だよな。前準備としては、高校世界史程度の基礎的中国史知識さえあれば十分。
単語の羅列に終わる教科書的世界史とも、微細を穿った私大入試的世界史とも違う、
いや、むしろその私大入試以上の水準に、読んでいてあたかもエンタメの気分で乗り
込んでいけてしまうのが、御大の著書の魅力。大学者にして一流エンターティナー。
高島俊男や呉智英など、中国史関係のコラムニストのネタ本にも大いになっている。
(元中文プロパーの前者はともかく、後者は明らかに御大の全集にオンブにダッコ。)
948 :
世界@名無史さん:2005/08/10(水) 23:17:53 0
呉智英はねちっこくて好かんなー
高島俊男もうっとおしい。
宮崎市定の本にはそういうところがないからいい。またわかりやすい。
「九品官人法の研究」も専門家でなくとも読める学術書だし、、、
こう不景気な世の中が続くと「景気変動史観」がいかに的を得たものかがよくわかります。
河出の「世界の歴史」の刊行されていた昭和43年は高度成長期終わりの浮かれっぱなしの
時代だったのに。
951 :
世界@名無史さん:2005/08/14(日) 13:32:46 0
今度、中公文庫から宮崎著「デデキントとカントールの研究」がでるらしい。
学士院賞を数学界からの圧力で消された幻の数学研究書。
講談社学術新書からは「ハンニバル」がでる。しかし、20年ほど前に出た
他の出版社者と同じ奴みたいな気がする。
作者も一緒、サブタイトルも「地中海世界の覇権をかけて」だから
事実上の復興かもしれんが、世界史上、一番にあげられる戦術家ハンニバルの
生涯だ。
カンネの戦いなど。
高校時代はハンニバルと宮崎さんの本がおもしろかったな。
進学はもちろん文学部史学科東洋史に。
952 :
世界@名無史さん:2005/08/14(日) 14:24:10 0
進学した大学名を書かないあたりが何とも・・・
953 :
世界@名無史さん:2005/08/14(日) 14:54:03 0
954 :
世界@名無史さん:2005/08/14(日) 16:42:19 0
今はもう史学科って名称はないけどな
955 :
世界@名無史さん:2005/08/17(水) 13:51:55 0
>>951 そうだね、「デデキントとカントールの研究」が出るらしい。
全集未収録だから買うべし。
956 :
世界@名無史さん:2005/08/17(水) 17:03:04 0
>>955 マジでそんな著作があったのか!
趣味の数学もプロ級って事か。
「デデキントとカントールの研究」楽しみなのだ。
957 :
世界@名無史さん:2005/08/18(木) 21:08:53 0
市定翁渾身の数学研究書「デデキントとカントールの研究」中公から何月発売?
958 :
世界@名無史さん:2005/08/19(金) 12:01:29 0
てか、このネタはマジ?
959 :
世界@名無史さん:2005/08/19(金) 12:06:55 0
ガセ
とりあえずデデキントとカントールに興味がある人には
Dedekind, R., _Gesammelte mathematische Werke,_ 3 vol.,
Braunschweig, Vieweg, 1932.
Cantor, G., _Gesammelte Abhandlungen,_ Berlin, Springer, 1932.
Cantor, G. und R. Dedekind, _Briefwechsel,_ hrsg. Cavaille, J. und
E. Noether, Paris, Hermann, 1937.
最後のものは往復書簡集。編集者の一人エミー・ネターは「抽象代数学」
の実質的な創始者。読んだことはないがブルバキによるとカントールの濃
度対等式 m^2 = m (m >= a)を承けて、デデキントが次元の位相不変性を示
唆している文章があるとのこと。この理論は20世紀にメンガーやロシア学
派が完成させた
ディリクレの『整数論講義』に対するデデキントの有名な付録は素人が
読んでも全く面白くはないと思う。岩波文庫の『数について』は一般向
けの小冊子_Was sind und was sollen die Zahlen?_ と _Stetigkeit und
irrationale Zahlen_をまとめたもので、前者が有名なデデキント=ペアノ
の自然数公理系による自然数論、後者がデデキントの切断による実数論。
デデキント・カントール・ヒルベルト・ゲーデルと言う数学史の流れだね。
でも「デデキントとカントールの研究」は上梓されますから。
中公の販売予定表にあった。
>>961 > デデキント・カントール・ヒルベルト・ゲーデルと言う数学史の流れだね。
どうすりゃ上の記述からそうなるのか…
ガウス->ディリクレ->デデキント->ヒルベルト->ネター娘->ファンデルヴェルデン
だよ。ドイツの整数論と抽象代数学。
カントールが絡むんだから、整数論だか抽象代数学だかじゃなくて、集合論でしょ。
代数的整数(有理整数係数の多項式の根)の全体が可算であることを
誰がどうやって証明したか知ってる?
>>964 知らんよ。名前を並べるときに念頭に置いたものが違うだけでしょ。
ググって見つけた。カントールが対角線論法。
で?それが?
967 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 09:28:26 0
>>962 集合論と「無限」の観念に対してはカントール・ヒルベルト・ゲーデルで正しいと思われ。
で、10月のいつ頃公刊なんだ?
本屋で雍正帝の文庫見つけたときくらい嬉しい知らせだ。
968 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 11:58:12 0
>>967 やはり宮崎先生は数学も一流だったんですね。
カントールの研究とは「無限」の歴史観をお持ちの先生らしい。
>>966 もう答は出てるんじゃない?
それが1874年のカントールの最初の集合論の論文。正確には
有理整数係数の代数方程式のうち、最高次係数が1であるもの
の解を代数的整数、一般の有理整数係数のものを代数的数と言
うんだけど、代数的数の全体は複素数体の部分体で有理数体
の「代数的閉包」と呼ばれるものになる。これを代数的数体と
呼ぶんだけど、その性質の研究は整数論の大きなテーマ。それ
が有理数体と同じく可算であることをカントールが示した。つ
まり集合論の最初の大きな成果は代数的整数論に関するもの。
デデキントとカントールの交流はその少し前に遡るけど、デデ
キントは自身の整数論に積極的に集合論的方法を応用してゆく
ことになる。
970 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 15:32:39 0
カントールは連続体仮説というこの公理系の中では証明も反証もできない問題の内に
精神をやみ死亡した。
カント−ルを次いだゲーデルも不完全性定理の証明から晩年に書けて精神をやられたっぽい。
「無限」という観念は恐ろしい門だ。
で、公刊は中公の新書で10月は間違いないんだな?
971 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 16:24:52 0
新書?
972 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 16:39:09 0
>>971 「中公文庫」から発売?
発売は確実なんでしょ。
「デデキントとカントールの研究」
「九品官人法の研究」みたいで渋いタイトルだと思うな。
そろそろ次ぎスレの準備よろしく。
973 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 17:21:17 0
釣られすぎ。
974 :
世界@名無史さん:2005/08/20(土) 17:35:08 0
はやくみたいな、たしかに中公文庫の10月発売予定表に乗っていたのを確認した。
すごいな、宮崎は。
デデキントとカントール。大数学者と大歴史学者は共通項があったんだね。
発売楽しみ。
>>973 宮崎先生が「無限」の観念に興味を抱いて研究してたのは
佐伯富・安部健夫さんらの証言から確かなことだな。
事実発売されんだよ!
釣りじゃないんだよ!
こんな嬉しいことがあるものか。
975 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 09:56:34 0
>>973 マジで公刊されるよ。
こんな嬉しいことはない。
中公のHPいって文庫の発売予定表を確認するといい。
宮崎とカントール異色の取り合わせだ
976 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 10:36:37 0
とりあえずこのスレが埋まるまでこのネタで引っ張るのか・・・?
977 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 11:21:01 0
弟子の佐伯冨氏と共に巻き込まれた盗作騒動ってあったよね?
979 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 20:11:18 0
宮崎翁は退官したあとフランスに客員で招かれ、ドイツ語から
フランス語訳のカントールの本手に取ったんだって。
それからは暇にかまけて数学に興味を持ち、ついには
例の「デデキントとカントールの研究」ができたらしい。
内容はと言えばデデキントとカントールの書簡から
「無限」の観念を研究するというもので、集合論の研究書になってる。
だから畑違いの歴史学者にも研究書ができたらしい。
「無限」観念については哲学科も扱うことだから
(実無限と虚無限)宮崎先生にも書けたのかな、と言うのが実感だ。
注目の発売は10月。中公から。
980 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 20:35:53 0
数学史なら歴史の範疇に入るからね。
981 :
世界@名無史さん:2005/08/21(日) 20:39:05 0
>>980 19世紀末からゲーデルのあたりまでの数学の危機の
時代の数学史はおもしろい。
カントール・ヒルベルト。
壮大なヒルベルトプランの破綻がゲーデルの不完全性定理だとさ。
982 :
あやめ ◆C0.O2CxIMg :2005/08/21(日) 21:30:18 0
>>978 これは「新安商人の研究」で有名な藤井宏という先生が、佐伯富さんの支那の製塩業に関する
論文の中で「牢盆」という製塩具の解釈について自分の説を剽窃したと抗議し、裁判沙汰にまで
発展した件だと思います。宮崎さんも被告か証人として引っ張り出されたものと記憶します。
この訴訟は結局のところ平成初年に藤井さんの敗訴で終わりました。
藤井さんという人は優秀な研究者なのですがトラブルメーカーとしても著名で、自分の研究室の
スタッフ全員と悶着を起こし新聞にまで報道されてしまいました。上記訴訟の際も各方面(叔父の
とこまで)「自説の詳細を記述した訴状の写を御希望なら送ります」と言ってきたそうです。
宮崎さんの天敵としては藤井さんの外に「唐令拾遺」の仁井田陞さんが有名です。
983 :
あやめ ◆C0.O2CxIMg :2005/08/21(日) 21:43:59 0
宮崎先生は大変な御長命でしたけど宮崎「翁」というのはイメージ損なう感じ。
戦後で某某翁なんて呼ばれたのは「電力の鬼」松永安左衛門翁あたりが最後でしょ。
宮崎さんはそんなレトロな学者じゃないです。
984 :
あやめ ◆C0.O2CxIMg :2005/08/21(日) 21:52:26 0
>>974 宮崎カントールバッハに引っ掛けたツリじゃないの?
中央公論新社の「新刊情報」と「これから出る本」にはそんな話は載ってませんよ。
だから柄谷行人あたりを読んだ奴のネタなんだって。どう考えても
順序数μに対するアレフμやデデキント無限とZFの無限公理との関
係なんて話を宮崎市定がするわけもないし、書簡集だけで論文を読
まずに数学史を語るような不誠実なことを学者としてするわけがな
い。
こうして伝説がまた捏造されていくのか・・・
ババアから見りゃレトロじゃなくとも、俺らから見りゃ十分レトロなの。
988 :
世界@名無史さん:2005/08/22(月) 10:52:39 0
まあネタ参加者はせいぜい2人ってとこだろ。
989 :
世界@名無史さん:2005/08/22(月) 18:45:43 0
>>988 いや、ネタ参加者は一人。
俺だけだもの。
みんな俺が書いた。
次ぎスレの準備よろしく。
990 :
世界@名無史さん:2005/08/22(月) 19:54:14 0
991 :
世界@名無史さん:2005/08/23(火) 02:13:05 0
あやめ、まだ生きていたのかw
992 :
世界@名無史さん:2005/08/23(火) 07:41:51 0
どこかの大家が酒の席で飛ばした妄説がいつのまにか
一人歩きして定説になっちゃうこともあるしな。
たとえば京都のみや(ry
993 :
あやめ ◆C0.O2CxIMg :2005/08/23(火) 11:22:27 0
>>991 あやめは不死身です、「フェニックスあやめ」と呼んでください(w
鳳嫗
あやめ嬢は永遠ですw
ネカマなの?>あやめ