ローマ帝国衰亡論と鉛中毒

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1西洋古代史始めました
ローマ帝国衰亡論と鉛中毒について興味を持ちました。
が!!なかなかうちの大学には資料もなく・・・。
どっかに探しに行こうとは思いますが、まずは勉強をしなくては・・・

そんなわけでローマ帝国衰亡論と鉛中毒について知ってる方、お考えがある方!
ぜひ、語ってください。
2必殺仕事人:02/07/24 19:15
鉛の器にワインを入れると、味がまろやかになり、美味しくなるってやつでしょ?
でも、鉛が溶け出すから、結果として鉛中毒に上層階級はあぼーんになったって
ことだよね。そのままなんじゃない?
少なくともローマ帝国滅亡の一因ではあると思うけど。
3世界@名無史さん:02/07/24 19:26
ローマでは水道管に鉛が使われてました!
4西洋古代史始めました:02/07/24 20:56
古代ローマの人ってワインが相当好きだったみたいですね。
調べててビックリしました。
何でも上流階級の人たちは「ローマングラス」っていう加工しやすい鉛ガラスで出来たワイングラスでワインを飲んでたり、そのワインを貯蔵しておく器の内側が鉛だったり、ワインに入れるグレープ・シロップを作る鍋も鉛が使われてたり・・・
極めつけには「ホットワイン」を飲むのが生活様式の一部でそのワインを温めるのも鍋ですし・・・鉛の使われた・・・。
そりゃあ、鉛中毒になってもおかしくない!!って話ですよね。
古代では、加工しやすいと鉛がいたるとこに使われたようですね。

あと、水道管もですよね。
日本史を高校までやってたのでこの時代に水道管があるってだけでビックリです。
ますますローマにはまっていきそうです。
ただ水道管の方は反論も見つけました。
○水は蛇口すらなく常に流れるので、ほとんど水に溶けない。
○水に含まれる石灰分が管に付着するために水と鉛を隔てる役目になった。
あと確認を取ってないんですが、極力鉛の水道管を使うのを避けたとか・・・
ポンペイでは鉛の水道管が見つかってるので、それ以後の時代ってことでしょうか・・・
5世界@名無史さん:02/07/24 21:02
日テレの日曜夜のリサーチなんとかって番組では堂々と
「ローマは鉛で滅んだ!」と言っていた。そこでは鉛杯と水道管が。

塩婆は水道管について「ローマ人」の10巻で4が書いたのと同じ反論をしていた。
「鉛加工業者が健康を害することからローマ人は鉛中毒の存在を知っていた」
とも。
6世界@名無史さん:02/07/24 21:07
鉛によるローマ衰亡よりも「日本衰亡論とアルミ中毒」が気になるなあ。

「西暦2000年ころ、日本ではアルミ製の容器に入れた飲料水を多用された結果
 次第にアルツハイマー病患者が増加し、短期間のうちに衰亡していった。」

なんてことにならないかとちょっと心配。

7西洋古代史始めました:02/07/24 21:11
その「ローマ人」って本!!
その本の情報を知ったので、図書館探したんですけど・・・
なぜか10巻がない!!くそ〜!!
結構、分厚い本ですよね?
僕の書いた反論は「ローマ人」の10巻を読んだ人が言ってたのを書いたメモからです。

「ローマ人」って本はやっぱり有名ですか?
読んだ方がいいかなぁ〜これから研究していくにあたって。

塩婆って誰ですか?
8世界@名無史さん:02/07/24 21:13
塩野七生 「ローマ人の物語」
すごく有名ですよ。この板の塩野スレでは批判も多いけど。
9世界@名無史さん:02/07/24 21:15
文庫化まで待つ。
10世界@名無史さん:02/07/24 21:16
ちなみに彼女は鉛中毒については4の内容をさらっと書くだけにとどめてます。

ローマがなぜ衰亡したかについては今後出る8巻分で明らかにされるでしょう。
彼女が8年後まで生きてればの話ですが・・・
なんでうちの大学には「ローマ人の物語」が9巻までしか置いてないんだ!!
調べたら蔵書は9巻まででした。
今、僕の興味に沿うのは10巻のはずなのに・・・

西洋史始めたばかりなので勉強になります。

ローマの皇帝は大食漢だったりワイン好きだったりの人が多いようですね。
またかなり好き勝手をはじめ・・・横暴してますね。
これを鉛中毒症だと・・・
言われてみれば納得なんですが・・・4で書いたこともありますし。
このへんはどうなんでしょう?
12世界@名無史さん:02/07/24 21:28
学問として西洋史を学ぶなら
塩野なんて読んじゃいかん。
13世界@名無史さん:02/07/24 21:36
>6

アルミニウムとアルツハイマーの関係って、最近では
”相関関係を認めてもいいような気がするが因果関係はほとんど証明できない”みたいっす。

↑ソースなし。自信も無し。
しかもスレ違い。

ただまぁ環境ホルモンとかマイナスイオンに関する最近のマスコミ報道見ていると、ねぇ。
14世界@名無史さん:02/07/24 21:57
>>12
ガクモンとして西洋史を学んでも、就職ありませんけど。
15世界@名無史さん:02/07/24 22:32
学問として西洋史を学ぶとか逝ってる奴は社会のクズ。
歴史学を学んで何に役に立てるか・・・
社会にどう貢献できるのか・・・
とかって難しいですよね。

でもクズは言いすぎですね。

就職も大変そうですね。
僕は専攻はしっかりした歴史学ではないので・・・
就きたい職業にまっしぐらです。

そうそう!13の方!
鉛も環境ホルモンの疑いがあって環境庁が環境ホルモンに関係する化学物質として「鉛」も入れてます。
当時のローマの人たちはどのくらい、鉛の危険性に気がついてたのでしょう・・・
17YP:02/07/25 01:28
9巻まで置いてあって、刊行されてから半年は経ってる
のに10巻が無いなんて、なんでだろ。
新刊本を借りる事って無いのですけど、刊行されてから
幾日かまではレンタルしてはいけない。という法律でも
あるのかな。
CDなどのタスキにはそんな感じの文句が書いてあったりす
るのを見るけど。

というか、10巻だけでも‘とっかかり’として買っちゃえば?
参考文献も載ってるし。
YPさん
なんなんでしょうね〜
うちの大学設備とか悪くてお金がないせいでしょう・・・
とっかかりって大事ですよね。
10巻を買って夏休みに勉強!!これもありですよね。

実は勉強始めたばかりなのに、もう今日になるんですが、このスレッドの題名でレジュメ作って発表しなきゃいけないんですよね・・・
そういうのは初めてなんで〜・・・
今までの人は文献報告みたいな感じだったんですがね〜
まぁ、いろんな人の意見を聞きたいと思いまして・・・
19米好き:02/07/25 02:05
>>6
>>13

13の言うとおり、アルツハイマー病のアルミニウム原因説は実証されていません。
疫学調査もなされているけれど、水道水中のアルミ濃度が10倍違っても、統計的
に有意なアルツハイマー発病率は観測されていないのが現状です。

数年前、毎日新聞に、統計的に有意なアルツハイマー発病率が観測された、という
記事がありましたが、今では否定されています。
20米好き:02/07/25 02:08
イギリス行った時に、バースのローマ風呂移遺跡を見に行ったけど、あそこの
水道管も鉛製だった。
21米好き:02/07/25 02:19
「大量の有害添加物を入れればワインはおいしくなるだろうが、ワインが有毒に
なることが分かっているのか」

プリニウス(23-79)
『自然誌』第14巻より

ワインの有毒性は、科学者や技術者には知られていたようですが、一般のローマ
人たちは、構わず鉛を入れてワインを飲んだようですね。
22世界@名無史さん:02/07/25 02:21
>>21
有害性が指摘されてる食品添加物を、気にせず摂取する
現代人に似ている、のだろうか…
23米好き:02/07/25 02:24
鉛は精錬の際の燃料が、鉄に比べて少量で済んだため、森林資源が豊富でないイタリア半島
でも大量に生産が可能だったみたいですね。

ローマ兵といえば思い浮かぶあの鎧も鉛製だそうです。
ローマ版図内での鉛の生産量は、BC2C-5Cで1800万トンだとか。

ネタ元は、「環境と文明の世界史」(洋泉社)
24米好き:02/07/25 02:31
鉛の有害性や毒性データについては、

http://www.env.go.jp/chemi/prtr/db/k_kekka.php3
の「鉛及びその化合物」をクリックすると見られます。

環境省のPRTRのサイトです。
イタリア半島の森林資源の話はどっかで読みました!
やっぱり森林資源は豊富ではなかったんですね。
僕が読んだのは確か、食糧の問題で貧民は火を通さないでも食べれるものをよく食べた・・・って感じのものでした。
原因はその燃料となる森林資源も少なかったし・・・と書いてありました。
それで貧民層の鉛中毒は少ない原因の1つだと。

ローマの暴君と呼ばれる人々も鉛中毒だったとかって話もありますが・・・
問題ありな皇帝は多かったんでしょうか?
手持ちの資料はユリウス・クラウディウス朝の皇帝たちがアウグストゥス〜エルガバルスまであるんですが、暴君と呼ばれそうな方が多いです。
挙句に精神の異常も見受けられますし。
26米好き:02/07/25 02:54
>>25
皇帝ご乱心と鉛摂取の関係を立証するのは困難でしょうね。
そうですよね・・・
ちゃんとした骨なり、ミイラなりが必要ですよね。
最終的には・・・。
鉛中毒なのではなかったのだろうか?で留まってしまうってことですよね?
28米好き:02/07/25 03:12
>>27
レポートということですから、鉛中毒の実証というよりは、
ローマ帝国衰退とローマ人の鉛過剰摂取の役割について、なんらかの仮説をたて、
次に史料を集めて、その仮説を検討する、というストーリーでいくべきでしょう。

「ローマ帝国衰退と鉛過剰摂取には何の関係もない」でもよいし、
「ローマ帝国を衰退させたのは、鉛中毒そのものではなく、鉛過剰摂取に代表されるような
美食追求である。美食追求が香辛料などの輸入過剰を引き起こし、帝国の西側よりも東側を
中継貿易で栄えさせた一方、西側は財政が悪化したからである」
などでもよいし、

仮説を立てて、それを集められる史料で検証すれば、いいんじゃないでしょうか?
29米好き:02/07/25 03:13
もっと単純に、ローマ人が鉛摂取に対して危機感をもっていたかどうかを、
上にあげたプリニウス以外の史料も集めて総合的に見てみる、というのも
面白いのでは?
はぁ〜なるほど!
ちなみに今日はレポートではなくて授業内でプレゼンを行い、それでそれに対して討論したりするんです・・・
質問さ?%E
はぁ〜なるほど!
ちなみに今日はレポートではなくて授業内でプレゼンを行い、それでそれに対して討論したりするんです・・・
質問されるのが怖いです。
なんせローマの知識はまだちょっとしかないですし・・・。

28,29はメモらせてもらいます!!今後の勉強にも役に立つと思うので・・・
ありがとうございます。

ところで15くらい前に鉛中毒を認識していたかって感じの話の時に塩婆って言葉が出てきたんですが・・・
何のことなのでしょう・・・
何かの職業でしょうか・・・
32親切さん:02/07/25 05:16
>>8
で誰かが既に説明してるけど、塩野七生のことを、
この板の口の悪い連中は「塩婆」と呼ぶことがあるんだよ。
33米好き:02/07/25 07:32
存在しない史料をでっちあげたり、
史実では無いと指摘されている伝説的なエピソードを史実であるかのように書いたり、
と、

そういうことしておきながら、
「歴史小説なんだからいいじゃない」
という態度をとることもあれば、歴史研究家然として語るときもある。

そんなんだから塩婆と呼ばれるのです。
34米好き:02/07/25 07:35
たとえば、塩婆の「コンスタンチノープルの陥落」は名作だと思うし好きなんだけど、
登場人物たちが、会話の中で、「ビザンチン帝国」を連発するのには萎えた・・・

地の文なら許すが、当時の人物たちに「ビザンチン帝国」と言わせてしまっちゃだめ
だろ・・・
35米好き:02/07/25 07:44
>>31

実は疑問がありまして。

ローマ人は、鉛を水道管から食器まで幅広く使ったと言われていますが、
・それはいつ頃からか?
・版図が拡大してからも、版図内全土で鉛が使用されたのか?
 (たとえば東西で鉛の利用の度合いに差はなかったのか?)
・西ローマ帝国崩壊後のゲルマン人たちの国々でも鉛の水道管、鉛の
 食器は使われたのか?
・西ローマ帝国よりはるかに長生きした東ローマ帝国でも鉛の水道管、
 鉛の食器は使われたのか?いつまで使われ続けたのか?

もしも、
・鉛の使用の度合いが高かったのが、ローマが版図を拡大して以降で、
・それが西側を中心とした傾向であり、
・西ローマ崩壊後には、鉛使用の度合いはいっきに下がった
ということであれば、鉛中毒が、西ローマ帝国衰退に及ぼした影響は大きかった
という状況証拠がそろうことになりますね。
36⊂(ΦДΦ⊂⌒`つ ◆Nm83jaIU :02/07/27 22:31
若い時にはまともだったのに、後半暴君になってしまった皇帝も、
鉛中毒の影響と考えれば納得がいくね。
37世界@名無史さん:02/07/27 23:44
ニュートンが水銀中毒だったのは有名ですな。
遺髪から高濃度の水銀が検出された。錬金術にこっていた頃によく味わっていたらしい。”酸っぱい”そうな。
授業でこのことについてプレゼンしたら、散々批判を喰らいました。
まず、鉛の使用は他でもしてた。
ギリシアは、なぜ衰退しなかったのか?
鉛の自体の有毒性はもっと後世になってから気付かれたのだから、ローマの鉛中毒が蔓延してるならローマ帝国滅亡以後も同じ状況ではないか?
しかし、ルネサンスだとかもあったし衰亡だけではない⇒鉛中毒はほとんど関係ない・・・
まぁそんな感じで数々の批判にさらされ・・・西洋古代史に飛び込んだばかりの僕は大して反論も出来ずに終わってしまいました。
39世界@名無史さん:02/07/28 18:07
水道管に関しては、私用のための水道管が鉛であっただけで
共同使用される井戸では鉛は使われていませんでした。
井戸はかなりあったらしくて、水道管を家に引くのは、水が常に必要な職業、
例えば鍛冶屋なような人たちと、一部の富豪だけでしかなかったそうです。
40世界@名無史さん:02/07/28 18:31
41世界@名無史さん:02/07/28 18:36
42西洋古代史始めました:02/07/30 05:03
ありがとうございます。
さっそく見てみます。
43西洋古代史始めました:02/08/01 02:49
ローマ以外での鉛中毒の被害ってどうなんでしょう・・・
ローマの話は有名みたいですが・・・
44世界@名無史さん:02/08/01 05:45
>>43
日本だってお白粉には鉛白を使っていた。徳川将軍の子供の生存率が低かったのはそれが原因とも。

「ベニスの商人」での、「金の器」「銀の器」「鉛の器」を選ぶ話を初めて聞いたときはぞっとした。
45世界@名無史さん:02/08/01 07:51
今年、ポンペイ展いったら、ポンペイでも、鉛の水道管が
使われてた、と説明があった。そうだとしたら、ローマの
かなり早い時期から鉛の水道管が使用されていたことに
なるかな。ただし、このポンペイの場合も井戸がかなり発見
されていて、水道を利用していたのは裕福な人びとのみらしい。
46世界@名無史さん:02/08/01 12:23
ちょっとオカルト地味てきたな〜
47世界@名無史さん:02/08/01 13:25
鉛管はよその国の話ではない。自分の家の水道を見ろ。

http://homepage1.nifty.com/goa/dialy4/P11.htm
48世界@名無史さん:02/08/02 17:34
今日、本屋にギボンのがあったよ!
1〜10巻そろってた。
田舎の本屋だからビクーリしったよ。
49葉公好龍:02/08/02 18:04
>>48
30年前に10冊を読むのに半年かかった。
親子関係、対立関係などのメモをとりながら、勤めをまじめにやりながら、
寝床で、電車で、昼休みに、アフター5の喫茶店で・・・

20代に3回読み返して、かなり痛んだのでもう一組を買おうとしたところすでに廃版。
探し歩いて古本屋で買った時に限定再版・・・くそ。

今は筑摩書房版が楽に買えてこれはずっと読みやすい。3人がリレーで新翻訳したんですね。
50世界@名無史さん:02/08/02 20:29
メモ取らないとやはり忘れるね
前半三回後半二回読んだはずなのに
あんまり頭に入ってない
51世界@名無史さん:02/08/03 01:05
>>38
>まず、鉛の使用は他でもしてた。
>ギリシアは、なぜ衰退しなかったのか?
>鉛の自体の有毒性はもっと後世になってから気付かれたのだから、ローマの鉛中毒が蔓延してるな>らローマ帝国滅亡以後も同じ状況ではないか?
>しかし、ルネサンスだとかもあったし衰亡だけではない⇒鉛中毒はほとんど関係ない・・・

おいおい・・・

35が似たようなことを既に指摘してたじゃないの。
52西洋古代史始めました:02/08/05 03:38
すいません・・・
35の書き込みはプレゼン後に見て、あ〜クソ〜って感じでした。

ギボン?なんですか?
もう廃版してるなら読めないですよね・・・。

ポンペイ展、僕も行きました。
そういえば、水道栓ありました!
前に水道は垂れ流しだから鉛は水道の水には溶けないっておっしゃってた方がいられたはずですが・・・
53世界@名無史さん:02/08/05 06:00
>>52
>ギボン?なんですか?
>もう廃版してるなら読めないですよね・・・。

廃版なのは岩波文庫の村山勇三訳。
筑摩書房の中野親子+朱牟田訳は現役のはず。
54西洋古代史始めました:02/08/06 01:43
はぁ・・・了解です。
みなさん、お詳しくてビックリです。

水道栓の話をご存知の方?いませんか?
55YP:02/08/06 02:46
俺的には、‘例え’鉛衰亡説が正しいとしても固執せんほうが、
のびのびとローマ史楽しめると思うけどな。
麻雀で云ったら、オタ風の牌をドラか役牌と勘違いの、ポン待ち
状態に見えて仕方が無いっす。
56世界@名無史さん:02/08/07 08:54
8月6日、広島原爆。
その前に聖ローマ帝国が滅びた日です
57鉛かねえ・・・:02/08/31 06:42
 俺的には、『ローマはデフレで滅んだ』と思っているけど。

 あまり説明すると勉強の意味がなくなると思うんで省くが
 『市民制』『貴族制』『帝政』に移ろっていった背後には、
 物に対するローマ貨幣の価値の持続的向上、輸入品増加、自営市民層の没落
 階層の二極分化、改革の機運とその崩壊、市民の汚職に対するフラストレーション
 軍事英雄に対する憧憬という要素が絡んでいる。

 一方で衰退期には、血統劣化(有能な人材を輩出できなくなった)
 金持ち地方勢力の中央政界への参入などの要素があるが、ローマに住んでいるローマ市民
というのは、この時点ではもはや政治的主体性を失っている。(有力者に対する翼賛のみ)

 この市民の政治に対する過度の依存を生んだ背景には、『デフレのためローマで自営できなく
なってしまった』という要素を過小評価すべきではないと思う。

 つまり個々の肉体というより政体が老廃してしまったと思うんだがね。
58世界@名無史さん:02/08/31 08:54
商業化に伴う独立農民兵士の債権奴隷化で弱体化した
というのがマッキンタイアやポーコックの見解だったような。
その背景として、中央政界におけるPatrici貴族・有力Plebs間での対立・融合と
地方政界における属州長官と地元有力者との癒着があった、と。
こんな所でしょう。
59世界@名無史さん:02/09/14 17:26
age
60世界@名無史さん:02/09/21 23:13
鉛の水道管は鉛の酸化膜が緻密なため水道水中に鉛は溶け出さない と学校で習った。
しかし近年極わずかであるが溶け出すことが分かり使われなくなった。

グリーンランドの氷に含まれる過去五千年間にわたる鉛濃度からギリシア、ローマ帝国
時代に大幅に増加していることが判明。
ローマ帝国時代の生産量はきわめて大きく八万トン/年と推定されているそうだ。
鉛の大量生産は、その鉱石である方鉛鉱中に含まれる銀を得るための結果。
ローマ人はもてあました鉛の利用方法を色々と考えたものと思われ。

氷中の鉛濃度はその後一旦低下。約千五百年前頃から増加し始め現在に至る。
スレ違いだったらスマソ
61世界@名無史さん:02/09/22 00:31
ピクルスやソース、ワインなどを釉薬のかかった壺などで保存熟成させると、
釉薬中に含まれる鉛が解けてきて「甘く」なるそうでっす。

それはそうと、近代ヨーロッパの水道管も鉛だったような気がするが、
そうするとなぜ「イギリスの凋落は鉛管のせい」とかいう話が出てこないのだろうか。
どうもローマ鉛衰亡説は怪しい。
62世界@名無史さん:02/09/22 18:05
鉛は、甘いです。
経験より明らか。Q.E.D.

若い頃、工場の現場で機械の精度を出すときに使う鉛のかたまりを舐めてしまった
事があります。
子供がアフォなのはそのせいだろうかと時々考えます。(w
63世界@名無史さん:02/10/05 15:00
age
64世界@名無史さん:02/10/05 15:21
シルベスター・スタローンは165cm
65世界@名無史さん:02/10/19 10:58
age
66世界@名無史さん:02/10/19 11:57
>>61
陶器製の水道管もあったわなぁ。
しかし現代的な水道の蛇口には驚くわな
67世界@名無史さん:02/11/01 17:44
発掘されたローマ遺跡から出た貴族達の骨を分析してみたところ、
高濃度の鉛が検出されたってのは1980年代に日本でも報道された。
68世界@名無史さん:02/11/15 09:06
age
69世界@名無史さん:02/11/17 00:32
高校で1学年上に、化学の実験レポートに各金属イオン溶液の味を
書いた伝説の先輩がいる。やっぱり「鉛は甘かった」そうで。

ワインを甘くするというと、自動車のラジエーター用の不凍液を
混入した事件が昔ありましたね。
70世界@名無史さん:02/11/29 22:43
自動車で思い出したけど、ハイ・オクタン・ガソリンはかつて4エチル鉛で高性能化してたんだね。
71世界@名無史さん:02/12/11 08:16
age
72世界@名無史さん:02/12/14 21:52
>>57
>デフレのためローマで自営できなくなってしまった...
非ローマ人傭兵への依存進行が、帝国崩壊の主因と思うが。
73世界@名無史さん:02/12/14 22:04
ワインを鉛の杯で呑むと味がマターリするとか
74世界@名無史さん:02/12/29 12:37
age
75山崎渉
(^^)