【ネタ】打倒−科挙−

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57アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/13 12:08
どうでもいいけど大阪万国博のとき、2時間半並んで月の石を見た友人がいる。
58世界@名無史さん:02/12/13 12:40
見た目、火山地帯にありそうな普通の玄武岩質の溶岩だった。
59世界@名無史さん:02/12/13 13:49
>>55
マジレスするなよ・・・。「だから日本人のエリートはシャレが通じなくて困る」
とか言われちゃうぞ(お世辞)。

魯迅の弟、周作人の『日本談義集』(東洋文庫に翻訳あり)には、日本人は
中国をお手本としながらも「科挙、宦官、弁髪、纏足、八股文、阿片」を取り入れ
なかったことを賞賛しています。科挙関連の者が二つも入ってるから、よほど
その弊害が目立っていたのでしょう。
あと「ほかはともかく、弁髪は満洲族の風俗なんだから採るわけないだろ」とツッコミ
60世界@名無史さん:02/12/13 14:44
>>59
逆に言えばその当時すでに弁髪は完全に「中国の風俗」として定着してたんだろう。
弁髪廃止令が出たときには断髪するのを惜しむ者(もちろん満人ではなく漢人で)も多かったらしい。

弁髪廃止令が出たということは歴史を知ってる知識階級にとっては
弁髪は清朝支配の象徴で憎むべきものだったのだろうが、
歴史を知らない庶民にとっては
古来からの伝統的髪型だったに違いない。

それはさておき、
周作人の書いたものということで
いくらかバイアスのかかった意見であることには注意。
61世界@名無史さん:02/12/13 14:56
月代は弁髪の一種だよね。
62世界@名無史さん:02/12/13 15:27
>>60
>それはさておき、
>周作人の書いたものということで
>いくらかバイアスのかかった意見であることには注意。

なんかこれってアタマっから彼のことを「親日派」「漢奸」視してるようで鬱。
彼の日本文化への傾倒は、もっとごく自然なものだったよ。
元清以前の中国文化に対する「思古の幽情」と書いてたな。
 
科挙に話をもどすと、学問を官吏登用のための手段に限定してしまった弊害
は大きい。「蘭学事始」によると、前野良沢は養い親から「人のやらない
ことをやれ」と教えられ、絶滅寸前だった流派について笛を習得したり
しており、蘭学はその延長上だった。杉田玄白にとっては医療のための
実用の学問で、後の二人の決裂の原因はこんなところに、って科挙の話
じゃな〜い。
63世界@名無史さん:02/12/13 15:29
月代は兜をかぶる際便利だから広まったのでは?
満州人の弁髪を輸入したとは聞いたことがない。
64世界@名無史さん:02/12/13 15:32
ネタスレだったのに、すっかり真面目なお勉強スレになったね。

これはこれで楽しい。
65世界@名無史さん:02/12/13 15:44
満州人の弁髪も「兜をかぶる際便利」という理由でうまれたのなら
概念的に「月代も弁髪の一種」と言えるが、どうなんだろう?
66世界@名無史さん:02/12/13 15:49
>>65
それなら「弁髪も月代の一種」ともいえるね
67アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/13 17:19
>>63
月代は兜をかぶる時にのぼせないように髪を剃ることから始まった、というのが
定説ですが、私にはどうも信じられません。
江戸時代の初期(それ以前は資料不足でわからない)には、百姓も町人もみんな
月代そってるけど、兜かぶるのは上級武士だけ。
身分より上の格好をすると、必ずご禁制が出る筈なのに、月代には何もなし。
月代ってのは、二日に1回剃らないと見苦しくなる。町奉行所の同心は毎日剃る
のが自慢だった。お金も時間もかかるのに、なんで商人や職人が月代剃るの?
女髪結いのご禁制は度々出てますがね。
68高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 17:41
>>67
そうですよねえ
私も月代に関してはその辺が疑問だったんですが
なんで下層階級があんな手間のかかる髪形にしてたのか
私が百姓だったらすぐに坊主頭にしちゃうんですけど
当時は毎日洗髪する習慣が無かったろうから
頭が痒くなるのはイライラするし
坊主頭が普及しなかったのがよくわからん
仏教の禁忌にふれるとかなのかな
出家者以外が坊主になってはダメだとか
69高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 17:54
てえか世界中の下層階級が坊主頭にしなかったのが
なぞだな
ボロ雑巾でぬぐうだけで手入れが済む
坊主頭が普及してないのは
やはり昔の人もなんだかんだいって
髪型にこだわってそれなりにお洒落を
楽しんだということなのかな
7050歳×禿頭:02/12/13 18:33
髪を剃るためには性能の良い剃刀が必要だね。昔は下層階級に買えたかな。
私の家には祖父の代に買った剃刀が数本ある。鍛冶屋で鍛造したものだそうだ。バリカンもある。
剃刀はそりゃ大事に使っていたね。研ぎ帯は遠の昔に使え無くなって入手もできないので、
もうさびてしまった。砥石で研いだのは痛くて使いたくない。
71高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 18:42
>>70
いや剃るというよりなんだな
GIカットというかスポーツ刈りというか
五分刈り見たいな感じの坊主頭さ
オレも完全に剃るのは抵抗があるよ
カミソリ負けして痛いだろうし
頭部の保護という頭髪の意味が
まったくなくなるからな
じゃなくて田舎の中学生がまだやってるような
坊主頭が普及しなかったのがなぞということ
72高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 18:45
てゆうか田舎の中学生がやってるような
坊主頭じたいがバリカンが発明されてから
軍隊や学校で普及したものにすぎないのかも
73高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 19:02
そうそう少し前ニュース速報板で中学生の坊主頭についての
スレがあったんでROMしてたんだが
カキコしてるのは意外と保守的なやつが多いんだよな
つまり田舎の中学生は坊主頭で充分と言う考えな
これも同調圧力というやつか
経済学的には完全に頭髪を自由化したほうが
美容院が儲かって消費拡大につながると思うんだが
そういう考えのやつは圧倒的に少数派だったな

74高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 19:04
しかし現代の軍隊でさえ常時坊主頭は圧倒的に少数派なんだがな
75世界@名無史さん:02/12/14 01:13
短髪は古代ローマの軍隊以来「規律」の象徴だからなあ。
清の辮髪については良く知らないけど。
月代は「武士階級」への尊敬を示す行為として認められて
認められた範囲内での「お洒落」が許容されて明治維新まで続いたんじゃないかな?
7653:02/12/14 02:15
だれもネタ(メール欄)に気づいてくれなかった。

。・゚・(ノД`)・゚・。
77世界@名無史さん:02/12/14 10:50
>>51-52
もう、西欧の価値観にふりまわされる時代でもないでしょうね。
戦前の旧制高校生達はあこがれたようですが、リベラル・アーツなどの西欧
起源の教養主義が普遍絶対の価値ということもないでしょう。
明治期の日本が置かれた立場からして、当時の教育制度が実学的であった
というのは、ある意味でやむを得ないものだったと思います。
逆に、江戸期の文化や今日の日本文化のあり方を見ると、趣味的に一芸や
一分野の探求を極めるという「オタク」的なスタンスこそが、日本固有の文化の
あり方ではないかとも思えます。
78世界@名無史さん:02/12/14 11:47
オタクと言っても、ただ受け身的な意味でのオタク
(ビデオや本・グッズを買うとか)
ならいいけど、いざ何かを書く側に回ると
(それが「同人」的なものでも)
途端に知識や教養が必要になるという罠。

本当に教養がいらない分野ってのは、それこそ匠の世界くらいでないの?
まあそこが日本の製造業の根底にあるんだろうけど、
それで食っていけるほど極められる人は少ないんだからさ。
79世界@名無史さん:02/12/14 12:04
>>78
主張している「教養」の意味がわかりにくいな。
論理的で修辞も整った文章を書く能力を教養というなら、普通の教育を受けた
日本人に欠けているとは思えないのだが。

幅広い一般知識という意味であれば、どこまで身に付いているかはともかく、高
等学校までの範囲でもそこそこは学んでいると思う。

西欧かぶれが引き合いに出す、ソクラテス的な知的遊戯のようなものを想定し
ているのだろうか。
80世界@名無史さん :02/12/14 15:52
生活の基本である憲法を自分達で作ってみようという意欲もなく
借り物で満足している国民が、世界史に興味があり各国に関心の
ある人たちからみて、教養があると言えるだろうか?
81世界@名無史さん:02/12/14 16:14
>>80
戦争で負けて、憲法を押しつけられた経緯しってて書いてる?
「日本再軍備」でも読んでおけ。
ついでに憲法の改正規定もな、事実上変更が無理だってことがわかるから。
82土井たか子:02/12/14 16:46
>>81
あんたみたいな人がいてくれて助かるわ。
83世界@名無史さん:02/12/14 16:53
>>40
まず、ヨーロッパ近代の官吏登用システムは科挙のシステムを真似たもので、独自の
ものではないと思います。
次に、日本の学歴偏重主義は暗記至上主義とイコールであるとは思えません。
明治期の帝国大学を頂点とする教育システムは、主に西欧文明を素早く吸収するため
のものでしたから、語学偏重の傾向はあり、その意味では暗記を必要としていたことは
確かですが、科挙のように古典の暗記や特定文体のマスターといった非実用的な偏り
はなかったと思います。
西欧列強の帝国主義の時代に生き残るための手段として、語学と法学、工学、医学な
どの実用的な諸学の優先的な導入というのは、目的と手段の組み合せとして最適であ
ったろうと考えられます。
84世界@名無史さん:02/12/14 16:54
>>83
ヨーロッパは何だかんだ言って昔の貴族制度の残滓が結構あって、
サロンとかの場で面白い話が出来る人が人気がある。
そういう時に教養ってのは結構重要な役割を果たすんだよね。
今、日本人がユネスコのトップをやってるんだが、選挙時の反対派の
中には「日本人にユネスコのトップが務まるだけの教養はない」
と言う人もいたくらいで、とにかく日本のエリートには
人格的な豊かさを増す意味での教養がない、と思われてるらしい。

こういうのはやっぱり問題だと思うよ。
85世界@名無史さん:02/12/14 16:56
>>84
日本はほんと実学志向というか、「生活に関係ない知識は必要ない」と思ってて、
教養を「雑学」と読んで馬鹿にする有様。
86世界@名無史さん:02/12/14 16:56
>>80
仮に憲法が他人の押しつけであるとしても、それをもって教養の有無を定義されたら
ちょっと筋違いではないか?
教養とは国家単位、国民単位のものではなかろう?

>>78
スマン、漏れは理系バカどころか製造業で技術屋をしているものだが、先日旋盤加工の
職人のおっちゃんと三国志の話をしていて、曹操の字(あざな)が思い出せなくて馬鹿に
された。
匠の世界は無教養でも許されると?
ちなみにそのおっちゃん、若い頃技能オリンピックで2回金賞を取っている。
87世界@名無史さん:02/12/14 16:57
>>84
そうだよね・・・日本人って政治家にしてもヨーロッパなどのそれと比べると
明らかに魅力無いもんな・・・
コメントも、ジョークの一つも言わずに無表情でぼそぼそと持参の文面を棒読みするだけ。
88:02/12/14 21:07
あのー私が科挙に合格するにはいったいどうしたら…
8978:02/12/15 00:49
>>79
77に対する返事のつもりで書いたんだが。
で、要は「趣味的に一芸や一分野を極めるのが日本固有の文化のあり方」
>>77が言っていたんで、本当に極めようと思ったら他の分野の知識も
必要になる場合が往々にしてある、ということを言いたかったんだ。
77が「オタク」という言葉を使っていたんで、>>78はオタクの一例として
出した。
分かりにくかったらスマソ。

思うに、そういう「極めようとしているのとは直接関係ない
かも知れないが、知っているのと知らないのとでは違ってくる」
知識のうち、ある程度基本的なものを「教養」と言うんだろうな、と。

>>86
一般に、文系に比べて許される範囲はかなり広いだろうな、とは思う。

実のところ、曹操の字は手元にある本を調べても載ってなかった・・・
蜀の方は載ってるんだがなあ、その本。
正直言って、その職人の人が凄いと思う。
90世界@名無史さん:02/12/15 01:29
>>89
曹操(字・孟徳)
モーニング連載中の「蒼天航路」の愛読者なら、知っていても別に不思議はない
のだが。

そいや、誰か飛鳥時代の研究者が電車で乗り合わせた女子大生が、飛鳥時代の
人物の関係にやたら詳しいので驚いたという話があったが「日出処の天子」の読者
なら、これも知っていて当然だ罠。

まぁ、たまにはマンガでも読みなさいということだ。

91世界@名無史さん:02/12/15 02:38
>90
>「日出処の天子」

厩戸皇子はモーホーだったんですか?と根掘り葉掘り聞かれたのだろうか(ワラ
92世界@名無史さん:02/12/16 09:26
>>88
>あのー私が科挙に合格するにはいったいどうしたら…
1,まず、科挙の制度が行われていること。
2,東京大学にトップ合格する程度の頭脳を持っていること。
3,最低4年、長ければ一生の全てを受験勉強に没頭すること。就職などしている余裕はない。
4,家族、親族が全力でバックアップすること。欲しい参考書はどんなに高価でも買い与えられること。
93世界@名無史さん:02/12/16 12:06
最低条件
四経五書を全部暗記すること
これができなければ生員(地方試験の受験資格をもつ者)にすらなれない。
94アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/16 12:20
四書五経の暗記は14、5歳までに済ませていたようだから、もう遅いのではないかと・・・
95世界@名無史さん:02/12/16 14:06
武科挙をめざせば。普通の頭でも合格できたようで。
ただ、科挙の合格者にふさわしい扱いと尊敬がされるかどうかは・・・
96世界@名無史さん:02/12/16 14:12
武科挙!盲点だったな!
97世界@名無史さん:02/12/16 15:38
武科挙の試験は大きな石を持ち上げる力試しと武経七書の筆写だけ。
武技を競わせる試合などは無い。

本当に形だけの試験でしかなく
合格してもそれで昇進することも期待できない程度のもの。
98世界@名無史さん:02/12/17 00:23
>本当に形だけの試験でしかなく
>合格してもそれで昇進することも期待できない程度のもの。

「昇進」など期待せんのですが、実家で百姓やってるとーちゃん、かーちゃ
ん、じっちゃ、ばっちゃ・・・への人頭税は、免除になるんでしょうか。
99世界@名無史さん:02/12/17 01:15
武科挙に通った者の家族の税制!こら宿題だーな。
100世界@名無史さん:02/12/17 01:16
100取得か
101高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/17 01:22
四書五経を丸暗記したところで
実務にはそれほど応用できないからな
中国が停滞した理由の一因には
あまりにも実務から離れた
哲学的なものを重視しすぎたという点も
あるんじゃないのか
丸暗記しなくても概要を知ってれば
統治というか実務には別に充分だろ
知識人の間では古典の教養があることは
もてはやされる理由になるだろうがね
102無知って怖い:02/12/17 01:35
月代って、ハゲ対策だと勝手に思ってた。
だって男って頭の真ん中からハゲるじゃん・・・スレ違いの為sage
103世界@名無史さん:02/12/17 17:40
また無知な30台の五歳児かよ。

停滞したという中国は、曲がりなりにもこの制度を活用して何百年も官僚制度を維持したんだから
もうって瞑すべしだろう?


  いかん! マジレスしちまったィ! (w
104アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/17 17:47
科挙に落ちるというと魯迅の「孔一己」を思い出します。
生員にもなれないまま、科挙制度がなくなったインテリ・ルンペン。
最後は野垂れ死にだけど、あんな人一杯いたんだろうなぁ・・・
すみません。ネタスレだってこと忘れてました。で、さげます。
106世界@名無史さん
孔一己なら現代の日本にも、いや、世界中どこにでも居るだろう。