのです。
「マンガ宝塚」ということは小説家ではなくマンガ家ですか?
50 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:06
36のお姉さん、色々お・せ・え・て(ラブ
51 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:11
49 IMAHA,NANIMOIUNA.
マンガ ト タカラズカ ト シオノナナセ ト イウコトダト オモウ
タカラズカ デモ チェーザレ ヲ キレイナ カタチデ エンジテタ ミタイダ
52 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:12
イイワスレタ、エロショウセツ カッテシマッタカ?
>>49 リア廚だったのね、失礼、大人の話だったのよ。気にしないでね。
54 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:27
逆にマンガを読みたくなった。
55 :
世界@名無史さん:02/12/24 00:49
>>42 ご紹介ありがとうございます。
色々あるんですね、ボルジア家関連の読み物って。
>>53 いえ・・・、違いますが、その作家は知らなかったので。。
普通の歴史家(というのか歴史関連の書籍の筆者かと・・・)と思ってました。
エロ小説家??そうか、、失礼しました。
>51
「しおのななせ」じゃなくて「しおのななみ」だとおもいまつ
おまえら不親切だなw
>>56 イタリアが大好きな女司馬遼太郎でつ
59 :
世界@名無史さん:02/12/24 01:09
隊長!情報が錯乱してる模様です。
塩ばばを知らないでルネサンススレにカキコするっつーのも新鮮だな(w
>>22 ボルジアの間は教皇宮殿の二階のほぼ全部をしめており、アレッサンドロ6世が
画家ピントリッキオに装飾させた一連の私的な部屋を「ボルジアの間」と呼んでいる。
これらの建物の建設は13世紀から15世紀終わりまで行われた。
アレッサンドロ6世は法王就任の1492年末からピントリッキオにこれらの部屋の装飾を命じ、
94年まで一連の作業は続いた。
アレッサンドロ6世死後、ユリウス時代に彼がこの部屋で寝起きはしないと決めると
ボルジアの間は教皇の親族の枢機卿の居室となる。
1816年からはヴァチカン絵画館が一時ここに移転したため各部屋の大幅な改修が
おこなわれている。近年ここには現代宗教画のコレクションが収められている。
>>26 この時代、画家や彫刻家で軍事技師もつとめている、という人は他にも
いましたからね。
マンテーニャという画家は、ある意味でレオナルド以上に多方面の知識が
あったひとです。(解剖学とか、地質学とか)
ただ彼の場合、レオナルドのように文字にして書き残さなかったのであまり
知られていません。
言われてみれば、ヴァチカン内にそんな部屋があった。
当時は、ボルジア家のことあまり知らなかったので
何気にスルーしていたような気がする。
とっ言うよりも、周りが凄すぎて感動の感覚が麻痺していた。
勿体無いことしたもんだ。
鬱だ!サンタンジェロに閉じこもるしかない。
ボルジア/レオナルドのマンガなら、星野が書いたやつが良いよ。
ボルジアの毒の独自解釈がおもろかった。
ところで、ルネサンスの始まりはいつが一般的だっけ。
ラストは、スペインのカルロス君の略奪だよな。
>>64 ダンテやジョットの出た14世紀あたりかと思います。
初期ルネサンスは中世とかぶってる。
中世は1453年のコンスタンティノープル陥落までということに一応
なってるから。
>>64 あれはスペイン王としてというより神聖ローマ皇帝としてだったと思ふ…。
同一人物なんだからどっちでも関係ないが(w
でも何かヴェネツィアではその後も一応ルネサンス続いてたような…?
67 :
世界@名無史さん:02/12/25 02:55
イタリア・ルネサンス研究者と言えば会田雄次だ。
この人もチェーザレ・ボルジアと織田信長信者だ。
>>64 >>66 サッコ・ディ・ローマは1527年。
でも、その後もミケランジェロが「最後の審判」を描いたりしてる。
ミケランジェロが死んだのは1564年。
イタリア・ルネサンスを語る上ではずせないのが傭兵隊長。
フェデリコ・ダ・モンテフェルトロ、フランチェスコ・スフォルツァなど。
70 :
世界@名無史さん:02/12/29 17:40
黒隊長age
71 :
アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/29 17:45
>>67 その先生はどのくらい本物なんですか?
なんだかブルクハルトの丸写しがやたら目立つような・・・
>>61 マンテーニャのキリスト死体画は、キモイけどインパクトあるんだよね
いかにも解剖学やってそうな感じがひしひしと・・・
後世の自分からすれば、レオーネ十世に感謝したい
ラファエロのパトロンやってくれてマリガトー
>>72 ラファエロは、レオーネ10世のようなパトロンに恵まれなければ、あそこまで
才能を開花できたかどうか疑問ですね。
>>26 初期ルネサンスの画家ピエロ・デラ・フランチェスカには数学や幾何学についての
著作があります。
「算術論」「絵画の遠近法について」「五つの正多面体について」の三つです。
>>69 フェデリコ・ダ・モンテフェルトロは「イタリアの光」と呼ばれた名君だったね。
ウルビーノの宮廷には芸術家や人文主義者たちが集まっていた。
75 :
世界@名無史さん:03/01/11 09:35
age
76 :
世界@名無史さん:03/01/12 16:35
77 :
世界@名無史さん:03/01/24 00:59
age
78 :
世界@名無史さん:03/02/08 20:47
age
79 :
世界@名無史さん:03/02/08 20:59
でもカール5世がローマを攻撃したのはやむを得ないと思うね
あまりにも教皇が反皇帝的行動をしたからフランスを助け
非公式ながらトルコや新教徒諸侯とも連絡をとって
敬虔なカトリック教徒の皇帝の足をすくおうとしていたからね
80 :
世界@名無史さん:03/02/08 21:07
>>79 そもそもクレメンス7世の外交政策があまりにも拙劣だったからだと思う。
ランツクネヒトはそのほとんどが農民出身で、故郷で強欲で堕落した聖職者の
姿に怒りを感じていたから、それがローマに来て一挙に噴出した。
81 :
世界@名無史さん:03/02/15 20:46
>80
それに従軍した兵士には新教徒が多かった
免罪符とか十分の一税とか散々苦しめられていたからね
クレメンス7世はメジチ家出身でまるっきり宗教に関心なく
メジチ家の傀儡そのものだったし
82 :
世界@名無史さん:03/02/16 16:50
>メジチ家の傀儡そのものだったし
むしろ利益代表
83 :
世界@名無史さん:03/02/16 19:08
近世以降のイタリアが衰退したのは、やっぱり統一できなかったせい?
84 :
世界@名無史さん:03/02/17 00:55
>83
統一以降もへぼい。
アドワの戦いやWWIIなどボロ負け。
今でもゴッドファーザーが首相やってる始末。
85 :
世界@名無史さん:03/02/17 20:48
戦争が全てではないでしょう?
第一、日本はG7で、っていうか経済回復に関してはイタリアよりランクは下
戦争してたわけじゃないのにこんなに長期間不景気になった先進国ないよ
政治家のレベルははっきり言ってイタリアより下
86 :
世界@名無史さん:03/02/17 21:19
また「今度はイタリア抜きでやろうぜ」厨か・・
イタリアをヘボいヘボいという奴ほど大日本帝国マンセーなのが不思議
87 :
世界@名無史さん:03/02/17 23:55
>85
イギリスの大不況とか知らんのか?
88 :
世界@名無史さん:03/02/20 16:57
>87
はあ?
イギリスはサッチャーの改革で立ち直ってるし
かつて不況だったこともあるが、「大」がつくとは思えんし
世界経済の足を引っ張るほどではない
日本を過大評価しすぎ
日本は住専問題からアホのし過ぎ、もう不況は15年近いんだぜ
別に他国や第三者が介入したり、植民地を喪失して経済基盤が揺らいだわけでもない
いわゆる構造不況やねん
90 :
世界@名無史さん:03/02/20 19:14
1960〜2000年のイギリスのGDPでマイナスになった年は
1974、1975、1980、1981、1993年のみ
91 :
世界@名無史さん:03/02/20 19:17
不況と言うよりは成長率が低かっただけじゃないか?
92 :
世界@名無史さん:03/02/20 23:17
>88
>90
89を見ろ
93 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/21 12:42
このスレ、あんまり伸びないね。イタリア・ルネサンスなら詳しい人がもっといそう
なのにな。スレ主さんはどうしたんだ…。俺は今、プラトン・アカデミー関係の本を
何冊か読んでいるが、このスレ、使っちゃってもいいかな?
それと、美術ではフィレンツェ派とヴェネツィア派の違いなんか書いてみたいんだが…。
まず、話題提供。「裸体」と「着衣」、どっちが「聖」でどっちが「俗」…?
ティツィアーノの『聖愛と俗愛』は有名だが、この絵の原題は"Geminae Veneres"だ。
パフノスキーは、『イコノロジー研究』の中で、<この題名は「ふたごのウェヌス」と
読み取られるべきである>と書いているが、よく似た美しい二人の女性の一方は裸身、
一方は優雅な衣装を身に着けている。この二人、どちらが「聖愛」でどちらが「俗愛」を
表していると思う? 着衣が「聖愛」で裸体が「俗愛」? 普通はそう思うだろう?
しかもキリスト教社会で、女性の裸体表現が快くは思われなかった時代のことだ。
…しかし、実際は逆! ティツィアーノ自身のラテン語の詩による説明では、裸身の女性
は「天上のウェヌス」であり、宇宙の、永遠の美の原理を象徴している。着衣の女性は
「地上のウェヌス」で、滅ぶべきものではあるが、見ることができ、触れることもできる
美の象徴であるという。(日本語の「聖」と「俗」という言葉には問題があるよね)
チェーザレ・リーパは、この絵を「永遠の幸福」と「儚い幸福」と対比して記述し、裸身
の女性の美が永遠であることに対して、高価な宝石や衣服で着飾った貴婦人の美が地上的
な儚い美にすぎないことを説明しているが、パフノスキーはこの説には否定的である。
パフノスキーによれば、二人のウェヌスはどちらも崇敬に値するものとして描かれている
のであり、どちらがより優れているかを示す教条的な絵画ではなく、天上(精神)の美も
地上(肉体)の美もともに賛美に値するものとして描かれているという。その証拠に、二人
のウェヌスはともに遜色なく美しく、高い精神を持っているとされる裸身の女性も、着衣の
女性を軽蔑する様子もなく、優しく語りかけるようなそぶりを見せ、着衣の女性も裸身の
女性の声に耳を傾けているようにみえるという。
94 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/21 12:43
しかし、ウェヌス(美)への崇敬は、ルネサンス全般の傾向としてみられるものではなく、
ティツィアーノの『聖愛と俗愛』は、ベンボやカスティリョーネが代表するヴェネツィア派
の思想の影響を受けている。フィチーノやピコの思想の影響を受けたフィレンツェ派の美術
では、ウェヌスの扱いは少し違う。バッチョ・バンディネリの原作による銅版画『神々の
すべてが参加したクピドとアポロとの争い』では、古代の神々が二つの陣営に分かれて対立
している。ユピテルとアポロに率いられた陣営にはサトゥルヌス、メルクリウス、ディアナ、
ヘラクレスなどの姿がみえる。これらの神々は、深慮、敏捷、勇気など、いわば男らしい
原理を象徴している。一方、クピドとウェヌスに率いられた陣営は、武具師のウルカヌスの
他は名前もわからぬ裸体の男女によって構成されている。アポロのいる側の空は晴れ渡って
いるが、ウェヌスとクピドの上の空は暗雲に覆われている。
この銅版画には次の詩句が添えられているという。
「ここに聖なる<理性>とわずらわしい人間の<欲望>とが、汝、寛い心の<知性>を
審判者として、互いに相い争う。しかれども、汝は、ここに誉ある行為には光を与え、
かしこの冒瀆的行為は雲で覆う。もし<理性>が勝利を収めれば、<理性>は太陽とともに
大空に輝き渡るであろう。もしウェヌスが勝てば、その栄光は一条の煙と化すであろう。
お前たち、死すべき人間どもよ。雲の上はるか高く星々がきらめくように、聖なる<理性>
は汚れた欲望を越えた高みにあることをこころせよ。」パフノスキー『イコノロジー研究』
95 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/21 12:44
上の翻訳文では、<理性>と<知性>という語の定義が難しく、多少解りにくい印象が
あるが、少なくてもこの絵では、ウェヌス(美)とクピド(愛)が克服すべき低次の欲望
として描かれていることは理解できる。ティツィアーノの作品では崇敬の対象であった
「天上のウェヌス」さえ、ここでは人を惑わせる「悪神」となってしまっている。
このように、一口にイタリア・ルネサンスといっても、その思想、表現は、地域や時代、
個々の作家によって異なっている。一般的には、フィレンツェ美術が、ダヴィデ像に代表
される男性的で堅固な構築的骨組みによって構成されているのに対し、ヴェネチア美術は
ウェヌス像に代表される色彩と空気、女性的豊潤さと音楽的調和に基づいているといえる。
イタリア・ルネサンスを代表する作家や具体的作品をあげながらその思想的背景について
語ってみるのも面白いと思う。
96 :
世界@名無史さん:03/02/21 13:25
フィレンツェ的な芸術家というなら、ピエロ・デッラ・フランチェスカ、
マンテーニャ、レオナルド、ミケランジェロなどかな。
ピエロは画家であると同時に、当時の数学の最先端をいっていた人。
彼の芸術は知的であるがゆえに、なかなか理解されず、20世紀になって
やっと再評価されるようになった。
97 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/22 12:30
ピエロ・デッラ・フランチェスカは厳密にはフィレンツェ派とはいえないね。
彼はフィレンツェでヴェネツィアーノに学び、サン・テジディオ聖堂の壁画装飾に協力
した後、二度とフィレンツェに戻らなかった。俺はあまり詳しくないが、美術史的には
「ウンブリア派」に属するらしい。マンティーニャは「パドヴァ派」だし、フィレンツェ
最大の彫刻家ドナテッロでさえ、自己の力を思う存分発揮しえたのは、フィレンツェでは
なく、パドヴァにおいてであったらしい。高階氏の言葉を借りれば、「フィレンツェは
多くの天才たちを生み出しながら、自ら生み出した天才たちを受け入れなかった。」
(高階秀爾『ルネッサンスの光と闇』)俺は前に「フィレンツェ派」と書いてしまったが、
「ヴェネツィア派」に対比させて、そう呼ぶことはできないのかもしれない。
>>96さんの
「フィレンツェ的な」という言い方に違和感を感じたが、「フィレンツェの生んだ芸術家」
あたりにしておいた方がいいのかもしれないな。フィレンツェ最大の工房ヴェロッキオの
傑作はピストイアとヴェネツィアで生まれ、ポライウォーロの最大傑作はローマで制作
された。レオナルドもミケランジェロもラファエルロも、フィレンツェの育て上げた天才
でありながら、ミラノやローマに活躍の場を得ることとなった。
イタリア・ルネッサンスの中でも最も華麗な文化を生んだフィレンツェが、自らその芸術
を否定していく過程には、プラトン・アカデミーの哲学思想の影響が強く感じられる。
ロレンツォ豪華王についての一般的イメージは、「芸術に理解のある統治者」であるが、
実際には些か異なっているのではないだろうか? 彼はフィチーノやピコの哲学思想に
傾倒した結果、華美、瀟洒な女性的芸術を嫌い、力強く男性的ではあるが、堅固で構築的
(悪く言えば無味乾燥)な文化を育て上げてしまったのではないだろうか?「ロレンツォが
実質的にフィレンツェの統治者であった1469年から彼の死の年である1492年までの四半世紀
の時期は、その後に続く無残な衰退を準備した時期であり、そしてロレンツォこそはその
直接の責任者であった」という高階氏の記述(前掲)もそのような観点にたてば容易に理解
することができる。
98 :
世界@名無史さん:03/02/22 12:53
>>97 よくフィレンツェの造形の文化に対してヴェネツィアの色彩の文化、なんて
大ざっぱな分け方をするけど、イタリア・ルネサンスの美術はもっと細かく
分けて考えたほうがいいのかな?
(もっとも、ルネサンスに限らず、他の時代のイタリア美術についてもそうだけど)
ところで、フィレンツェ美術の衰退の原因を、
「サヴォナローラが芸術家達の霊感を枯らしてしまったこと」
とする田中英道氏の説についてはどう思う?
99 :
世界@名無史さん:03/02/22 13:13
ボッティチェリはサヴォナローラに心酔して、異教的な自作を
恥じていた、なんて話を聞いたことあるな。
100 :
100である:03/02/22 13:26
イタリアに対するファッシズムの意義を評価することは困難であり、ファッシズムが文明の
保存のためになした貢献は計り知れないものがある。ローマやフィレンツェを訪れた者は、
もしムッソリーニと彼の率いるファシスト党とがボルシェヴィズムからイタリアを救うこと
に成功しなかったならば、恐らくこれらの土地の芸術や文明の比類ない記録はすべて惨禍を
免れなかったであろうという運命感を誰しもに襲わせるに相違ない。ドイツもこれと同じ危
険に面したのである。(アドルフ・ヒットラー、1939年1月30日、ベルリン国会にて)
101 :
クノマネクノマ:03/02/22 15:26
リレケノリレ
102 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/22 15:44
>>98 専門家は細かく分けているみたいだけどね、そのへんのところ未確認なので、少し調べて
おくよ。生身の芸術家たちは、頻繁に移動しているからな…。作品の依頼があればその土地
に出向くわけで、居心地がよく、そこのパトロンと気が合えば出先の土地に定着してしまう
ことになる。出身地や学んだ工房はともかく、そこで一派をなせばパドヴァ派、ウンブリア
派ということになるんじゃないかな。
>「サヴォナローラが芸術家達の霊感を枯らしてしまったこと」
>とする田中英道氏の説についてはどう思う?
田中英道氏の著書名を教えてください。読んでないので、コメントできない。しかし、有名
な話は、ヴァザーリの『フラ・バルトロメオ伝』のなかの以下の記述だ。(高階秀爾訳)
<修道僧ジロラモ(サヴォナローラ)は、説教壇の上から、卑猥な絵画、音楽、恋愛、詩
等はほとんどつねに魂を悪に導くものであるとして毎日のようにこれを強く告発し、若い
娘のいる家には裸体を描き出した絵画を置いてはいけないと説いた。群衆は彼の弁舌に
熱狂した。次ぎの謝肉祭の時には、修道僧ジロラモの教えにより、人々は町の広場にたきぎ
や薪を積み上げてその火の周囲で恋のロンドを踊ったり、バラードを歌ったりするそれまで
のいつもの習慣をやめて、その代わり、裸体を表現した絵画や彫刻を、それがどれほど
優れた巨匠の手になるものであっても広場に運び出し、さらに書物、竪琴、歌の本などを
数多く選んで焼却した……>
>>99 そうだね…。それ以来、ボッティチェルリの作品は精彩を失ってしまうよね。
実にもったいない話だ。俺はサヴォナローラが大嫌いだ…。
103 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/22 15:45
話を「裸体表現」に戻そう。(ルネサンス時代にヌードモデルとして画家や彫刻家の前に
立った女性がいると思うと、ちょっと複雑。ほとんどが娼婦なんだろうな。で、間違いなく
皆、運動不足だな…)古典古代末期には、公共的な場で現実に裸体を目にするということは
皆無であったため、裸体は貧困もしくは破廉恥を表す否定的なものであった。
しかし、キリスト教的な肯定的裸体表現がルネサンス以前には全く無かったわけではなく、
『詩篇』84篇の詩句「慈悲と真理は共に会い、義と平和とは互いに口付けし…」に基づいて
描かれた絵画の中には、衣を纏った「慈悲」と裸体の「真理」という表現(オピキヌス・
デ・カニストリス『裸の真理』)を見ることもできる。パノフスキーによれば、中世の神学
では、裸体の持つ象徴的意味は4つに区別されていたという。
<謙虚な行為を生む人間の自然な状態としての「自然の裸体 nuditas naturalis」、
自ら望んでの(使徒や修道僧の場合のような)、もしくは貧困によって余儀なくされる
現世的な財産の欠乏としての「仮の裸体 nuditas temporalis」潔白の象徴(告白に
よって獲得される潔白と言った方がいい)としての「徳の裸体 nuditas virtualis」、
欲望、虚栄、およびあらゆる徳の不在のしるしとしての「罪の裸体 nuditas criminalis」
である。しかしながら、美術作品に表現される場合には、これら4つの種類のうち、最後の
ものは事実上除外された。そして中世美術が裸体像と着衣像の対比を確立したとき、いつ
でも衣裳を纏わない方が低次の原理を示していた。>パノフスキー『イコノロジー研究』
104 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/02/22 15:46
では、いったいいつ、裸体がティツィアーノの『聖愛と俗愛』にみられるように、肯定的な
美の象徴となったのだろう。…それはいうまでもなくイタリア・ルネサンスの産物である。
パノフスキーによれば、キリスト教的・肯定的裸体表現である「裸の真理」のテーマに
注目し、その概念を一般的に知らしめたのは、レオン・バッティスタ・アルベルティの
『絵画論』であったという。以後、裸体は虚飾を除いた生来の美の象徴として定着し、
「裸の真理」像は、ルネサンス、バロック美術を通して、最も人気のあるテーマのひとつに
なったのである。…とまあ、どの時代でも女性のヌードが見たいという気持ちには変わりは
ないわけで、イタリア・ルネサンスは、人間本来の視覚的欲望を、キリスト教的な束縛から
一気に解放したんだな…。上で話題になったサヴォナローラの「裸体撲滅運動」が起きた
のもフィレンツェだが、一度解放されてしまった欲求は、もとの鞘にはおさまらないという
ことで…。う〜ん…、結論はやけに平凡なところにおさまってしまったような気が…。
バレンタインも過ぎてしまったが、次は、裸体表現のもう一つの人気のあるテーマ、クピド
(キューピッド)の話でもしようか? それとも、ここの住人方はガニュメデスの方が好き
なのかな?
105 :
ローマの休日:03/02/22 16:47
ローマ人とゲルマン人が有史以来、史上初めて相会して以来二千年である。我々人類の歴史
に著しきこの最も尊敬すべきローマの地に立つ今、かつてこの二つの資質高邁な価値高い民
族の間に明確な国境線を引き得なかった運命の悲劇を、私は痛感する。それは幾年月にわた
って前代未聞の困難を惹起した。今や殆ど二千年の後、ベニト・ムッソリーニよ、幸いにし
て貴下の歴史的活動により、ローマ帝国はその遠い昔の伝統から新しい生命を吹き返し、ま
た貴国の北では無類の統合によってゲルマン的一国家が起こったのである。
…ってことはハテナ?
106 :
世界@名無史さん:03/02/22 23:19
>>99 燃やしちゃったらしいねー>ボッティチェリ
サヴォナローラに心酔してからは、ヴィーナスの誕生(1486年)に代表されるような華やかな絵は描かなくなり、
質素でくらい感じの画風になったそうな。
フィレンツェ派と言えるかは謎ですが、私はフラ・アンジェリコが好き。本業は画家じゃなくて修道士だけど・・・・
>>104 キューピッドってもともとはエロスが起源なんですか?
その辺りの詳しいことが分からない・・・・よろしければご高説おながいします。
ところで、有名なキューピッド絵と言えば、ラファエロのサンシストの聖母かな?
色んなところでよく見ますよね。これ→tp://art.pro.tok2.com/R/Raphael/raph12.jpg
それにしても、イタリアに残っている芸術は素晴らしいですな。
建築も絵画も彫刻も音楽も、全て好みだ。
107 :
世界@名無史さん:03/02/23 00:39
フィレンツェの最も華やかなりし時は、ブルネレッスキ、マザッチオ、ドナテッロ、
アンジェリコ、フィリッポ・リッピ、ボッティチェッリが活躍した時代。
15世紀だろうね。これらはフィレンツェ派と呼んでもいいのではないの?
サヴォナローラに心酔したボッティチェッリは流行りもんに弱かったとか。
108 :
世界@名無史さん:03/02/23 14:12
>>102 田中英道『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(講談社文庫)です
>>97 >力強く男性的ではあるが、堅固で構築的
(悪く言えば無味乾燥)な文化を育て上げてしまったのではないだろうか?
たしかにヴェネツィア派の絵画のようなみずみずしさ、女性の肉体の温かさ
みたいなものはあまり感じられないですね。
どうも西欧の知識人の伝統として、思想性の強いものや構築的なものを高く
評価し、感覚的なものを低く見るような考え方があるのかな。
>>106-
>>108 せっかくレスしてくれたのにごめん。間違えて古代エジプトスレ開けてしまったついでに
書き込んでいたら、眠くなってしまった。その上、酔っ払っているので、まともなレスを
書けそうもないから、もう寝る…。また今度。
…あ、田中英道『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(講談社文庫)読んでみるよ。
110 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/04 01:20
>>108 遅レス。
今日、ようやく田中英道『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を購入した。
講談社文庫じゃなくて、講談社学術文庫だったよ! おかげでずいぶん探してしまった。
学術文庫は全部揃えている本屋が少なくなったな…。某大学書籍部でようやくみつけたよ。
で、探し回った分、ちょっと意地悪な気分になった。君は
>>98で以下の発言をしている。
>ところで、フィレンツェ美術の衰退の原因を、
>「サヴォナローラが芸術家達の霊感を枯らしてしまったこと」
>とする田中英道氏の説についてはどう思う?
俺は、サヴォナローラに関する記述(とその前後)はすべて読んだので、自分なりの考え
は後で述べるつもりだが、先に君の考え(感想)を聞かせてくれないか?
名指しで聞いたからには、(そして俺は本を購入してまで答えようとしているんだから)
そちらがまず論理展開してみせるのが礼儀だろう?
>>98の記述だけでは不十分だ。
田中氏は「芸術家たちの霊感」をどう捉えているか、…このあたりがポイントだな。
(上記の文を読んだだけでは、常識的なことを言っているにすぎないと思ったが、実際に
それに続く文章を読んでみると、田中氏独自の見解であるらしいことがわかった)
また、400頁にも及ぶこの大作の中で、僅か数箇所しかないサヴォナローラに関する記述に
何故、君が注目したかも知りたいと思う。全体のテーマでもないし、結論ともいえない
ので、ちょっと不思議なんだ…) レス待ってますので、よろしく!
111 :
世界@名無史さん:03/03/04 21:33
>>110 >講談社文庫じゃなくて、講談社学術文庫だったよ! おかげでずいぶん探してしまった。
スマソ。
フィレンツェ芸術の衰退を、フィレンツェの政治的・経済的衰退と結びつけるような
説もあるけど、
>>97で紹介されている説だと、まさにフィレンツェの最盛期
(と思われている時期)に、のちの衰退の原因があった、ということになるのね。
周知のように盛期ルネサンスの中心は、ローマ(およびヴェネツィア)に移るわけだけど、
教皇の都ローマほどの大事業はなくても、フィレンツェでも共和国政府による美術品の
発注はあったわけだし、経済的な理由だけでフィレンツェ芸術の衰退を説明できるかどうか。
で、サヴォナローラの神権政治は、現代でいえば中国の文化大革命とか、北朝鮮の政治体制、
オウム真理教とその信者の関係を連想させるところがあるんだけど(すべてが同じと
いうわけではない)
ひとりの教祖だとか独裁者だとかに洗脳されてしまった人間というのは、自由な
発想や霊感を失ってしまうのかも。
ボッティチェリの絵を見ると、サヴォナローラに傾倒した後は歴然と画風が
違っているし。
で、そういう時期に子供時代・青年時代が当たっていた後の世代の芸術家にも、
何らかの形で影響をおよぼした、と。
112 :
世界@名無史さん:03/03/04 22:25
>>111 > ボッティチェリの絵を見ると、サヴォナローラに傾倒した後は歴然と画風が
> 違っているし。
この時代の信仰はおおらかだったんだと思えるね。教会自体が人文主義差者を
積極的に採用していたり、あのままキリスト教が改革も経ずにあったら面白い宗教が
出来上がったかもな。サヴォナローラは清教徒みたいに真面目だっただけなのかもね。
ルターやカルヴァン的とも言える。
マニエリズム的に見るとボッチィチェルリの絵は狂信的になったものの方が面白い。
以前のは優等生的で綺麗なだけといえなくもない。後期のは独特の狂気を感じる。
けど、フィレンツェの衰退の直接的原因は単なる経済の衰退。国力の衰退。
理解あるパトロンも居なくなった。最も全盛だったのはコジモの時代で、
ロレンツォ・メディチは真の芸術家の理解者ではない。
利用価値を知っていた。ボッティチェリの絵画は言語に置き換えやすいが
言語に置き換えられない感性のものに対する評価は低い。
レオナルドの不遇にもそういうものがあったかも。
話を戻すが、サヴォナローラが居なかったとしてもフィレンツェの衰退期は
市民が一種の不安におおわれていて集団ヒステリーのような状態にあった。
そこに彼の存在がつぼにハマったんだろう。ああいう末法思想は危機的状況で受ける。
113 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/05 10:26
>>111 >>講談社文庫じゃなくて、講談社学術文庫だったよ! おかげでずいぶん探してしまった。
>スマソ。
誤ってるってことは、
>>111=
>>108=
>>98だね。
論外ーっ! 君は全く田中英道著『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を読んでないな!
>ひとりの教祖だとか独裁者だとかに洗脳されてしまった人間というのは、自由な
>発想や霊感を失ってしまうのかも。
そんなこと田中氏は一言も言ってない! 君は読解力がないのか? それとも、
>「サヴォナローラが芸術家達の霊感を枯らしてしまったこと」
という1行をどこかのサイトから引っ張ってきただけで、本さえ持っていないのか?
400ページすべて読み終えてから、出直して来い!
114 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/05 10:27
>>112 君も正常な頭脳とは思えない。
>>111のトンデモ説に同意しているようだし…。
ま、同一人物なんだろうね。
「このサヴォナローラを避けた二人のフィレンツェの芸術家、レオナルドとミケランジェロ
こそが、十六世紀(チンクエチエント)のイタリア絵画の主流を形づくったのは意味深い
ことのように思われる。この世紀末の「偽預言者」が、そのままフィレンツェの「マニエ
リスム」のなかに亡霊のように登場しているのに、この二人の作品のなかにはその影は
ほとんどあらわれていない。つまりそれは、彼ら自身が美術家としてのサヴォナローラで
あったからだと思われる。」田中英道著『レオナルド・ダ・ヴィンチ』
俺は、上記の田中氏の記述を読んで驚いたし、「目から鱗が落ちる」思いだったよ。
>サヴォナローラは清教徒みたいに真面目だっただけなのかもね。
>ルターやカルヴァン的とも言える。
サヴォナローラを「清教徒みたいに真面目」とか「ルターやカルヴァン的」だなどという
説を、初めて読んだ…。絶句・・・・・。
>マニエリズム的に見るとボッチィチェルリの絵は狂信的になったものの方が面白い。
「マニエリズム的に見ると」という言い方は、普通はしない。また、ボッチィチェルリが
「狂信的」であった事実は全くなく、彼の後期の作品は、「マニエリスムの絵画」としても
評価されていない。以上。
115 :
世界@名無史さん:03/03/05 17:24
>>114 なんだよ。人の受け売り鵜呑みにして、マンセーしてるだけか。反論の根拠は。
ついでに俺
>>112はその上の
>>111とは別人物だ。
俺は、フィレンツェの衰退は単なる経済の衰退だと思ってるという話を書いただけ。
サヴォナローラもその影響下にあった一人にすぎないってこったろ?
なにかりかり怒ってんだYO!
あと評価は、俺個人の考え。誰か偉い人がそう評価したとか、かんけーねーよ。
自分の目で評価しろよ。
ボッティチェルリってのは、流行りものに流されやすいって。
彼に限っていえば。サヴォの影響は甚大だ。
サヴォが流行りゃサヴォにつく。末期のあの絵が狂信的要素をもってるのは
歴然としてるだろ。終末的で気味が悪い。でも、だから面白いけどな。
サヴォは当時のドミニコ会の厳格派の系列だ。
彼はフスやなんかに通じる。教会の世俗権力の影響力やユマニストの台頭を嫌悪していた。
宗教改革の先兵とも言えるだろーよ。よーするによくいえば生真面目。
そういうのは芸術をダメにする。
ただ、田中氏の記述で、レオナルドとミケランジェロがサヴォ的だというのは当たりかもな。
精神運動として宗教家の、それも神学者的探究思考を感じる。向かうところが神の普遍では
なく美の普遍だが、当時は神=美だからな。そういや、ミケランジェロはフランシスコ会の
第三会員だったらしいというが、彼のピエタは当時の神学論争に巻き込まれたな。
116 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/06 02:14
>>115 いや、俺は田中氏の意見は鵜呑みにできないんだよ。
>ただ、田中氏の記述で、レオナルドとミケランジェロがサヴォ的だというのは当たりかもな。
俺は、全く夢にも思わなかった。正直、驚いた!(君と俺とは悉く感覚が違うんだな…)
だからこそ『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を全部読んでからコメントしたいと思ったし、
>>111にも、是非、読んで欲しいと思ったんだ。
>>112もよかったら読んでみてくれ。
読まないなんて、もったいな〜い! 怒ってたのは、
>>111が読んでいないらしいことに
対して腹が立ったんだ。別人なら読んでなくても仕方がない。(しかし、
>>111以上に
酷いな…。2chでは「電波」っていうのか、こういうの…)
この本は、案外、面白いよ。たとえば、タイトルだけ並べてみても、実にユニークだ。
<メディチが私をつくった> <ソドミーの果て> <妖怪の聖母とヒエロニムス像>
<画家は「神」となる> <「小悪魔」との出会い> <果たして「モナ・リザ」か>
田中英道氏は、東大文学部卒で、東北大文学部教授、専攻は西洋美術史と一風変った
経歴の持ち主だ。文体はともかく、リズムがいいので読みやすいし、読み始めたらやめ
られない。
>>115は、メディチ家スレでは、俺のレスを飛ばして読んでいる人かな?
まあ、そんなことはどうでもいいが、あのスレに俺が書いたレオナルドの男色事件に
関しても、田中氏は、あっさり容疑を肯定している。俺はこれにも驚いた! ここに
少し転載しておこう。
<このレオナルドの事件について、ふつう「レオナルド学者」や伝記作家から、彼を
嫉むものの中傷であるといわれている。放免されていることが彼の無実であることの
証拠であるとされているのである。より寛容な学者も、レオナルドが同性愛的感覚を
もっていたにしても、彼の手記にあるように「猥らな快楽」をどんな形にしろみとめ
なかった、と考えている。あたかもレオナルドの男色行為を否定することが、「レオ
ナルド学」を成立せしめる基因であるかのようにだ。>
117 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/06 02:15
そして、サライという少年に関する記述の後で、こう書いている。
<この少年に対する愛情の深さを見ると、レオナルドが1476年の事件のソドミーの行為を
打ち消す理由はあまりないのだ。>
それに対して、サヴォナローラはこのような行為を激しく糾弾している、としている。
<さらに1467年にはメディチ家お抱えの哲学者フィチーノにより、プラトンの『饗宴』
の註釈が出版されたが、彼は19歳のうるわしき少年ジョバンニ・カヴァルカンティに
その書を献じているのである。このような上層知識人層の雰囲気は、後のドミニコ派の
改革者サヴォナローラによって攻撃されるところとなるが、彼らの間ではソドミーが
黙認されていたことを推測させるのである。1494年サヴォナローラはフィレンツェの
司祭達にむかっていう。《あなたがたの虚飾と、宴会や贅沢な食事をやめなさい。妾や
美青年たちと絶対に手を切りなさい。あの言語道断な悪徳、神の怒りを招く忌わしい
悪徳をやめなさい。さもなければ、あなた方に禍いあれ!》。>
レオナルドとサヴォナローラ、ソドミーという行為に関しては、まるで対極にあるとも
いえるこの二人を結んでみせたところに、田中氏独自の見解があり、そのあたりに彼が
この本を書いた真意があると俺は思う。
だから「サヴォナローラが芸術家達の霊感を枯らしてしまった」などという一見常識的と
思える記述よりも、むしろ「彼ら自身が美術家としてのサヴォナローラであったからだと
思われる。」と書いた田中氏の説に対する
>>111の意見を聞きたいと思った。田中氏に
言わせると「霊感を枯らされた芸術家」の筆頭がボッティチェルリであるらしい。
霊感を枯らされた状態は、「狂気」とは程遠いと俺は思う。彼は保身のため、自ら美神
(ミューズ)から来る「霊感」を手放してしまったのだろう。「芸術的霊感」はむしろ
「狂気」に近いものではないだろうか? 霊感(狂気)を失ったボッティチェルリは
面白くない。(これは俺の評価)…まあ、よかったら、
>>112もこの本を読んで感想を
聞かせてくれ。俺は
>>111のレスがあるまで、この件は保留にするから…。
118 :
世界@名無史さん:03/03/06 17:51
おまいら今すぐgoogle見てみてください
>カメレオン1世
んー。なるほどお。まずレオナルドとサヴォに関して。
俺はレオナルドは純化された精神に向かおうとしていたと思うという点でサヴォと似てた。
と思うんだな。ソドミーに関しては対極の位置にあるけど、それもスタンスの違いに過ぎない。
レオナルドはうわべだけのフィレンツェの知識人は嫌悪していたしな。生活は華やかそうに
していたが精神は神秘神学者のそれのようだ。言語に置き換えることのできない「描かれた」
真理を探究していく様は絵画表現における禁欲性を感じる。性に関わることなど彼には二次的要
素。それにすべてが引きずられるという視点があるなら、フロイトの読み過ぎかよ,お前。って
なもんで。近代の欧米学者はプロテスタントニズム的禁欲性を引きずってるから、しょーがない
んだろうけどね。
ミケランジェロも同様。もっとサヴォに近い禁欲的なところがあるので分かりやすい。
彼も探究の鬼だ。
サヴォを産んだドミニコ会の厳格派はジョバンニ・ドミニチに由来する。フラ・アンジェリコの
師匠だな。サンマルコを設立したアントニアーノと同期。彼等厳格派の精神性について田中氏が
どう評価しているかにもよるね。まあ読まんことには始まらないんだろうが、あいにく本をすぐ
手にできる状態でない。スマソ。いつ書かれた本?
ボッティチェルリに関していうとレオナルドやミケランジェロのような印象はない。
言語をそのまま絵に置き換えていると思われるような表現に限界を感じる。
最盛期も、のちの評価の低い時期も姿勢は同じ。ただ、目を背けたくなるような
後期の絵は、好き嫌いをおいて、異常さを感じる。
彼の評価されている時期のみがミューズとするのは違うんではないか。
どちらも向かってた素材の違いだけに過ぎないし。
近代から現代にいたる評論家なんかは宗教が絡むと否定的に考える傾向があるが、そのフィル
ターをとっぱらって、たんなる思想の反映ということのみで見ればたいしてかわりない。むしろ
より主観的な世界を探究している表現になっているとはいえる。デッサンの狂い、無気味な色彩
も「美」を全く別にとらえはじめた彼の苦しみを感じる。ただ言語化された視点から離れられな
かったがゆえに、レオナルドにはなれなかった。
>>113 私は田中英道『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(講談社学術文庫)をずっと前から
持ってるんですよ。
もちろん、最後まで全部読んでます。
スレと直接関係ないのでさげ。
《芸術家の魂は、神の名による恫喝には弱く傷つきやすかったのである》
《彼の説教集にはくりかえし同じことが述べられているが、そのことは
内容よりもひとつの情感、ひとつの雰囲気によってしゃべるタイプの思想家
であったことを示している》
私に読解力が無いというのならそれでも構いませんが、勝手な推測で
「読んでいない」などと書くのはやめてください。
122 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/07 01:47
>>121=
>>111さん、出てきましたね。
>私に読解力が無いというのならそれでも構いませんが、勝手な推測で
>「読んでいない」などと書くのはやめてください。
それは大変失礼しました。あまりにも「痒いところに手が届かない」カキコをしている
(その意味では、
>>121の引用も、何のための転載なのか意味不明)ので「読んでいない
だろう」などと失礼なことを書いてしまった。すみません。でも、今までの君のレスが、
本を全部読んで書いたことだとすると、サヴォナローラに関する話題は、もうこれ以上
期待しても仕方がないようだな…。
しかしまあ、本を持っているなら都合がいい。幸いここにはもう一人、論客がいるよう
だから、テーマを変えて、別の議論をしないか? …で、思いついたんだが、偶然にも
>>115が
>>119でフロイトの名を出してくれたから、俺は、フロイトに関する田中英道氏の
説について議論してみたいと思う。むろん、テキストは講談社学術文庫『レオナルド・
ダ・ヴィンチ』だが、テキストなしでも十分に議論に加わってもらえるものと思うので、
>>115も是非、参加してくれ。
断っておくが、これは俺が田中氏の説に賛成しているという意味ではない(正直言って
俺はあまり納得できなかった)。以下は、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』のP32からの
転載だが、ここで田中氏は、はっきりとフロイトの推論を「間違いである」と言っている
のである。これについて、
>>111はどう思うか、感想を聞きたい。また、言うまでもない
ことだが、これは「フロイト論」ではなく、イタリア・ルネサンスの代表的芸術家、
レオナルド・ダ・ヴィンチに関する議論なので、スレ違いではない。
123 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/07 01:48
<フロイトの推論は間違いだといってよいが、彼の誤りはレオナルドがなぜ同性愛者で
あったか、という問をまず先に立てていることから始まっている。ホモセクシュアルの
男性は幼少時の母親への同化からのちに男性を求めるという彼のテーゼに、「禿鷹」の
話はうってつけであったからである。そしてフロイトはロンドンのナショナル・ギャレ
リーにある「聖アンナ画稿」に描かれている若くよく似たアンナとマリアに、二人の
母親カテリーナとアルビエラを見立てるのだが、この点からいっても当をえないことに
なる。それにこの二人のよく似た女性像については、後にふれるようにレオナルドに
二重人物像の思想が別に存在するのである。>
この部分だけでは
>>115には少し解りにくい印象があるかもしれないが、
>>115はフロイト
には詳しいようなので、本を持っている
>>111にも補足してもらいながら論理展開して
いくことにしよう。(
>>111は女性らしいので、特に「禿鷹」と「鳶(nibbio)」「鳥
(uccello)」の話あたりをよろしく…。俺はあまりこの話、書きたくないから…)
>>121 > 《芸術家の魂は、神の名による恫喝には弱く傷つきやすかったのである》
> 《彼の説教集にはくりかえし同じことが述べられているが、そのことは
> 内容よりもひとつの情感、ひとつの雰囲気によってしゃべるタイプの思想家
> であったことを示している》
先ず田中氏はサヴォナローラを過大評価し過ぎだ。
というか、ボォッティテルリがそれまでの画家だったってこと。
彼の評価される絵は、そのまんまメディチのアカダミアの思想。
彼の評価されない絵は、そのまんまサヴォナローラの思想。
いつだって誰か他者による霊感の源泉が必要だった。それと比すればピエロ・デラ・
フランチェスカは自己の方法で探究していた。ウッチェロも同様。
彼等は「光学」を通じ人文主義的な思考で視覚と取り組んでいた。
フィレンツェがもっともフィレンツェたるのは、ブレネレッスキ、ドナテッロが活躍した
初期だ。マザッチオは残念なことに早死にしたけどね。
サヴォナローラの説教集が「一つの情景」「くり返す」のは宗教家の常套手段。
民衆に受ける宗教家というのは政治プロパカンダにおけるアジ演説に似ている。
耳で聞くもの、大衆に語るものは、情感や雰囲気に敏感でないとダメだろう。
彼固有の特殊なものでもないと思うけどね。どうよ。
>カメレオン1世
フロイトの理論は今日ではあまり重要視はされていないと思う。
レオナルドは性に対し通常の成人男性がもつ欲望は持っていたと思うしね。
げびた落書きやら書き付けやらも残されている。禁欲的とは程遠い。
ただ、彼に屈折している面があるとするなら、父親に対してだろうな。
庶子として生まれた不名誉や、長男でありながら認めてもらえない立場、
そういうアイディンティテイに関わるところで歪みを感じる。
嫉妬と憎悪を兄弟達に抱いていたがそれをあからさまにすることも出来ない程
プライドも高かっただろう。
サルタレッリ事件は彼にとって不名誉で思い出したくない恥だろーな。
だいぶ前のコメントだが。
>イタリア・ルネサンスは、人間本来の視覚的欲望を、キリスト教的な束縛から
一気に解放したんだな…。
単に市民階級が現れた結果だろうよ。注文主があらわれた。
欲望モノは絵画は非常に遅れていたんだろうなあ。
文物や音楽の世界ではだいぶ前から解放されてた。
サケッティの小説なんか、ワイドショーネタばっかりだ。市民のうわさ話集めた本。
我々が考えるほど中世はお堅い世界ではないんじゃないかい。
寧ろ近代の方が窮屈。キリスト教会も考えるほどには民衆を束縛してなかった。
近代のヒステリックな倫理観の状況に比べりゃ、放置してたとしか思えん。
127 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/07 13:17
>>124 >>121あてのレスに俺が答えるのも変だが、「田中氏はサヴォナローラを過大評価し過ぎ」
どころか、全く評価していないんだよ。だから「
>>121の引用も、何のための転載なのか
意味不明」だと言ったんだ。そんな引用をするから、訳がわからなくなっちゃったじゃ
ないか。ちゃんと理解してから書き込めよ
>>121。
>彼の評価される絵は、そのまんまメディチのアカダミアの思想。
>彼の評価されない絵は、そのまんまサヴォナローラの思想。
上記の文中「評価される」「評価されない」とは一般的な評価を言っているのか?
美術的な評価を言っているのか? あるいは専門学的(心理学的・哲学的・歴史学的・
イコノロジー的)評価について言っているのか? …まあ、今あげたどの「評価」に
ついて言っているのだとしても、聞いたことの無い説なので、これは
>>124の「脳内妄想」
ということで…、終了。
>それと比すればピエロ・デラ・フランチェスカは自己の方法で探究していた。
ピエロ・デラ・フランチェスカの「自己の方法による探究」とは何をさしているのか?
思想的なテーマに関する表現方法の探究なのか、それとも絵画的・技術的技法の探究
なのか? これも明確にされていないが、どちらをさしているにしろ、上記のいかなる
評価基準でも、ボッティチェルリ>>>ピエロ・デラ・フランチェスカであるので
(ソースを挙げろというなら、いくつでもあげてやる)、これも
>>124の「脳内妄想」
ということで…、終了。
128 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/07 13:18
>>124 >ウッチェロも同様。
ウッチェロは、何がピエロ・デラ・フランチェスカと「同様」なのか?
「自己の方法による探究」についてだったら、上記と同様ということて…、終了。
>彼等は「光学」を通じ人文主義的な思考で視覚と取り組んでいた。
申し訳ないが、これは日本語になっていないので…、終了。
>フィレンツェがもっともフィレンツェたるのは
>>124は「フィレンツェ」をどう定義した結果、「もっともフィレンツェたる」ものを
決めたのだろう。俺は、最も特筆すべきフィレンツェ的文化はプラトン・アカデミー
の思想に集約されていると思うのだが、そういう観点に従えば、最も「フィレンツェ的」
画家はプラトン・アカデミーの哲学思想を絵画表現に結びつけたボッティチェルリという
ことになる。パノフスキー、高階秀爾など、俺と同じ考えを持っている学者は、列挙
したらきりがないほど数多くいる。あまりにも稚拙な論理展開なので…、終了。
>サヴォナローラの説教集が「一つの情景」「くり返す」のは宗教家の常套手段。
>民衆に受ける宗教家というのは政治プロパカンダにおけるアジ演説に似ている。
>耳で聞くもの、大衆に語るものは、情感や雰囲気に敏感でないとダメだろう。
>彼固有の特殊なものでもないと思うけどね。どうよ。
これは是非、
>>121に反論してもらおうね〜、ということで…、終了。
129 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/07 13:19
>>125 これは、俺が提示した論題とは明らかにずれている。俺は、フロイトのレオナルド論と
田中英道のレオナルド論を比較してみようと言ったんだ。このレスは少しは知っている
ところを自慢したいだけの「独り言」なので…、終了。
>>126 >単に市民階級が現れた結果だろうよ。注文主があらわれた。
「単に」って? そんな単純なことなのか? 「市民階級」って???
権力者たるメディチ家が、プラトン・アカデミーを支持した結果、それまでは「異端」と
みなされていた古代ギリシア・ローマの神話や哲学をテーマにした絵画等の表現が、公然と
人目にふれる場所に掲げられることになったんじゃないのか? 以前は、公共の場では、
キリスト教の教義を表現した美術しか存在しなかったが、密かに妻のヌードを画家に描かせ、
自宅に飾っている金持ちはいたはずだ。つまり、「注文主」はルネッサンス以前にもいたし、
むろんそのような絵画は存在している。(サヴォナローラが焼かせたのはそういう絵画だ)
文学や音楽の分野にしか大衆文化が存在しないという説は誰が言い出したんだ?
>>115は、
自分の勉強不足や無知を棚に上げて、自分の知らないことは存在しないと思い込んでしまう
「妄想狂」のようだ。およそ「学問」には向いていない性格だな…。
「中世はお堅い世界ではない」にはむろん賛成するが…。
基本的な倫理観や宗教観が変わらない限り、文化は変化しない。「単に」とか、歴史上の
大きな変化を馬鹿にしてかかるような態度は、どうかと思うよ。まあ、
>>115は、日本語が
少し不自由なようだから、大目にみるが、たとえば今の日本で、何が変わったら、全面的に
ヘアヌード解禁になったり、売春が公共事業になったりするんだ?
ルネッサンス期に、裸体表現がキリスト教美術の中(システィーナ礼拝堂を見よ!)にさえ
存在するようになったということは、それほど重大な変化だったんだよ。
>カメレオン一世
人の受け売りの「説」やら「通説」による評価の権威で結論出すな。ヴォケ。
全然考察じゃねーじゃねーかよ。自分が読んだもんですべて価値を判断する盲目やろう
ってことだきゃぁ。よく分かった。
絵画について言語でしか推し量れない典型的頭脳だな。
ロレンツォと同様の脳みそだ。レオナルドの絵なんか到底理解も出来ないんだろーよ。
俺はプラトンアカデミーも、サヴォナローラも同列の「思想」という関係性において
語ってんだよ。で、お前さんはプラトンアカデミーの影響力の大小で価値きめてる
だけじゃんか。藁藁藁
プラトンアカデミーなんでお前さんが息巻くほど面白くもない。
絵画的なコペルニクス的変換は、ボッティチェルリじゃねーよ。
あんな奴はプラトンアカデミーの宣伝マンみたいなもんだ。
視覚表現には何のオリジナリティもない。記号的に言語を絵画に置き換えちりばめただけだ。
視覚という分野では何も新しい地平は生み出してない。
平面の「視覚」の世界ではジョットー、ウッチェロ、ピエロ・デ・ラ・フランチェスカ
フィリッポ・リッピ、レオナルド、ミケランジェロのほーがずっとおもしれーよ。
サンドロは視覚言語じゃ、すげー退屈。
まあ、学者は彼なら文字頭脳でも理解できるから安心して理論を語れるんだろうな。
横レススマソ。
ウッチェロはキュビズムの画家に支持されたそうだね。
それと、ボッティチェリは師匠である
フィリッポ・リッピの絵と比べてみるとよく解るけど、
絵の技術はそんなに上手くはない。むしろフィリッポ・リッピの方が上手い。
彼が有名なのは、やはり世渡りのうまさで作り上げた、権力者とのコネからきている。
ラファエロと同様、彼もパトロンに恵まれなかったら埋もれていたタイプだと思う。
>>131 > ウッチェロはキュビズムの画家に支持されたそうだね。
ウッチェロの場合、遠近法は「ドルチェ」ときたもんだ。
遠近法によって実際の実存が歪められていたり破たんしてたりするところがイイ!
あと色彩感覚がむちゃくちゃなのもイイ!彼がこだわった主題がはっきりしてるな。
立体に捕われていて、光源の存在は飛んじゃってるしな。
その辺りを精密にやってのけたのはフランチェスカだろーなー。
> それと、ボッティチェリは師匠である
> フィリッポ・リッピの絵と比べてみるとよく解るけど、
> 絵の技術はそんなに上手くはない。むしろフィリッポ・リッピの方が上手い。
リッピはもう少し見直されてもいいな。
彼はおそらくパドアに居た時に北方ルネッサンスの表現に感銘受けたかしたんだろう。
北方の作家がこだわった「質」というものを取り込もうとしていた気がする。
ガラス器を描いたり(しかしへたくそ)、
布の表現に異常に執着をしめしてる。飽きっぽいところがあるせいか
フランチェスカ的な数学的精緻さに欠けるから遠近法が破綻してる絵もあるが、
礼拝堂で飾られた時の効果を狙って描かれた短縮法なんかも試みているな。
彼の表現はまとまりがないが、その後のフィレンツェルネッサンスに受け継がれていった
種が無数に転がっていると思う。特に「聖母戴冠」は圧倒的だ。
生活態度がひどすぎるので近代の学者に嫌われたと指摘するやつもいる。
僧侶の癖に、女への執着も隠さない。聖母の表現は人間的すぎるし自分の欲望が丸出し。
裸体以上に冒涜的と言えなくもない。とはいえそれこそルネッサンスの落とし子と言えるよ。
そう考えると、彼を評価しかばい続けた、コジモ・デ・メディチは相当目利きだったと思うな。
> 彼が有名なのは、やはり世渡りのうまさで作り上げた、権力者とのコネからきている。
> ラファエロと同様、彼もパトロンに恵まれなかったら埋もれていたタイプだと思う。
その時代の趨勢に乗るのは上手かったと思える。
プラトンアカデミーからサヴォナローラに乗り換える辺りもね。素直だったのかもなあ
133 :
カメレオンI世 ◆qBS27nfd8c :03/03/08 10:38
皆、わかってると思うけど、
>>115(
>>131、
>>111)のレスを真に受けないように!
特に高校生、大学生、勉強中の人は、何の知識の足しにもならないから注意してください。
あ、似非デュプレさんは中学生なので、少しは役に立つかもしれません。(最近来ないね)
世の中には、こんな馬鹿な大人もいるということで…。
ちなみにこのスレ、最近は、俺を含めて二人しか書き込んでいません。
俺は、もうこのスレ捨てるので、今後は彼女の独演会場になります。
まあ、暇な人は読んで笑ってやってください。バイバイ。
134 :
アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :03/03/08 10:43
>>133 カメレオンさん。フランス革命関連スレに戻ってきてください。
どん底まで落ちかけてますよ。
135 :
111=121:03/03/08 12:22
ププ。カメレオン。
名前に違わず、色なして消えて行きやがった。藁藁藁
所詮、田中英道が批判した、資料馬鹿、論説馬鹿だな。
過去の学者が作りあげた業績を自分の権威にするしかない学者コンプレックスかYO!
(ま、田中は広い範囲に手を出し過ぎて、その論に無理があると批判されてるらしいけどな)
フィレンツェルネッサンスの評価には様々な切り口があるんだよ。
自分の論説を強化したいならプラトンアカデミーの影響という命題だけに絞ればいいだけの話。
ここでなされたそうでない意見は、それぞれ前提が違う。
それを自分の価値、つまりプラトンアカデミーの影響の有無だけで、
断じるから恥ずかしい目に遭うってことだ。
パノフスキーも高階も彼等の論は前提がある。焦点は絞られている。
話す前提が違うなら、そこを先ず了承したうえで語れ。
その上「ヘアヌード」と来たもんだ。
もう馬鹿かと。阿呆かと。小一時間。
まぁ、懸命な諸氏はこの御仁のような狭い視野に陥らないように気をつけなさいってこった。
ついでに、脳内で論争相手を絞るのはやめろ。俺は「彼女」とやらではないわ。
サヴォナローラって、なんか日蓮とイメージかぶる…。
世界史にも日本史にも明るくないくせに、どーしてこういう勝手なイメージ
だけがふくらむのやら。
138 :
世界@名無史さん:03/03/08 18:04
>>137 あー。内容はともかく、
イメージとしては言えてる。
烈しい狂信者。
(^^)
140 :
世界@名無史さん:03/03/23 11:42
naagee
141 :
世界@名無史さん:03/03/30 16:44
>>137 わかいころ、女性に失恋したせいでああいう性格になったらしい。
142 :
世界@名無史さん:03/04/16 21:36
ここではもっぱらフィレンツェについて語られてるけど、
マントヴァ、フェラーラ、ミラノ、ウルビーノといった都市のルネサンス文化は
どう?
(^^)
144 :
世界@名無史さん:03/04/27 22:32
あげ
>>142 マントヴァ侯爵夫人イザベッラ・デステは、芸術のパトロンとしては少し
過大評価されてるんじゃないかと思う。
彼女は、マンテーニャの芸術もあまりよく理解してなかったみたいだし。
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
148 :
世界@名無史さん:03/06/01 19:47
ラブレー 『ガルガンチュア物語』
150 :
世界@名無史さん:03/06/05 07:03
中高生くらいの知識しかない私が、まず読むべき本はなんでしょうか。
基礎定番、みたいな。
>>150 何度も出てるけど「質の良い、そして読みやすい通史」。
中央公論社の新しい、「世界の歴史」全三十巻、あたりのうち
興味のある時代地域を扱っている巻だけを選んで読むこと。
まずは、一冊か二冊読めれば充分過ぎるぐらい。
全巻読んでやろうとして挫折するのはアホらしい。
一番美味しそうなとこだけつまみ食いするのが吉。
>>151 さっそく図書館に行きます。
このスレの話が理解できるようになるのが目標
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
154 :
世界@名無史さん:03/07/16 05:30
ルネサンスの「貴族的・保守的」性格ってどんなことだろう?
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
156 :
世界@名無史さん:03/08/30 20:25
>>154 貴族的・保守的なのはルネサンスよりマニエリスムのほうじゃないのかなあ。
157 :
世界@名無史さん:03/09/06 14:10
本格的にイタリアルネサンス史を学びたいと思ったら
どこの大学のどの先生がいいでしょうか?
158 :
世界@名無史さん:03/09/15 19:08
あげ
159 :
世界@名無史さん:03/09/15 21:34
>>154 所詮一握りの特権階級の文化でしかなかった
という意味では?
ヴェネツィアでは、ティントレットらがギルドの同信会のための仕事も
しているが
160 :
世界@名無史さん:03/09/15 21:46
>>159 イタリア・ルネサンスの文化は市民的だと思いますけどね。
同信会や組合がパトロンだったのはフィレンツェも同じだし。
私的なパトロンに富裕な市民、貴族、君主などがいるのでそう見える
だけでは?
161 :
世界@名無史さん:03/09/17 20:43
みんな、美術品の修復ってどう思う?
古色蒼然としたほうがいいという人もいるけど、
わたしは修復して鮮やかな色彩がよみがえった絵画のほうが、
イタリアらしくて好き。
162 :
世界@名無史さん:03/10/06 22:56
ボッチェレリの『春』?
163 :
世界@名無史さん:03/10/06 23:00
>>162 その他にもミケランジェロの「最後の審判」とか。
164 :
世界@名無史さん:03/10/07 16:17
ルネサンス 2 [(フランス) Renaissance]
〔「ルネッサンス」とも〕一四〜一六世紀、イタリアから西ヨーロッパに拡大した
人間性解放をめざす文化革新運動。都市の発達と商業資本の興隆を背景と
して、個性・合理性・現世的欲求を求める反中世的精神運動が躍動した。
この新しい近代的価値の創造が古代ギリシャ・ローマ文化の復興という形式を
とったので、「再生」を意味するルネサンスという言葉で表現された。文化革新
は文学・美術・建築・自然科学など多方面にわたり西欧近代化の思想的源流
となった。文芸復興。
なぜ合理性・現世的欲求を求める、当時の世の中では新しい近代的価値が、
古代ギリシャ・ローマ文化の復興に繋がったのか?誰か教えて。
>164
何かの本で読んだ気がするんだけど、
キリスト教に束縛される以前の、おおらかな「人間性」を取り戻すために、
その時代の人間がつくった文化を復興した、とかなんとか
見当違いのレスだったらごめんなさい。
166 :
世界@名無史さん:03/10/07 19:52
「暗黒の中世」というのはルネサンス時代のイタリアの人文主義者の発言。
ミケランジェロの絵をみて、エル・グレコが、彫刻家としては一流だが、絵なら俺の方が上手い!と言ったのは面白い。
エルグレコにシスティーナ礼拝堂の絵を描いてほしかた。
168 :
ACE ◆Z7a1IZ9GTI :03/10/07 20:37
「暗黒の中世」は、近年「12世紀ルネサンス」として、
結構見直されてますよぉ。
169 :
世界@名無史さん:03/10/07 22:46
>>167 ミケランジェロの末期はマニエリスムに分類されますよね。
レオナルド、ミケランジェロ、ラファエッロの三巨匠が盛期ルネサンスを
つくりあげ、同時にここからルネサンス様式の解体が始まる、というのが
なんとも・・・
エル・グレコはヴェネツィア派の影響も受けてますな。
170 :
世界@名無史さん:03/10/07 22:51
ミケは 筋肉むきむき
マニエは ぐにゃぐにゃ
どっちもいまいち
171 :
世界@名無史さん:03/10/07 23:29
>>161 俺も。
「古色蒼然としていた方がいい」なんて言うのは、
西洋絵画が好きな人ではないと思うな。
172 :
世界@名無史さん:03/10/08 01:05
>>165 なるほど、結局は原点回帰に到ったということなんでしょうかね。どうも。
173 :
世界@名無史さん:03/10/08 01:28
>>171 油絵の場合、ニスのせいで画面が暗くなったり、黄色くなったりしている
ようですね。
テンペラ画やフレスコ画の場合、修復すると驚くほど鮮やかな色彩が
蘇ります。
油絵の技法がフランドルから伝わったので、微妙な明暗のグラデーションを
表現できるようになったわけで。
174 :
世界@名無史さん:03/10/08 14:27
>>168 ブルクハルトは、ルネサンスは暗黒の霊や妖精の力の満ち満ちた迷妄の中世を
拭い去った理性の時代うんぬんといっていたけれど、
ルネサンスは魔術だの錬金術だのが流行した時代でもあったわけで。
176 :
世界@名無史さん:03/10/11 20:36
モナリザは2枚あるって話について教えて下さい。
ドラマじゃなくて。
ドキュメンタリーでチラッと見た記憶があるんだけど。
あげます
178 :
世界@名無史さん:03/10/13 11:07
179 :
世界@名無史さん:03/10/13 12:46
習作では?
181 :
世界@名無史さん:03/10/13 18:06
贋作の話ではないと思います。
モナリザが盗まれて
贋作をつかまされた人が沢山いたというのとは別の話です。
よく知られたモナリザとは少し印象の違うモナリザがあって
所有者がこちらが本物と言ってたような…
習作とのご意見興味深いです。もう少し詳しくお願いできますか?
182 :
世界@名無史さん:03/10/13 20:53
あげ
183 :
世界@名無史さん:03/10/14 11:43
>>181へのレス希望。
>ACEさん 習作と言う話をもう少し詳しくお願いしますm(_ _)m
184 :
世界@名無史さん:03/10/15 10:48
185 :
世界@名無史さん:03/10/16 17:34
あげ
186 :
世界@名無史さん:03/10/16 17:41
モナリザは19世紀に盗まれたな
美術品の窃盗で有名なのはフランス
ロシアのイコンやネパールやタイの仏像もやられてるみたいだが、
こっちは横領っぽい
窃盗団と故買はフランス
187 :
世界@名無史さん:03/10/17 10:53
あげ
188 :
世界@名無史さん:03/10/18 11:54
あげます
189 :
世界@名無史さん:03/10/18 13:21
ダヴィンチは大学出てないと気に病んでたみたいだな。
この人の発明のほとんどは実用化不能。
190 :
ACE ◆Z7a1IZ9GTI :03/10/18 16:40
>>184の方へ
ごめんなさい。「モナ・リザの話」ここでした。どこかで、レスを
書かなければと思いつつ。どこのスレだったか思い出せなくて。
雑談スレで訊いてみたのですが……。
まず176の話ですね。
ごぞんじんのとおりモナ・リザの絵に関しては、
1.主題は、誰の肖像なのか
2.何故手元に残こしていたのか
3.モナ・リザの評価
4.にせもの・盗難事件の話
主に4つぐらいあると思います。
また、この絵をキーにすれば、
1.本物の絵と贋作とは(鑑定の話)
2.ルネサンス期の絵画・画家
3.ダ・ヴィンチ
4.絵とパロディ
5.美人論
などの話になるかと思います
(もっと沢山ありますがきりがないので)。
191 :
ACE ◆Z7a1IZ9GTI :03/10/18 16:48
>>190の続き
4.にせもの・盗難事件の話ですが、普通に考えると1番の話です。
あ.ルーブルから盗まれて、偽物を売却しようとした話。
偽物が6枚あった。結局犯人は捕まって、無事にルーブル
に戻ったが、戻った絵は実は偽物もしくは、実は本物の絵
でなく偽物をガラスの向こうに飾っている。
い.「モナ・リザ」の贋作の話のフィクション作品と
ノンフィクションの作品と話が混ざってしまっている。
ジョルジョ・ヴァザーリのいわゆる「美術家列伝」の話などでも、
この本自身が史実性がそう高くなかったりします。したがって、
しかも他に史料も少ないので、史料批判がしずらい。
う.17−18世紀に「モナ・リザ」の模写が流行し、40−50
枚は描かれているはずです。
え.モナ・リザの絵の習作があって、弟子のサライあたりが、
金に目を奪われて、加筆して完成画もどきにしてしまった絵が
あるのではないかというところ(仮説レベル)。
お.近現代にはいって「モナ・リザ」のパロディが流行し、
パロディが多く作られたりしてます。「世界堂」のカードも
モナ・リザをベースにしています。100枚集めた何とか展
があったような。何だっけ?
か.ゴヤの2枚のマハの絵の話などと混同している。
き.ダ・ヴィンチが手元に残しておこうとして、もう1枚描こうと
していたもしくは、描いていた(仮説レベル)。
192 :
ACE ◆Z7a1IZ9GTI :03/10/18 17:08
参考書籍
・NHK日曜美術館 名画の旅シリーズ 「モナ・リザは見た」
全24巻 講談社に情報が少しあります。
価格は版によって?値段が異なり2600−3400円ぐらい
徐々に値段が上がっています。私は12冊しか持っていませんが……。
・「絵画の読み方 増補改訂版」西岡文彦 洋泉社 1500円
白黒ですが、サライやベルナルディーノ・ルイーニといった弟子達の
絵も載っています。
余談ですが、「美術鑑賞板」の方が詳細な情報が集まり……。だめか。
自分はルネサンスの終わり、その歴史を踏まえてバロックへという画家の
カラヴァッジオが好きですな。人殺してマルタに逃げたり、面白い一生だ。
しかしルネサンスやマニエリスム、バロックはいくら好きでも、部屋に複製とか
ポスターを飾れない。自分はカンディンスキーのポスターを部屋に飾り、
イタリアで買ったカラヴァッジオの豪華本をネストテーブルに置いて、気分出してる。
194 :
ACE ◆Z7a1IZ9GTI :03/10/18 20:52
私は画家以外の分野におけるダ・ヴィンチはそんなに評価
してません。個人的にダ・ヴィンチの絵はそう好きではないです。
ルネサンスやマニエリスム、バロックは好きでもないのですが、
ポスターをはってました。
カラヴァッジオの画集でなくて本だと
「カラヴァッジョ 灼熱の生涯」デズモンド・スアード 白水社
ぐらいしか読んでいません。本は山積みなのでどこにあるやら。
10万リラの肖像でしたでしょうか?いいですねぇ。画家が
紙幣の肖像になれる国って。
>ACEさん
!ありがとうございます(*^o^*)
(う)の絵の持ち主が
(え)や(き)の俗説を使って
もっともらしく箔をつけたってところみたいですね。
絵自体は映ったので
どこかに習作があるというような漠然としたのではないはずです。
よろしければ(い)の物語のあらすじも教えて下さい。
196 :
世界@名無史さん:03/10/22 03:30
皆さん、初期ルネサンスの美術はどうですか?
ジョット、マザッチョ、マゾリーノ、ピエロ・デッラ・フランチェスカ、
フィリッポ・リッピ、ドナテッロ、ボッティチェッリ、マンテーニャ、
ギルランダイオなど。
197 :
アマノウヅメ ◆2atuWPtiaQ :03/10/23 00:18
>>196 フラ・アンジェリコをお忘れじゃないですか?
私は、尼さんと駆け落ちした破戒坊主のフィリッポ・リッピと基地外坊主かぶれの
ボッティチェッリが好きです。
>>195=184の方へ
亀レスですが、
7,8年前にTVの連ドラで、最初の話題が、「モナリザ」の贋作?
の話だったと思います。このドラマの原作は確かコミックだったと
思います。なにぶん古ので良く覚えていません。ごめんなさい。
役に立ちません。Webで検索した方が速いと思います。
191の他には、
美術館でたまに名画の写生大会を開いています。
画家を特定できない絵画。いわゆる灰色絵画。
デジタルなどの複製画は手頃な?値段で売っています。
なお参考までに、
画家を特定できない作品を、バーナード・ベレンソン(美術史家)は、
つぎのように分類しています。
1保留作品
2大部分のオリジナル
3部分的なオリジナル
4工房制策 画家が梓潼、加筆、監修
5模写
6補修されすぎた作品
7未完成作品
8作品の断片
>>174へ
12世紀ルネサンス
ハスキンズが,ルネサンスの諸特徴が12世紀にすでに出現しているという主張。
アラビア語に訳されていた古代ギリシャの遺産とアラブの文化がスペインと
南フランス,シチリアを中心にラテン語に訳されて,ヨーロッパ中世に知的
刺激をもたらしたとして中世と近世の連続性を主張した概念。
ブルクハルトの「イタリア・ルネサンスの文化」からの出典でしょうか?
そんなこと言ってましたっけ?「理性の時代」といえば通常は18世紀を指しますが
……。まあ、錬金術や魔術などはニュートンクラスの人間でも信じていましたからね。
201 :
世界@名無史さん:03/12/05 00:52
ヴァザーリによればミケランジェロがその頂点であるとしている。
202 :
世界@名無史さん:03/12/05 11:57
>>201 ルネサンスに続くマニエリスム時代の絵は、
どれも筋肉がこぶのように強調されていて、
ミケランジェロそっくり。
203 :
世界@名無史さん:03/12/07 04:02
>>202 知ったかウザイよ。
「肉がこぶのように強調されて」いないマニエリストの作品も無数にあるわ!
【ゴールデンレス】
このレスを見た人はコピペでもいいので
10分以内に3つのスレへ貼り付けてください。
そうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ
出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です
205 :
ハリネズミ ◆qBLXpo7Q9Y :04/01/17 09:31
マニエリスムは、1520−80年にかけての美術様式・芸術的立場。ルネサンスも下火になり
あらたなパラダイムとして模索し登場してきた様式。ただ、それがどのような様式であるかを定義
することは難しい。故に議論が絶えない用語ではある。
若桑みどりセンセーの専門分野
207 :
世界@名無史さん:04/01/22 12:49
>>160 オランダ絵画の方がもっと市民的だけどね。
>>160 「もっと」と言うほどには、市民的ではない。
209 :
世界@名無史さん:04/01/22 22:31
この頃のイタリアの飯ってどんなの?
トマトなかったんでしょ?
210 :
世界@名無史さん:04/02/08 14:31
ヴィテルボのアンニウスの著書について参考資料ありますか?
211 :
世界@名無史さん:04/02/08 15:38
>>209 パスタ、ピザなど今もある料理は存在していた。
現在で言うところのチーズ相等のものがあった。
イタリアの北部では、ソーセージ相等のものあった。
肉は茹でてから焼くことがあった。
山岳部では、栗を粉にして冬期にお湯で溶いて食した。
魚は?
214 :
ザグレウス:04/02/26 00:42
ルネサンスという時代を最もよく表している人物として、エウジェニオ・ガレンは、
ピコ・デッラ・ミランドラの名をあげ、「いわば一つの時代全体のシンボル」である
と述べ、さらに、ピコの思索を駆り立てているものは、「あらゆる自然的・人為的
束縛から自由な人間の精神がもつ無限の価値の主張であった」と記述した。
また、ピニャリョーニは、ピコを「その人間の価値と自由についての明瞭で熱狂的な
主張のゆえに近代ヒューマニズムの創始者の一人と見なすことは、哲学史家にとって
共通に受け入れられている事実」であると述べている。
ピコ・デッラ・ミランドラのこのような思索を可能にした主たる要因とは何であろうか。
北イタリアのミランドラとコンコルディアの領主の末子としてピコが生まれた直後、
父ジャン・フランチェスコT世はこの世を去った。二人の兄が父の遺産をめぐって
反目しあっていることを憂慮した母ジュリアは、ピコが学芸の道へ進むことを強く
望んだという。(母ジュリアは、『恋するオルランド』の作者として評判の高い詩人、
マッテオ・ボイアルトの叔母にあたる。学芸には殊更造詣が深い人だったようだ)
この母の許で幼少期の教育を受けた後、ピコは、ヨーロッパ中を巡り、学問遍歴の
旅をすることになる。
215 :
ザグレウス:04/02/26 00:42
1477年、14歳のピコは、ボローニャに向かい、「教会法」を学んだ。しかし、その学問は
彼に満足を与えなかったようだ。1479年、ピコはフェラーラに向かい、アリストテレス派
の哲学と修辞学を修める。その後、フィレンツェに滞在し、「プラトン・アカデミア」で
プラトン神学を学び、フィチーノ、ポリツィアーノ、ベニヴィエーニ、ロレンツォ・デ・
メディチらと知己となる。
1480年から1482年までの2年間はパドヴァで、哲学(アリストテレス派)の研究に従事、
さらにアヴェロエス派の哲学や、ヘブライ語、カバラの知識を得た。1482年、パヴィア
に向かい、オッカム主義の影響下にある論理学の講義に出席。1484年、21歳のピコは再び
フィレンツェを訪れるが、1485年7月にはパリへ向かい、パリ大学神学部の講義や討論に
出席している。
上記の遍歴を終えた後、ローマでの討論会を行ったピコは、その『提題』の中に、当時の
ヨーロッパで学ぶことのできた、あらゆる学問の成果をを広範囲にわたって検討する
ことになる。すなわち、ギリシアのアリストテレス派、ピュタゴラス主義、ヘルメス学、
カバラ主義の教説や魔術、中世のラテン哲学、アラビア哲学、古代のゾロアスター教、
オルフェウス教などである。
216 :
ザグレウス:04/02/26 00:42
しかし、様々な学問を自由に学び、新たな「人間の価値」を見出したピコの熱狂的な
思索は受け入れられることはなかった。1487年8月4日、教皇は『提題』を一括して
「有罪」とする勅書を発表。ピコはフランスに逃れるが1488年1月、グルノーブル近郊で
捕えられ、パリのヴァンセンヌ城に幽閉された。
もし、ピコがもう少し生きながらえ、その思想のすべてを書き著すことができたら、
ヨーロッパの宗教的統一も夢ではなかったかもしれない。ロレンツォ・デ・メディチの
尽力により幽閉を解かれ、フィレンツェに迎えられたピコは、1494年11月17日、31歳の
短い生涯を終えた。秘書のクリストフォロ・ディ・カザルマッジョーレによる毒殺で
あったという。
>>209 >>213 1513年の教皇レオ10世が選ばれたときの祝宴は、緑ソースがけの山羊肉。
ヒラメや鱈の臓物、クジラやあとはカエルなんかも食べたりしました。
あと砂糖は消化にいいと考えられていたので、マルメロ(セイヨウカリン)のジャムや
ドラジェ(砂糖で包んだアーモンド)などがあった。
218 :
世界@名無史さん:04/02/26 23:22
パソコンの壁紙にボッティチェルリの春を使ってみて気がついたんだが、
描かれている女の下腹が全て妊婦のように異様に膨らんでいる。
これはボッティチェルリの美意識、すなわち好もしいと思われる女体の姿なのだろうか。
それとも単純に妊婦を描いたということなのだろうか。
219 :
世界@名無史さん:04/02/27 00:43
>>218 >描かれている女の下腹が全て妊婦のように異様に膨らんでいる。
ヤン・ファン・アイクの「アルノルフィーニ夫妻」に描かれた女性像
もそうだよね。
220 :
世界@名無史さん:04/02/28 16:48
>>218 ゴシック美術の女は、基本的に胴長で下腹部が膨れているものなのだ。
ゴシック期においては、人間の裸なぞ醜いものでしかない。
http://cgfa.sunsite.dk/g/p-goes3.htm 有名なクラーナハなんかも、ゴシック的ルネサンス画家で、この系譜。
ボッティチェッリは、かつての美術史家が「新ゴシック」なんて呼んだほど
内在的にゴシックの雰囲気を持つ画家だから、まあ、そういう身体感
に支配されていても当然だろう。
>>218 この時代の傾向もありますし、ボッティチェリの画風も手伝って、どれも妊婦のように
見えなくもないです。
このボッティチェリの「春(プリマベーラ)」の絵は、いろいろ解釈がでている絵で、
そのうちの一つに次のような解釈があります。大ロレンツォの弟ジュリーアノが恋した女性
シモネッタの恋をギリシャ神話に模して絵にしたとして、まだ恋を知らない右の少女が、恋の神に
追いかけられて、衣装が花で覆われている花の女神フローラに寄りすがろうとしている。
左の3人の女性たちは、この少女のそれぞれの年齢に達した姿をあらわし、キューピッドの
ねらいがこの集団に向けられているので恋を知る(知った)状態。その相手は、左端の青年
(マーキュリーに擬したジュリアーノ)に愛を注いでいるが、彼は腕をさしのべて果実(名誉)
に関心があり振り向きもしない。最後に中央の女性が懐妊した(結婚して幸せになった?)女性。
この解釈だと、妊婦は1人です。
この時代の絵は、何らかの意味を持たせて描く方が一般的です。妊婦を描くとすると、子宝を
願ってとか、繁栄の徴、女性(国などを擬人)が懐妊した状態(豊饒や繁栄などを表わす)など
の意味を重ねて描くことが多いです。
222 :
世界@名無史さん:04/02/28 23:25
>>218 肉体と身分に関わる社会通念もあったのではないか。
太っている → 十分食べるものがある、裕福、高貴
痩せている → 食うものがない、貧乏、下賤
現代のファッションモデルのような体形をカッコいい思うのは飢餓と無縁の社会でのみ
成立する感受性だろう。一部の特権階級だけでなく社会構成員の大部分が飢えの心配を
せずにすませることができるほど豊かになったのは歴史的に見ればにはごく最近のことで、
実はその現代だってそこまで豊かなのはいわゆる先進国くらいのものだ。
女性の体型について現代人と感覚が近いのはロココだと思うが、それはもちろん限られた
一部の人間の世界での話。社交界などとは無縁の食うや食わずの連中が大勢いたわけで、
そういう社会事情を背景にフラゴナールなどの絵を見ると、これじゃ革命が起きて当然だわな、
と思わせるものがある。
223 :
世界@名無史さん:04/02/29 19:38
ボッティチェリの描いた女性は、西洋人にしては目と眉が離れすぎ。
224 :
世界@名無史さん:04/02/29 20:36
中世を「暗黒時代」としたのは、ローマが蛮族によってゴウリャクされ
1時開店休業していたとするルネサンス人の僻みだとして・・・。
古代を現代の見本とするのは、都市間の商交易が盛んになり、法律を整備するため
古代ローマ法を参照にした13世紀末の北イタリアの法律家たちを嚆矢とするってことで
いいのかな?
225 :
世界@名無史さん:04/02/29 22:05
>>224 1282年にフィレンツェはアルテ中心の制度改革を行い、新しい政府機関として
アルテのプリオーリ(二ヶ月任期の高官)制とアルテの保護長官と評議会を
つくったから、そのあたりでいいのではないかと。
>>221 その「解釈」、まったく話にならない。
めんどくさいから一々書かないが、この絵がポリツィアーノの詩を
下敷きにしていることは、今日の定説。それを知っていれば、
「・・・・・右の少女が、恋の神に追いかけられて・・・・・花の女神
フローラに寄りすがろうとしている」(二重の誤謬)などという
解釈は全く言えない。そもそもその一連の解釈が、全く有機的な
纏まりを持ってないし。
「彼は腕をさしのべて果実(名誉)に関心があり振り向きもしない」
に至っては、この絵そのものを見ていない。
(絵もみてないのに、「解釈」できるが謎だが)
もう一つ。中央の女はウェヌスなんだから、特に寓意を込めなくても
身ごもっていてもおかしくはない。
227 :
世界@名無史さん:04/03/01 06:17
>>227 右から、ゼフュロス、クロリス、フローラ。クロリスとフローラは同一人物
(オウィディウスの「変身物語」参照)。この絵は伝統的に「春(プリマヴェーラ)」
と呼ばれているだけで、そういう名の女神が描かれているわけではない。
かつては、「ウェヌスの治国」とも呼ばれていたそうで、こちらの方が
主題に近い。
http://ebc.chez.tiscali.fr/ebc510.html それと、その画像でも上端が切れているが、メルクリウスは霜を
追い払っているのであって、別に果実に関心を示しているわけではない。
「プリマヴェーラ」もそうだけど、ルネサンス絵画には解釈の難しいものが
多いね。
ジョルジョーネの「嵐」(ラ・テンペスタ)や、ピエロ・デッラ・フランチェスカ
の「キリストの鞭打ち」など。
>>226 「解釈」の正しさで言えば、むちゃくちゃですね。
「美術の都」澤木四方吉の「春」の解釈です。彼の場合、大正時代ですから
情報も不足していたでしょうし、恐らく、絵を見た後で文章を書いているので、
内容は不正確です。それぞれ、いろんな解釈をして見てもいいのではという立場
をこの人が取っていますし。「妊婦」に見えると言うことだったので、そういう
風に解釈した人もいますよというカキコで、絵そのものの解釈(画家の意図を
汲み取る?)という点では論外でしょう。
231 :
世界@名無史さん:04/03/22 17:13
232 :
世界@名無史さん:04/03/22 17:40
>>231 貝は生命・豊穣の象徴。釣り下がっているのダチョウの卵で、これはキリストの復活
の象徴だったはず。同時にルネサンス人が大好きな宇宙卵でもある。(澁澤龍彦の
『胡桃の中の世界』で言及されている) ま、卵辞退が、生命や子宮の象徴であるわけだから、
ホタテ貝と合わせて、マリヤと嬰児イエスの図像にぴったりなモティーフだ。
ダリが出てきたんで思ったんだが、現実に見えるものを主題として描いたわけではないという点で
シュール・レアリスムこそずっと絵画の主流だったとも言えるね。写実主義なんてほとんど傍流だ。
20世紀シュール・レアリスムの特徴と言えば、心象が個人的感覚に偏っていて、ほとんど社会的
通用性がないということくらいじゃないだろうか。貝と卵の話とは関係ないけど。
>>234 「現実に見えるものを主題として描」く表現様式は、写実主義ではなく、自然主義。
それと非自然主義=シュルレアリスムというくくりも、大雑把過ぎ。
これじゃ、全美術が、自然主義とシュルレアリスムに二分できることになるではないか。
>>234 >「現実に見えるものを主題として描」く表現様式は、写実主義ではなく、自然主義。
あれ、そうなの。知らんかった。具体例を挙げて区別を教えてもらえるとありがたい。
シュール・レアリスムとそれ以外に二分するのはそもそも無茶な話で、意図的に誇張を
犯していることは読むほうでも了解してもらえるかと思ったけど、書き方が乱暴過ぎた?
236 :
世界@名無史さん:04/04/27 20:47
崩れるモナリザ
画板にゆがみ
【パリ=時事】イタリア・ルネサンスの巨匠レオナルド・ダビンチが描いた
世紀の傑作「モナリザ」が危機的状態に−。パリのルーブル美術館は二十六日、
「モナリザの保存状態が悪くなり、懸念される点が見られるため、二〇〇五年初めからの
保存部屋の修復作業開始に向けた徹底的な科学的調査を行う」と明らかにした。
同美術館によると、絵画が描かれている画板が以前よりゆがんでいるという。
調査では、画材をより詳しく知るとともに、気温の変化にどの程度耐えられるのかを
探る考えだ。調査期間中も展示は続けられるという。
(後略)
----
※引用元配信記事:
ttp://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20040427/eve_____ kok_____001.shtml
237 :
世界@名無史さん:04/06/11 20:12
明日テスト
ルネサンスが出るだってーまぢムリだぁ
,,,,,,,
,,,,…;;;;;;;;;;;;; ヽ,,
,,,,ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
/;;;;;;;;\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
..・;;;;;;;;;;;;;;&−ー;;;;;;;;;;;;;;;;;;;..ヽ
/;;;;;;;;;;;;;;;;ノ ''ヾ,;;;;;`・..
/;;;;;;;;;;;;ノ ,,、、''' ゝ;;;;;;;;ヽ n
・;;;;;;;;;/ ''ヽーヽ ‐=・= ヾ;;;;;;;;;ヽ ‖
/;;;;;;;;;;;; ‐=・= ヽ /ヽ;;;;;;;;;ヽ l l
/;;;;;;;;;;;{ ) > ''‥"};;;;;;;;;;; ) n l l
!;;;;;;;;;;;;;;{ /(∠..‐" :::ヽヽ;;;;) l l// ヽ
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ヽ/‐..._...‐゛ ノ / lヽ! l
・;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ --- / │ ∨ }
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"ヽ__ / { 丿
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;lヾ ヽ ノ
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,‥゛゛`ヽ,, / l
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;,,・ ヽ- / !
ヽ;;;;;;;;, ・ / !
ヽ,,・ c==/ !ヽ,,
{ ヽ・, ヒ二/ ! ゛゛・ヽ
{ ``・ / !入,,,,
{ `ヽ,, / !  ̄
{ ~∨ !
{ ヽ,,,,,, 丿
{ /::::::::"""…… 、、、、 ノ
{ / ``‐‐‐,,,,,,, ノ
{ / `~ー‐‐゛゛
!/
/
洗礼者ヨハネの正体は意地の悪いおばさんだったんでつか。
AAだけど、失敗作です���������
まず、鼻ですけどカタカナのムを使うべきでした����
私はまず最初photoshopのレイヤーで原画の上から線画を描き
その線画がからAAeditorでAAを興すのですが、
後から原画を見たのがいけませんでした�����
修正すれば修正するほどヘボクなるのでした�����
スマソ����������
241 :
世界@名無史さん:04/08/02 01:19
ルネッサンスって、ヴェネツィアとかフィレンツェとか
ローマとか有名だけど、小都市はどうだったのだろうか?
242 :
世界@名無史さん:04/08/02 08:54
>>241 ウルビーノ、マントヴァなどでも盛んだった。
243 :
世界@名無史さん:04/08/02 10:09
初期の頃はでしょ?
傭兵隊長ウルビーノ公時代の宮廷ね。
Buon giorno!
245 :
世界@名無史さん:04/08/02 20:06
>>242 盛んではないよ。小都市の方は、ルネサンスの波及は極々一部の知識人に限られていた。
まあ、共和制をとっていないので、当たり前。
シエナ、パドヴァ・・・
247 :
世界@名無史さん:04/08/02 20:49
>>246 シエナはゴシック期に栄えたんじゃなかったっけ?
まあ小都市の場合お金の問題があるので、あまり派手な事はできないし。
249 :
世界@名無史さん:04/09/05 14:58
ルネサンスとは関係ないが
ジオット大好きw
250 :
世界@名無史さん:04/09/05 21:31
確かに、あの硬い表情と横顔ばかりの絵悪くない( ´_ゝ`)
251 :
世界@名無史さん:04/09/05 21:57
ランドール兄弟のミニアチュールもいいよ
西洋絵画はジョットで急に絵がうまくなったね。
次に格段の進歩を示したのははマザッチョ。
15世紀から16世紀初頭が全盛であとは衰退の一途。
アヴィニョン教皇時代を終らせた
グレオリウス十一世VSフィレンツェ率いる自治都市連合軍
八聖人戦争ってあるらしいけど、名前の由来を知っている方、
教授してください。重要な事件なのに意味も経過もわからない・・・
人少ないからage
255 :
世界@名無史さん:04/09/17 11:51:40
ルネッサンスを代表する画家って誰だと思う?
個人的趣味でもOK
256 :
世界@名無史さん:04/09/17 18:05:07
>>253 フィレンツェの戦争対策の委員会のメンツが8人だった。
257 :
世界@名無史さん:04/09/17 20:02:03
森下典子の「デジデリオ」を読んだことある人います?
かなり面白かったんですが。
258 :
世界@名無史さん:04/09/17 21:13:52
イタリアの織田信長ってカッコイイな
259 :
世界@名無史さん:04/09/17 21:38:58
長すぎてリンク貼れなかったよ。スマソ。
263 :
世界@名無史さん:04/10/13 17:34:49
>>262 これ、ルネサンスの絵でも、バロックの絵でもないよ。
様式的に見て、どう考えても19世紀以降の二流画家の絵。
264 :
世界@名無史さん:04/10/13 18:35:23
265 :
世界@名無史さん:04/11/21 18:56:01
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ,∨∨∨∨∨
/ / / \ |
| / ,(・) (・) |
(6 ⊂⊃ |
| ___l_,|
| \__/ /
/| /\
266 :
世界@名無史さん:04/12/21 17:31:59
>>257 デジデリオ・ラビリンスだっけ?結構ハマッた。この著者ってあの「典奴」?
不思議な本というか、フィクションなのかノンフィクションなのかも
分からなくなったくらい。
ルネサンスだのイタリアだの美術だのに縁もゆかりも興味もなさそうな
占い師のオバちゃんの言ったことがなんと事実だった、とかいう内容。
とにかく謎解きをしていくような不思議〜な本だったよ。
ルネサンスおたくにはかなーり面白いと思うので、もっとメジャーになってもいいのに。
267 :
世界@名無史さん:
age