火山噴火で滅びた文明

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1世界@名無史さん
よく言われるのが浅間山の噴火による火山灰の噴出が
フランス革命を起こしたという説、サントリニ島火山の噴火で
アトランティスが滅びたという説ですが、火山による文明の
滅亡について語りましょう。
2世界@名無史さん:02/06/08 10:41
アトランティス

といわずに

クレタと言ってくれよ。

2ゲト
3世界@名無史さん:02/06/08 11:03
フランス革命はアイスランドのラキ火山と浅間山大噴火による大飢饉、
そして社会情勢不安が原因らしいぞ。
4山野野衾:02/06/08 11:05
>3
ラキと浅間の噴火が無ければ田沼が開国して平賀が欧州へ行って・・・と
妄想してしまいます。でも浪費のツケでどちらにせよ革命は起ったかも。
5世界@名無史さん:02/06/08 11:08
ていうか、ベスビオス火山の噴火(A.D.73年)により滅びた
ポンペイがなぜ出ませんか?
・・・あ、文明が滅びたわけじゃないのか。
6世界@名無史さん:02/06/08 11:11
たしか専門の本が出ていたはずだが、西暦530年頃にインドネシア
スンダ海峡で発生した大噴火は世界中の文明に悪影響を与えたらしい。
ビザンティン帝国ではペスト、中国では戦乱、日本では疫病等々。
7山野野衾:02/06/08 11:14
>6
某ライトノベルにもその話が使われていましたが、どこまで信用出来るのやら。
8世界@名無史さん:02/06/08 12:06
>6
その本読んだけど、トンデモ本のたぐいだったよ。
その頃に大噴火があったというところまでは本当だろうけど、
基本的にこの著者は「まず結論ありき」の態度で、さまざまな
史料の記述を自説の補強にこじつけている。
まあ、世界中のその時代を扱った史料をよく調べたことだけは
褒めてやるけどね。
9世界@名無史さん:02/06/08 12:56
昔、インドで洪水のように溶岩が噴き出し、デカン高原ができたという・・・
その時文明はどうなったかというと、まだ文明はなかった。(おい

白亜紀末期の話で、この溶岩からできた岩石は大陸洪水玄武岩と言う。
いずれ、こういう自然現象も起こりうる、ということで。
10世界@名無史さん:02/06/08 19:56
八世紀、九世紀ころ満州に栄えた渤海国は異民族の侵入によって滅びた事になっている。
しかし、同時期に発生した白頭山大噴火による国力低下が原因であったことは否めない。
11世界@名無史さん:02/06/08 20:17
「太平洋の両岸にまで植民都市を築いたような文明が、たかが富士山の噴火すら予測できずに滅亡したとでも言うんですかねえ」
12世界@名無史さん:02/06/08 20:37
アカホヤ噴火により 南九州の初期縄文文化が滅んだ。
13世界@名無史さん:02/06/08 20:57
>11
田中信者ハケーン
14世界@名無史さん:02/06/08 22:06
テレビ観ろよ!
ロサンゼルスが今、滅亡の危機に瀕しているぞ!
15世界@名無史さん:02/06/08 22:14
鬼畜米英は滅びろ!
16世界@名無史さん:02/06/08 23:52
1811〜12年にかけて火山の噴火が相次いで、異常な低温によりナポレオン軍を壊滅させたと聞いた事が有る。
17世界@名無史さん:02/06/09 20:07
十七世紀後半、北海道でアイヌの蜂起、「シャクシャインの乱」が発生した。
最近までは乱の原因は松前藩の侵略が原因、と単純に考えられていたが、
同時代に駒ヶ岳、恵山、有珠山、樽前山と北海道南部の火山が立て続けに噴火
しており、この火山灰による天候不順と不漁が原因、との説も近年唱えられている。

また、十世紀の平将門の「天慶の乱」、この数年前に富士山の大噴火があり、
東国の気候が悪化していたことは充分考えられる。
18世界@名無史さん:02/06/09 20:21
>>17
「17世紀の危機」の根本的な原因に太陽黒点の異常(増加?減少?)を求める説がある。

太陽黒点の異常→寒冷化→農業生産の減少→農民反乱の頻発→体制の危機(イギリス内乱・フロンドの乱etc)

ただ4項目・5項目あたりの現れ方は地域によって大きな違いがあるから、
気象説だけでは全てを説明できないのだけれど。
19世界@名無史さん:02/06/09 22:37
今日テレビで放映されている「十戒」。この中の「海が割れる」シーンは
サントリニ火山大噴火カルデラ形成による大津波の引き潮からの連想だという。

また、モーセの一団は「昼は煙、夜は火」にしたがって進んだ、との記述が
旧約聖書にあるが、これもサントリニ火山噴火の噴煙と火柱を表現したものらしい。
20世界@名無史さん:02/06/09 22:39
>>19
どこの局で放映されるの?
21世界@名無史さん:02/06/09 22:59
今すぐにテレビ朝日見れ。
関東の人間じゃなかったらゴメン!
22世界@名無史さん:02/06/16 16:24
地味すぎるスレだ
23世界@名無史さん:02/07/21 01:42
渤海の滅亡も火山の噴火だとテレビで言ってた。
24世界@名無史さん:02/07/24 23:51
>>2
クレタのミノア文明をそんないかがわしいのと一緒にしないでくれ。
25世界@名無史さん:02/08/10 18:14
「西暦535年の大噴火」

http://www.minikuru.net/kirika/nen/hunka.htm
26世界@名無史さん:02/09/06 22:47
保守
27世界@名無史さん:02/09/08 10:20
ポンペイは?
28世界@名無史さん:02/09/08 11:24
1981年だったか、フィリピンのベスピオ火山噴火で、直接被害
は少なかったようだが、火山灰が世界中に飛び、太陽光を遮ったた
め気温低下、冷夏で農業不振等で世界のGNP(当時なので)が明らかに
低下したとの分析を何かで読んだ。
地球温暖化防止になるかもしれんが・・
29世界@名無史さん:02/09/08 11:30
28です。ベスピオでなくて、ピナツボ火山です。
すいません。
30世界@名無史さん:02/09/08 12:17
グスコーブドリは、連年の冷害の対策として、カルボナード火山を噴火させ、
大気中の二酸化炭素を増やして気温を上昇させた。
グスコーブドリも宮沢賢治も温室効果を理解していたんだね。
31世界@名無史さん:02/09/08 12:39
にもかかわらず、アメリカの議会がCO2による地球温暖化を認めたのは1988年の北米大旱魃の直後だという罠。
32世界@名無史さん:02/09/08 13:58
富士山が200(以下自粛
33世界@名無史さん:02/09/08 14:04
>>28

ピナツボ山噴火は1991年平成3年じゃあああああああ!
34世界@名無史さん:02/09/26 08:59
age
35世界@名無史さん:02/09/26 09:27
6300年前、南九州の縄文文化一旦滅亡
http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/book/1165n.html
http://www.kyoboku.com/jurei/jurei.html

つまり、縄文杉の樹齢7200年ということはありえない。
36世界@名無史さん:02/09/26 10:42
そういえば、「フニクリ・フニクラ」の「赤い火を噴くあの山」というのはベスビオのことなんだな。
最近知った…

「あれは火の山 ベスビアス」っていう歌詞があるだもんな。なのに気付かない俺ってアホかも。
37 :02/09/26 16:36
ついでに文鮮明も滅ぼしてください。
38世界@名無史さん:02/10/12 02:33
age
39世界@名無史さん:02/10/12 03:04
>36
世界初のCMソングですな。
♪登山電車ができたので、誰でも登れる〜
40世界@名無史さん:02/10/12 17:13
>>10
最近、白頭山の噴火は渤海滅亡よりも後で、渤海は異民族の侵入と内輪もめで
滅亡したって説を見たな。
その説によると、白頭山の噴火は929〜945年の間とか。
41世界@名無史さん:02/10/28 08:02
age
42世界@名無史さん:02/10/28 08:23
どうでも良いがエトナ山が噴火してますよ。リアルで。
43世界@名無史さん:02/10/28 11:51
ジャワ島中部で10世紀ごろ栄えたサンジャヤ朝は、
メラピ山の大噴火でジャワ島東部への遷都を余儀なくされた。
その後数世紀に渡りジャワ島中部にはほとんど人が住まなかったらしい。
44アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/10/28 12:16
今はどういうことになっているのか知りませんが、高校の時(中学だったかな?)
大昔は九州は二つに分かれていて、阿蘇の大噴火で流れ出した溶岩が固まって
1つの島になったと教わりました。
阿蘇の外輪山はものすごい大きさで、これ全体が噴火してたら確かに南九州どころか
北九州の縄文文化も危ない。世界的にも影響があったはずです。
そういえば、福岡市はやたら遺跡の多い所で、土木工事やるたびに市の学術調査員が
来ますが、縄文時代の遺跡はあまり聞いたことが無い。
九州大学の移転で、手付かずだった志摩の国の跡を穂繰り返してますが、何が出るか
楽しみだ。
45世界@名無史さん:02/11/09 21:19
age
46世界@名無史さん:02/11/09 21:27
>44
本当、福岡はしょっちゅう遺跡が出てくるからね。
うかうか地面も掘ってられないよw
47世界@名無史さん:02/11/10 00:43
クレタ文明は火山の噴火が原因で滅びたわけではないらしいね。
48世界@名無史さん:02/11/26 10:18
age
49世界@名無史さん:02/11/26 12:12
>>44
ちったぁ地学も勉強しろよ。阿蘇カルデラの生成は30万年前から9万年前に
かけてだぞ。現世人類すらまだ出現してない。ネアンデルタール人の時代だ。
50世界@名無史さん:02/11/26 12:25
>>44 >>49 →>>35
51世界@名無史さん:02/11/26 13:07
渤海国が滅びた原因は、契丹民族王朝遼の
軍に敗れたことであって、白頭山の噴火はあまり
渤海の滅亡に関係ないと思います。契丹は、後唐を
滅ぼし、後晋の成立に助力したり、はたまた後晋を
滅ぼしたりと、中国の漢民族王朝を凌駕する国力を
持っていたので、白頭山の噴火が無く渤海の国力が
衰えていなかったとしても、遼に滅ぼされることが
渤海の運命だったと思います。
52世界@名無史さん:02/11/26 14:23
>>50
バカかこいつ。6300年前の噴火は「屋久島北方の薩摩硫黄島近くの海域」だ。
53世界@名無史さん:02/11/26 14:25
>>51
そもそも、白頭山の噴火と渤海の滅亡との年代が合わないことが
つい最近証明されています。白頭山の大噴火は渤海の滅亡とされている
年代の後のこと。
54世界@名無史さん:02/11/27 07:00
>>52 50の参照>>35はそれであってるようだけど。
55世界@名無史さん:02/11/27 14:38
 白頭山の噴火があった頃は、契丹王朝遼が渤海国の
跡地に、太祖耶律阿保機の長男を東丹王に封じて建てた
国家東丹国が滅んだ時期とちょうど重なることが、渤海国が
火山爆発で滅んだと誤って言われるようになった原因だと思います。
 ちなみに、東丹国の滅亡も、東丹王が本国である遼の皇位を弟と
争って敗れ、遼の第二代皇帝太宗となった弟の政治的圧迫を受けて
国を捨てて、中国の後唐へ政治亡命したためで、白頭山の火山爆発と
は何の関係もないです。偶然、一国家の滅亡と火山爆発が同時期に発生
しただけです。
56世界@名無史さん:02/12/18 22:31
ところでエトナ山どうなったん?
マジでお尋ねします。
イタリアでは相当に温泉でそうですが、どうなっているんでしょうか?
温泉を中世に入浴に使っていたとか言う話ありませんか?

夏目漱石は、温泉、鉱泉は飲むもので、浸かるものではないと言っていますが
あの先生はイギリスに留学しても、下宿からほとんどでたことが無いお方かだら。
58世界@名無史さん:02/12/18 23:10
イタリアに限らず、ヨーロッパの温泉地の多くは、ローマ時代に開発されたものです。
現代日本人ともタメを張る風呂好きのあいつらが目を付けないはずがありませぬ。
59世界@名無史さん:03/01/04 06:17
age
60山崎渉:03/01/11 13:08
(^^)
61世界@名無史さん:03/01/15 22:23
age
62世界@名無史さん:03/01/16 18:46
洞爺湖の温泉文化・・・スマソ

>>39
今でも登山電車やケーブルカーを「フニクラール」と呼ぶところがあるよね。
>>58
でも湯治場といってもやっぱりひたすら飲んで治すところが多かったり。
63世界@名無史さん:03/01/16 19:05
てか日本の温泉だと硫黄泉とか放射能泉も多いので
一概に飲むものと言えるものか…
ちなみに地図記号の温泉マークはドイツ人の考案だそうで。

そいえば温泉保養地として有名なバーデンバーデンなんかは
いったいいつ頃からやってるんでしょうかねえ。
その割にドイツに火山があるとかの話は聞かないけど。
http://www.norte.co.jp/yu/sekai/europa/germany_02.html
64世界@名無史さん:03/01/31 09:18
age
65世界@名無史さん:03/02/01 18:40
>>63
温泉はいわゆる深層地下水なので、原理的には世界中のどこを掘ってもわき出す物です。
深層地下水に地殻に含まれるナトリウムなどの鉱物が溶け、かつ地熱(マグマがなくても、
地下深くなればなるほど温度が上がる)で温められたものなので。最も、あまり温度が高く
ないものが多いけれど。
日本の非火山性温泉で有名なのは神戸の有馬温泉。
66世界@名無史さん:03/02/17 07:52
age
67世界@名無史さん:03/03/05 07:35
age
68Peak:03/03/05 08:06
ヨーロッパでも温泉につかるよ。
バーデンバーデンのは有名だけど、イタリアのは火山性も多いと思う。
ナポリの沖のイスキア島は温泉島として有名。冷泉ではない。
洞窟みたいなところに温泉引き込んで「グロット」と称してスチームを利用したり。
イギリスのその名も Bath もローマ人が入浴したあと。
この春から15年ぶりぐらいに温泉に入れるようになるみたい(新施設完成間近)
大陸の温泉施設はここに詳しい(フランス語でスマソ)
http://www.thermes.org/index.html
69つるめそ:03/03/05 10:18
>>63 >>68
バーデンバーデンやバースはローマ属州時代には施設が整備されていたみたいですね
変り種としてはトルコのパムッカレ
石灰分に富んだ温泉が自噴して、テーブル状鍾乳石が連なっているようなすごい景観です
欧米人に人気の露天風呂スポット(もちろん水着着用)だったのですが、景観破壊が著しいのでいったん立ち入り禁止に
最近また入浴可
になったらしい
70世界@名無史さん:03/03/05 20:47
白頭山と、十和田湖の噴火についてはこれが参考になるかと。
http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/paper/946/index.html

大噴火で歴史にどういう影響があったのかは、これにちょっと乗ってます
http://hakone.eri.u-tokyo.ac.jp/kazan/jishome/koukai99/kamata.html
http://members.tripod.co.jp/Accord/BIGLOBE/RCC/katephra.htm

それとこの「死都日本」という本は、今の日本で大噴火が起きたらどうなるか
書いてある小説ですが、結構面白かったですよ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406211366X/ref=sr_aps_b_/249-4076447-3481965
71世界@名無史さん:03/03/15 02:30
ネタ無しsage
72世界@名無史さん:03/03/15 02:36
本当にサゲで保守できるのか。このスレ、リストのケツなんだが。
73世界@名無史さん:03/03/15 02:55
>>72
どうなんでしょ、保持スレ数は400が目安みたいですが
74世界@名無史さん:03/03/15 23:33
核の冬改メ核の秋

大噴火で成層圏けむる

日光遮られて地球寒冷化

極地の海水凍る

雲になるための水蒸気減る

雲減る

日照増える

暑くなる

ウマー
75世界@名無史さん:03/03/26 08:11
age
76世界@名無史さん:03/03/30 10:43
火山の噴火(中世の頃??)によって廃墟と化した建物の中や広場などに、“逃げ遅れて死んでいった人たちを象った彫刻”(カナリ悲惨な感じ…)が、沢山転がってる遺跡って、何処だか知っていらっしゃる方がおりましたら教えて下さい><
ずっと前にテレビで見て、最近思い出して調べてみたんですけど彫刻のことがなかなか出てなくてι 調べ方が悪いんだろうか…
77世界@名無史さん:03/03/30 11:11
>76
ポンペイ遺跡かな?
78アマノウヅメ ◆4cna7XPsQo :03/03/30 13:10
>>76
www.edo-tokyo-museum.or.jp/2001/ki_8-7.htm
これの2ページ目にありますけど。
彫刻ではなくてなくて、死体のあった穴に石膏を流し込んだんだそうです。
7976:03/03/30 15:08
≫77,78
 ありがとうございましたー。
 彫刻じゃなかったんですね///
80:03/03/30 15:10
81Krt:03/03/31 21:16
火山噴火が文明に与えた影響、という問題において少し定量的な話をさせて貰いたい。
というのは、ある種のカタストロフ(文明の崩壊、革命等)が生じ、かつその少し前に
地球上のどこかで火山噴火があった場合、後者の影響力を定量的に考察することなく、
即座に両者を関係づけてしまうような議論が多すぎるように思えるからである。

Jelle Zeilinga de Boer(地球科学者) とDonald Theodore Sanders(地質学者) は、
その著書、Volcanoes in Human History: Princeton UP: 2002: ISBN 0-691-05081-3
において、ある噴火が同時代の文明社会に与えた影響について総合的に考察しているが
私の話も、とりあえずは彼らの説の紹介から始めたい。

彼らによると火山噴火は五つのスパンにおいて文明に影響を与えるという。
(1)噴火そのものによる諸影響::数日というスパンにおいて
(2)火山性の余波的効果::月単位で
(3)気候変化(飢饉、疫病、住民の移住や離散::年単位で
(4)経済的環境的な復興::数十年単位で
(5)文化的な諸影響::数世紀単位で
82Krt:03/03/31 21:18
模範例として彼らは1815年のインドネシアにおけるTamboraの噴火を挙げる。即ち、
(1)歴史上知られている限り最大の噴火によって恐らく70000人が死亡。
(2)噴火の直接的影響及び余波によって森林や耕地の荒廃が起こる。
(3)上が原因で地域的に飢饉と疫病が発生。さらには噴出物により日光がさえぎられ
 地球規模で気温低下、欧米で凶作がおこる。北米では1816年は「夏のない年」となる。
(4)とりあえず被害は収まったものの、
(5)気候の影響で欧州人の気分が落ち込み、バイロンが陰鬱な詩「Darkness」を、
 メアリ・シェリーが「フランケンシュタイン」を書くといった文化的影響があらわれる。
しかもこの文化的影響は現在まで続いている。

こう見てみると噴火の歴史や文明に及ぼす影響は甚大なようだが、話はここからである。
つまり、このような範例があるとはいえ、はたしてこれより小規模な噴火でもTamboraと
同様な影響力があったのかという問題である。この問題の解決のためには、歴史上の
より小さな噴火の事例に関しても、(1)その規模の客観化を計り、(2)その規模の噴火で
現実にどのようなことが起こりうるかを、観測網が整っている近年におきたほぼ同規模の
噴火の環境への影響力と比較してみる、という手続きが必要だと思われる。
83Krt:03/03/31 21:19
ここでまず問題になるのは、それでは火山噴火の規模を客観的に計るにはどのような
指標があるのか、ということである。実はこれにはVEI(Volcanic Explosivity Index)
という、主として噴出物の量に基づく地震のマグニチュードにも似た性質の指標があり、
これによって過去の火山噴火の規模も測定されている。以下においてはまずVEIの意味を
明らかにすると同時に、de Boer & Sandersにおける記述と、1996年版の理科年表にある
テフラの量から推測される過去の噴火のVEIをまとめてみる。VEIの意味に関しては
>>70氏が挙げてくれた上から二番目のサイトに載っているのでそれを参照して欲しい。

VEI:4 :Laki(Iceland:1783),Pelee(Martinique:1902),浅間山(1783:天明三年)
 (VEI:4-5)富士山(1707:宝永四年)
VEI:5 :Mt.St.Helens(USA:1980)
VEI:6 :Vesuvius(79:Italy),白頭山苫小牧(10-11C:中国北朝鮮国境),Theta(3.5ka:Greece)
Krakatau(1883:Indonesia)
VEI:7 :Tambora(1815:Indonesia),鬼界アカホヤ(6.3ka),阿蘇4(70-90ka,VEI:8に近い)
VEI:8 :Toba(70ka:Indonesia,VEI:8以上とも言われるここ数百万年間で最大の噴火)
(注)ka は約1000年前の意味。主な噴火、上で話題になった噴火だけ抜き出してみた。
84Krt:03/03/31 21:20
こうしてみるとフランス革命や天明飢饉に影響を与えたとされるLakiや浅間のVEIの数字が
意外と小さいことがわかる。即ち人家が近かった浅間噴火は大きな直接被害をもたらしたが、
その絶対的噴火規模からして地球環境への遠隔的影響はさほどでもないかもしれないのだ。
 では実際、人家から遠いVEI:4の噴火の影響力とはどの程度のものだろうか?上記96年版
理科年表には「1994年の世界の主な噴火活動」(p659)という記事があり、この年のVEI:4級の
噴火が二件記録されている。一つは9-10月にカムチャッカで起こったもの(あまり被害無し?)
もう一つは9月19日にパプアニューギニアのラバウル火山でブルカン火山とタブルブル火山が
同時に噴火した事例である(津波とM5.1の地震が発生。住民は避難したが降灰による家屋倒壊
と落雷で五人が死亡)。だがもしこれらの遠隔的影響力が大したものでないなら浅間やLakiの
遠隔的影響力についても疑問が生ずるのは避けられないだろう。

 結論を言うと少なくとも浅間山噴火に関しては、これがフランス革命に影響した、などと
いうのはネタの可能性が高いと思われる。たとえ原因不明の江戸小氷期に主として起因する
とされる冷害による天明の飢饉を浅間山の噴火が悪化させたのは事実だとしてもである。
(ある歴史家は浅間山の噴火について「日本の火山の歴史ではもちろん世界のそれでも
第一級といわれる」などと述べているが、これは無知に基づくトンデモと言わざるを得ない)
85Krt:03/03/31 21:25
もっともLakiの場合は同じVEI:4の噴火といえど、他と同列に扱えない理由がある。
というのはLakiの場合、1783年に起こった最大噴火時の噴出量は0.5立方q程度と浅間山の
噴火の2.5倍程度でしかなくVEIも4にととまるのだが、Laki噴火の特徴はその火山性ガス
噴出量の膨大さにあるからだ。実は気候に対する遠隔的影響力に関しては、火山灰よりも
むしろSOxをはじめとする火山性ガスのほうが問題であり、Lakiで83年から84年にかけて
続いた火山性ガス噴出量は歴史時代においては最大級のものだったのである。

de Boerらの分析によると水蒸気を主成分とするLakiのガスは5-6%の二酸化炭素、3%のSO2、
1%の塩化水素及びフッ化水素を含んでいたが、その量はSO2だけで5000万dに達したという。
そしてこれが水蒸気と結びついて1億5000万dもの硫酸エアロゾルとなってアイスランドや
北大西洋と隣接する両大陸に降り注ぎ、アイスランドの牧畜や漁業に壊滅的打撃を与えると
同時にこれら隣接地域にも絶大な影響をもたらすことになった。即ちアメリカには冷夏、
欧州には当初の温室効果による高温と、以後の冷夏による「青い煙霧の飢饉」をである。
 それゆえLakiとフランス革命を結びつけるのには一応理由があるが、一部の火山学者の
ようにこれを(被害が東日本に限られた)天明飢饉にまで結びつけるのはどうだろう。
こちらの見解もやはりトンデモの可能性があるといったら少し言い過ぎだろうか(笑)。
86世界@名無史さん:03/04/05 01:10
アナサジ文化を衰微させ、アステカ族のメキシコ南下を促した
火山の噴火はレーニア山でしたっけ? 13世紀前半だったような・・・
近年の年輪測定の精度もすごそうですね。
87世界@名無史さん:03/04/17 07:56
age
88山崎渉:03/04/17 09:09
(^^)
89世界@名無史さん:03/04/17 11:58
age
90山崎渉:03/04/20 04:41
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
91世界@名無史さん:03/05/02 10:54
age
92世界@名無史さん:03/05/18 22:04
age
93山崎渉:03/05/21 22:10
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
94世界@名無史さん:03/05/23 22:28
「死都日本」シンポジウム
―破局噴火のリスクと日本社会―
http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/abstracts.html
95世界@名無史さん:03/05/24 02:00
5世紀だか6世紀ぐらいにでっかい噴火で地球全土で
いろんな動乱があったとかいう話はホントなの?
ある程度信用できる話なのかな。知ってる人は
教えてください
96山崎渉:03/05/28 15:12
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
97世界@名無史さん:03/06/03 09:36
age
98世界@名無史さん:03/06/18 00:37
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99世界@名無史さん:03/06/18 02:23
>>95
>>25のこと?
100世界@名無史さん:03/06/18 09:30
age
101世界@名無史さん:03/06/18 14:32
>>95
>>6-8も見よ。
102世界@名無史さん:03/06/25 02:55
古代の噴火の記録で年代がはっきり分かっているものって
いくつくらい残っているのでしょうか?
103世界@名無史さん:03/06/26 01:26
古い記録といったら旧約聖書に登場するシナイ火山の噴火が
かなり古いほうかと。
104世界@名無史さん:03/06/30 23:04
>>103
トンデモ本ではシナイ山の噴火口が写った衛星写真を指して
「古代核戦争のクレーター痕!これぞ旧約聖書のソドムとゴモラを焼いた火だ」と
解説してますたトホホ
105世界@名無史さん:03/06/30 23:16
>102
歴史学だけでなく地質学的アプローチも役に立つかな。あと史料火山学てのもあるそうな。
http://www.google.com/search?q=%E7%81%AB%E5%B1%B1+%E5%99%B4%E7%81%AB+%E5%B9%B4%E4%BB%A3&sourceid=opera&num=0&ie=utf-8&oe=utf-8
106世界@名無史さん:03/07/14 02:05
>104
シナイ山って今も活火山でしたっけ。
107世界@名無史さん:03/07/14 06:20
火山には休火山も死火山もなく、火山は全て活火山。まあ便宜上、最近活動していない
火山を休火山と呼ぶこともあるか。
108世界@名無史さん:03/07/14 11:58
かつて分けられていたときの定義

活火山: 溶岩、火山灰、噴煙等の噴出物が日常的又は近い過去に観測される火山
休火山: かつて噴出物が観測された記録があるがその目撃者が生存していない火山
死火山: 観測記録が無い火山

十勝岳が死火山と分類されていたにもかかわらず突然噴火した頃から
この分類は意味がないといわれるようになって使われなくなった。
109世界@名無史さん:03/07/14 12:00
時代からすると彼も高句麗人ですか?
110世界@名無史さん:03/07/14 12:01
↑誤爆スマソ〜
111世界@名無史さん:03/07/14 15:19
文明より古い7万5千年前ころの話だけど、スマトラ島のトバ火山の噴火は
すごかったらしいね。なんでも人類が絶滅しかけたほどの規模だったらしい。
現生人類の遺伝子が異常に均質なのはこの噴火による人口激減の結果、小人数から
再拡散したからではないかという説もあるようだ。
112c:03/07/14 15:31
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113山崎 渉:03/07/15 12:31

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
114世界@名無史さん:03/07/15 21:59
噴火!
ちゅどーん!
115世界@名無史さん:03/07/15 22:59
白頭山のカルデラ湖に怪獣がでたそうな。
116世界@名無史さん:03/07/15 23:02
プルガサリ?
117世界@名無史さん
風林火山