★梅棹忠夫「文明の生態史観」を再評価する!!★

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4世界@名無史さん:02/11/22 11:12
この板 新しいものに対して冷たいやつが多い傾向にあるから
うまくやらんとスレなかなか伸びないぞ
はっきりいって俺個人としては自作自演はまったくオッケーなんだが
それをすごく嫌うヤシがいるから もっとおおらかでもいいとおもうがなー
5世界@名無史さん:02/11/22 11:21
梅棹のローマ字書き笑った。しかも遊びじゃなくて本気みたいなんだし。
でも、レオナルド・ダビンチの常にポケットに入るメモ帖に思いついたことを
書きとめるという方法は現代でも通じるナイス・アイデアだと思うよ。
その話を聞けただけでも、梅っちには感謝してる。ノート・カード・フォルダの
分類話は面白かったしね。生態史観も持ってるからも一度読み返して見るよ。
6世界@名無史さん:02/11/22 12:39
この本の内容を左側の友人に話したときの反応。
「新大陸の文明が入っていない。ヨーロッパと日本が対等?ふん!
何で東ヨーロッパと東南アジアが相対なのだ。」
7世界@名無史さん:02/11/22 20:02
 『文明の生態史観』を未読であるが『知的生産の技術』は熟読し部分
的に影響を受けた。その後のいわゆる知的生活を説いた本がいくつも
出たが梅棹のが最もシンプルで実践しやすいものだと思った。
 未だに知的生産の技術の基盤の思想は全く生きている。それまでお家
芸だった学問の方法について科学的に世に広めた点ですばらしいと思う。
 日本語ローマ字化の思想も日本語を真に科学的に使用するために考え
抜いた理念ともいうべきものである。そこには索引の思想や分類の思想が
流れている。ただ単に狂人の沙汰と切って捨てるほど浅い考えではない。
だって未だに索引もついてない学問的著作が特に日本の人文学書には
多すぎるではないか? 
 パソコンもない時代に日本語データベース的思想を語っていたのである。
8アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/11/22 20:53
私はローマ字書きを無理強いされた世代で、3ページくらいのものを読んで
写させられたて、こんなものが役にたつか!と腹を立てていた生意気な
小学生だったが、パソコン打つのには役に立っている。
9世界@名無史さん:02/11/22 21:07
15年前読んだ。おもしろくなかた。
ローマ字入力を捨てて
親指シフト入力にすると、
きっと、もっと幸せになれますよ。

そういえば彼の文章って、
漢字やむずかしい言葉が少ないような気がしたけど、
「日本語のローマ字化の推進」とか述べているのなら、ちょっと納得。
11世界@名無史さん:02/11/22 21:32
 梅棹はシソーラスの思想を持っていて日本語をできるだけ日常語で
書くことをすすめている。文語だとか雅語だとか古語を極力避けることを
すすめている。
 梅棹の論を一切実践するのは急進的過ぎると思われるがその説くところ
の思想には見るべきものがある。
 彼の説く京大カードは彼以前からあったようだが彼がはじめて技術と
して紹介した。そして現在でもそのカード化の思想はコンピュータのデータ
ベースの思想と共通している。ブレインストーミングソフトと同じ思考方法
である。
12 :02/11/22 21:36
誰か「文明の生態史観」の内容を要約してくれ。
13世界@名無史さん:02/11/22 21:40
文明の生態史観ほか

ぶんめいのせいたいしかんほか
梅棹忠夫 著 白石隆 解説
うめさおただお しらいしたかし
日本の近代化は西洋化によってもたらされたものではない。日本と西欧は全く無関係に「平行進化」を遂げたのだとする本書は、従来の世界史のあらゆる理論に対する大胆な挑戦である。
新書判/480ページ/本体1500円+税/ISBN4-12-160041-X C1230

http://www2.chuko.co.jp/classics/
14世界@名無史さん:02/11/22 21:44
梅棹忠夫の「文明の生態史観」は、1957年2月に発表された。従来になかった新しい世界像のなかに日本文明を位置づけた構想力と独創性によって、日本人を勇気づけ、いまや古典となっている。
15世界@名無史さん:02/11/23 00:49
あー懐かしいな。
確か、日本が鎖国しなければ1600年頃インドあたりでイギリスと
東アジアの覇権をめぐって戦争していただろう、とかのあたりに
「ほーっ」とおもたよ。
確かにあの頃、東南アジア各地に日本人町が出来てて
植民地形成の下地はあったからな。
16世界@名無史さん:02/11/23 00:54
この人すごいな。61年に失明してからも月一ペースで著作を発表していたんだと。
本当に頭がさがる研究意欲だ。引用を極力しないという主義だったから水増しや
受け売りをしなかったのでは。
17世界@名無史さん:02/11/23 00:59
え!失明してるの!
著者の写真でヘンテコな眼鏡をかけてるのを見たけども、それでかあ。
18世界@名無史さん:02/11/23 01:16
梅棹忠夫「文明の生態史観」を思う時ひたすら哀しい
この人は何世代分かの仕事をひとりでやった
だからいろんなとこをはしょってる。である以上それは学問ではないし
「文明の生態史観」は実は穴だらけでつっこみどころ満載

頭の硬い奴は見下す、そいつらは祖述するだけで学者に必要な本当の能力がない。
知識のない奴はびっくりしてひたすら盲従する、でもそれが生態史観の足を引っ張ることがわからない

現実は、ひたすら哀しい
19世界@名無史さん:02/11/23 01:24
>>18
おお、ではつっこんでみてくれ。
俺も読んでみたときには、論証すべきテーマの大きさにくらべて紙数が短い
というのは感じていたし、歴史家の叙述という雰囲気がしなかった。
やっぱ変なところがあるのかね。
20世界@名無史さん:02/11/23 01:30
>俺も読んでみたときには、論証すべきテーマの大きさにくらべて紙数が短い

これは同意だな。ただこの論はアメリカには触れてないからな。
そこが問題かもよ。大昔読んだんでうろ覚え恐縮だが。
も1回読み直してみようかな。
21世界@名無史さん:02/11/23 02:33
アメリカに触れていないという以前の問題だろ。
22世界@名無史さん:02/11/23 07:38
>>15
>確かにあの頃、東南アジア各地に日本人町が出来てて
>植民地形成の下地はあったからな。
東南アジアの華僑が植民地を成立させたか?
国家主導でなければ無理だ。
2315:02/11/24 00:22
いやいや、そうなんだけどもさ、もしあのとき日本が国家主導で
乗り出してれば、インドあたりでイギリスと決戦していただろうと。
24横レス:02/11/25 00:39
確か「文明の生態史観のいま」って本が出てる。
川勝さんのも出てたな。

中公業書だったか?
25世界@名無史さん :02/11/25 01:50
まあ、時代背景を考えれば、もてはやされたのもわかるな。
戦後、今までの価値観が崩れて、大きな喪失感にとらわれて
いた日本国民に、ユーラシア大陸の辺境の島国に文明の先進性が
正当化されるという主張は、高度成長期の礎の一つにはなったかも
しれないな。
歴史家の言ではないように読み取れるのはそのとおりだな。
歴史家ではないから。
後を追うものが少ないか、あるいは破綻してしまう原因もそこに
あるのだろうな。
我々の認識する学問の方法論とは離れた次元にいるように感じられた
のだけれども、それが京都学派の伝統なのか?
三木清を読むとますます分からなくなってくるな。
26世界@名無史さん:02/11/25 04:21
むしろ歴史家だろう
歴史家というのは本来歴史を通じて思想を語る者をいうわけで
いわゆる狭い意味での現在の歴史学者が歴史家なのではない。
27世界@名無史さん:02/11/26 00:46
>戦後、今までの価値観が崩れて、大きな喪失感にとらわれて
>いた日本国民に、ユーラシア大陸の辺境の島国に文明の先進性が
>正当化されるという主張は、高度成長期の礎の一つにはなったかも
>しれないな。

鋭い。メンタリティーは戦前を引きずってたのかな。

>それが京都学派の伝統なのか?

恐らく。

28まあまあ:02/11/27 04:46
西欧史と日本史だけ見ていたら、相違の方が目に付くけど、
西アジアや南アジアや中国やロシアの歴史まで視野に入れたら、
日本史と西欧史の妙なパターンの一致の方が目に付いてくるもんだよ。

個別の論点では、今西には突っ込み所が多々あるんだが、
「西欧と日本の歴史が妙に相同的だ」という大雑把な認識自体は、
世界史を考えるための基本枠組みとすべき当然の前提だな。
にも関わらず、そういう認識が当たり前の通説とならず、
「今西の生態史観」と、固有名詞付き異端説の地位に留保されたのは、
当時の日本の史学会が全体として偏った世界認識をしており、
西欧史しか視野に入れてなかったことの証拠だと思う。
29世界@名無史さん:02/11/27 05:03
>>28
禿同。
岡田英弘とか杉山正明とかの「ユーラシア史観」は
西欧と日本の相同性をモンゴルとの関係で説明しようとしてるように見える。
まあそれがうまくいってるかどうかは漏れの知力では判定できんが。
30世界@名無史さん:02/11/27 09:04
>>28
今西って今西錦司のことか?あの人、進化論とダーウィンのことを書いてるのは
知ってたが、生態史観もやってたっけ。
3128:02/11/27 16:18
眠かったせいか、梅棹のつもりで、
「今西」という名前が浮かんでしまった。
今西錦司は梅棹忠夫の師匠だけど、
生態史観を唱えたわけではないですね。
書き間違いすみません。m(_ _)m
32世界@名無史さん:02/11/27 19:36
33世界@名無史さん:02/11/28 00:29
この人もう死んだっけ?
34世界@名無史さん:02/11/28 00:54
>>28

>「西欧と日本の歴史が妙に相同的だ」という大雑把な認識自体は、
世界史を考えるための基本枠組みとすべき当然の前提だな。

中心的な文明ー地中海文明、中華文明ーの周辺である発育不全な
「封建制」を経ることを言っているのか?

そうだとしても「当然の前提」なのか?
一体どのような人の間では当然なのか?そして何故に?
35世界@名無史さん:02/11/28 01:04
サル萌え
36世界@名無史さん:02/12/01 00:13
>>34
梅棹曰く「諸々の研究を見れば当然」
37世界@名無史さん:02/12/01 02:15
それは何の答えにもなっていないどころか
梅棹の「再評価」にもつながらない
38世界@名無史さん:02/12/01 17:41
>>22
>東南アジアの華僑が植民地を成立させたか?
国家主導でなければ無理だ。

豊臣秀吉は何のために朝鮮出兵をしたのですか?
白人による日本の植民地化を防ぐため? それともアジア諸国を植民地にするため?

39世界@名無史さん:02/12/03 11:55
>>38
分け与える領土が無くなったから。
40世界@名無史さん:02/12/03 15:22

そんな単純な!
織田信長のなんらかの構想を引き継いでいるはず。
信長の考えを、すべて理解出来なかったにしても‥貿易とか。
41世界@名無史さん:02/12/03 17:24
39のとおり。
100年間の戦争継続体制をリストラクチュア(再構成)して剰余人員を解雇し
平和時に対応する組織を構築しなければならないのにそれができず、
戦争しかできない者共のために新たな戦争を作るしかなかった。
今後必要な人員とは石田三成などの奉行衆(官僚)、
剰余人員とは福島正則、加藤清正など。
徳川家康はリストラクチュアに成功したといえるのではないかな。
4239:02/12/06 01:16
満州で止まれなかった旧陸軍も同じようなもん。
43世界@名無史さん:02/12/06 10:19
プロイセンでとどまれなかったなかったナポレオンも同じようなもんか。
44:02/12/11 01:37
いまのアメリカも止まれないのか?
45 :02/12/14 01:01
>>44
見りゃ分かるだろ。
4644@遅レス:02/12/22 01:05
納得・・
47世界@名無史さん:02/12/22 03:21
そうかな、
戦国時代を生き抜いた秀吉、満州国を設立した帝国陸軍
フランス革命後、反動の各諸国に取り囲まれ、戦いを余儀なくされた
ナポレオンに共通する、戦闘が目的化された人あるいは集団を
抑制できないシステム上の問題が現在のUSAにあるのかな。
すばやい修正のシステムの存在という違いを無視できるかな
48世界@名無史さん:02/12/22 04:11
ヨーロッパの場合はレコンキスタがあって後に30年戦争。
日本の場合は、まず朝鮮征伐が先にきてから関ヶ原。
順番が逆。このちがいは大きい。
49世界@名無史さん:02/12/22 04:25
レコンキスタのスペインにとって30年戦争のドイツは外地では?
関ヶ原は秀吉の死後の話では?
秀吉の天下統一のあと、もてあました軍勢を挑戦征伐に繰り出した
ことの何の反論にもなっていない。
5048:02/12/22 16:39
? 別に反論はしてないが?
51世界@名無史さん:02/12/30 03:20
レコンキスタ??
52世界@名無史さん:03/01/05 04:58
ひょっとして
53山崎渉
(^^)