最終章 亡命者達の挽歌 エデンからの追放
血路を切り開き、延岡まで進出。
そこでまた幻獣に襲われ、これを集中放火により撃破。
志村の撃墜数、299.
日向港。高知行きの最終船に乗りこむ、一行の見たものは、焦土と化した宮崎の赤く染まった
空であった。
・・・・高知につく間際。船は大型幻獣、クラーケンに襲われた。
国内での発生例は、2例目。
しかし、他世界からの実体化と見られる幻獣の習性上、高知鎮台からの警告が無かったのは奇妙を
通り越して・・・・・・「やはり、こう来ましたな」若宮は既に覚悟していたかのように、平然と言った。
しかし、足は震えている。大型幻獣。教科書でしか見たことの無い姿。善行とても同じであった。
「土佐は坂本公・板垣公の働きにより上院・下院で一大勢力を築いたが、それも東京原爆により過去の
ものとなった・・・そりゃ必死にもなるだろうなあ。もう陸地は見えてるだろ?おまえ等、このまま
走って高知鎮台に援護射撃を要請しろ。」
「貴方は・・・行かれるんですね」善行は、来るべきものが来た、という表情で言った。