【ネタ】打倒−科挙−

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1世界@名無史さん
俺は何としても科挙に合格したい
そのためにもまず何をしたらよいのやら・・・・
2世界@名無史さん:02/11/13 22:32
科挙の問題の大半は、古典の暗記である。
よって、米粒に写経できるぐらいまで手先を器用にして、究極のカンペを作るべし。これで必勝。
31:02/11/13 22:33
古典って、何の古典を覚えればよかしで?
4世界@名無史さん:02/11/13 22:34
四書五経
5進士:02/11/13 23:02
俺は去年、殿試に合格したよ。
6世界@名無史さん:02/11/13 23:04
記憶力のいい数人と組んで、
モールス信号を覚えるのが吉かと。
7世界@名無史さん:02/11/13 23:07
まぢれすしちゃうと、これってン万人の解答を
1回写して審査したんでしょ?
しかも試験中は1人1畳程度のスペースで過ごしたとか。
恐ろしい制度だ…中国も腐るわけだ。
8世界@名無史さん:02/11/14 16:58
宮崎市定『科挙』(中公新書)には、四書五経をびっしり書き写した下着の
写真が掲載されていて、「これが本当のカンニングシャツだ、などと言って
しゃれている場合ではない」という、関西人宮崎先生の味わい深い一人ボケ・
ツッコミを読むことができる。

>>7 宋代から清末までえんえんえんえん・・・・。
91:02/11/14 18:25
他の教科を調べてみたら
詩歌と時事の意見書ちゅうやつがあった。
どういう問題や?
誰か過去問キボンヌ、というかあるのか?
10世界@名無史さん:02/11/14 18:30
>>9
宮崎の「科挙」を嫁
11世界@名無史さん:02/11/14 18:31
科挙板きぼう
12世界@名無史さん:02/11/14 18:34
政策の意見を述べる試験(策問)でも、
意見の内容よりもそれをいかに名文で書くかの方に重点が置かれたことは言うまでもない。

非常に優れた意見であっても文章が下手だと良い点はもらえなかった。
13世界@名無史さん:02/11/22 13:42
四六駢儷体でイギリス軍艦に抗議書を送っても役には立たんだろうに。






14あやめ :02/11/22 13:45
四六駢儷ではなく八股文です
15あやめ :02/11/22 19:59
四六駢儷は文体で八股は文章構成の問題だから両者を比較するのは不適切かも。
八股文でも対偶を要求される部分もありますしね。
ただ清代後期は駢文と散文が止揚される傾向に入った時代なので、科挙官僚の文章が即ち駢儷という誤解は訂正しておきたかったのです。
16アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/11/22 21:03
文章以前に字が下手だったら落第だったそうな・・・
17世界@名無史さん:02/11/22 22:28
汪兆銘も蒋介石も
科挙目指して少年の頃勉学に励んだんだよな。
毛沢東が12歳になった1905年になって、
科挙は永遠に廃止された訳だが、
彼も村の私塾で学んでいた時は
科挙官僚に憧れたりもしたのだろうか。
18世界@名無史さん:02/11/22 23:01
「夷堅志」に受験に行く道すがら宿屋の娘を騙して捨てた男が
自殺した娘の亡霊に邪魔されて失敗するって話があった。
他にも科挙にまつわる話が色々とあった気がする。

19アルペンローゼ ◆XBKLFVrvZo :02/11/22 23:44
>>15
あやめさん、お久しぶりです。
科挙のおかげで中国は私塾(?正確な用語忘れた)
のような予備校的なものも繁盛していたようですね。
20世界@名無史さん:02/11/22 23:50
普通に科挙を語るスレになりかけてるけど、
それはそれでいいかもと思ったり。
21世界@名無史さん:02/11/22 23:53
「夷堅志」って民明書房刊だろ。そりゃ「具志堅」か。
22世界@名無史さん:02/11/24 15:39
挙人の星
23世界@名無史さん:02/11/24 22:40
明治における日本の勃興は
江戸期の寺子屋などによる識字率の高さを見ても
必然であった、などと聞く事がありますが
中国の科挙というものは国民のレベルをあげるという
結果にはつながらなかったのでしょうか?
24世界@名無史さん:02/11/24 22:56
まずはタイムマシンを手に入れる必要がある。
25世界@名無史さん:02/11/25 03:56
>>23
科挙のおかげで広範な読書階級が存在し、
18世紀まで世界の書物の90%は漢文だったと言われてる。
26世界@名無史さん:02/11/26 00:13
受験のためだけの勉強が、現実社会では役に立たない、という好例のような制度だったと思うのは漏れだけか?
日本の江戸時代の趣味と知的好奇心を満たすための勉強のの方が、その後の近代化に役立ったような。
27あやめ :02/11/26 15:31
>>19
アルペンローゼさん、お久でした、第7章完成おめでとうございます。
ラディソさんもどうやら御無事のようで祝着、なんて書いたらしかられちゃうかな。

>科挙のおかげで中国は私塾(?正確な用語忘れた)のような予備校的なものも繁盛していたようですね。
これって「書院」のことかしら。書院は当初は官吏養成機関である官学に反対し、純粋に講学を目的とする
私塾として成立し、宋代には性理学の発展に伴い隆盛となりました。明末の「東林書院」のように反政権の
政治運動の拠点となったりもしてました。
科挙の予備校化したのは雍正期に書院が天子の内帑から奨学金が出るようになり、政権の思想統制施設として
機能する性格が濃厚になってからです。
28世界@名無史さん:02/11/26 16:57
>>26
近代で役に立ったのは、寺子屋や藩校、郷学での教育じゃないの?
江戸時代の旦那連中の趣味が役にたっとは思えない。
29あやめ :02/11/26 17:18
>>9
過去問キボウということですので、光緒二十四年戊戌科の會試題目を紹介します。
この年(1898A.D.)は例の戊戌政変があったことで記憶されています。
會試は3年1回(丑・辰・未の年)挙行されます。応試資格は前年の郷試合格者(擧人)
中から予備試験(覆試)で篩い残された者です。乾隆初年に試験期日は例年三月中の
3ヶ日です。当初は二月だったのですが陰暦二月はまだ寒いので、乾隆帝の思召しで
ずらしたんだそうです。
試験は3場に分けて実施します。即ち三月九日(第一場、四書題・詩題)・十二日(第二場、
五經題)・十五日(第三場、策問)で、各場とも前日に入場し翌日に答案提出、入場時には
厳重な身体検査があります。
會試は水準試験で及第定員というものはありませんが、最多が406名で最少が96名でした。
合格発表は四月十五日までに禮部の門外に貼り出されます。
これから合格答案の再チェックがあり、更に殿試のための予備試験があり合格者は殿試の
受験資格を獲得し、引続き四月二十一日の殿試に臨むことになります。
30世界@名無史さん:02/11/26 17:22
>>28
そんなことない。十分役に立っている。
こうした小金持ちから発生した波及効果はバカにできない。
31世界@名無史さん:02/11/26 18:14
>>28
>江戸時代の旦那連中の趣味が役にたっとは思えない。
蘭学のこと?
この蘭学の基礎があって明治以降の日本はアジアの先頭に立てたんだと思うがね。
32あやめ :02/11/26 18:25
さて戊戌科の題目ですが何しろ試験問題なので、読下しにせずそのまま書くことにします(笑)
第一場
 欽命四書題
  子曰放于利而行多怨子曰能以禮譲爲國乎何有不能以禮譲爲國如禮何
  不誠無物
  所以動心忍性曽益其所不能
 欽命詩題
  賦得雲補蒼山缺處齊(得山字五言八韻) 
第二場
 五經題
  君子以除戎器戒不虞
  厥貢キュウ(謬の言偏を玉偏に代える)鐵銀鏤ド(奴の下に石)磬熊羆狐狸織皮
  吉日爲戊
  叔孫豹會晉趙武楚屈建蔡公孫歸生衛石悪陳孔奐鄭良霄許人曹人于宋
  命大師陳詩以觀民風命市納賈以觀民之所好悪
33世界@名無史さん:02/11/26 18:31
>>30
藩校や寺子屋・郷学などは小金持ちの趣味が結実したというよりも
社会において読み書き、そろばん、官僚としての武士の学問の必要性が
増したからでは?

>>31
その蘭学は初期の蘭学で、近代化の役に立ったのはテキ塾などで
学んだ学生たちでしょ。
34世界@名無史さん:02/11/26 18:33
>>33
続き。
日本が優れていたのは近世末期に庶民までをカバーする教育制度が
確立していた事だと思う。
35世界@名無史さん:02/11/26 19:02
>>26 同意。
科挙のせいで公務員は無能になり、実際に仕事をしたのは官僚の食客たちであったらしい。
現在も、経済企画庁は経済を企画せず、そのファミリー企業が商店街などをコンサルタントしている
36あやめ :02/11/26 19:15
四書題については三問を、五經題については五問を出題するのが常例となっています。
四書題の第一題は「論語」、第二題は「中庸」、第三題は「孟子」から出されています。
「論語」と「孟子」からは必ず出題され、「大學」と「中庸」はどちらかが出ます。
「大學」を出す場合は第一問に、「中庸」の場合は第二問に置きます。
五經題の第一問は「易」「書」「詩」「春秋」「禮」の順で出題されています。
詩題は五言八韻唐律を一首だけ作らせる例となっています。

第三場の試策は出題自体が相当な長文なので明日に回します。
37あやめ :02/11/26 19:48
訂正
>>29
會試は3年1回(丑・辰・未の年)>會試は3年1回(丑・辰・未・戌の年)
>>36
五經題の第一問は「易」>五經題は「易」
38世界@名無史さん:02/11/26 22:04
確かに初期の蘭学は「ただの道楽」だったかも知れない。
だが、旦那連中が金にまかせて買い漁った学問書が、後に写本やら印刷やらされて、一般の目に触れるようになった、あるいは私塾等で利用されるようになったとすれば、道楽も無駄では無かった、と思う。

今でも割高な輸入本は、当時もかなり高価だったであろう。
それがもしも、隣の好事家の親父が道楽で所有していたとしたら?
…そんな奇妙な国は、他にあまり無いと思うぞ。
39アルペンローゼ ◆XBKLFVrvZo :02/11/26 22:10
>>27
あやめさん、相変わらず読んで頂いて光栄です。
丁寧な解説、大変勉強になります。
連続小説!英雄ラディソの生涯
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1034861310/l50

>>34>>35
科挙が現実問題からかけ離れた試験だった弊害は大きいですね。
もっとも、ヨーロッパのエリート層も、最近までラテン語・ギリシア語等の
古典や哲学を重視した教育を行っています。
それが逆に国の指導層の質の維持につながったとの見解もありますし。
試験地獄の弊害は別にして、科挙を中心に、その周辺の読書階級の
教養の高さを維持したこと、そして教育を重要視する伝統を育んだことには
意味があるのではないですか?

現在もアメリカの大学院とかでは中国やインドの学生が上位を占めるようですが、
どちらも(実務に直結しない内容の)エリート層の教育を非常に重視する伝統のある国ですよ。
そう考えると、現在まで含めた長いスパンでは、上位層の質の維持という点で、
中国の国力に貢献した意味もあるように思えるのですね。
40世界@名無史さん:02/11/26 22:24
日本の学歴偏重社会の弊害は、ヨーロッパのエコール等の官僚登用システムを
明末〜清期の暗記至上主義の科挙のイメージでとらえてしまったことが
根本にあるからだと思うのだが、いかがか。
41アルペンローゼ ◆XBKLFVrvZo :02/11/26 22:30
>>40
そうですねえ・・・・
フランスとかではバカロレアで哲学の論文書かせたりするんですけどねえ・・・
高等師範学校やエコール・ポリテクニクも哲学・語学・歴史や高等数学など、
学問の根本に関わるものが主体なんですがねえ・・・

EU中銀総裁のジャック・アタリ氏が高等数学の論文をものしていたり、
詩人のポール・クローデルが外交官だったりするんですけど、
日本は鴎外以外ほとんどいませんね・・・
三島も9ヶ月で大蔵省辞めちゃったし。
42世界@名無史さん:02/11/26 22:30
>>40
そもそも科挙は日本が中国から取り入れなかった重要な文化の一つなので
科挙のイメージで捉えたからだというのは根拠が薄い。
むしろ、身分制度の解体と共に、それに代わるものとして機能した、
と捉えたほうがいいんじゃないか。
43世界@名無史さん:02/11/26 23:05
そういや、なんで日本は科挙を取り入れなかったんだろう?
44世界@名無史さん:02/11/27 00:08
>29
あの、すみません、会試(の予備試験)の受験資格って
いちど郷試に合格すれば終身あるのではなかったのですか?
45あやめ :02/11/27 15:41
>44
會試に応ずる資格は擧人に終身保証されています。しかし実際に會試を受けるためには
「磨勘」と「覆試」の2関門をパスしなければなりません。これは「郷試」が確実に
受験水準に達した人物を選抜しているか、事後チェックするために採用された手続きで、
場合によっては擧人としての身分そのものを失うこともあります。
磨勘は會試受験者の郷試の合格答案を細かくアラ探しをすることです。御存知でしょうが
科挙の答案には煩瑣な制限規定ががんじがらめになっています。ある答案に「衣鉢」という
語を用いたところ、磨勘で佛教用語を交えたのが不相当と咎められ、擧人身分のみならず
元来保持していた「訓導」や「歳貢生」の資格まで取り上げられてしまったそうです。
もっとも清末には大分緩やかになって罰銀で勘弁してくれるようになったそうです。
覆試は予備試験で試験管の収賄事件から清初から行われるようになったそうです。
後年になると実質上は受験人数を制限するため機能していたようです。覆試の成績は
4等に振り分けられ、一二三等は會試を受けることができますが、四等ともなると
罰として1科または数科を停止され、よっぽど酷ければ身分を奪われることもあり、
遠路から受験するため期日に遅れたものには補試として、會試と一体に覆試も実施
していましたが、それにも失期した場合は會試が受けられなくなります。なお3年に
1科挙行される覆試を3回受けないでいると永遠に會試の受験資格を失ってしまいます。
46あやめ :02/11/27 17:46
>>36 続きです
出題文が千数百字もあって書ききれません、1題5問の構成なので4問を省略します。一応改行しましたが原文は段落も句読も無しのノッペラボウです。
第三場
 策五道
  問(經義と治理の関係) 
  問(修史)
  問(教化)
  問(軍制)
  問貨布刀泉起于上古權衡百物儼與布帛菽粟同爲日用之需是以歴代相沿各有制造錢
  之輕者有楡莢コウ(草冠に行)葉鵞眼エン(糸偏に延)環四銖三銖二銖沈郎諸名錢之
  重者有當三當五當十當三十當百當千諸名能考其時代與當時奉行之利弊歟周景王鑄
  大錢有諌之者漢文帝鑄半兩錢亦有諌之者能知其意旨歟錢法之壞莫患乎私銷私鑄欲
  杜其弊何爲善策唐有飛錢宋有交子會子金元皆有交鈔其行用之法如何能使國用富實
  財貨流通歟夫農桑衣食百工器用生民所資爲生也金銀錢幣不可衣食而國恒視以爲貧
  富其故何歟古時錢幣少而國恒有餘後世錢幣多而國恒不足其故又何歟方今中外通商
  財貨流溢欲使民物康阜府庫充盈果遵何道歟
47世界@名無史さん:02/11/27 18:02
中国がヨーロッパに遅れをとったのは、
中国が世界で最も優れた文明であると考えて、
先人の勉強ばっかりしててヨーロッパの新しい学問とかは
全く学ばなかったというのも原因の一つだろう。
 まあ、必死になって勉強してようやく官僚になれたのに
また勉強する訳も無いだろうし、
そういう意味では趣味で勉強してた方が
様々な事を勉強できて良いかも知れんな。
48世界@名無史さん:02/11/27 18:49
>>40
まず、ヨーロッパ近代の官吏登用システムは科挙のシステムを真似たもので、独自の
ものではないと思います。
次に、日本の学歴偏重主義は暗記至上主義とイコールであるとは思えません。
明治期の帝国大学を頂点とする教育システムは、主に西欧文明を素早く吸収するため
のものでしたから、語学偏重の傾向はあり、その意味では暗記を必要としていたことは
確かですが、科挙のように古典の暗記や特定文体のマスターといった非実用的な偏り
はなかったと思います。
西欧列強の帝国主義の時代に生き残るための手段として、語学と法学、工学、医学な
どの実用的な諸学の優先的な導入というのは、目的と手段の組み合せとして最適であ
ったろうと考えられます。
4944:02/11/27 23:55
>45
ははあ、なるほど。御教示ありがとうございます。
なにぶん宮崎しか読んでいないもので...。
50@名無史さん  :02/12/07 17:39
中国人、西洋人、日本人の学問に対する態度の違いは面白いけれど
今一歩、煮つまりませんね。
西洋人は神の存在でも、生命でも根本原理にせまろうとする。
日本人は、よみかきそろばん、明治以後の西洋文明輸入のように
実用的な面と、だんなの道楽のような遊びの学問か?
中国人は古典至上主義か?哲学も好きかな?
51世界@名無史さん:02/12/13 00:41
>>48
ヨーロッパは何だかんだ言って昔の貴族制度の残滓が結構あって、
サロンとかの場で面白い話が出来る人が人気がある。
そういう時に教養ってのは結構重要な役割を果たすんだよね。
今、日本人がユネスコのトップをやってるんだが、選挙時の反対派の
中には「日本人にユネスコのトップが務まるだけの教養はない」
と言う人もいたくらいで、とにかく日本のエリートには
人格的な豊かさを増す意味での教養がない、と思われてるらしい。

こういうのはやっぱり問題だと思うよ。
52世界@名無史さん:02/12/13 00:51
>51
日本はほんと実学志向というか、「生活に関係ない知識は必要ない」と思ってて、
教養を「雑学」と読んで馬鹿にする有様。

そんなだからいまだに、陰謀論とか「アポロの月着陸は嘘」みたいなトンデモが
大手をふってまかり通るんだよな…
53世界@名無史さん:02/12/13 05:14
>「アポロの月着陸は嘘」みたいなトンデモが大手をふってまかり通るんだよな…

(゚Д゚;)本当に着陸したの!
54世界@名無史さん:02/12/13 07:49
アポロの月着陸なんか信じてるやつが居るとは驚いた
55世界@名無史さん:02/12/13 11:51
「アポロの月着陸は嘘」を信じる奴がいるとは驚いた。

あの膨大な写真や映像の内のわずか十数枚を取り上げただけで嘘と決めつけ、
創作のしようのないものは無視している。
嘘と信じている奴は、以下について説明せよ。

1,月面から地球を見た映像、月への往復で見た地球の映像。
2,月面での地震観測の結果、月の内部構造、月には鉄が少ない、地殻は地球側が厚くなっているなどがわかった。
3,持ち帰った月の石を研究した結果、地球は46億年前にでき、間もなくジャイアント・インパクトで壊れ、
  月が生まれた。
  また、月のクレーターは全て隕石によるもので、従来言われていた火山ではない。

56世界@名無史さん:02/12/13 12:04
>>51
そうだよね・・・日本人って政治家にしてもヨーロッパなどのそれと比べると
明らかに魅力無いもんな・・・
コメントも、ジョークの一つも言わずに無表情でぼそぼそと持参の文面を棒読みするだけ。
57アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/13 12:08
どうでもいいけど大阪万国博のとき、2時間半並んで月の石を見た友人がいる。
58世界@名無史さん:02/12/13 12:40
見た目、火山地帯にありそうな普通の玄武岩質の溶岩だった。
59世界@名無史さん:02/12/13 13:49
>>55
マジレスするなよ・・・。「だから日本人のエリートはシャレが通じなくて困る」
とか言われちゃうぞ(お世辞)。

魯迅の弟、周作人の『日本談義集』(東洋文庫に翻訳あり)には、日本人は
中国をお手本としながらも「科挙、宦官、弁髪、纏足、八股文、阿片」を取り入れ
なかったことを賞賛しています。科挙関連の者が二つも入ってるから、よほど
その弊害が目立っていたのでしょう。
あと「ほかはともかく、弁髪は満洲族の風俗なんだから採るわけないだろ」とツッコミ
60世界@名無史さん:02/12/13 14:44
>>59
逆に言えばその当時すでに弁髪は完全に「中国の風俗」として定着してたんだろう。
弁髪廃止令が出たときには断髪するのを惜しむ者(もちろん満人ではなく漢人で)も多かったらしい。

弁髪廃止令が出たということは歴史を知ってる知識階級にとっては
弁髪は清朝支配の象徴で憎むべきものだったのだろうが、
歴史を知らない庶民にとっては
古来からの伝統的髪型だったに違いない。

それはさておき、
周作人の書いたものということで
いくらかバイアスのかかった意見であることには注意。
61世界@名無史さん:02/12/13 14:56
月代は弁髪の一種だよね。
62世界@名無史さん:02/12/13 15:27
>>60
>それはさておき、
>周作人の書いたものということで
>いくらかバイアスのかかった意見であることには注意。

なんかこれってアタマっから彼のことを「親日派」「漢奸」視してるようで鬱。
彼の日本文化への傾倒は、もっとごく自然なものだったよ。
元清以前の中国文化に対する「思古の幽情」と書いてたな。
 
科挙に話をもどすと、学問を官吏登用のための手段に限定してしまった弊害
は大きい。「蘭学事始」によると、前野良沢は養い親から「人のやらない
ことをやれ」と教えられ、絶滅寸前だった流派について笛を習得したり
しており、蘭学はその延長上だった。杉田玄白にとっては医療のための
実用の学問で、後の二人の決裂の原因はこんなところに、って科挙の話
じゃな〜い。
63世界@名無史さん:02/12/13 15:29
月代は兜をかぶる際便利だから広まったのでは?
満州人の弁髪を輸入したとは聞いたことがない。
64世界@名無史さん:02/12/13 15:32
ネタスレだったのに、すっかり真面目なお勉強スレになったね。

これはこれで楽しい。
65世界@名無史さん:02/12/13 15:44
満州人の弁髪も「兜をかぶる際便利」という理由でうまれたのなら
概念的に「月代も弁髪の一種」と言えるが、どうなんだろう?
66世界@名無史さん:02/12/13 15:49
>>65
それなら「弁髪も月代の一種」ともいえるね
67アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/13 17:19
>>63
月代は兜をかぶる時にのぼせないように髪を剃ることから始まった、というのが
定説ですが、私にはどうも信じられません。
江戸時代の初期(それ以前は資料不足でわからない)には、百姓も町人もみんな
月代そってるけど、兜かぶるのは上級武士だけ。
身分より上の格好をすると、必ずご禁制が出る筈なのに、月代には何もなし。
月代ってのは、二日に1回剃らないと見苦しくなる。町奉行所の同心は毎日剃る
のが自慢だった。お金も時間もかかるのに、なんで商人や職人が月代剃るの?
女髪結いのご禁制は度々出てますがね。
68高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 17:41
>>67
そうですよねえ
私も月代に関してはその辺が疑問だったんですが
なんで下層階級があんな手間のかかる髪形にしてたのか
私が百姓だったらすぐに坊主頭にしちゃうんですけど
当時は毎日洗髪する習慣が無かったろうから
頭が痒くなるのはイライラするし
坊主頭が普及しなかったのがよくわからん
仏教の禁忌にふれるとかなのかな
出家者以外が坊主になってはダメだとか
69高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 17:54
てえか世界中の下層階級が坊主頭にしなかったのが
なぞだな
ボロ雑巾でぬぐうだけで手入れが済む
坊主頭が普及してないのは
やはり昔の人もなんだかんだいって
髪型にこだわってそれなりにお洒落を
楽しんだということなのかな
7050歳×禿頭:02/12/13 18:33
髪を剃るためには性能の良い剃刀が必要だね。昔は下層階級に買えたかな。
私の家には祖父の代に買った剃刀が数本ある。鍛冶屋で鍛造したものだそうだ。バリカンもある。
剃刀はそりゃ大事に使っていたね。研ぎ帯は遠の昔に使え無くなって入手もできないので、
もうさびてしまった。砥石で研いだのは痛くて使いたくない。
71高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 18:42
>>70
いや剃るというよりなんだな
GIカットというかスポーツ刈りというか
五分刈り見たいな感じの坊主頭さ
オレも完全に剃るのは抵抗があるよ
カミソリ負けして痛いだろうし
頭部の保護という頭髪の意味が
まったくなくなるからな
じゃなくて田舎の中学生がまだやってるような
坊主頭が普及しなかったのがなぞということ
72高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 18:45
てゆうか田舎の中学生がやってるような
坊主頭じたいがバリカンが発明されてから
軍隊や学校で普及したものにすぎないのかも
73高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 19:02
そうそう少し前ニュース速報板で中学生の坊主頭についての
スレがあったんでROMしてたんだが
カキコしてるのは意外と保守的なやつが多いんだよな
つまり田舎の中学生は坊主頭で充分と言う考えな
これも同調圧力というやつか
経済学的には完全に頭髪を自由化したほうが
美容院が儲かって消費拡大につながると思うんだが
そういう考えのやつは圧倒的に少数派だったな

74高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/13 19:04
しかし現代の軍隊でさえ常時坊主頭は圧倒的に少数派なんだがな
75世界@名無史さん:02/12/14 01:13
短髪は古代ローマの軍隊以来「規律」の象徴だからなあ。
清の辮髪については良く知らないけど。
月代は「武士階級」への尊敬を示す行為として認められて
認められた範囲内での「お洒落」が許容されて明治維新まで続いたんじゃないかな?
7653:02/12/14 02:15
だれもネタ(メール欄)に気づいてくれなかった。

。・゚・(ノД`)・゚・。
77世界@名無史さん:02/12/14 10:50
>>51-52
もう、西欧の価値観にふりまわされる時代でもないでしょうね。
戦前の旧制高校生達はあこがれたようですが、リベラル・アーツなどの西欧
起源の教養主義が普遍絶対の価値ということもないでしょう。
明治期の日本が置かれた立場からして、当時の教育制度が実学的であった
というのは、ある意味でやむを得ないものだったと思います。
逆に、江戸期の文化や今日の日本文化のあり方を見ると、趣味的に一芸や
一分野の探求を極めるという「オタク」的なスタンスこそが、日本固有の文化の
あり方ではないかとも思えます。
78世界@名無史さん:02/12/14 11:47
オタクと言っても、ただ受け身的な意味でのオタク
(ビデオや本・グッズを買うとか)
ならいいけど、いざ何かを書く側に回ると
(それが「同人」的なものでも)
途端に知識や教養が必要になるという罠。

本当に教養がいらない分野ってのは、それこそ匠の世界くらいでないの?
まあそこが日本の製造業の根底にあるんだろうけど、
それで食っていけるほど極められる人は少ないんだからさ。
79世界@名無史さん:02/12/14 12:04
>>78
主張している「教養」の意味がわかりにくいな。
論理的で修辞も整った文章を書く能力を教養というなら、普通の教育を受けた
日本人に欠けているとは思えないのだが。

幅広い一般知識という意味であれば、どこまで身に付いているかはともかく、高
等学校までの範囲でもそこそこは学んでいると思う。

西欧かぶれが引き合いに出す、ソクラテス的な知的遊戯のようなものを想定し
ているのだろうか。
80世界@名無史さん :02/12/14 15:52
生活の基本である憲法を自分達で作ってみようという意欲もなく
借り物で満足している国民が、世界史に興味があり各国に関心の
ある人たちからみて、教養があると言えるだろうか?
81世界@名無史さん:02/12/14 16:14
>>80
戦争で負けて、憲法を押しつけられた経緯しってて書いてる?
「日本再軍備」でも読んでおけ。
ついでに憲法の改正規定もな、事実上変更が無理だってことがわかるから。
82土井たか子:02/12/14 16:46
>>81
あんたみたいな人がいてくれて助かるわ。
83世界@名無史さん:02/12/14 16:53
>>40
まず、ヨーロッパ近代の官吏登用システムは科挙のシステムを真似たもので、独自の
ものではないと思います。
次に、日本の学歴偏重主義は暗記至上主義とイコールであるとは思えません。
明治期の帝国大学を頂点とする教育システムは、主に西欧文明を素早く吸収するため
のものでしたから、語学偏重の傾向はあり、その意味では暗記を必要としていたことは
確かですが、科挙のように古典の暗記や特定文体のマスターといった非実用的な偏り
はなかったと思います。
西欧列強の帝国主義の時代に生き残るための手段として、語学と法学、工学、医学な
どの実用的な諸学の優先的な導入というのは、目的と手段の組み合せとして最適であ
ったろうと考えられます。
84世界@名無史さん:02/12/14 16:54
>>83
ヨーロッパは何だかんだ言って昔の貴族制度の残滓が結構あって、
サロンとかの場で面白い話が出来る人が人気がある。
そういう時に教養ってのは結構重要な役割を果たすんだよね。
今、日本人がユネスコのトップをやってるんだが、選挙時の反対派の
中には「日本人にユネスコのトップが務まるだけの教養はない」
と言う人もいたくらいで、とにかく日本のエリートには
人格的な豊かさを増す意味での教養がない、と思われてるらしい。

こういうのはやっぱり問題だと思うよ。
85世界@名無史さん:02/12/14 16:56
>>84
日本はほんと実学志向というか、「生活に関係ない知識は必要ない」と思ってて、
教養を「雑学」と読んで馬鹿にする有様。
86世界@名無史さん:02/12/14 16:56
>>80
仮に憲法が他人の押しつけであるとしても、それをもって教養の有無を定義されたら
ちょっと筋違いではないか?
教養とは国家単位、国民単位のものではなかろう?

>>78
スマン、漏れは理系バカどころか製造業で技術屋をしているものだが、先日旋盤加工の
職人のおっちゃんと三国志の話をしていて、曹操の字(あざな)が思い出せなくて馬鹿に
された。
匠の世界は無教養でも許されると?
ちなみにそのおっちゃん、若い頃技能オリンピックで2回金賞を取っている。
87世界@名無史さん:02/12/14 16:57
>>84
そうだよね・・・日本人って政治家にしてもヨーロッパなどのそれと比べると
明らかに魅力無いもんな・・・
コメントも、ジョークの一つも言わずに無表情でぼそぼそと持参の文面を棒読みするだけ。
88:02/12/14 21:07
あのー私が科挙に合格するにはいったいどうしたら…
8978:02/12/15 00:49
>>79
77に対する返事のつもりで書いたんだが。
で、要は「趣味的に一芸や一分野を極めるのが日本固有の文化のあり方」
>>77が言っていたんで、本当に極めようと思ったら他の分野の知識も
必要になる場合が往々にしてある、ということを言いたかったんだ。
77が「オタク」という言葉を使っていたんで、>>78はオタクの一例として
出した。
分かりにくかったらスマソ。

思うに、そういう「極めようとしているのとは直接関係ない
かも知れないが、知っているのと知らないのとでは違ってくる」
知識のうち、ある程度基本的なものを「教養」と言うんだろうな、と。

>>86
一般に、文系に比べて許される範囲はかなり広いだろうな、とは思う。

実のところ、曹操の字は手元にある本を調べても載ってなかった・・・
蜀の方は載ってるんだがなあ、その本。
正直言って、その職人の人が凄いと思う。
90世界@名無史さん:02/12/15 01:29
>>89
曹操(字・孟徳)
モーニング連載中の「蒼天航路」の愛読者なら、知っていても別に不思議はない
のだが。

そいや、誰か飛鳥時代の研究者が電車で乗り合わせた女子大生が、飛鳥時代の
人物の関係にやたら詳しいので驚いたという話があったが「日出処の天子」の読者
なら、これも知っていて当然だ罠。

まぁ、たまにはマンガでも読みなさいということだ。

91世界@名無史さん:02/12/15 02:38
>90
>「日出処の天子」

厩戸皇子はモーホーだったんですか?と根掘り葉掘り聞かれたのだろうか(ワラ
92世界@名無史さん:02/12/16 09:26
>>88
>あのー私が科挙に合格するにはいったいどうしたら…
1,まず、科挙の制度が行われていること。
2,東京大学にトップ合格する程度の頭脳を持っていること。
3,最低4年、長ければ一生の全てを受験勉強に没頭すること。就職などしている余裕はない。
4,家族、親族が全力でバックアップすること。欲しい参考書はどんなに高価でも買い与えられること。
93世界@名無史さん:02/12/16 12:06
最低条件
四経五書を全部暗記すること
これができなければ生員(地方試験の受験資格をもつ者)にすらなれない。
94アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/16 12:20
四書五経の暗記は14、5歳までに済ませていたようだから、もう遅いのではないかと・・・
95世界@名無史さん:02/12/16 14:06
武科挙をめざせば。普通の頭でも合格できたようで。
ただ、科挙の合格者にふさわしい扱いと尊敬がされるかどうかは・・・
96世界@名無史さん:02/12/16 14:12
武科挙!盲点だったな!
97世界@名無史さん:02/12/16 15:38
武科挙の試験は大きな石を持ち上げる力試しと武経七書の筆写だけ。
武技を競わせる試合などは無い。

本当に形だけの試験でしかなく
合格してもそれで昇進することも期待できない程度のもの。
98世界@名無史さん:02/12/17 00:23
>本当に形だけの試験でしかなく
>合格してもそれで昇進することも期待できない程度のもの。

「昇進」など期待せんのですが、実家で百姓やってるとーちゃん、かーちゃ
ん、じっちゃ、ばっちゃ・・・への人頭税は、免除になるんでしょうか。
99世界@名無史さん:02/12/17 01:15
武科挙に通った者の家族の税制!こら宿題だーな。
100世界@名無史さん:02/12/17 01:16
100取得か
101高木真一 ◆cA7oIM8fok :02/12/17 01:22
四書五経を丸暗記したところで
実務にはそれほど応用できないからな
中国が停滞した理由の一因には
あまりにも実務から離れた
哲学的なものを重視しすぎたという点も
あるんじゃないのか
丸暗記しなくても概要を知ってれば
統治というか実務には別に充分だろ
知識人の間では古典の教養があることは
もてはやされる理由になるだろうがね
102無知って怖い:02/12/17 01:35
月代って、ハゲ対策だと勝手に思ってた。
だって男って頭の真ん中からハゲるじゃん・・・スレ違いの為sage
103世界@名無史さん:02/12/17 17:40
また無知な30台の五歳児かよ。

停滞したという中国は、曲がりなりにもこの制度を活用して何百年も官僚制度を維持したんだから
もうって瞑すべしだろう?


  いかん! マジレスしちまったィ! (w
104アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/17 17:47
科挙に落ちるというと魯迅の「孔一己」を思い出します。
生員にもなれないまま、科挙制度がなくなったインテリ・ルンペン。
最後は野垂れ死にだけど、あんな人一杯いたんだろうなぁ・・・
すみません。ネタスレだってこと忘れてました。で、さげます。
106世界@名無史さん
孔一己なら現代の日本にも、いや、世界中どこにでも居るだろう。