1 :
世界@名無史さん:
蜀の関羽と並び、中国で武の神となっている岳飛。
しかし、彼は本当に英雄だったのであろうか?
2get
2get
岳飛=戦前の楠木まさしげ
5 :
世界@名無史さん:02/11/03 15:51
>>2と
>>3はケコーンするしかないな。
>岳飛は本当に英雄か?
これは日本の2ちゃんねらーごときがどうこう言う問題ではないのでわ?
中国人が自国の尊敬できる人をそのメンタリティにおいて選んでいるのだから。
お隣の国では、客観的にみてどう考えても単なるエゴイスティックなテロリストとしか
思えないヤシを、憎っくきニホン人を殺したというだけで英雄にしているんだから。
とはいえ、「弱きを笑い、強きをけなす」我が日本では、「英雄」として認めることが
できる人材に難があるのは事実。特に近世以後はね。
夢があっていいじゃないか、と思うがね。
6 :
世界@名無史さん:02/11/03 15:58
>お隣の国では、客観的にみてどう考えても単なるエゴイスティックなテロリストとしか
>思えないヤシを、憎っくきニホン人を殺したというだけで英雄にしているんだから。
俺思うんだけどさ、韓国人が安重根を評価してるのは伊藤を殺したことが主要因なんだろうけど
日本における安重根評価ってそれ以外のところから来てないか?
「敵ながらあっぱれ」的評価というべきか。
実際この人の思想・世界観って非常に興味深いよ。
そうでなかったら日本の各地で安重根の書なんかが所蔵されたりしないと思う。
客観的にみたら単なるテロリストとは思えないはずだが。
当時の日本人で彼に感銘した人も多いんだよ。
それはそうと、岳飛が一発変換できることにびびった。
9 :
世界@名無史さん:02/11/03 16:43
秦かい、としか出てこないぞ。
10 :
世界@名無史さん:02/11/03 17:13
岳飛=小栗上野介
秦檜=勝海舟
11 :
世界@名無史さん:02/11/03 17:17
岳飛=小林よしのり
秦檜=田中芳樹
12 :
世界@名無史さん:02/11/03 17:19
どうでもいいんだが、今の満州族の人たちは
岳飛のことどう思ってるんだろうか?
13 :
世界@名無史さん :02/11/03 17:30
14 :
世界@名無史さん:02/11/03 17:36
15 :
世界@名無史さん:02/11/03 21:08
アナベル・ガトー
「七度生まれ変わっても、我がジオン公国の為に戦うというのか…。
奴こそ、正にジオン軍人の鏡!」
いかん、スレ違いだ。
16 :
世界@名無史さん:02/11/03 21:16
岳飛=徳川斉昭
蓁檜=井伊直弼
中国・東北地方の人達にとっては、憎き仇であるらしい。
その地方出身の中国人に直接聞いた話だから間違いない。
……まぁ当然といえば当然だな。
18 :
世界@名無史さん:02/11/03 22:32
>>15 デラーズ「何、新開だと?
私のように変換一発で出ない所を見ると大した奴ではないようだな。
我が字音群の前にもひざまずくがよい。」
ジオン軍が一発で出なかった、鬱だ。
19 :
世界@名無史さん:02/11/03 22:35
>>18 ちなみに補足として岳飛の前にひざまずく新開像を元ネタに・・
あの像についても詳しくおながい他力本願寺
20 :
世界@名無史さん:02/11/04 00:19
>>17 それ本当?
岳飛伝ではウジュが「敵ながらアッパレ」という書き方されてるのに。
しかも岳飛が殺された後、金の使者が
「漢の高祖は、項羽が負けたのは一人のハンゾウも使いこなせなかったからだ、といったそうだが、岳飛はまさにお国のハンゾウだったのではないですか?」
とヒニクをいった話を聞いた事があったから満州族からも評価されてると思ってた。
ちなみに北のほうでは新開や奇想はどう評価されてんだ?
21 :
象使いの少年:02/11/04 00:47
偉大な敵に敬意を払うのは古来文明人の嗜みです。
満洲族の開化度が試される所。
22 :
世界@名無史さん:02/11/04 14:33
中国史は飽きた これから教科書は韓国史の記述と入れ替えよう
23 :
世界@名無史さん:02/11/04 15:24
>>17,
>>20 少し前にライトノベル板の田中芳樹スレッドで
秦檜叩きをやっている中国人は杭州地方とかの一地方とかしか
いないんだって。向こうのスレッドでは信者が粘着に教祖を擁護しようとして
痛い電波飛ばしてそれを否定しようとしていたけど(w
ともあれ、あの様子を見てると信者って寒くなるほどキモイと感じたよ。
24 :
世界@名無史さん:02/11/04 15:26
>>23 それは初耳。
この話を引き合いに出して、「中国人には許すという発想がない」
みたいなことを主張する人がいるけど、実際はどうなんだろ。
25 :
世界@名無史さん:02/11/04 16:11
>24
それは日本で、平将門は悪人ですか?大石蔵之助は悪人ですか?
って聞かれても地域によって違ってくるだろうし、
人によっては「はあ?」ってな人もいるのと同じじゃないか?
漏れの中国のイメージは権謀術数渦巻いているイメージだから、
極力個人的な感情をさし控えるようなイメージがある。
>>23 なるほど。
まあ、昔から新開についてはいろいろな説があるけど、俺には岳飛も新開も馬鹿皇帝のせいで苦労させられたイメージがある。
なんで奇想や構想を叩く人が少ないのかな?
田中以外だと宮崎市定は新開を肯定してるし、守屋洋は岳飛を名将としたうえで岳飛を処刑したのは仕方なかった、としてる。
田中信者は他の作品は読んでないのかな。
陳先生や井上裕美子くらい読めばいいのに。
っていうか吉田茂を跡づけ国葬にしちゃうようなご都合主義歴史観で生きてる日本人に
他国の人間を「英雄」か「そうでない」かと区分けすることが出来るのかと小一時間(略
>>26 井上祐美子はクソだろ
去年の大河で確信した
29 :
世界@名無史さん:02/11/05 12:05
あのー井上祐美子と井上由美子は(略
いいなぁ、「いのうえゆみこ」をちゃんと変換できる人は。
ドリキャスじゃ無理だった。
このスレ3代目くらいだよね?
32 :
世界@名無史さん:02/11/09 21:18
岳飛
>>23 あそこで痛いレスしてたのは秦檜擁護の奴だったぞ。
現在の秦檜評価は問題ではなかったのにそれを主張し、
それも情報源が留学生の言だったんだが。
34 :
世界@名無史さん:02/11/09 21:49
>33
逆だろ、留学生からの情報が現在だけでなく昔のも含めてあるのを、
まったく聞かず反対していた信者だろ。
何も論証できなかったのが信者。
>>34 その留学生の祖父などにに支配者階級がいたのかという問いに、
親が歴史学者というのを一人挙げてただけだっただろうが。
秦檜が評価されている史書かなんかはないのかという問いには、
知らんけど有るんだろうなと返してきた奴だぞ。
36 :
世界@名無史さん:02/11/09 22:03
>35
普通それだけでも、風潮くらいは表しているぞ。
というか、なんでそこまでして限定と言うか誘導して
都合のよい結果を引き出そうとするの?
それにこの世界史板のスレをみてみると
昔から秦檜の評価が分かれているようだし。
というよりも日本人のお前より現地の留学生のほうが、
現地の情報を知っていると思うぞ。
そもそも「昔からそうなの?」と言う風に、
聞かれても普通ちゃんと答えられるだろ。
そういうのをちゃんと意識してレス読めよ。
37 :
世界@名無史さん:02/11/09 22:06
秦檜擁護しているのでなく、ただ留学生から聞いたことを
そのまま主張しているだけのようだが。
素直になんであの板の人たち受け取れないのだろう。
>>36 限定的って発端が秦檜に学べだったから仕方ないじゃないか。
それに当時の中国では知識格差があるのは当然の事。
秦檜が当時評価されていたという論拠があればすぐにひいたさ。
39 :
世界@名無史さん:02/11/09 22:18
>38
だから、ちゃんと一般論として留学生が話があるんだろ。
それに向こうでも問題になたけどプロパガンダって一般人に対象にやるものだから
よけい信者の言ってることのほうがおかしいよ。
そもそも中国の人間の言葉が論拠でないという言い訳は
この板では通用しないよ。
>>39 すまんが秦檜に学べという論文は一般人に向けてやったものなのか?
当時の支配階級・知識人に向けてのものだと認識してたんだが。
>>39 第一、プロパガンダと言っても当時の一般中国人に読み書きできたのがどれだけいたんだ?
芝居がで得た知識なら秦檜は悪役だろうし。
降伏を呼びかけるんだったら支配階級・知識人に向けてだろ。
43 :
世界@名無史さん:02/11/10 10:53
チャン頃がすきな売国奴がおおいね。
真じゃえ。
44 :
世界@名無史さん:02/11/10 11:04
>「弱きを笑い、強きをけなす」我が日本では、「英雄」として認めることができる人材に難があるのは事実。
すっげー痛い奴がいるな。
日本の特徴は「判官びいき」のように弱者をひいきしたり擁護するトコじゃん。
悲運に倒れた英雄とかね。
それが「強きにへつらい、弱者を虐げる」中国や朝鮮など東アジアの諸国の価値感と異なるところ。
45 :
世界@名無史さん:02/11/10 12:39
>>44 君も痛いよ。
どこの国でも現実はどうあれヒーローは「強きをくじき、弱気をたすける」もの
三国志しかり水滸伝しかり。
現実には日本の場合も一旦、戦国時代を見ればわかるように、
乱世にでもなればほとんどの人間は強者の方につく。
46 :
世界@名無史さん:02/11/10 14:29
堺屋太一は秦檜をはっきりと擁護している
岳飛は局地的な見方しかできないDQNなんだとさ
こいつがいたのでは戦争が終わりそうにないので誅殺したんだと
真贋図りかねるので反論希望
47 :
世界@名無史さん:02/11/10 15:45
>>41 普通そうじゃないか。論文は宣伝工作に使われただけでしょう。
>>42 宣伝工作は文字だけが手段じゃない。演説等もある。
というか、演説等のほうがむしろ正攻法じゃないのか。
向こうのスレの留学生のいうはなしでは、当時秦檜という名前すら知らない人が
多いんじゃないかというふうになっているよ。
48 :
世界@名無史さん:02/11/10 17:48
このスレで、中国人の秦檜談を聞いたので、
先日知り合いの中国人に聞いて確認してみた。
彼は、天津出身で日本の大学を出てそのまま日本で働いている人である。
その人に聞くと同じようなことを言われた、
むしろ、北京や天津とか北の方に住んでいる人から見れば、
当時としては南の人と同じ見解をもってるとは「ありえない」
らしい。何故なら昔から北と南では対立があるらしく、
それは知識人であればあるほどそれがきついらしい、
今でこそ上海出身の人が中国の上層部で活躍しているが、
それはあくまで最近の傾向、だから昔なら南の人への嫌味、嫌がらせ
もあって秦檜擁護していたほうが考えられるといっていた。
これは対立という背景から彼は話していたけど。
こんな感じだよ。これを一例ととるか否かは読者に任せようとおもう。
49 :
世界@名無史さん:02/11/10 18:46
ライトノベル板のスレッド見てきたけど、今あるスレッドの前スッレドの話だよね。
やっぱりどうみても田中信者のほうが大分痛いよ。
最初にすでに秦檜、昔のことを同時に言われていたのに、
岳飛のことを持ち出して反論
↓
秦檜のことも書かれている、と言われ今度は今の話をしているのではないと反論
↓
昔のことも書かれていると言われる。今度は知識人階級とか持ち出して反論する。
↓
宣伝は一般人に向けられるものであると言われる。今度は最初に戻って、
岳飛や秦檜の認識の話に強引にもどる。
態とか知らないけど、田中信者は無限ループの議論にしてしまっているよ。
最初にすべて言及されていることで、無意味な議論に普通ならならないのに。
やっぱりその辺が痛いよ。
50 :
世界@名無史さん:02/11/10 19:13
>>49 信者が無限ループに誘い込むのはどこでも同じ、
軍事板の過去スレみてきてごらん。
同じようなことになっているから。
51 :
世界@名無史さん:02/11/10 19:29
結論
シンカイセンセーは偉かった。
がくひは糞ウヨ。
そうやって信者を釣ろうとするなよ。
荒れるだけだろうが。
53 :
世界@名無史さん:02/11/10 20:51
>>45 一番痛いのは君。文意読み取り間違えてるし。
英雄観の一般論を言ってるのではなく
日本人の英雄観に関する間違いを指摘してやってんの。
思い込みで語ってるからな。
>>53 そうなんですか?
だったら、最後の一文は余計でしょう?
名前欄、間違えました。
訂正:53→45
>>49 岳飛云々は関係無いはずだが。
あそこで焦点になっていたのは秦檜の当時の評価だけ。
岳飛については誰も反論していない。
というより岳飛を持ち出したのは秦檜擁護の方なんだが。
宣伝は一般向けと主張して支配階級向けだろと反論されたら、
日本のやり方がおかしいと的外れな事を返したし。
無限ループもなにも当時の秦檜評価を求めていただけなんだが。
ついでだが田中信者なんてあそこにいないぞ。
57 :
世界@名無史さん:02/11/10 22:11
>>56 お前キチガイか?
岳飛の話に持ち込んだのはそもそも信者の方だろ、
岳飛と秦檜と同時に語られているのに岳飛のみをまず信者はとりだした。
それに何度も言われていると思うけど当時の評価も最初から出ていただろ。
宣伝は一般向けというが当たり前なのに、支配階級向けだろとか
デタラメを最終的に言ったのは信者だろ。
そもそも秦檜擁護じゃなくただ留学生の言ってることを言っていただけなのに、
なんでそれが秦檜擁護になるんだ。
それに多くの中国人が秦檜批判をしてるのは当時から一部の人間だけだと
最初から言われているのにはなから聞こうとしないから信者呼ばわりされるんだ。
というか大抵の向こうのスレの住人は納得していたぞ、
粘着に抵抗したのはお前のような信者だけ。
>>57 信者には何を言っても通じません。
田中芳樹同様、宣伝というものすら理解していないのですから。
前提知識に問題があるので論外です。
そもそも何しろ真っ先に当時の秦檜評価の書き込みがされているのを
聞き入れない輩なのですから。
>>57 ちょっと待て。
いつ多くの中国人が秦檜批判をしてるのは当時から一部の人間だけが出ていた?
出ていたのは秦檜なんか一部の人間しか知らないだろ。
それに対して知識階級と一般人では差があるとまず出てきたんだろう。
留学生の言でやめとけばあそこまで言われなかったんだよ。
現在の評価がそうなのは誰もが納得してた事だ。
論文は一般向けというより支配階級・知識人向けと解釈するのが普通だろ。
当時の中国の知識差を考えると特に。
確かにここで秦檜擁護と言ったのは拙かったな。
そこは謝罪する。
いつから「田中芳樹の岳飛とシンカイ」を語るスレになったんだ。
岳飛を語るのにシンカイがでてくるのは解るけどなんで信者とアンチの討論になってるんだ?
他にも言及すべき奴がいるだろ。ウジュとかソータクとかチョーシュソとかバンシセツとか。
信者とアンチは田中スレでやってくれ。
>>59 確か、例のスレの642氏の書き込みのしょっぱなから出ていたぞ。
それに論文だからといって支配階級・知識人向けと解釈するのは間違い。
プロパガンダに都合のいい研究者の学説や論文を利用することは
おおい。ヒトラーの「我が党争」でも彼なりにいくらか学説等だしているしね。
そのところを田中や信者が理解していないのが問題。
事実お前がプロパガンダの担当官なら、主に誰向けにする?
私は一般向けをとるだろうなやりやすいし、多数を引き込めれば
目的は達成できるから。
あとこのスレの
>>48はどう思うんだ?
信者とアンチの討論になってると批判されているんで、一応下げて書かせてもらう。
62 :
世界@名無史さん:02/11/11 17:23
>60
ライトノベル板の住人かは知らんが、田中信者が乱入してきたからなあ。
ここの場合岳飛と秦檜に関する討論は、田中信者とアンチというよりも
田中信者の乱入に古参の方々がキレたというような印象を受けるけど。
63 :
世界@名無史さん:02/11/11 17:29
ここはラノベ板の番外スレなのか?
いった事ないからしらんけど。
ラノベ話は向こうでやっとくれよ。
信者が来たからと言ってる香具師も、周りから見りゃ同レベルの痛さ。
世界史板として、岳飛を語って。
↑隠れ信者ハケーン!
66 :
世界@名無史さん:02/11/23 01:48
そろそろ田中信者もきえただろうからageてみる。
67 :
世界@名無史さん:02/11/23 01:50
田中芳樹は絶対にホモだ!
68 :
世界@名無史さん:02/11/23 01:56
勝手に言い合いな、所詮素人の口げんかだ。
>>67 だから田中ネタはやめてくれ。
>>68 君は専門家か?なら意見をレスしてくれ。
人間を単純に善悪に分けることができるという発想は、原則として正しくない。
人間は複雑で、社会は複雑だから。
また、歴史は常に現代政治を語ることになるので、正義の戦争より神なき
平和をよしとする政治的背景があるか、一念岩をも通すの思想をよしとする
心情的背景があるかで、評価はおのずと変わる。
国家の独立が重要な政治課題の時代には忠君愛国の士が賞賛され、
国家の共存が重要な政治課題の時代には妥協と和平を探る者が再評価される。
71 :
世界@名無史さん:02/12/11 13:39
昨日付けの産経朝刊国際面の記事では、
やっと岳飛が中国の民族英雄の座から
教育現場ではずされたそうです。
平和を愛する汪兆銘氏もさぞや
草葉の陰で瞑目されたことでしょう。
72 :
世界@名無史さん:02/12/11 13:59
>>44は最高に痛いな。
はっきり言って判官びいきなんて世界共通だぞ。中国での項羽や劉備の人気見たらわかるだろ。
第一、岳飛の国民的人気が判官びいき(政治的なアレもあるが)の最たるものじゃん。
日本特有のものと思うなんて勘違いも良いとこ。
そして現実は全く別だよ。
現代の日本人の傾向を見たら
>「弱きを笑い、強きをけなす」我が日本では、「英雄」として認めることができる人材に難があるのは事実。
これも全くの的外れではないと思うが。
73 :
世界@名無史さん:02/12/11 15:23
田中芳樹以外が書いた本で岳飛を扱った本ってある?
できれば読みやすいの。
74 :
世界@名無史さん:02/12/11 21:25
44の文意ってなに?解説希望
ところで、岳飛についてレポート書かなくちゃいけないんで
親切な方、参考文献に何を選べばいいか
お勧めがあったら教えて下さい。
ちなみにテーマは歴史学と物語について。
今と昔の中国史小説の違いを論じてみたらって言ってたから
岳飛を選んだんだけど。
78 :
世界@名無史さん:02/12/14 23:26
>>76 岳飛伝 田中芳樹 中央公論新社(全4巻)
79 :
世界@名無史さん:02/12/29 12:37
age
自分の信念を押しとおして国を傾けようとした
あるいみDQNな岳飛。
(^^)
82 :
世界@名無史さん:03/01/21 22:30
age
83 :
世界@名無史さん:03/01/25 16:27
軍閥将軍岳飛を誹謗したいあまり、
秦宰相を平和主義者の偉大な政治家と
日本で擁護している評論家って誰?
これって政治的要請に基づく歴史歪曲ではないか。
中国人のすなる行為だ。
84 :
世界@名無史さん:03/01/26 12:53
これだけ持ち上げられて、中国民衆に愛されているから「英雄」だろうね。
歴史的に見て彼の主張が正しかったかどうかは、議論の対象だろうね。
私は、やはり無茶な主張と思う。とても北部を取り返すだけの実力が、南宋にあったと思わない。
農民たちも、そんな変な戦争にかかわりたくなかったのではないか。そもそも契丹だってなかなかうまく北を統治していたわけだし。
無謀な戦争を望んだ人物と思う。
86 :
世界@名無史さん:03/02/09 22:54
age
87 :
世界@名無史さん:03/02/13 19:23
学費上げ
誰のための、何のための戦争なのか
よく考えてみるといいよ。岳飛に正義はない。
89 :
名無しさん@お腹いっぱい:03/02/14 22:54
>>85 契丹っていうか女真?
たしかに彼は無茶だったと思うけどね、
いんじゃないの、悲壮感があって。
ただ「民族的英雄岳飛」みたいなタイトルの論文が
堂々と出る中国の歴史学会はどうかと思う。
それは、どの時代を研究対象にしても一度ならず思うことですな。
ただでさえ中国の学会は流行(政府の意向か?)に左右されやすいのに。
それが中国の学問レベルっていうことでしょう。良い論文は結構あるのにね。
玉石混交だけど、限りなく石が多い。
まぁ、日本でも遠まわしに「天皇万歳!」な論文あるけどさ。
91 :
世界@名無史さん:03/02/18 00:06
>90
天皇氏ねも多いがな。
いずこの国でも前政権逝ってよしとかまんせーな論文はあるが。
92 :
世界@名無史さん:03/02/18 00:32
むしろ、前政権氏ねでない国家は異常だということか?。
まぁ、健全な証拠だろう。
94 :
世界@名無史さん:03/03/06 08:24
age
95 :
世界@名無史さん:03/03/06 14:24
>軍閥将軍岳飛を誹謗したいあまり、
秦宰相を平和主義者の偉大な政治家と
日本で擁護している評論家って誰?
田中の本しか読んだことがないのかな?なら認識を改めた方が良い。
歴史的に行われてきた秦檜擁護は岳飛批判のためではないよ。
どちらかといえば「秦檜の和平政策は正しい選択だ。悪者にされている
秦檜可哀想」という趣旨だ。
「秦檜擁護は岳飛批判」という論理は田中芳樹がつくりあげたもので、
歴史上は存在しないのかも知れない。少なくとも私は見たことがない。
なお、秦檜擁護者は中国でもいる。以下に挙げる。
<中国>
明・丘濬(海南島出身の朱子学者・『大学衍義補』で擁護)
清・趙翼(乾隆帝の部下の歴史学者・『二十二史剳記』で擁護)
<日本>
外山軍治(田中が批判している『がくひとしんかい』を書いた人。
評論家でも外務省の役人でもなく、『金史』研究の権威)
山田準(済斎、陽明学者)
貝塚茂樹(痛い信者を批判)
96 :
世界@名無史さん:03/03/06 20:39
>95
日本で活躍している評論家となると黄文雄氏が、
日中戦争期の好戦的な抗日論者たちを批判し
日中和平に賭けた汪精衛を評価する文脈で
秦檜の人間像に対する言及も無いまま、
汪と同様の平和主義者と持ち上げてるね。
これなんか政治的な動機に基づく歴史認識のようだ。
これまでの秦檜の評価に関して考えてみると
ひとたび金朝の虜囚の身になりながら、
まるで先方と示し合わせたような形跡を残しつつ南宋に脱出して、
その後で和平論を唱えつつ台頭したという心証がまず悪かった。
皇帝を尻に敷いて反対派を弾圧した腐敗政治家として
庶民に憎まれていたのが息子の代になって急速に失墜し、
さらに岳飛処刑を黙認した皇帝による責任転嫁もあって極悪人とされたのかな。
岳飛は職業軍人として珍しく軍律を重んじていたし、彼の指揮した北伐が朝廷の命令により中止されるまで順調に進んでいた。
こういった点に黄文雄氏は言及していない。
多分、氏の著作『日中戦争の真実』で記述されたいたと思う。
領土を取り戻す為には一戦も辞さないタイプの政治家や軍人が自国に存在すると評価するけど
仮想敵国に存在すると嫌悪するという動機は、
どの国でも一部のナショナリストの心底にあるのではなかろうか。
>「秦檜擁護は岳飛批判」という論理は田中芳樹がつくりあげたもの
ヤシはそんなこと言ってたか?
小説で秦檜がウンザリするような悪人に書かれてたような気はするし
そういう歴史小説しか書けないってのは知ってるけど。
それ以外でそんな論理を展開してるのを見たことがないんだが?
小説だったら、井上裕美子の『臨安水滸伝』がそうじゃないかな?
岳飛の子と秦檜の話。岳飛の息子に「北伐は意味が無い」と言わしめた。
(^^)
100 :
世界@名無史さん:03/03/13 16:03
今だ!100ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ (´´
∧∧ ) (´⌒(´
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
(^^)
岳飛は英雄。外敵の侵入の撃退に貢献した人物を英雄と言わずして何と言う?
秦檜の政策も、結局、南宋と金が滅亡するまで抗争していた経緯を思えば全然評価できない。
和平を結ばなければ、戦線の維持に苦しむ羽目になったかもしれないが、
少なくとも莫大な貢納をして敵に塩を送る事はなかった。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
107 :
世界@名無史さん:03/06/25 11:16
岳飛の軍団は
普通の軍閥のと異なり、
民衆を慈しんだ。
それゆえ多大な支持を得た。
所詮は軍閥。私兵ではないか。
宰相に楯突く不届きモノの集団。
109 :
世界@名無史さん:03/06/25 12:42
岳飛はムチャだったと思うが秦カイもとても国を利するという目的のもと動いていた
とは思えなかった。十八史略読んだ限りでは。
110 :
世界@名無史さん:03/06/25 14:48
岳飛の軍閥って、独自の地盤を持っていたんですか?
111 :
世界@名無史さん:03/06/25 18:00
当時の国力、軍事力格差からいって金に最終的な勝利をしうる可能性はほとんどなかった。
局地的な勝利や戦術面でいかに小さな勝利を積み重ねようと、圧倒的な力の差の
前には無力だ。
岳飛の超強硬派軍事優先路線に従っていれば、国の崩壊はもっと早かったろう。
彼が英雄であろうが、人格者であろうが、そんなものは関係ない。
112 :
世界@名無史さん:03/06/25 18:16
文官が外交で、軍人が軍事で国際関係を解決しようとするのはしごく当たり前
しかも宋は文官と武官の役割が分離されていたのだから尚更
岳飛、秦檜どちらが善か悪かなんて議論は極端すぎる
あと、英雄か国賊かはシナ人が決めること
責任を問われるべきは皇帝だろうに
113 :
世界@名無史さん:03/06/27 23:12
>当時の国力、軍事力格差からいって金に最終的な勝利をしうる可能性はほとんどなかった。
これが眉唾なんじゃないか?
岳飛や韓世忠らが皇帝や内閣の堅固な支援意思の下で
北伐をやっていたら勝利していたのではないか。
唯一のチャンスを目先の平和に釣られて後々までボラれたような。
日本にもいる平和至上主義者が国策を誤ったのだ。
114 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/06/27 23:35
>>113 何回負けても、数万単位の大軍を編成して、
しつこく攻め込んでくるような金とガチンコで戦うぐらいなら、
とっとと和平を結んで、豊かな江南でのんびり暮らしたいと言うのも、
それはそれで一つの見識だと思いますが。
それに、当時の南宋軍は軍閥の集合体で、
局地戦には強かったのですが、全軍を統括するできる将帥がおらず、
完顔宗弼の下に統一した指揮系統を有している金軍と総力戦を戦うとなると、
難しいものがありました。
秦檜の判断は、現実的な判断だったと思います。
115 :
世界@名無史さん:03/06/28 00:19
とりあえず岳飛の北伐を潰した連中は馬鹿だと思う。
軍のトップは不明確みたいなものだしなー。
おまけに主力は正規軍ではない軍閥ときた。
最前線で戦って勝つことがある軍閥群と
後方で自らの直轄する軍事力に期待できていない南宋とでは
見る視点が異なるのは当然だわな。
軍閥に頼る事で北伐に成功する可能性があったとしても
その後に待っているのは晩唐の大乱の再現ではないか。
中央集権を強く意識したそうの国家理念からすれば、岳飛誅殺は当然の処置。
岳飛がどんだけ国家に忠誠を誓ってたのかって言うのはどうなの?
ただ金が嫌だったから反抗してただけちゃうんかと
その辺ちょっと知識不足なんで聞きたい
119 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/06/28 20:22
>>118 当時は、反金=愛国という時代でした。
また、体に「尽忠報国」という入れ墨し、
高宗から「精忠岳飛」と大書された軍旗を賜ったことを、終生の名誉としていましたから、
岳飛は紛うことなき愛国者だったと言えるでしょう。
まあ、本土決戦を叫んだ陸軍の一派と変わらんな。
陸軍がへタレな中国軍に勝っていたからといって、
国家と国民の窮乏を無視して、戦争継続を叫んだバカ。
いやまあ昭和の馬鹿軍人は命令に忠実であっただけ、岳飛より万倍はマシか。
そこまで言わなくても。。。
>>118は反金の理由が
・宋を愛するが故
なのか
・金を憎むが故
なのか動機がどっちから出てたのかが疑問だった
前者なら北伐に成功しても問題ないけど後者だと万が一北伐成功しちゃった場合
自分で新たな国を興しかねないわけで
ちょっとそこのとこ知りたいなとレスした次第です
123 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/06/28 21:23
>>122 仮に、北伐が成功したと仮定しましょう。
この場合、岳飛の兵力だけでは、北伐を成功させて、
華北を占領下に置くことは不可能ですので、
当然、中央軍や他の軍閥も出兵します。
そして、岳飛と同格の将軍は大勢いるので、
彼らを指揮下に置いて、自立することも不可能です。
華北で自立しても、せいぜい地方政権にしかなれません。
それなら、華南で軍閥やってるのと、旨味は大して変わりません。
>>123 そうですか
レスありがとうございました
非常に参考になりました
125 :
世界@名無史さん:03/06/29 22:32
秦檜が憎まれたのは皇帝を蔑ろにして、
反対派を排除しつつ金権腐敗政治を行ったからのようだ。
外交成果の判断以前の問題で岳飛と評価の差が付けられてしまったのか。
秦檜は岳飛の家来に暗殺される危険は無かったのだろうか?
売国奴と憎まれたぐらいだから井伊直弼のように少なくとも狙われていただろう。
それとも秦檜は当時においてはそれほど憎まれていなかったのだろうか?
127 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/06/30 00:53
>>125 当時の政治家は、主戦派、和平派問わず、みんな皇帝を蔑ろにしていましたが、
秦檜の場合は岳飛を殺しておいて、自分は栄耀栄華を極めていたので、憎悪されたのでしょう。
>>126 秦檜は生前から、自分が憎まれていることを気にして、
言論統制を大々的にやってます。
だから、極右に狙われてもおかしくなかったでしょうが、
天寿を全うしてるので、うまくやったのでしょう。
岳飛の獄中への投獄・死亡も、反乱すら起きてませんからね。
後世で英雄とされるほどの同時代一般大衆への名声が異常なまでに高かったかどうかは微妙です。
秦檜は岳飛との絡みやら事の次第の実績やらで
同時代のすべての汚れ役を担ったり押しつけられてしまってますな。
当時本人と岳家軍以外は誰も
北伐いけると思ってなかったんじゃないだろうか
だから処分されてもそれ程思いきった事する人もいなかった
んで後になってあの時北伐してれば勝てたんじゃないかな
とか言い出す奴がいて岳飛の評判と秦檜の悪名が上がったんじゃないだろうか
130 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/06/30 03:15
>>128 普通、人気のある将軍や大臣が処刑されたというぐらいで、反乱は起きませんよ。
南宋が経済的に困窮して、民衆が今日のメシにありつくのさえやっとという状況なら、
反乱のきっかけにはなるかもしれませんが。
>>129 事前に十分な根回しもしてないのに、岳飛派の兵力だけで、
北伐して華北を回復できるわけが無いじゃないですか。
岳飛は金軍に勝ちまくったんで、「いけるんじゃねえの」と思ったんでしょうが、
他の連中は意外と冷ややかな目で見ていたと思います。
秦檜の悪名が上がったのは、
「北伐は無理があるけど、何も岳飛殺すことはないだろ。かわいそうに」と、
人々が思ったからだと思います。
131 :
世界@名無史さん:03/06/30 09:20
>>1 秦檜>>>>>>>>>>>>越えられない壁>>>>>>岳飛
閑羽最強説
秦檜>>>>>>>>>>>>越えられない壁>>>>>>岳飛=関羽>>
>>>>>>越えられない壁>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>閑羽
134 :
世界@名無史さん:03/06/30 17:35
>131〜133
藻前らは三戦板へカエレ!!
このスレは三戦と大して変わらんぞ。プ(w
大して変わらないという事は差異は僅かだという事だ
しかし差異が僅かでもあるならばここは三戦板ではないのだ
板違いは良くないのである
137 :
世界@名無史さん:03/07/08 21:38
金にとっては岳飛の北伐段階では
華北なんて未だ支配体制の確立し得ない敵地。
遼の漢地経営の二の舞となる所を金と通じた宰相によって救われた。
目先の平和を願う連中が経済援助で買い付けた現状維持策は、
後々、蒙古による金及び南宋の各個撃破とによって無効となった。
なんか金大中やその後継者の太陽政策とダブってみえるな。
138 :
世界@名無史さん:03/07/09 22:09
>>137 結局、そういう論法に利用されるから、虚像のみが大きくなってしまうんだよな
敗北必至で戦うか、譲歩してでも平和を得るかということの是非はさておき、
自分の意見を正当化するために歴史上の人物を引用したり、安易に現代や他の時代とダブらせる論法には
危険なものがあると思う
まあ歴史研究はそもそも、研究者の思想やその時代背景の影響を排することは難しいものだが
139 :
世界@名無史さん:03/07/09 22:20
>>137 50年の平和を買えれば御の字だと思うけど・・・(朝廷にとっても
両国の国民にとっても)
歳幣にしたって、ワイ河貿易でほとんど南宋に行って来いだったし・・・
140 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/07/10 21:19
>>137 あなたの文章は、南宋が抱える多くの弱点には触れず、
ひたすら金の弱点だけをあげつらっているだけです。
金は南進して華南を制圧できませんでしたが、
岳飛と強硬派の兵力だけで華北を回復するのが不可能である根拠はこのスレと、
「厨房作家、田中芳樹は歴史を知っているか?5」スレで述べました。
最後の一文を書きたいために岳飛を持ち上げたんでしょうが、
現代批評のために、歴史を都合よく解釈するのは、どうかと思います。
>>138 おっしゃるとおりです。
少なくとも、現在起きていることの批評のために、
都合のいいように安易に歴史を引用することは、あってはならないと思います。
マルクス主義史観や、自由主義史観には、嫌悪以外の何物も感じません。
>>139 平和と繁栄を良しとするなら、そういう見方もあります。
しかし、栄光と誇りを重んじる人々にとっては、
我慢のならないことだったでしょう。
金に勝つのは無理だったとすると、
・岳飛が秦檜どもや宦官殺して度重なる北伐起こして国庫疲弊→梟雄に対して内乱で亡国
・秦檜が岳飛殺して、金に軍事費提供して、金権政治で崩壊→金の侵略で亡国
どっちが国が滅びるのが早かっただろうね?
もっとも、物語として美しく書けるのは「戦って散る」岳飛。
中国には北欧神話みたく退廃的な美意識の文学ってあるの?
142 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/07/11 01:27
>>141 >どっちが国が滅びるのが早かっただろうね?
実際には、
・秦檜が岳飛殺して、金に軍事費提供して、金権政治で悪評買ったけど経済発展→20年後に海陵王完顔亮の侵略
というふうに歴史が動きましたね。
しかし、金軍の動員計画に無理がありすぎて、西北部で契丹の大反乱が起き、
東北部では東京留守完顔雍が皇帝を自称し、
あげくの果てに南宋軍にも惨敗して、海陵王は遠征軍の将軍に殺されています。
その後、南宋は金に全軍あげて北伐して失敗して、和睦を結んでました。
そして、元に滅ぼされるまで経済大国として繁栄しています。
・岳飛が秦檜どもや宦官殺して度重なる北伐起こして国庫疲弊→梟雄に対して内乱で亡国
よりは、史実の選択の方がずっと国運を永らえさせたみたいですね。
>中国には北欧神話みたく退廃的な美意識の文学ってあるの?
項羽本紀は、全編滅びの美学とバイオレンスに彩られていますよ。
143 :
世界@名無史さん:03/07/12 00:53
>>140 >岳飛と強硬派の兵力だけで華北を回復するのが不可能である根拠
これが今となっては誰にも分からないから、このスレをはじめとして今なお論議が尽きないのではないだろうか。
だから結局は意識的にせよ無意識的にせよ、多くの場合、感情的好悪だけで論じられてしまう。
当時の社会の実情を探りうる点で有用な、かつ資料批判に耐える一次史料は量の面でも限界があるし。
後世の文学作品やら何やらでの断片的も含めた言及なら枚挙に暇ないけど、役に立たん(w
金朝の華北支配がどれだけ消極的であれ被支配人民の同意を取り付けていたかも分からないし。
私はこの手の話題は基本的にスルーしちゃうな。
見てられなくてレス付けたけど。
145 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/07/12 03:59
>>143 >これが今となっては誰にも分からないから、このスレをはじめとして今なお論議が尽きないのではないだろうか。
私は、宋史と金史を照合した上で、岳飛並びに強硬派の北伐は成功しないと主張しています。
ただ、私と別の解釈をされる方がおられても、それが一次資料に基づいており、
何らかの政治的主張を補強する材料として持ち出されない限りは、当然のこととして尊重したいと思います。
>だから結局は意識的にせよ無意識的にせよ、多くの場合、感情的好悪だけで論じられてしまう。
感情的な問題で言えば、私は軍国主義で国土も貧しく、華南への難民がボロボロ出るような金よりは、
物資が有り余っていて、政治家が腐敗したり、学生が体制批判したりする余裕のある宋の方がずっと好きです。
岳飛のことは「ナショナリストで南宋初期を代表する名将」という評価であり、好きでも嫌いでも無いのですが、
秦檜は、国家に安定をもたらしたものの、そのために人柱になった岳飛や、その支持者に対する落とし前もつけず、
欲しいままに権力を濫用して言論弾圧を行い、凄まじい富を蓄積し、一族を皆顕官に就けました。
はっきり言って、秦檜は嫌いです。「悪の華」すら感じさせない俗物です。
感情的好悪でいけば、私の場合は明らかに南宋と岳飛に傾くのですが、
議論を行う場合には出来うる限りそれを排したいと思っています。
こういう背景があった上で、なおかつ秦檜の和平案を「現実的な選択であった」と評価しているのです。
146 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/07/12 04:01
>>143 >当時の社会の実情を探りうる点で有用な、かつ資料批判に耐える一次史料は量の面でも限界があるし。
史書を丹念に読み込めば、結構情報は転がっているものですよ。
>金朝の華北支配がどれだけ消極的であれ被支配人民の同意を取り付けていたかも分からないし。
金は前述したとおり軍国主義体制なので、民衆の同意があっても無くても、
中央政府さえしっかりしていれば、民衆が雪崩をうって宋の北伐軍に投じるということは考えにくいです。
そして、当時の金の最高指導者である太傅(元老次席)・尚書左丞相(首相)・都元帥(帝国軍総司令官)完顔宗弼で、
皇族の長老である上に、軍部にも政府にも睨みの効く人物でした。
(太師《元老筆頭》・領三省事《尚書・中書・門下の三省を総括。要するに最高権力者》の地位にあった完顔宗幹が、
前年に死亡していたため、太師と領三省事は空席であり、完顔宗弼が事実上の金の最高指導者でした)
中央政府には、秦檜以外にも宰相クラスの政治家がウジャウジャいて、激しくいがみ合っていて、
(おかげで秦檜は失脚と復活を何度も繰り返しています)
軍部も中央政府のように、義勇軍あがりの軍閥の指導者達がたがいにいがみあっており、
一致団結して総力戦を戦える状況ではありませんでした。
そのあたりを考慮して、「宋は北伐を行うべきでは無かった」と私は判断したのです。
147 :
世界@名無史さん:03/07/12 04:15
俺の家の近所に出稼ぎに来ている女の子は、中国東北地方の出身なんだが、
地元じゃ岳飛は仇敵扱いだってせせら笑ってたよ。…ま、そりゃそうだわな。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
149 :
世界@名無史さん:03/07/13 19:53
>>145 >私は、宋史と金史を照合した上で、岳飛並びに強硬派の北伐は成功しないと主張しています。
癇に障ってたら須磨楚。
ただ『金史』も『宋史』も歴史学でいう一次資料ではない。
北伐の成功可能性をめぐる見解を綴った
公的私的な金朝サイドの同時代史料が現存していたら良かったのだが。
>>146 >金は前述したとおり軍国主義体制なので、民衆の同意があっても無くても、
中央政府さえしっかりしていれば、民衆が雪崩をうって宋の北伐軍に投じるということは考えにくいです。
遼も軍国主義体制で中央政府に内紛が無い状態でありながら、
進出先で漢人のレジスタンスに手を焼いてしまったはず。
>>147 その女の子は満洲族の人かな?
出身地を聞いてみたら面白いかも。
もしかして「満族自治県」や「満族郷」の出かもしれない。
150 :
永遠の青 ◆V9k1yZSe4M :03/07/13 21:41
>>143 >ただ『金史』も『宋史』も歴史学でいう一次資料ではない。
>北伐の成功可能性をめぐる見解を綴った
>公的私的な金朝サイドの同時代史料が現存していたら良かったのだが。
厳密に言えばそうなのですが、そういうものが現存して無い以上、
そういうものを参照して書いた金史と宋史を限りなく一次資料に近いとみなすしかないですね。
>遼も軍国主義体制で中央政府に内紛が無い状態でありながら、
>進出先で漢人のレジスタンスに手を焼いてしまったはず。
そうですね。しかし、遼が滅亡するまで、
漢人の居住する燕雲十六州は、ずっと遼がガッチリ押さえていましたね。
ちなみに、遼が金と北宋に挟撃された時、
最後まで激しく抵抗したのは燕雲十六州ですよ。
漢人のレジスタンスがあったのは事実ですが、
燕雲十六州では軍国主義体制を揺るがすには至らなかったようです。
あと、遼が進出先で苦しんだのは、単にホームとアウェーの差でしょう。
よほどの戦力差が無い限り、遠征して勝つのは困難です。
151 :
世界@名無史さん:03/07/14 17:20
>150
金が掌握した遼より遥かに人口も面積も大きい「漢土」こそ、
宋にとってのホームとなるかどうかが、問題だと思われ。
もちろん「塞北」の地は明らかなアウェーだろうが。
私はこれだけ古い時代に起きた出来事についてのイフ論の妥当性は闇の中だと思うし、
もう自分の持論は言い尽くしたので、これ以上レスはつけるつもりは無い。
ただどうも、少なくとも2ちゃんにおいては、
中国の歴史的英雄、岳飛を戦後日本に再び「紹介」(?)した、
ブサヨク(?)ながらもベストセラーノベル作家である田中芳樹に対する個人的好悪によって、
岳飛についての歴史的評価を左右されているケースが
あまりにも多そうに見受けられるし(罵倒スレ、レスの多さから判断)、
それについて少々、憂慮すべき状況かもしれないという気がしている。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
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